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犬神家の一族
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犬神家の一族の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 41~60 3/4ページ
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この本は本屋さんに探してもなかったのです。横溝正史会心の本です。お勧めします。 | ||||
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殺害方法を家宝に象徴的に絡めた様式美、有名すぎる湖から伸びる足などの視覚的なインパクト、それでいて清々しくに大団円に持っていく著者の筆力は驚嘆です。 戦争からの復員、腹違いの兄弟、親戚同士の結婚…、今の時代ではこんなにも複雑な遺産問題は起こりえないだろうけど、昔の日本ならあったかも、という妙な納得感があります。 そういった点で、遺産相続系のサスペンスとして究極の作品なのではないでしょうか。 出版当時(1950年頃)の読者はどう感じたのか興味深いです。 | ||||
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初めて横溝正史の作品を読んだが、 なかなかドロドロとした内容だったが、 最後は心に残るような綺麗な終わり方だったので大満足、 それにしても佐清は色々とネタにされているようだが そういう方々にはぜひ一度きちんとこの作品を読んで欲しいものだ。 | ||||
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何度も読み返している本の一つだが、夏になると読みたくなる。日本の製糸業は戦後急速に凋落していったので、たぶん、この事件もその時点ではまだ食いつなげるものの、数年後には倒産したであろう会社と思われる。そうした中、やはり親族の財産への執着というものが頂点を極めたといえなくもない。最後に、今後も佐清と珠世でこの企業を切り盛りしていくような感じで終わっているが、これだけのスキャンダルと業界状況をかんがみると、企業経営は難局を迎えると思われるのは皮肉な見方だろうか。あと、この遺言状であるが、やはりやや不自然な設定ともいえよう。先代の愛した珠世の幸福を考えるなら、普通に珠世と佐清の結婚が望まれるはずである。遺言状は佐清の顔の崩壊を知る前に作成されたものであるから、血で血を洗う争いを誘発できない可能性も高い。もっとも残り2人の男兄弟は一切の財産分与を受けられないことになっているのでこの点、長男殺害のインセンティブは起ころう。佐清の顔の崩落なかりせばまた違った展開となっていたと思われ興味深い。あと、最後のシーンで、琴師匠(菊乃)の正体が3女姉妹にもわかっていたのかやや不明であるがおそらくわかっていたのであろう。その点、最後の種明かしの場でもう少し菊乃と三姉妹の間の心の描写があってもよさそうだ。さておき、この難解な小説をきっちりと読みこなせば、人間の憎悪と恐ろしさ、そして、その背景にある凋落、など入り混じり一種の爽快感すら感じるのである。 | ||||
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何度も映像化されており、湖から突き出る二本の足が有名な作品であります。 日本の旧家を舞台にした悲劇を描いたものですが、戦後の昭和中期を舞台としたミステリ作品としては傑作と言える作品だと思います。 映像作品を入門として、是非読んで欲しい作品です。 | ||||
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「犬神家の一族」は都筑道夫のいうところの「モダーンディティクティブストーリー」の格好のサンプルといっていいでしょう。 「モダーンディティクティブストーリー」を私なりに解釈すると、従来の本格物に必須と考えられた大掛かりなトリックがなくても本格は成立する。むしろ、ポーにもどって推理の面白さに徹するべきということ。推理の面白さに徹すれば本格が批判される人間が描けていないという問題も馬鹿げてくる。人間観察抜きに推理はあり得ないから・・・ 「犬神家の一族」は島田荘司氏が使うような大掛かりなトリックがなくても立派にパズラーが成立すること証明しています。昭和20年代の発表の「犬神家の一族」のほうが、現役の島田荘司氏の作品群よりはるかに今日的と考えるのはわたしだけでしょうか? 映画などでは犬神佐兵衛という人物は冷酷非情のように描かれていますが、原作を読むと印象が異なります。犬神製糸の城下町の人々に恩人として慕われ、大成功した人物でありながら「自分は野々宮の旦那に拾われるまでは乞食同然であった」とあっけらかんとした雰囲気を漂わせる。 しかしながら、なぜか?身内に愛情を向けず、生涯正妻を持たず三人の娘も母親がちがう。さらに死後は一族が憎しみあうような遺言状を残す。なぜ、なぜ?? 「犬神家の一族」のすばらしい点は「犬神佐兵衛」という人間性を解くことで事件そのものが解かれていくところでしょう。ミステリには大掛かりなトリックが必要と思い込んでいる人こそ読んでいただきたい。細かいトリックが手際よく使われていてとくに映画などでは割愛せれてしまう佐竹殺しのトリック??と解明のヒントの巧みさは脅威的ですらあります。 偶然を巧みに折り込み事件を複雑化している点はこの作品の長所であります。が、いささか偶然が重なりすぎてはいないか?不満はあります。しかし、構成のうまさが気にならない仕上がりにしている点は横溝の小説作りの巧みさでありましょう。 映画やTVで見たよという方、ぜひ原作を読んでください。原作のほうがはるかに推理物の醍醐味が味わえます。 | ||||
