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オリンピックの身代金
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【この小説が収録されている参考書籍】
オリンピックの身代金の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全139件 61~80 4/7ページ
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ドラマ化されたので読み返してみました。 ドラマは若干内容が本とは違います。 なので、ドラマしか見ていないと内容を誤解したままで終わります。 是非に本も読んでください。 上下二段組みの500ページは本当に読みごたえあります。 単項本で定価で買ってもこれだけ楽しければ、損はないと思います。 まさしく戦後日本の高度成長の幕開けが「東京オリンピック」 公務員の年収が46万円の時代にカラーテレビは20万円・・・ 石原裕次郎演じる若大将のようなお坊ちゃまが現実にいる傍らで 現場労働者は貧困にあえいでいる。 地方農村部は高等学校どころか、ろくに中学にも行かずに 兄弟の面倒を見て農作業を手伝って、 卒業したら男の子は集団就職、 女の子は同じ貧困にあえぐ農家に嫁に行き子供を産んで農作業。 ALWAYS3丁目の夕日が「あのころは良かった日本」とするなら これは「あのころはつらかった日本」かな? 昭和33年生まれの私の周りでカラーテレビでオリンピック見ていた人はいなかったな。 白黒テレビもあればそれだけですごいって。 冷蔵庫も洗濯機もなくて冬でも冷たい水でたらいで洗濯していた。 ALWAYS3丁目の夕日の世界が懐かしくてあのころの方がいいって人は、 よほど恵まれた環境にいたからなんじゃないかしら? それはさておき、高度成長期そしてバブルを乗り越えて到達した今の日本・・・ 2020年に再び東京オリンピックを控えて。 どこに向かっているのだろう、日本。 あと7年足らず・・・生ぬるく見守ります。よっと。 などといろいろ考えさせられる素晴らしい本です。 読んだかいがあります。 読んでない方はぜひこの機会にご一読くださいな。(はぁとw 追伸 主人公がポン中なのは、この物語にリアリティを出すにはどうしても必要かと。 でないと、彼がここまでやっちゃうのに無理がありすぎます。 そのせいで主人公の魅力が半減したにしても、そのぶん小説の魅力が増していると思う。 ま、受け止め方は人それぞれですけどねー | ||||
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イン・ザ・プール、空中ブランコ、真夜中のマーチ。 彼の書く小説は、いつだって軽妙で毒の効いた笑いがあり、その中に僅かな皮肉を示唆しているような話ばかりだった。 しかしこれはどうだろう。 読んでいて苦しくなるばかりである。 これは、この物語は、オリンピックを最底辺で支えた出稼ぎ労働者の、血の滲むような叫びである。 あまりにも大きな国家という力の前に、彼らは戦うことすら諦めている。 だけど、それを享受しているわけでは決してない。自分たちが人柱であることを、彼らはちゃんと知っていた。 この国をいつか変えてくれと、彼らは島崎に伝えている。 戦後初の自国で開催されるオリンピック。日本中が明るい雰囲気に包まれている様子が、本からはひしひしと伝わってくるその中で 読者はその明るさの裏側を見せつけられているのだから本当に辛い。 辛いけど、結末が気になりページを捲る手は止まらない。 主人公であり犯人である島崎・刑事の落合・警察トップの息子であるテレビマンの忠の3つの視点から それぞれ異なる場所・時間で物語は進められる。その見せ方が本当に上手い。 この作者の作品に対する印象をガラリと変えた作品だ。 先日ドラマにもなったこの作品、未読の方は是非、読んでみて下さい。 | ||||
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最後が自分の想像していたのとだいぶ違う。あまりにすっきりしない終わり方。 しかし、島崎と警察の駆け引きがよかったです | ||||
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本書は上下巻通じて「格差」について描いています。 理不尽な格差に不満を感じた国男が日本国を相手にオリンピックを 人質にしてテロを計画します。 同じ場面を各人の視点から描きテンポよく進んでいくため、一気に読めました。 国男がしていることは断じて許されることではありませんが、国男を気持ちのどこかで 応援している読者が多いのではないかと感じました。 | ||||
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あの時代、場所に生きた世代として、まざまざと情景が浮かんでくる。 今福島第一原発でおきていることも想起させる。一読の価値あり。 | ||||
