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ボトルネック
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ボトルネックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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すごく子供っぽい内容だと思った、読んでいてもとくに身に詰まるようなことがないからだ、それは実のところ、主人公の置かれている状況が大したことではないからだと思う。 学生時代、学校で悩んでいたことが、大人になると大したことではなかったと思うのと同じで、結局学生という殻の中での狭い世界で悩み苦しんでいるだけに過ぎないからだ、 確かに恋する女の死は悲しい、けれどもまだ十五、六歳の子供だ、これからいやというほどの出会いがある、苦しい家庭環境も、そこから抜け出して生活してみれば変わるものだ、これから先いくらでも人生が変わるチャンスが待っているかもしれないのだ、そんな実は大した問題ではないにも関わらず、この物語の上では必要以上に深刻に捉え、その上で主人公を半ば悲劇へと誘おうとする、そういう意味では罪深い小説ともいえる。 | ||||
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高校一年生のぼく、嵯峨野リョウは2年前に墜落死した恋人の追悼のために、現場の海崖に訪れたが、自身も同じく墜落してしまう。しかし、生きていると気付いたら、そこはぼくが「存在していない」世界だった。 ミステリーに定評のある筆者なので、その点を期待して読んでいたら、純粋なミステリーではありませんでした。 ぼくが、「姉」の助けを借りながら、元いた世界へ戻ろうとするうちに、恋人の死の真相を知ったり、最後は自身の存在について葛藤する少し残酷な青春物語。 | ||||
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作者の「書く」ということに対しての熱意みたいなものが伝わってきます。内容には関係なく。 ただ、文体が、村上春樹もどき。 | ||||
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パラレルワールドでの自分探しの旅。ストーリーに引き込まれて集中してノンストップで読めました。 ラストは、絶望しているところに、しょうもないメールをもらって、ふっと笑ってしまったと解釈。イエスかノーかの二者択一ではなく、黒でも白でもないグレーの中で、新しい生き方を模索していく…ということかと。それはサキがヒューマニストでもモラリストでもなく、オプティミストという新しい方向性を出したことに、何だかんだで影響を受けた、つまりパラレルワールドに落ちた意味があった…ということかと。 ポジション思考の自分とは異なるネガティブ思考の妻は、最後はもうこれで絶望、救いがない…という。 いずれにしても、楽しめました。面白くはあるのですが、自分の人生へのインパクトがあるという訳ではなかったので、娯楽小説としては評価し星3つ。 | ||||
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本書は、主人公=リョウがあるきっかけから自分が存在する暗い世界と、存在しない明るい世界の両方を経験することになる…。 というような、パラレルワールドの体験談になっている。 発端はSFのようであり、中途の展開は恋愛が絡む青春小説のようでもあり、わずかに入った謎解きの要素はミステリのようでもあり…。 というのが私を含めた大方の読者の感想ではないだろうか? 決してつまらない「小説」ではないが、決して面白い「ミステリ」とは言い難い。 そんなとこだろうか。 文学でも音楽でもマンネリズムに染まったこの時代に、 幅広く読者に受け容れられる作品とは、こういうジャンルを超えたものなのかもしれない、 と思った。 | ||||
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「インシテミル」と同じ作者の青春小説。 文庫版の解説から、作者が学生時代に考案したプロットを元に書いたそうですが、確かに学生が考えそうな話である印象を受けました。 元々、作者の得意分野からミステリとして紹介される本書ですが、中身は完全に青春小説です。 確かにミステリのような要素はありますが、どちらかというとただの伏線とその回収程度。 青春小説は「大人が過去を振り返る話」と「子供が今を語る話」という形式があると思いますが、これは後者。しかも中高生にあるような世の中を斜に構える主人公であるため、そういう人生を送ってきた人間には共感できる部分はあるかもしれない。 話を一言で言うと「主人公がいかに絶望していくかを見る話」。 読後感はあまりよろしくない。 | ||||
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パラレルワールドを扱ったSF設定の青春ミステリ―。 主人公のリョウは、「自分が存在する世界」から「自分が存在せず、代わりにサキのいる世界」へと迷い込む。 ミステリ―要素としては、ノゾミの死の真相の解明があるが、一つのアイデアだけであり、単純な内容で大したものではない。 文庫本の解説を読むと、作者が長年温めてきたアイデアを満を持して作品にしたものとのこと。 自分が存在しない世界に迷い込んで、間違い探しをするという発想は面白いと感じるが、私の読解力不足なのか、作品の意図がよくわからなかった。主人公がこの体験をすることで得たものが絶望でしかなかったとしたら、凡作にすぎないと思う。 (ネタバレ) リョウがパラレルワールドで3日間を過ごし、2つの世界の「間違いさがし」をして見つけたものは、サキがいる世界の方が優れていること、自分がボトルネックであったということか。 ラストで、「失望のままに終わらせるか、絶望しながら続けるか」の二者択一を迫られたリョウは、母親からのメールを見て、「失望のままに終わらせる=自殺」を選んだということなのだろうか。 フミカや兄の存在は、どういう意味を持っているのだろうか。フミカは間接的にノゾミを死に追いやった人物、兄は主人公が蔑んでいた人物という役割しか与えられていないのであろうか。 もしも、これ以上の深い意味が込められていないとしたら、つまらない話だ。 | ||||
