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ブラックボックス
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ブラックボックスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全60件 41~60 3/3ページ
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レビュータイトルのとおりです.途中,ちょっときつい感じがしましたが,意外にも読後感は良かったです.最後まで,ちゃんと読めば分かる人は多いのではと思います.この作品の前に,同著者の「小隊」を読みましたが,この「ブラックボックス」の方が私は好きです. | ||||
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よかった 良い作品です | ||||
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作品の構成は、前半において主人公が感じている漠然とした違和感が、後半において顕在化してくるカミュの「異邦人」に似ている。この時代の雰囲気、閉塞感や不安感はよく伝わってくる。主人公のサクマに、ムルソーほどの魅力を感じないのも、この時代の雰囲気を背負っているからか。疾走するロードバイクに関する描写は俊逸。 | ||||
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芥川賞?読んで自分は何も感じない | ||||
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(※若干ネタバレ有) 刑務所と現代社会との対比によって、ゴールのない不安さに価値を与えた点で、評価5とした。大切に磨かれた一語一語が素晴らしい。 | ||||
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福祉や制度が救う範疇にはないものの、人一倍の苦労をしつつ日々を送る人々がいます。最近の枠組みでは発達障害・触法精神障碍者と表現されてしまうのかもしれませんが、もう少し緩めれば「生きにくさを感じる人々」です。 日本がまだまだ若く勢いがあったころはそういう人々も含めて社会全体で清濁併せ飲んで掬い取ることができたけれど、失われた数十年を経て老境に差し掛かった今、社会を支える底は抜けてしまいました。抜けた底の下には無敵の人を育てるどす黒い温床が広がっています。 その軽重を問わず、賞は絶対的な基準ではなく世相や空気を反映して選ばれるのでしょう。この暗くてとげとげしいともいえる作品が純文学として、芥川賞として、評価されたこと自体にきわめて強い批判的な視点を感じます。作品としては粗削りですし前後半がまるで別の物語のようでしたが、それでも現代日本社会を率直に下からのぞき込む視点と、排ガスのにおいの中を高速自転車で駆け抜けるような描写は十分に楽しめるものでした。 | ||||
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最近の芥川受賞作品は難解で最後まで読めないことが多かったのですが、この作品はリアル感をもって一気に読めました。現在のストレス社会に生きる実感がひしひしと伝わってきたからです。 前半はサクマというキレやすくフィジカルの強い若者の働く日常の姿が淡々と描かれています。後半はムショでの様子を書いてあり、特にムショでの様子は筆者の体験談に思えるほどリアル感がありました。私も主人公と一緒にムショ経験させてもらったように感じました。小説の良さは疑似体験をさせてくれることにあると思います。その時に大事なのは感情の実感が主人公と共感できるかどうかということです。この小説にはそれを感じました。 この小説は私にとって改めて現在社会を考える機会を与えてくれた。 第一に、“現在のストレス社会は問題あり”を再認識させてくれたことです。 ・事業体は経費レスを極限まで追求し、人を幸せにするどころか不幸にしているのではないか? ・便利さやロープライスを追求するあまり結局自分達の首を絞める結果になっているのではないか? ・見た目で人を冷笑するひややかな社会ではないか? 第二に、 ・それでも現実は進んでいく、変わらない、ということ。 第三に、 ・自分はどのように対応していくかの問題、人は助けてくれない。 以上のようなことを改めて考えさせてくれましたので星4つです。星5つでないのは、こうなんというかグワーッ!とした感動の読後感はなかったので。あえて言えば、生きる力を与えてくれるというよりは問題提起をしてくれた作品になりました。 | ||||
