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人形館の殺人
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人形館の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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犯人を当てて楽しむ本ではない気がする、この手に慣れ始めた人ならすぐオチが読めるだろうし。 推理小説という大前提に構えて、シリーズを通して読んできた読者の、 心の中にある「ちょっとした油断」を上手く翻弄した、これぞ正統な「館」シリーズに思う。 ぜひ、発行順に読んで頂きたい。 | ||||
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綾辻行人さんの『館』シリーズの第四弾。 京都の風情豊かな古風な町並みの一つに建てられた『緑影荘』と言う名のアパート、そしてそれに連接した飛竜家。 その中には主人公『飛竜想一』の今は亡き父親『飛竜高洋』の遺したマネキン、『人形』達が集まっていた。それ故その館は『人形館』と呼ばれていた。その人形館を中心にして主人公の周りで起こる不可解な謎。 謎の放火や、鍵を持った自分以外が出入りすることの出来ないアトリエ内への悪戯、周辺の子供の連続殺人、そして主人公『飛竜想一』自身を苦しませる封印されし黒い思い出。 それらが結び付けられる一つの真実、結末とは一体何なのか? 一応、『館』シリーズなのですが、他の皆さんが申しておられるとおりこの作品は、一種の番外編なのではないでしょうか? その理由はネタバレになるのでここでは言えませんが、それでも綾辻行人の持つ『幻想性』を味わうには充分なのではないでしょうか? 人形館を中心とした謎の数々、そして『飛竜想一』の精神的に追い詰められていく様子は、正に自分がその場に居合わせている、と言った錯覚さえ呼び起こします。 確かに異質であることは否めません。本格推理小説としてどうなのだ、と言った声が聴かれるのも最もかもしれません。 それでも、本格かどうか?推理小説としてどうか?と言った言葉はその人によって感じ方は全く変わってきます。自分の中ではこれも広義的に本格推理の一つであると確信しています。 ミステリを楽しむ、そして自分の中の『ミステリ』を見つめなおすと言う意味も込めて、ぜひ一読を。 | ||||
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綾辻行人さんの『館』シリーズの第四弾。 京都の風情豊かな古風な町並みの一つに建てられた『緑影荘』と言う名のアパート、そしてそれに連接した飛竜家。 その中には主人公『飛竜想一』の今は亡き父親『飛竜高洋』の遺したマネキン、『人形』達が集まっていた。それ故その館は『人形館』と呼ばれていた。その人形館を中心にして主人公の周りで起こる不可解な謎。 謎の放火や、鍵を持った自分以外が出入りすることの出来ないアトリエ内への悪戯、周辺の子供の連続殺人、そして主人公『飛竜想一』自身を苦しませる封印されし黒い思い出。 それらが結び付けられる一つの真実、結末とは一体何なのか? 一応、『館』シリーズなのですが、他の皆さんが申しておられるとおりこの作品は、一種の番外編なのではないでしょうか? その理由はネタバレになるのでここでは言えませんが、それでも綾辻行人の持つ『幻想性』を味わうには充分なのではないでしょうか? 人形館を中心とした謎の数々、そして『飛竜想一』の精神的に追い詰められていく様子は、正に自分がその場に居合わせている、と言った錯覚さえ呼び起こします。 確かに異質であることは否めません。本格推理小説としてどうなのだ、と言った声が聴かれるのも最もかもしれません。 それでも、本格かどうか?推理小説としてどうか?と言った言葉はその人によって感じ方は全く変わってきます。自分の中ではこれも広義的に本格推理の一つであると確信しています。 ミステリを楽しむ、そして自分の中の『ミステリ』を見つめなおすと言う意味も込めて、ぜひ一読を。 | ||||
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館シリーズを初めて離れた『緋色の囁き』を挟んでのシリーズ4作目は、その『緋色』の影響を色濃く受けており、それまでの館シリーズの謎解きゲーム的感覚とは大きく離れた、暗い叙情を感じさせる作品となっています。『緋色』同様、不安感や焦燥感の描写が前面に出ており、全体を暗い雰囲気が支配しています。病弱な主人公の弱気な姿勢からは、なんとなく横溝正史の『蔵の中』を思い出しました。 それにしても、トリックのてんこ盛りだった『迷路館の殺人』から一転して、この作品ではトリックがたったひとつしか用意されていません。前作を気に入って本作に臨んだ私のような読者は、その違いに大いに驚かされることになります。賛否両論があることは理解できますが、私はその作者の勇気に感銘を受けました。 | ||||