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東京オリンピック当時の空気感や社会情勢がとても良く伝わってきます。 東京と地方(田舎)の格差、出自で決まる格差等に違和感を覚えた犯人 が、マルクスの影響で過激な行動を起こしていく過程を描いている。 興味深いのが、犯人の現在の環境は非常に恵まれているとういう点だ。 兄の死がなければ、犯行を起こさなかっただろう。 下巻でどのような展開になるのか、先が気になる。 | ||||
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昭和のオリンピックと平成のオリンピック。さてさて、7年後どうなる。今回の開発は…。 | ||||
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昭和のオリンピックと平成のオリンピック。さてさて、7年後どうなる。 | ||||
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2020東京オリンピックが決まった頃に読んだこの本は私にいろんな想像をさせてくれました。 比べてみたり、懐疑してみたり。今も昔もたいしてかわってないんだろうなぁって思えました。 そんでもって近々にドラマ化というから一粒で3度味わえるようです | ||||
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上巻、面白く読みました。オリンピックの年は私が生まれた年で、 たくさん今は聞くことないけど、覚えのあるワードが登場して 当時の空気が伝わります。 さて下巻へ突入です。どう展開するのか奥田ワールドが楽しみです。 | ||||
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ほぼ最初から犯人がわかっていながら息もつかせぬ展開で ぐいぐい引き込まれていった。 オリンピック開催へ向けて勢いを増す日本の盛り上がりを感じられたし、 一方で、島崎のようにこれを良しとしない不満分子も当然いただろうな と理解できる。 島崎が実兄の生き方を追いかけるうちに飯場での理不尽、過酷な状況、 秋田から迎えた未亡人を東京観光の案内をするなかで知った富めるのは 東京であって秋田ではないことを痛烈に批判することとなる。 表からだけでなく裏からも見ることで全体を理解する編集は流石。 ただ、このあたりがクライマックスで警察とのやりとり、逃走劇はちょっとドタバタ感あり。 でもでも読みごたえあり、おススメであることに変わりなし。 | ||||
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奥田ファンなら必読です エンターテイメント中心で肩が凝らない奥田作品にあって 時代背景と若者の抑えられない感情と涙の終末は印象に残っています | ||||
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上巻と比べてドキドキ感があまり無かったかなあ…最後はちょっとあっさりしすぎたような気がします。 | ||||
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東京オリンピックに沸く世間と、オリンピックを成功させるための施設建設に携わる出稼ぎ労働者の過酷な飯場のギャップに思い悩む青年のお話、下巻にさらに期待(^-^) | ||||
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帯や書評だけ読むと二昔前に流行った 社会派ミステリを想像してしまいますが、 権力者や組織が弱者を弄ぶというような 一方的で単純な話ではありません。 ストーリーは他の方々が書いていらっしゃるので 省きます。 オリンピックの準備のために犠牲になる出稼ぎ労働者の過酷な 環境が丹念に描かれていて、犯人である主人公の心情の変化に、 否応なしに感情移入してしまうのですが、 交互に描かれる、その友人たちや刑事たちの 戦後復興を謳歌する姿が朗らかに描かれ、 こちらにも、かなり感情移入してしまうのです。 とにかく読んでいてモヤモヤしました。 作者さんの狙いは 『オリンピック』というキーワードを通して 読む者の心を揺さぶる事にあったのかもしれないな、 なんて、ちょっと、思ったりもしました。 とはいえ 下巻に入ってからの駆け抜けるような展開は なかなかの読み応えで、手に汗を握りっぱなしでした。 ちょっと欲を言えば、 犯人と相棒の行く末を、もう少し丁寧に書いてくれると 嬉しかったです。 | ||||