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入院療養中に読んだので比較的短時間で読了。面白い着想だしそれなりに納得しながら読み終えたのだが、改めて感想を書こうと思うと筆が重くなった。つまらなかったわけではなかったのに、ほめる所がすぐには浮かばないのだ。 逆に気になる点は多々あった。特に人物造形で、主人公を取り巻く人物がことごとくあざとい感じがして、ストーリーを展開させるため強引に作り上げた人物のような気がしてならなかった。ラノベ的と言うか、誇張し過ぎて現実には存在していそうにない人物ばかりだった。又小説にメッセージ性を求めるわけではないが、作者が何を表現したかったのか、よくわからない。主人公の立場で読むと(1人称だから普通そうだろう)、救いのない終わり方で、元の世界へ戻っても明るい展望は見えないので自殺するしかない、と突き放されてるようにしか読めなかった。私の読解力の問題かも知れないが、作者が自分を投影したような主人公をこんな悲観的な描き方をしては後味が悪すぎる。 まとめてみると、着想そのものは面白く評価出来るのだが、表現が拙くてそれを生かすせていない。純文学を目指したわけではないのだろうが、それにしてはエンタメ性が欠けている。総じて今一歩の残念な作品だった。 | ||||
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数ページ読んで、作者間違えて買ってしまったかと思わず表紙を見返した。 東尋坊のシーンからしてあまり同作者とは思えないくらい下手な展開だと思った。 そして、悪い予感しかしなくなったので先にネットの評価を読んだら、同じように感じてる評も多いようだった。しかもバッドエンドだということだ。 そして、サキと出会うシーン。なんだこれ? デビュー作が古典部とは思えないほど納得出来ないほどチープ。 推理要素をほんのり匂わせつつ、特に面白いこともなく進む。 真相がわかっても淡々だし、ハジメに対して悪態をつく主人公の性格の悪さだけ鼻につくだけ。 これは駄作だなと 思っていたら…… 終盤の主人公の発露。 やっと作者の意図を理解して評価が180度変わってしまった。 バッドエンドでもビターエンドでもない。シビアな世界ではあるが。 特に前半をもうちょっと丁寧に描いてくれれば、良かったのにとは思った。 この作者じゃなければもっと絶賛していたかもしれない。 | ||||
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前いた世界と飛んできた世界が同じようで違う、パラレルワールド的な話。 自分の代わりに別の兄弟が生まれていたら…、たしかに環境は同じだが、まわりの人間に与える影響は全く異なるかもしれない。 なかなか、興味深い話だったが、ライトノベル的な文章が結構苦手なので、いまいち入り込めませんでした。 | ||||
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一つ一つ主人公の存在を否定していく過程は残酷ながら、上手いと思いました。 ただ東尋坊から金沢(パラレルワールド)まで飛ばされる理由にいまひとつ説得力が 無いように感じました。最後には明らかにされると思っていたので残念でした。 | ||||
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親の言う、二度と帰って来るな!て、単にちゃんとしろって言いたいだけなんですよね。この小説の場合、さっさと帰って来いってことでしょ? 自分の存在しない世界から戻ったリョウにとっては、ああ、自分は存在しているって実感を得た言葉だと思う。少なくとも母にとっては3日間リョウがいなかったことがボトルネック(恥)だったわけで、リョウが存在することがボトルネックを排除することになるわけだ。日本人のこういう回りくどい誤解を招く表現は大嫌いだけど、リョウも全てをマイナス思考で捉えすぎ。今日できないことも次の日は判らない、そうやって人は成長していく、自ら成長を拒み続けるなら死んでるのと同じ。かつてイチョウの木を見て死んじゃえと思ったノゾミもリョウと時間を過ごして、そんなことどうでもいいと思うようになった。ノゾミはリョウにもサキにも精神的に救われたけど、他の人がノゾミを救いえたかは判らない。ノゾミはリョウと一緒にいたくてグリーンアイドモンスター化した。サキが男ならパラレルでもノゾミは死んでる。サキはリョウに助けられてノゾミの二度目の危険を回避できた。サキはリョウと3日過ごしてリョウに姉弟の愛情を抱けた。リョウのサキとの出会いも、未来のプラスに繋がっている。けど他人を見下したり妬んだりする傾向の人間は幸せになれない。それがリョウのボトルネック。これが作者の毒に勝つ為の想像力。 | ||||