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綾辻の館シリーズは全部読みましたが、やはりこの『人形館』が一番好きです。この『犯人』は、あまりにも悲しい。そこはかとない、目に見えない程の人間の悪意というものは、怖い。『犯人』の周りの人間との繋がりはあまりにも不器用で、そして切実だ。 | ||||
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新書の方でも出ていますが内容は一緒です。綾辻行人の”館”シリーズの一つ、中村青司の設計した館を舞台に殺人が起き、名探偵、島田潔が活躍(活躍かな?)するシリーズですが、今作は今までの”館”シリーズとは異なる結末を迎えます・・・若干、こじ付けのような感もありますが、中々面白いです。他にも”十角館の殺人””水車館の殺人””迷路館の殺人””時計館の殺人””黒猫館の殺人”など、どれも面白いので是非、お読み下さい。 | ||||
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「新本格」というカテゴリーにくくられたミステリー作家の中で綾辻行人は一番「小説家としての資質」を持っていると私は思う。それはこの作品を読めば判るはずだ。「単なる謎解き」では終わらないこの作品は明らかに「本格ミステリー」の枠をはみ出している。ミステリーの枠でしか考えられない人間からすれば評価は低いだろうが、純文学や他ジャンルの作品を含めて考えれば紛う事なき傑作である。俺って、こういう掟破りが大好きなんだよねぇ~。えっへっへ。 | ||||
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・・・難しいです。まず、読み終わって、「・・・え、そうなの?これでいいの?」と思いました。とにかく言えるのは、いろいろな意味で「怖い話」ではあるということ。そして、この小説は、「誰が犯人であったのか、そして、何故その人物が犯人であったのか」という一点=犯人像において、二重のタブーを犯していると言えます。このことは恐らく最後まで読めばおわかり頂けると思います。従って、読み終わってから、「これは果たして「推理小説」なのだろうか?」と疑問に思う人もいると思います。私もそう思いました。確かに推理小説たるためには、やってはいけないことは色々あると思いますが、しかし、普通に読んでいれば、(鋭い人ならば途中でネタバレかもしれませんが)一応謎解きではあります。そして、急転直下全てが判明する瞬間を待つしかありません(ちなみに、私はかなり鈍いのか、犯人は最後までわかりませんでした)。話がわからなかったということではないので、カタルシスがなかったわけではない。少なくとも、わかってみると、島田潔は何だったのよ!と思います(こういう探偵の扱われ方もありなんでしょうか。是非はともかく、かなり変わっています!)。真相が明らかになってもなお、その行動が謎を残す人物がいるわけで・・・。なので、もし、真相が書かれた通りのものでないとすれば、この小説は完全犯罪の物語になります。)この小説の、普通の「推理」小説とはいえないかもしれないいくつかの要素について、その「是非」は判じないことにしますが、とにかく、普通の推理小説とは言えません。普通の推理小説のつもりで読んでも、(中には読み終わってから腹を立てる人がいるかもしれませんが)程度の差はあれ驚かされる事は確かです。また、怖さや異常さを期待して読んでも、満たされるとは思います。非常に抽象的になってしまいましたが、全てばらしてしまっては仕方ないので、ここまで。 | ||||
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従来の館ものからあまりにも逸脱した本書は、名探偵島田潔すら狂言廻しと化すことにより、<私>=<他者>であるという分裂病を表現したものとなっている。本書が新本格におけるニューロティックを志向する一連の動きの一環或は源流であることは間違いなく、ここに綾辻のみならず様々なジャンルの可能性が胎動している。しかしその新本格における本書の位置付けとミステリとしての完成度はおのずと異なるものであり、本書はその重要性にもかかわらずやや物足りない。それは犯罪の状況が明確にある一点をさしており、興味があるとすれば島田潔がどのような形で登場するかであった。その意味でいえば及第なのだろうが、あまりに強固な<私>によって最初から半ばネタはばれているのである。 | ||||
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緻密に組み立てられたプロットと、 その本格派で重厚な雰囲気は、正に綾辻行人の最高傑作です。斬新で新鮮なトリック・衝撃的な結末は圧巻です。 おすすめです。 | ||||
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