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ブラックボックス
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ブラックボックスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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出だしは快調。前半部分の疾走感は気持ちいい。自転車の部品に関する専門的な用語が出てきて、まったく知らなかったけど、なんだかわくわくする。 ただ、刑務所内の話に移ると、途端につまらなくなる。私は随分昔に、ちょっと訳あって県内の少年院を見学したことがある。服役中の少年には会えなかったが、職員の詳しい説明とともに所内を見て回った。その感じだけから言うと、おそらくこの作者は刑務所を実際に取材していないのではないだろうか? 読んでいて、あまりリアリティーがなかった。 また、ケンカのシーンとかは、もう少し激しく書いて欲しかった。私が尊敬する花村萬月さんの作品を参考にすると良い。どうせなら、もっと徹底的に書いて欲しい。 全体的に中途半端な感じがして、ちょっと期待外れだった。 | ||||
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何かの拍子に我慢が効かず頭が真っ白になって暴れだす人というのは社会の中には一定数います。主人公もその一人。しかしそれをどうやって矯正するのだろう?そもそも矯正など出来るのだろうか?少なくとも刑務所に収監するだけでは矯正できないだろう。彼は出所後には一般の職につくのだろう。以前と同じメッセンジャーかもしれない。しかしどこにいてもある日突然切れて暴れだすという危険性はゼロには出来ないではないか。かと言って一生刑務所に収監するわけにもいかない。 嘗て行われていたロボトミー手術を今更することも出来ない。一体どうすれば良いのだろう?という疑問だけが残った。 それにしても一番可哀想なのは円佳と生まれてくる赤ちゃん。 | ||||
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前半の自転車便の描写は面白かったと思う。 いまひとつ解せないのは、主人公の人物造形と、それが招来する後半の展開。 こういう結末にした作者の意図がよくわからず、無理をしてでも意味を読み取るとしたら「貧しいから怒るのではなく、怒るから貧しくなるのだ」と言っているようにしか聞こえなかった。 ただ、作者自身はNHKのインタビューで「怒りは悪いものとして扱われていることが腑に落ちなかった(要約)」と語っているらしい。 しかし、だとするとラストはああはならないと思うのだが・・・という具合で、解せぬものが残ってしまった読後感だった。 | ||||
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前半と後半の変わり様に戸惑った。前半部分で、後半の背景となるようなサクマの性格が読み取れていれば、面白かったかもしれない。 一方で、バイク便の描写は、なかなか興味深かった。世の中に必要な役割なのであれば、そこで働く人が報われるような社会にしないといけない。 結局、ブラックボックスとは、何がブラックボックスだったのか。人の人生、考え方か…。 | ||||
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第166回芥川賞受賞作、おめでとうございます。 職を転々と替え、自転車で配送業務を請負う癇癪持ちのサクマという青年の話。 前半は自転車に興味がないと辛いなあ、俺がそうだよ。 専門誌を定期購読して海外からパーツを取り寄せ、数年掛かりでオリジナルを完成させた我が愚弟によれば、そちらこそが面白いみたい。 個人的には同居人の女の子円佳が出て来るあたりから、やっと本腰を入れて読めるようになった。 逮捕されてからの拘置所、刑務所の話が頗るリアル。 特殊詐欺犯は余罪が次々発覚するケースが多いから、両所を往復するなんて当たり前だけれど、言われてみれば「ああ、そうか」と、意外と気付かなかったな。 それにしても、いや~、今の20代後半の若い方々って、経済的にも精神的にも本当に大変そうなのだね。 それがひしひしと伝わって来て、取り敢えず自分が出来ることは将来ずっと年金を受給せず、酒を飲み煙草を吸い続け少しでも税金を納め続けることくらいかな。 | ||||
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自転車の専門用語が分からないのはともかく、その自転車の挙動やそれが走る街並みの描写が多く、それが苦痛でなかなか読む手が進まなかった。 | ||||
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ちょっと時間がある時にお読みいただくのにちょうどいいです。ストーリーは読んでからのお楽しみ、です。 | ||||
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自転車配達員の主人公がロードバイクに乗って、猛スピードのベンツが来ているのにわざわざ譲らないで事故ったり、軽トラの前に飛び出したりして、高い自転車に乗ってる俺カッケー!とイキった挙句、お付き合いしている女性が妊娠しているにも関わらず、ひどい暴行事件を起こして刑務所に。サクマ君にアドバイスだが、感情がコントロールできないなら運転の仕事はやめたほうがいい。私も配達の仕事をしたことはあるが、サクマ君のようなイキりローディがきたら「どうぞどうぞ」と道を譲るのがプロのドライバーというものである。 | ||||
