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サウスバウンド
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サウスバウンドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全74件 21~40 2/4ページ
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漫画みたいに続きが気になってどんどん読みたいと思えた。主人公がまっすぐで、多少いい子すぎる気もするけれど、そして実はお母さんがはちゃめちゃすぎるけど、家族の物語としては面白かった。 | ||||
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主人公は子供なんですけど自分が子供になった気分で、面白すぎる!!! | ||||
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小6、中2の息子たちも読みました。父親の破天荒なところが面白かったです。 | ||||
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上巻は良かったですが、いきなり沖縄離島移住は飛び過ぎでした。 | ||||
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手放しに面白かった。 奥田英朗氏の本は、変人の精神科医伊良部を主人公にしたシリーズ物をこれまでに何冊か読んだ。 それらもそこそこ面白かったけど、本作の面白さに比べたら極端に言えば同じ著者の作品とは思えないほどの開きを感じた。 主人公は小学6年生の上原二郎。彼自身はどこにでもいそうな小学生だが、その父親である上原一郎は世の中でなかなかお目にかかれないタイプ。 元は過激な活動家でアナーキストである父親を中心に痛快な物語が展開していく。 はじめは東京で大人しくしていた上原一郎という台風の目が徐々に周囲の人間を巻き込みながら強風化していき、舞台を西表島に移してからはそれが暴風雨を呼び、最後は抜けるような晴天と爽快感を人々に残して南の海に去って行く。全体の雰囲気を言い表すとそんな感じだ。 主人公が西表島から東京のクラスメートに送った手紙に書いた何気ない言葉が光る。 「人間は、欲ばりでなければ法りつも武きもいらないと思います。」 上原一郎という異端のキャラクターを通して著者が一番伝えたかったのはこの事なのかもしれない。 久しぶりに読書の楽しさを満喫させてくれた傑作。 | ||||
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一つの作品を見るとき最近は、自分なりに「作者は何を伝えたいのだろう?」と考えるようにしている。 それは小説でもいえることだが、上下巻で分かれているようなものは、上巻を読んだときは、上巻からのそれを、そして下巻を読むときは作品全体からのメッセージを読むようにしている。 しかし、この『サウスバウンド』はなかなかそれが感じにくかった。 読み終えて、なお考えてようやく一つの言葉が頭に浮かんだ。 それがタイトルにも書いた「世間にあわないことは悪いことではない」ということだ。 物語の終盤、母のさくらが洋子に「私達が唯一常識から外れたことがあるとしたら、それは世間とあわなかっただけ」といった。 それは大きなことじゃないと聞くと、こう切り返される。 「ううん。世間なんて小さいの。・・・。世間なんて戦わない人を慰めるだけのものなのよ」。 この言葉には作品全体のメッセージが凝縮されているような気がする。 世間の常識から少し外れているだけで、馬鹿にされたり、仲間外れにしたり、人によってはそれを悪いことに仕立て上げる人もいる。 またそれを気にしすぎて自分を見失ったり、ノイローゼになってしまう人もいる。 それは間違っていることだと、そして馬鹿げていることだと、人間一人ひとりは違って当然なんだと、そういうことを作者は伝えたかったのではないかと思う。 自分の個性に悩んでいるような人には是非読んでほしい。 自分は自分で良いんだ、ということを再確認してほしい。 | ||||