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読んだ印象としては、人権派弁護士が大きな手を広げ、私はどこまでもどこまでも君を救うよー!と呼び掛けているような作品に思われた。 この主人公は短絡的、直情型で粗暴。切れるとすぐに手が出るためどの職場も長続きしない。刑務所の主人公は自分の赤子を産んだ妻の手紙へ、返事すら書いてないのである。現実的にはもう見限られている筈である。物語の最後で、人間の生活には日々様々な色どりと香りが異なるのであり、それを味わわない人生はなかろうと神の天啓を得る筋書きであったが、それこそが身勝手なまやかしと言えまいか。それから、前三分の一はビデオなら早送りすると思う。要は長い。 | ||||
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私は芥川賞とか正直興味がありせん。でも 、ちょうど長年勤めた会社を辞めることになって、この本が気になりました。この本の、「自分の中の怒りの爆発を、なぜ止められないのだろう」に興味を持ちました。 主人公は私より随分年下ですが、なんだか、この本を読んで気が楽になりました。 展開としては、主人公が、不幸ループしてると思われる自分の人生を、その怒りを、最初から最後まで、その疾走感と圧倒感を持って最初から一気に読みきりました。 結局、主人公の怒りは、自分でもわからない、ふつふつとした、衝動的な怒りだった。頂点の世界の憧れもあるけど、でも、諦めもあって、どうやって負のループを抜け出せるかと考えつつ、諦めている自分に焦燥感を持ちつつ、毎日に流されてどうしようも出来ない。 そして、その自分でもわからない、ふつふつとした怒りが時々、自分でもコントロール出来なくなるときがある。でも、決して間違っていなかったと思います。ただ、その怒りを、どうやって皆さん主張できますか?なかったことにする?普通は理性か?何かでやり過ごす。でも、考えるより、口や、手がでてしまう人だっている。 でも、無限に思えたループも、最後はほんのわずかな違いを気づくことによって、そう、この本はスッキリしないけど、でも、私は希望をもらいました。 人生なんてそんな明確な、劇的な答えはないけど、でも、未来が決まってないんだから、色々失敗しても、進んでいくしかない、、、 そう思える小説でした。 | ||||
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自分が置かれた闇の世界から逃れることが出来ないもどかしさ。その心象風景を緻密に描く作家の力量を感じられる作品。 | ||||
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まず業務内容に関する説明が過多で、肝心な人間の描写が薄い。ある程度専門性のある仕事かもしれないが、それでもここまで説明臭くなってしまうと、ちょっとキツい。こういうのは小説ではなく、ノンフィクションのドキュメンタリーのほうが似合う。小説以外で代替不可能なものを探求するのが文学の役割の一つだと私は思う。 | ||||
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変化が加速していく現代において、どちらへ進むべきか正解が分からず、時代に置き去りにされる私(主人公)の葛藤。人は周囲との比較でしか自分を測れず生きづらさを感じる一方で、断片的な記憶をたどると確かに生きてきた証があり、そこには人のぬくもりがある、そんなメッセージを感じました。 最近配信されたNETFLIXの韓国ドラマと似たようなメッセージ性を個人的には感じています。全くジャンルの違う内容ですが、現代が生み出す物語の着地点という感じ。匂いや味、感触と人間の些細な感情が細かく描写されていて、自分の記憶かのように脳裏に鮮明な情景が広がる体験をしました。(夢にもでてきました) | ||||
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帯の文章(ずっと遠くに行きたかった〜)が気になり購入。 ロードバイク用語が理解できない等否定的なレビューも散見されたが 理解出来ずともこの作品の根幹を理解する事に何の問題もない。 個人的にこの作品はコロナが浮き彫りにしたものに焦点を当てていると感じた。 端的に言えば本来動物であるはずの人間とその人間が営んでいる社会の不合理さについて。 象徴的な一文がある。 「サクマには、目の前の一つ一つは明確であるにもかかわらず、自分で選び取ったジョブを積み重ねるとゴールではなく破綻が待ち構えているのが不思議でならなかった。-------この疑問が解消されることは、どうもなさそうな気がしている」 作中には変わらない日々を指して「ループ」という単語が頻繁に出てくる。 未来など考えず狩猟生活していた頃と違い、 我々は職業を選択して日々ループしながら生きているが、 この先にあるものが何かわからず多くの人間が不安を抱いていると思う。 主人公サクマは衝動的な人間で、暴力行為を働いて職場を転々としている。 ここだけだと感情移入出来そうにもないが、ただ「ループ」を抜け出したいとも考えている。 主人公に自分を重ねる人は意外と多いのではないか。 読んでみて欲しい。 | ||||