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横溝 正史作品としては、八つ墓村に引き続き二作目です。 非常に読み応えがあって、あっという間に読み終えてしまいました。 読んでみると 「あーー、そういうことだったんだ」 ということでそこまで意外性とかはないんですが、人物描写が優れているので、 犯人が分かった後も、何か一族の一員になったくらいの感じがしたのは不思議でした。 八つ墓村は、金田一耕介の記述が非常に少なかったのに比べ、本作では金田一がたくさんでてくるので、やはり探偵ものが好きなファンとしては、欲求不満はこちらのほうが少ないのではないかと感じました。 さすが映画化になるくらいですから、映像が自分の中で組み立てやすい作品ですね。 | ||||
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連続殺人が起こって、容疑者は複数。誰が犯人だか検討もつかないまま、クライマックスに進んでいきました。偶然が重なってという表現をしていましたが、本当に偶然が重なったからおきた事件です(フィクション上)。よく考えられたすばらしい作品でした。是非、映画を見る前に読むことをお奨めします。白い仮面の正体がわかりました! | ||||
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《横溝正史》氏を代表する、推理小説の傑作である。日本の田舎の旧家を巡る、異常に《ドロドロ》した、愛憎絵巻として仕上がっている。たぶん、日本の田舎には、こういう世界は今でも存在するのだと思う。《日本の闇》を描いた、傑作推理小説である。あまり、好みの作品ではないが、非常に面白い作品でした。 | ||||
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本書は映画やドラマで何度も採り上げられるなど、あまりにも有名作品過ぎて、かえって今まで敬遠してきたが、実際読んでみると推理作品としての体裁がほぼ完璧に整っているだけでなく、ストーリーも実に面白い。 巨額な遺産相続をめぐり、「斧(よき)・琴・菊」の犬神家の3つの家宝に見立てられた血みどろの連続殺人と、その謎の解明が本書の見所だが、いくつもの偶然の積み重ねにより、犯人の意志に関係なく謎が入り組み深まっていくのである。 ただ、動機の強い容疑者たちが次々と殺されるため、犯人が否応なしに限定されてしまい、意外な犯人を期待することができないのが本書の欠点である。 また細かいことを言えば、佐竹(すけたけ)殺しの際、なぜ犯人は佐竹が一人で展望台にいることがわかって佐竹を殺しに行ったのかとか、「仮面の佐清(すけきよ)」殺しの際、本当に犯人が一人でボートの上から被害者を逆さ立ちさせることができるだろうかとか、説明不足や疑問点はある。 しかし『獄門島』でさえ説明しきれていない箇所はあるし(説明をつけることはできるが)、この程度のことで作品の興趣が損なわれることはない。 作者自身は本書を、『真説 金田一耕助』の中で、金田一ものの自選ベスト10の第3位としている。 正しくは、田中潤司が選んだベスト5(1.獄門島、2.本陣殺人事件、3.犬神家の一族、4.悪魔の手毬唄、5.八つ墓村)を「妥当なもの」とした上で、6位から10位までの作品を自選しているのだが、この5位までの順位は作者ならずとも誰が見ても妥当だろう。 私の主観では、4位の『悪魔の手毬唄』よりも5位の『八つ墓村』の方が面白いが、「本格推理」作品としての評価なら、この順位に異存はない。 | ||||
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「金田一少年の事件簿」という漫画とアニメを通して、主人公のはじめ君の『じっちゃん』が耕助さんであることを知り、幸助さんの活躍をはじめて知ったのが、稲垣五郎主演の、この作品のドラマ版でした。 まさに血みどろな内容を含みそうな遺言状を通しての無残なブラックヒューマンドラマ(黒人間模様)。犬神家の間の、遺産相続をめぐる、人間にはあるまじき、狂気や欲望が渦巻く争い。その中で存在感が高いキーパーソンであるヒロイン、珠代の立場………いろいろ考えてみれば、欲望と狂喜にかられた者たちの結末は結果的に自ら破滅というパターンが、この金田一耕助シリーズの強みの一つではないでしょうか。 また、お約束の『湖面から足ニョッキリ』のシーン…さかさまだから「ひと」を、「とひ」と表現するなんて………殺人現場のシーンなのに、あんな『滑稽』な………思わず大笑いしたくなってしまいました。ただ大笑いしてしまうにはあまりにも不愉快なことでもあるので………一種のブラックジョークですね。 すなわち、究極の「ブラックミステリー」シリーズだ、ということ!? | ||||