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近々、ドラマ化されるらしく、予習してみました。 舞台は東京オリンピック。 戦後の復興を遂げた日本が、先進国へ仲間入りする、大きな意味を持った国際的、平和のシンボルであるスポーツの祭典を人質に、身代金を要求される… 犯人はなぜ、オリンピックに対し、身代金を要求するのか。 刑事の落合、金持ちのボンボン・須賀、秋田出身の東大院生・島崎、この3人の視点で物語が進んでいきます。 とはいえ、時系列ではない。 1人の物語は、他の2人より1カ月程度早い。 (意味が分からなくなったので、ネットで昭和39年のカレンダーを探して書き込んでみた) 上巻の最後で、犯人が誰なのか、はっきりする。 そして、時間差はどんどん縮まり… ラストに向うにつれ、物語のスピードは増すけれど、読者として、爆弾を仕掛ける卑劣な犯人は憎むべき存在であるにも関わらず、なぜか犯人にも同情してしまう。 「ストックホルム症候群」と言ってしまえばそうかもしれないが、犯人のこともよく描けているからなのでしょう。 でもなぁ、やっぱり犯人に同情しちゃうよ。 途中、切なすぎて、なかなか読み進めることができなかった。 同時に、こういう事件って実はあったんじゃないかと(陰謀論者ではない)勘ぐってしまう… ドラマ、すごい楽しみです!! | ||||
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安かったので購入しました。表紙に多少云々とありましたが、ガムのようなベタつくものが表紙タイトルにかかるかんじで残っていました。 中身は綺麗で栞につかえるヒモもついてて良かったんですが、未だにベタついてるものがついてる・・・これはいかがなものかと思って、星を1つ減らしました。 奥田英朗さんの作品は久しぶりだったんですが、こういうシリアスなものも書かれるんだ~と。 登場人物が多すぎるので、時間のある時に集中して読みたいです。 | ||||
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あまりにも面白くて、出張中にも関わらず数日で一気に読み抜いた。サスペンス小説としても十分面白かったが、犯人と警察の対決劇が盛り上がるのは下巻。上巻ではむしろ高度経済成長期の光と影に描かれる格差に切なくなる場面が多かった。 どんどん豊かになる生活にこれからは俺達の時代だと希望に胸を膨らませる人々がいれば、(経済企画庁が高らかに謳った)「もはや戦後ではない」という言葉は東京だけの話ではないかと呟く人々がいる。オリンピック成功に誇りをかけて一致団結を謳う人々の陰に、人柱となることでしか生活できない人々が描かれる。「聖火リレーは覚えているけどねぇ。東京だけだったんじゃないの、そこまで盛り上がっていたのは」という鹿児島出身の義母の言葉を聞き、この描写も決して「作りもの」ではないのだなと思いながら読んだ。 物語を楽しみつつ、昭和の良き時代に想いを巡らせる。当時を知らない自分にはとても有難い小説だった。 | ||||
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高度経済成長期の光と影に描かれる格差に切なくなる場面が多かった上巻に対して、犯人と警察の対決劇が盛り上がる下巻。頁をめくるスピードも上がる。 警察の動きはリアルに感じる一方で、「これで警察の目を欺けちゃうのか」とか「かなり限られた時間でこんな計画をよく練れたな」と思う場面もなくはなかったが、これは御愛嬌の範疇。 島崎国男の最期は分からない。東京オリンピックという歴史的事実を背景に描かれる物語故に、むしろこういう幕引きで良かったと思う。 物語を楽しみつつ、昭和の良き時代に想いを巡らせる。当時を知らない自分にはとても有難い小説だった。 | ||||
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東京タワーの工事を小学校の校庭から眺め、オリンピックを高校1年生で経験した団塊の世代の一人として、この時代、日本中が熱狂したこの時代の光と影を描き切って余すところがない。本書では触れていないが東京をきれいに、外国人に恥ずかしいところは見せたくない、とばかりに国立競技場のある千駄ヶ谷周辺地区では便所の汲み取りを一時停止しようとして物議を醸していた。まだそのころ水洗便所は完全に普及していなかった。学校では見学者を募り、私はサッカーを見に行く予定であったが、北朝鮮がボイコットしたため実現しなかった。アメリカの道路は舗装されている、後進国の道路は未舗装、東京の道路は鉄板が敷いてあると言われたほどいたるところで道路が掘り返され、建設が行われていた。その工事には多くの出稼ぎ者が建設労働者として参加、過酷な労働環境の下で働かされていたことがよくわかった。「東京は、祝福を独り占めしでいるようなとごろがありますねえ」と郷里から夫の死により上京してきた妻に語らせている。しかし、興奮の渦中にいた自分には思いもよらぬことであった。石原都知事がナショナリズムの復活と、景気回復のてこいれとして、オリンピックの招致に動いているがとんでもない。もういい、止めてくれと言いたい。 | ||||
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