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ロードバイクで書類配送の仕事をしているキレやすい男の日常と、キレて傷害事件を起こしてからの刑務所生活を描く。一人称の細密な記述が二十世紀初頭の「意識の流れ」文学のようである。叙述の技術は大したものだが、エキセントリックとはいえどこにでもいるような男であり、意外な展開や思考はまったくない。最初から最後まで「そうなるよね」としか思えず、「これ、書く意味あった?」との疑問が出てくる。もちろん筆者には書く必然性があっただろうから、読者にとって読む意味があるかどうかということ。まだ社会の実相をそれほど知らない学生くらいの若い読者には勧められるかも。もう人生のあらゆる側面を見てきてしまったような年配の読者には特にお勧めしない。 | ||||
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エネルギッシュな作品だ、とは分かる。 しかし内容はよく分からない、気になる所を何遍読み返しても腑に落ちない。 残念ながら作者の感性について行けない。 冒頭からの自転車のシーンは素晴らしい。 都会の中で疾駆し転倒し、整備し又出て行く、この部分の描写は秀逸だと思う。 しかしその後刑務所に入りゴタゴタの中で思い至る、と言うのだが、何に気付いたのか今ひとつピンと来ない。 変わったことを認める、昨日と似てはいても今日と明日は違うと言う。 そうすればループから抜け出し遠くに行ける、ちゃんとすると言う事だろうか。 30歳を目前にした、いわゆる普通に人と調和して働くことのできない男のマグマが時として爆発する、と言うのはいつの時代でもある事だと思う。 それが今風の環境のなかでエネルギッシュに描かれていると無理に納得した。 年齢を重ねた身としては、ただよくわからないが羨ましいなあと思う。 | ||||
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芥川賞受賞ということで期待していましたが、 特に感動もなく、正直苦痛でした。 唯一の救いは、ナレーションの声が聞き取りやすかったということ。 おかげで、なんとか最後まで到達。 他の本もこの人に読んで欲しいなぁ。 本の内容は星1だけれど。ナレーションで+2 | ||||
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いい年してウーバーイーツで生計を立ててるロードバイク好きとしては前半の細かい描写がかなり刺さる。 1990年代を「フリーター」として過ごした20代。 あれから時は流れて2022年、個人事業主としてウーバーやアマゾンの配達で食いつなぐ40代。 結局、会社というシステムで生きられずその日暮らしを続ける本質は変わらない。 それでもとりあえずは食べていける。 何か法に触れる訳でもない。 将来のこと、具体的なことは先送りして目先の生活だけをこなしていく。 そんな生き方を選ぶ人が増え、自由と自己責任の象徴としてロードバイクと仕事いうテーマが芥川賞受賞に繋がったのでは。 | ||||
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主人公のキャラが受け入れられるかで、この作品は評価が変わる。僕にはあまりなじめなかった。 自転車配達人の仕事模様が分かるのは面白い。だが、主人公の人格が未熟で、納得がいかないとすぐ相手を殴ってしまう。 ここに共感があるかどうか。 | ||||
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作品の構成は、前半において主人公が感じている漠然とした違和感が、後半において顕在化してくるカミュの「異邦人」に似ている。この時代の雰囲気、閉塞感や不安感はよく伝わってくる。主人公のサクマに、ムルソーほどの魅力を感じないのも、この時代の雰囲気を背負っているからか。疾走するロードバイクに関する描写は俊逸。 | ||||
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開始日 1月29日 終了日 1月30日 感想 平均以上だと思っている自分、他人を少し見下している自分、卑屈な自分、自分でも抑えられない自分、様々な自分と対話をし、生き方に考えを巡らせます。 誰しもが1度は考えたことがあるんじゃないかな? 1番可哀想なのは、通常業務してただけの、中年税務署職員だけどね(笑) | ||||
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主人公のキャラクターが前半と後半であんまり合致しないですね。 後半まで書いてから改めて前半に伏線を張りなおしたという印象です。 前半が良かった分、後半がちょと薄くて残念な感じかな。 なんのかんの言っても、結局最後は銃撃戦とカーチェイスで〆ちゃう ひと昔前のアメリカ映画のような印象を持ちました。 | ||||
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芥川受賞と作者の経歴と題材が自転車メッセンジャーという点に惹かれてkindle電子書籍を購入しました。 非常にサラサラ読めて3時間ほどで読破、ちょうど50%前半と50%後半でガラッと話の展開が変わったり斬新さは感じたが特に受賞作品になった芸術性みたいなのは私には感じれなかった。。。 ただロードバイクで遠くへ走る趣味を持つ私としては機材(ディレイラーやシューズなど)理解しやすい描写が多く自転車乗りの所作なども伝わりやすく上手く描かれていてとても楽しかった。 後半から一気に話が重くなってしまいちょっと残念でしたがロードバイク趣味な人には読んでもらいたい作品。 | ||||
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