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予めいろいろ頭に入れてから読むタイプの小説ではないと思います。このレビューも読む必要ないです。とにかくポチってアプリを閉じましょう。 | ||||
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開始日 1月29日 終了日 1月30日 感想 平均以上だと思っている自分、他人を少し見下している自分、卑屈な自分、自分でも抑えられない自分、様々な自分と対話をし、生き方に考えを巡らせます。 誰しもが1度は考えたことがあるんじゃないかな? 1番可哀想なのは、通常業務してただけの、中年税務署職員だけどね(笑) | ||||
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主人公のキャラクターが前半と後半であんまり合致しないですね。 後半まで書いてから改めて前半に伏線を張りなおしたという印象です。 前半が良かった分、後半がちょと薄くて残念な感じかな。 なんのかんの言っても、結局最後は銃撃戦とカーチェイスで〆ちゃう ひと昔前のアメリカ映画のような印象を持ちました。 | ||||
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途中飽きることなく読み進み、読後は、強烈ではないが、柔らかい余韻が長く続いた。この小説は、物語の背景やあらすじを知らずに読むと、より楽しめると思う。なるべく事前に書評等を見ずに読まれることをお勧めします。 | ||||
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芥川受賞と作者の経歴と題材が自転車メッセンジャーという点に惹かれてkindle電子書籍を購入しました。 非常にサラサラ読めて3時間ほどで読破、ちょうど50%前半と50%後半でガラッと話の展開が変わったり斬新さは感じたが特に受賞作品になった芸術性みたいなのは私には感じれなかった。。。 ただロードバイクで遠くへ走る趣味を持つ私としては機材(ディレイラーやシューズなど)理解しやすい描写が多く自転車乗りの所作なども伝わりやすく上手く描かれていてとても楽しかった。 後半から一気に話が重くなってしまいちょっと残念でしたがロードバイク趣味な人には読んでもらいたい作品。 | ||||
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元自衛隊員で区役所勤務の砂川の真骨頂というところ。 ロシアとの戦闘など言葉通りの「戦場」を描いた作品群の他、「臆病な都市」では都庁勤務の公務員というホワイトカラーを主人公にしていたが、今作はブルーカラーのギグワーカーを主人公にしている。ご本人の現在の仕事はなぐられる税務署員に近いだろうが、肉体労働者の感覚や思考を丹念にトレースした文体で、社会的な転落から再生まで描き切っている。 若い税務署員が笑ってるように見えた、というのがラスコーリニコフの「斧」に当たるのかな。別にロシア軍と歩兵戦をやっているわけでなくても人生は戦場で、ふとしたことで傷を負ったり何かを失ったりする。いまいち仕組みのわからない社会(=ブラックボックス)も戦場だと言えるか。 惜しむらくは選考委員が「プロレタリア文学」なんて言って変な先入観が生まれてしまったのと(津村記久子と同パターン)、バイク便や自転車便の非正規雇用・業務委託の不安定さなんてみんな知ってる話なのと(15年前ならもっと話題になってただろう)、良くも悪くも精緻で語り手と対象に距離のある文体が読む人を選ぶところか。あと、タイトルのつけ方から解釈するなら、作者の意図は「戦場」とか「社会」を描くことにあるので、主人公はあくまでも典型的で無個性な人物になっているのも薄味に感じる人がいる原因かも。 | ||||
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言葉が飛んでいるだけです、だらだらと長い。 いわゆる負の人間(定職なし→税滞納→傷害→刑務所)を描いているのでしょうが、迫って来ません。 趣味のロードバイクをなんとか小説に無理やり押し込んで、負の人間を作り上げたような底の浅さを感じてしまいます。 特にロードバイクが好きでない読み手には、専門用語が頻繁に出てきて読みずらいだけです。もちろん、専門用語をわくわくしながら調べたくなるような魅力的な小説も数多くありますが。 | ||||
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