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主人公の「僕」は、あるとき、東尋坊でタイムスッリプして別世界に入り込む。自分のうちに帰ってみると、いるはずのない 姉がおり、割れたはずの皿があり、死んだはずの兄も戻ってくる。夫婦仲の悪かった両親も極めて仲がよさそうだ。 つまりちょっとずつ自分の世界と異なることに気付く。ここからこの作者の言いたいことが分からなくなる。どうも作者の マニアックな独りよがりの世界が出てくる。何で、これが「このミス」で上位に入るのか?好みはあるであろうが、僕には こういう作品はまったく苦痛だ。作者の意図が読めず、かつタイムスリップなどという禁じ手を使ってミステリーっぽくされると 腹もたってくる。最近の若い作家はどうもこういう作品を作ることで自分の境地を開いた気になるのかなあ。 | ||||
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本書は「パラレルワールド・ミステリー」とでも言おうか(私の勝手な造語です)、SF設定のミステリーである。 東尋坊の崖から落ちた主人公・リョウが目覚めたところは金沢の街中で、家に帰るとそこには見知らぬ姉がおり、逆にリョウはこの家には存在していないことが分かった。そうしてこの世界と元の世界との「間違い探し」をしながら、リョウが元の世界に戻れる方法を考える2人だが... 読んでいる間はずっと、「さよなら妖精」と雰囲気が似ているように感じていた。後味の苦さ(後味の「悪さ」ではなく「苦さ」)も同じくらいであった。ミステリーとしては、2年前に死んだ彼女のノゾミの死の謎解きそのものよりも、サキの世界では生きているノゾミが助かった後の展開が面白かった。 ただし、その結末を受け入れるには、リョウの自己否定という負の感情の吐露が唐突過ぎる印象がぬぐえない。結末のどんでん返しの効果を狙ってのことだろうが、最後の最後で感情を吐露するのなら、サキの世界ではノゾミが崖から落ちて死ななかったことが分かった時点でそうしていたはずで、上手いとは思ったが、今ひとつ主人公の絶望的な思いが伝わってこなかったのが残念。 | ||||
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パラレルワールドに行ってしまった主人公がある事故の真相を追いかける。 ミステリとSFの要素を巧みに組み合わせている。 パラレルワールドで展開されている、主人公の知らないもう一つの世界。 その世界をうらやましがり、嫉み、また、自身を反省する主人公。 事件の真相に迫るまで、別世界に翻弄されるさまが面白く表現されている。 ぜひ、一読を。 | ||||
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台詞が登場人物に全く合っていないので感情移入しづらいです。 とっても不自然です | ||||
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どんどん読み進められるテンポの良さ、張られた伏線が次々と解消される気持ち良さ。 退屈することなくあっという間に読み終えました。 主人公に共感できる点もたくさんありました。 しかし結局、自分が生まれなかった世界に飛ばされた理由がよくわかりませんでした。リョウは最後「今更取り返しなんてつかない」と言ってしまった(思った)時、じゃあ今までのは何の為に…と私は思ってしまいました。 色んなことを救ってきたサキ、リョウのことも救ってあげられたらよかったのではないかと。サキとの別れがあまりにも素っ気なくて、残念でした。 もう一度読み返したいとは思いませんが、おもしろかったので星3つです。 | ||||
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あとがきについてのネタバレを含みます。 この作品を星1〜4に位置づけるあなたへの注意点 ・天邪鬼体質な人 ・他人と意見が違うことに嫌悪感を抱く人 ・読み終わった後、静かに反芻し第三者のこの作品に対する評価を見聞きしたくない人 以上3項目にひとつでも該当する方は後書きを読まないことを推奨します。 なぜなら べた褒めです。嘔吐必須のべったべたの褒め褒めです。 私は静かな余韻に浸りながら、あとがきに手をつけたのですが見事なまでにぶち壊されました。 元々この作品が読み終わって「まぁ、こんなもんか」程度で、星にしたらよくても3,5です。 そんな私に対して後書き君は、やれあの下りが良い、この下りが良いと過剰アピールをぶつけてくるのです。 きっとあの思いに答えられるのは星5つをつけた読者だけでしょう。 | ||||
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2006年に出た単行本の文庫化。 ノン・シリーズの長編青春小説である。 ミステリなのか、SFなのか、ファンタジーなのか、恋愛小説なのか、線引きのしづらい一冊であった。まあ、青春小説の一種だとは思うのだが、なんだか未完成な気がする。自己の存在の意味を問いかけるということがテーマなのだが、青少年が読めば感動するのかも。いろいろと小説を読んできた人には、物足りないだろう。 | ||||
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気になった点は、 '・高校生の使う言葉としては不自然なほど難解な言葉や言い回しが多く、そのせいでいまいち話に入れない。 '・まるでライトノベルのように、無駄な会話のやり取りが多い。途中の展開が蛇足になっている。 ・キャラクター設定にちょっとリアリティを感じられなかった。 あと、この作者さんの他作品も読んでみて思ったのですが、一番肝心な部分を他人が解決してしまうのは少し物足りない気がしました。ページ数の関係か、作者さんの拘っている部分なのだろうと思うのですが、無駄な部分を削ってもっと緊迫した部分を増やしても良かったんじゃないかな、と思います。 でもまあ、後味の悪いラストに関しては、自分はこれはこれでアリだと思いました。 | ||||
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