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ブックオフで、奥田英朗の列を見ている時に見つけた。 映画版は見たのだが、内容はすっかり忘れていたので、読んでみようと思った。 上巻を読んで感じたのは、誰かの力であることを自分の力と勘違いしてはいけないということ。 上級生に兄がいるからと言ってでかい態度をとる不良、組織の力が背景にあるとからということを分かっていない警察、生まれた家がたまたま金持ちだったということを知らない親戚・・・、などそれを感じさせることが多々あった。 それらを読んでいると、ため息も出るし、憤りも感じる。 しかしよく考えると、そういったものは誰しもが持っているものではないだろうか。 そう考えると、よく反省をしなければいけないと思えてくる。 下巻からは、西表島での生活が始まる。 どんな風に物語が展開していくのか楽しみだ。 | ||||
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文句なしの奥田ワールド大傑作! これほど笑い、感動し、最後に納得できた小説はない。読み終えて本を閉じるのが惜しかった。 いつまでも読み続けていたい作品であった。しかし、満点評価は、作品への正当な評価と言うよりは、私の個人的嗜好によるところ が大きいかもしれない。 小説は、小学六年生の長男・二郎の目から語られる。長男の名は二郎で、親父の名が一郎というのもふざけている。父は元・過激派 で自称、作家というが家でゴロゴロしている。事あるごとに国家権力と対立する。税金なんか払わない。子供たちに無理して学校な どいく必要はないとも言う。ハチャメチャだけど、芯がある。 家族、友達、家族を取り巻く人々、そのすべてが生き生きと描かれている。そこに奥田英朗の生きることの思想がはっきりと表明さ れている。物質に支配されない生活の希求。父親は「不幸と言うのは、さらに物を欲しがる気持ち」にあると断言する。 西表島の生活は父・一郎の理想の生活なのかもしれない。電気もなく、勿論テレビもなく、食料は持てる者が分け与える、そんな生 活。人間、欲がなければ、争いもなく暮らすことができる。国なんかは「いらない」と、叫ぶことだって出来る。リゾート開発者と の戦いの場面を読んで、高橋和巳の「邪宗門」を思い出したのは、すこし穿ち過ぎかもしれないが。 本を読み進めながら、最後をどう終わらすのか気になった。あざとく、大げさな最後を迎えることを恐れたが、そこは奥田英朗だ。 納得のいく、静かな、奥田ワールドらしい終わり方であった。もう、文句のつけようがない傑作である。 | ||||
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稀にみる傑作。 上巻は小学6年生の主人公の学校でのいじめ問題が中心の青春小説、下巻は沖縄での一家の奮闘を描いた家族愛や仲間とのやり取りが中心。 滅茶苦茶な父親(と母親)を持つ主人公だが、一々歯向かったりせず、その場の流れに任せて周りを客観的に見ているのでかなり重いテーマなのに、笑えるところが多々ある。 奥田英郎の作品は伊良部シリーズが一番だと勝手に思っていたけど、ベストはこれだと躊躇なく言える。 | ||||
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とくに前半が面白かったです。 今どきの小学生の子供が抱える問題がすごく生き生きと描かれていて、ちょっとしたスタンドバイミー気分でした。子供同士の友情が胸にぐっと来て、軽く泣きそうになったくらい。 一方後半になると、破天荒な父親の武勇伝が話の中心になり、個人的には少し気持ちが離れてしまいました。確かに元過激派という野性味あふれる父親は逞しくてかっこいいのですが、何となく急に話のリアリティーがなくなってしまったように感じ、あんまり感情移入できませんでした。ここでも、むしろぐっとくるのは兄と妹の関係でしたね。 読み終わった後には胸がスカッとする、新しいタイプの痛快家族小説。オススメです。 | ||||
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2006年本屋大賞第2位 主人公は一見どこにでも居そうな小学6年生ですが、父親が元過激派(それも伝説の男)という特殊な家庭の事情を持つ二郎。 そんな二郎の人生が急激に動き出す数ヶ月間を本作品では痛快に描いています。 帯や背表紙から判断すると、元過激派の父親に振り回されるドタバタ劇なのかと思いますが、中にはいかにも小学生っぽい微笑ましい場面も散りばめられており、そのコントラストがいい味を出しています。 主義主張についての世間的な良し悪しはともかく、二郎の父親のように自分の主義主張に対して徹頭徹尾正直に生き抜いている大人はこの日本にどれだけいるのか… 社会人になった今、本作品を読んで、学生時代に夜通し友達と語り合った「社会に出ても、仕事に追われたり周りに流されたりしてつまらない大人にならないようにしよう」という決意をふと思い出し、「あの頃の決意はまだ自分の中に生きているか?」と自問自答してしまいました。 ソレデハ… | ||||