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ミステリとして良く練られている。傑作とまでは言えないが、質の高い一冊であることは間違いないだろう。ただ、現在の読者のすれた眼からすれば、いささか物足りなさが残るだろうし、欠点もある。 それにしても、ミステリにとって戦争というのが、どんなに便利な存在だったかは驚かされるほどだ。戦傷者、身元の不明さ、戸籍の混乱などなど。動機になるようなことも事欠かない。 そのあたりを上手く使った古典的作品であった。 | ||||
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言わずと知れた横溝正史の名著です。 犬神家を舞台にした遺産相続問題の渦中で 兄弟たちが姿見えぬ犯人に襲われていくのですが… 物語の展開の仕方や、殺人までのタイミング、そしてトリックは 文句なしでよいです。 ただ、気になったのはある程度推理小説を読んでいる人には 序盤で犯人とそのトリックのおおよその見当がついてしまいます。 でも、物語のおどろおどろしさと人物描写がとにかくすごいので 許容範囲ですが。 今現在読んでも決して見劣りしない 良い作品だと思います。 | ||||
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私は本作が、金田一シリーズで最高傑作だと思ってます。 まず、このシリーズ独特の暗さ、そして殺人のビジュアル的な 美しさが前面に打ち出されています。 ストーリー、トリックも良くどんどん引き込まれました。 人間の性が動機として根底にあり、心のそこにある ドロドロした部分が私にとって好きな部分です。 | ||||
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何度も映像化されているので、知っているような 気になっていましたが、細部が思い出せないので 改めて読みました。 お約束のドロドロとした、身内内での人間関係。 そのすざましいまでの執念・欲・・・。 しかし、それは終戦当時の特別な事ではなく、 現在でも、人々の中に少なからず宿っているものだと 改めて感じました。 トリックも斬新なものではないと思いながらも 結末に至ると「なるほど」と思わず頷いてしまいます。 もちろん、「えっ?」と驚く伏線もしっかり張ってあり さすがに時代を超えた名作だと感じました。 金田一氏の活躍も存分に書かれていますので、 (作品として最初ではありませんが) 始めての人が、まず読んで、金田一氏を知り、 作風を知るには良いと思います。 | ||||
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今でこそ、トリックや動機はよくある感じでしたが、ドロドロの人間模様、人間心理が面白く、凄く引き込まれました。 映像化された作品は見ていませんが、映画館の予告編や、CMのイメージがなんとなく残っていたので、情景を想像しやすく、読みやすかったです。 横溝作品はこれが初めてでしたが、抵抗なくスムーズに読めました。 他の作品も読みたくなるくらい面白かったです。 | ||||
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映画の公開で懐かしくなり、久々に読み返しました。ある程度ストーリーは、覚えていますが、それでも、話にぐいぐい引き込まれました。登場人物たちの複雑な血縁関係など、慣れないととっつきにくい感じもあるかもしれませんが、そこをクリアすれば、横溝正史ワールドに引き込まれること間違いなし。「八つ墓村」なども、改めて読みたくなりました。 | ||||
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旧版のDVDを見たけど、小説で読むと映画では省略された部分とかも分かって面白かった。相違点とかも探したりして… 昔のミステリー独特の語り口も面白いし、金田一シリーズ独特の伝聞調なのも楽しめた。 | ||||
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目にはよくありませんが、薄暗い部屋で原作を読んだ方が映像作品よりも100倍怖いです。 背中が薄らさむくなります。 恐怖を求める方はどうぞ。 | ||||
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サスペンスの王道って言う感じ。何度もドラマや映画化されるのがわかる。動機なんかはありきたりなんだけど、トリックが巧妙。時代が変わってもその小説に閉じ込められた世界観は変わらなくおもしろい。違うシリーズも読んでみたくなった。 | ||||
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