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ミステリーじゃないのに!! 面白い!文字を目で追うことはこんなに楽しいことだったのか… と、噛み締めながら読みすすめました。 中年女性の私には、主人公の毎日が懐かしくて、微笑ましくて、まぶしくて、やけに生々しくて… 今まで出会ったことの無い素敵な香りをだなと思いました。 日々、普通が一番の幸せだなとは思うのですが…。 主人公の強烈な父上に苛立ちつつ、 読み進めていくうちに、なぜなぜ? 羨ましいのは、どうして… なぜなぜなぜなぜ? 熱さ? 暑さ? 青い海、白い砂浜、濃い緑、笑顔、全部を目の前にしたら、 体の真ん中、心臓の辺りがまあるく窪んで、 なんとなくふんわりと、たくさんの事が収まるのかも… 読破の達成感と、攻撃してくるように頭の中を支配する青色の海や空への独占欲。 やや悶々としながら、日々の自分を叱咤し奮い立つような爽快気持ちが芽生えてきました。 表紙をなでながら、何回でも読み返すのだろうなぁと微笑んでしまう本です。 | ||||
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通勤電車で読んでいたら、見知らぬ人から「それ何て本ですか?あまり楽しそうに読んでいたので」と話しかけられた。それくらいハマッた。作品には、子どものような親や大人のような子どもが出てきて、それぞれが悩んだり、違う角度から社会への意見を言ったりするが、筆者はどちらが正しいかを断じてはいない。ただ、この単純でない世の中や、そこでそれなりに生きる人々を魅力的かつ暖かく描いてる。奥田作品はみな面白いが、この本も相当な傑作だと思う。軽薄に思えるほど軽妙な文体なのに、登場人物へのまなざしのやさしさや物語全体に流れる作者の視座は、大げさに言えば品格の高さすら感じる。まったくもって偉大なC調文学だ。 | ||||
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中野ブロードウェーでの小学生の寄道から始まる本書。 上巻は都会の子どもとその家族を描いています。 学校生活での問題も、親のメチャクチャぶりも、小学生である主人公が解決できないのは、現実を描いたものなのか、後半の展開に向けての作者による下地づくりなのか。 上巻はじれったくて、歯がゆくて。 そんな中でも、両親や姉の秘密が見え隠れしたり、四谷に実はお金持ちの親類がいた話などは、面白かったです。 単なる小学生の日常を描いた話と思いきや・・・、下巻へ向かって急展開していきます。 | ||||
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・家族のありかた、共同体(組織)の在り方、自分の考えの貫きかた、 たくさんの重たい課題を扱っていながら、明るく、ほがらかで元気をくれる作品でした。 ・前篇は、不良少年との戦いなど暗い部分が多かったですが、後半はより家族がつながり、 楽しく読むことができました。主人公が、社会からはみだした父の行動を冷静に見ている姿、 子供の心親知らずで、独自路線をつらぬく父の描写も楽しめました。 ・人間が本質的に求めている生活とはどのようなものか、組織が本来の目的目標を捨てて、 組織の存続を目的としていしまう醜い姿、社会の在り方、ひとのつながりかた。 いろいろ深い考えが、細かい下調べの元に書かれていることが内容に深みを与えています。 ・個人的には特に後篇は、伊良部シリーズ、真夜中のマーチと並ぶほど楽しめた作品でした。 | ||||
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小学生6年生の主人公の父親は左翼の元過激派。型破りな父に翻弄される家族模様を、思春期の少年の視点から描いています。 相対的なものではなく、絶対的な何かを手に入れるために、ある意志に基づき、それを貫き戦い抜くこと。 「革命は運動では起きない。個人が心の中で起こすものだ」 | ||||
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小学校6年生になった長男の僕の名前は二郎。父の名前は一郎。 そんな父は元(?)過激派だった。 破天荒で型破りな父に翻弄される家族を、息子二郎の視点から描いたドタバタ劇。 ただ無茶苦茶なだけだと思っていたら、実一本筋の通ったかっこいい父親だった。 家族の、特に二郎の心の動きを丁寧に追っている。 二郎は小学生だが、しっかり感情移入できた。 二郎と一緒になって、父親に翻弄され、少しずつすこしづつ見なおす。 この過程がたまらない。 奥田氏の描写力の賜物でしょう。 最初は嫌悪感すら抱いていたはずの一郎が、最後にはかっこよく感じた。 父親も型破りなら、話の展開も型破り。 飽きずに一気に、気持ちよく読めました。 | ||||
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何か奥歯にモノが引っ掛かったような印象のある上巻から、 下巻で何かひっくり返しがあるんだろうなーと思っていたので、ちょっと失望しました。 天皇「制」云々が出てきたあたりから眉間に皺がよってましたけれど。 御嶽を大事にして、神社を大事にしないってどういうことだろう……。 国の所有であれば全て悪。 じゃあ御嶽が国家的に認められればどうなるのでしょうか。 ……アニミズム文化として、場所によっては沖縄よりも古い信仰をもつ場所だってあるのに。それは破壊してOK? 自分たちさえよければ構わないってことか……。 どうにも社会主義の問題をスルーしている気がします。逆に、民主主義よりも階層が狭くならざるをえない。 そして国がなくなったらどうなるのか? 子供でも気付くそんな簡単な命題が解けていません。 出てくる右翼も街宣右翼のみ。共産主義の論拠も一点張りでつまらないです。 学生運動云々といっていますが、どうにも作者のエゴを感じざるをえない。 父は主観的にしか話していないし、暴力と力で弾圧する。 対抗する相手の論もあからさますぎて出来レース丸わかりです。 確かに、一つのことに対して一生懸命になるという点においては尊敬できるかもしれませんが……。 泥まみれになって無様に引きずられる両親に、誇りを覚える小六って…… まぁ夢の残骸というところでしょうね。結局、無政府思想は定着せずに、未だ国家は形を残し続けています。 問題は多々あるでしょうけれども、こういった共産主義的思想で解決される問題ではないでしょう。 奥田さんはもっと面白い話が沢山あるので、他の話をオススメします。 | ||||
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すごく面白かった。 私は思春期に入ったくらいの少年の話というのが元々好きだということもあるし、孤独と闘う人の話が好きだということもあり、さらにユーモアを求めているのでこの作品が気に入ったのかもしれない。 以下ネタバレです。 主人公の二郎は小学校6年生で、友達や中学生との諍いや身体の変化、気になる女の子、大人や親への視線など思春期に突入していて、何が正しいとか間違ってるとかの判断もあいまいなわけです。その様々な解を求めるのに、おそらく大人や親の行動や言動を参考にしてるんだろうということがわかる。 しかし元過激派のお父さんなわけです。働いてないし、問題を起こすお父さんなんですね。喧嘩に勝つ方法もすごく過激であり得ないことを言ったりするんだけど、でも実際には「自分で答えを見つけろ」ってことなわけ。だから西表の小学校に行きたいという二郎や桃子を止めたりはしない。自分で行こうと決めたんだから止めたりはしないということなんですね。 最後にお父さんのセリフでこういうくだりがあります。 「お父さんを見習うな。俺は極端だからな。.....要するにバカなんだ。」 「卑怯な大人にはなるな。正しいと思ったら一人でも戦え。孤独を恐れるな。理解者は必ずいる。」 思春期って孤独なんですよね。一人で色んなことや現象に対処している。 それでも自分で考えて、友達や誰かに話したりしながら、自分自身で解を見つけていくわけね。そうやってちょっとずつ大人になっていくんだなぁと思いました。 そして西表の家が立ち退きになるかもしれない前日に、「うちはどうなるんだろう」と思いつつも、周りが宴会やってて踊っちゃってたりしてるわけで二郎も踊っちゃう。国なんてなくてもいいのかもと思っちゃうくだりなんて本当に笑えた。 問題がありつつも楽観的というか、そのあたりがなんともいい。 とにかく面白かったな。 | ||||
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普通にお父さん気が狂ってるでしょいかなる理由があろうと、大衆に対し害為す者は、正当化されるべきではない。一つ言うなれば、お父さんのセリフ、「革命は一人で行わなければならない」みたいなのが良かったね | ||||
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