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千年のフーダニット
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千年のフーダニットの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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| 「こうはならんだろ!?」な、ご都合主義が気になってSFとしてもミステリーとしても少し微妙な読後感でした。 一個わからなかったのは、あの人が目覚めたとき、なぜあの人を起こしたんだろう????「あなたは何をしたの?」って聞いてたけどそれを知る機会あったっけ????? | ||||
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| 本作はミステリではあるのではあるのですが、それ以上にサバイバル感アドベンチャー感がある作品でした。 千年のコールドスリープから目覚めた一同は、一人が殺されているのを発見します。 誰にも殺人の機会は無いはずなのに現実に死体はそこにある。 さらには外にはジャングルが広がっている。 これからどうするべきなのか。 千年後という誰にとっても未知の世界に踏み込んでいくという状況にワクワクしましたね。 この世界はどうなっているのか。 死体の謎はあるにしても、どうしてもそっちの方が気になってしまいます。 そこからの冒険。謎の生物の襲撃。全てがハラハラと面白かったですね。 そして死体の謎を忘れかけた頃、ふと謎解きが始まる訳です。 そこからの展開も多重的で良かったですね。 謎解きの向こうにさらに謎解きがある。 SFでありミステリでもありアドベンチャーでもあって面白かったです。 | ||||
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| 話の辻褄はあうんだけどちょっとこれは無理あるよね、って感じであまり読後感は良くなかったですね。 読者に違和感を与えオチが楽しみだった名前の件も、なんだそれかよと。 | ||||
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| 面白かったです!あらすじを読んでとにかく気になって購入。 どういう世界なんだろうという惹き込まれ方と、何度かのどんでん返しで半分ほど一気読みでした。 もやもやとした違和感がのちのちに言語化されたり、ちゃんと伏線回収されたり、すっきり面白かったです。 FSではあるけれど、物語の中はほとんどそういうこともないので安心して読み進められました。 | ||||
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| 順調に到着しました。読み応えがある作品でした。 | ||||
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| デビュー作から追いかけていますが、麻根先生の文章力は圧倒的です。 活字に作品世界の空気を纏わせることができる魔術があり、それでいて読みやすくて、真似しようと思っても真似できるものではありません。 『赤の女王の殺人』からは長野県の澄んだ空気とそこに住む人々の温かさが感じられました。 今回の作品からは、大きな薬缶いっぱいに作ったほうじ茶の底の辺り━━細かな茶葉がふらふらと漂っているところや、日焼けした畳に染み付いた煙草の匂いのような素朴さを感じました。その素朴さや懐かしさ自体が伏線になっていました(麻根先生ご自身は意図されていないのかもしれませんが)。 SFを読み慣れていない私でもすんなり世界に入り込むことができ、ワクワクしながら最後まで読み進めることができました。 特殊な状況下での殺人事件について、伏線とその回収もとても丁寧でした。 SF好きもミステリ好きも、勿論、どちらにも馴染みがない人も、満足できるはずです。 麻根先生が独自にもっていらっしゃる複数種類の知識が上手く融合した、麻根先生にしか書けない作品だと思います。 こういうミステリの書き方もあるのだと、大変勉強になりました。 1作目と2作目で、これだけ違う世界が描かれているのだから、今度はどんな世界を拝見することができるのか、とても楽しみにしております。 麻根先生は、千年という長い年月を経なくても、ミステリ界の歴史をいい意味で変えて下さる「主犯格」(こちらも悪い意味は一切なく、勿論いい意味で!)ではないかと密かに期待しています。 | ||||
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| コールドスリープで未来に目覚めた人たちを主人公としたイヤミスと言えるでしょう。アダムとなった人と同じ顔の集団というところは、いくらなんでもそれは無いのではと思いつつ、一気に読めました。夕木春央さんの方舟ほどのイヤミス感はありませんでしたが。なんせ、千年後の話なので・・・。とすれば、元祖コールドスリープものの夏への扉も一種のミステリー風SFと解釈できるのかも? | ||||
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| コールドスリープ? せん年?千年後!? 自分がまだ半世紀ちょいしか生きていないのに、千年後なんて想像できない、と思いつつ。 著者の想像する千年後の世界を見せてもらいました。 そこは天国か地獄か。それとも。 読んでみないと分かりません。 引きこまれました。寝不足( ; ; ) | ||||
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| 読み手を夢中にさせる魅力に満ちた圧巻のミステリー&SFでした! 壮大な舞台設定、謎が謎を呼ぶミステリー、人間ドラマ…それぞれの要素が抜きん出た筆力で織り上げられ、「生命とは、進化とは」という問いかけの下に見事に纏め上げられています。 千年後の世界へのコールドスリープというだけでも描き出すのが困難であると思われるのに、不可能と思われる殺人事件、さらに地球そのものが直面する現実といった重量級の課題も同時に語らねばならない…それを読み手の想像を上回るスケールで、危なげなく描ききる著者の力量は素晴らしいの一言に尽きます。 ミステリの枠組みを超えた、挑戦的で、読者の想像力を掻き立てて止まない力を持つ物語でした。 SFやミステリに限らず、どんなジャンルのファンでも楽しめるに違いない傑作ミステリ。ぜひご一読をお薦めします!無茶苦茶面白いです。 | ||||
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| あらすじに惹かれ即購入し読了。結論からいうと当たりでした。超オススメです。 ・フーダニットは誰が犯人なのか。 ・ハウダニットはどうやって犯罪を行うことができたのか。 ・ホワイダニットは小さなものと大きなものに分かれ、小ホワイダニットはなぜ現場に細工をせざるを得なかったのかなど現場の状況の謎、大ホワイダニットはそもそもなぜ犯行にいたったのかという人間心理の謎。 上記はミステリの基本要素で、これらが蜂の巣のように有機的に繋がっている作品には傑作が多いです。 本作は大きな謎として ・シモンを殺したのは誰か、顔のない死体は誰かというフーダニット ・密閉されたシェルター内で、さらに密閉されたテグミネ内の人間をどうやって殺すことができたのかというハウダニット ・なぜ死体の顔が潰されていたのか、そしてなぜシモンが殺されたのかというホワイダニット という全てを兼ね備えたまさに本格ミステリというにふさわしい作品です。さらに細かい謎もたくさん存在し、これらの謎を仲間と議論、協力しながら少しずつ真相に迫っていく。それだけで楽しい。 とはいえ私が心底感心したのはこの先にあります。 先ほど述べた3要素に近年加わった概念がホワットダニットといいます。これは「何が起こっているのか、そもそも何が謎なのか」を意味するのですが、作品の構図や全体像が見えた時にとんでもない破壊力を持つものが多く、私が最も偏愛するのがこのタイプです。 いったい千年間に何が起こったのか。ある人物のあまりに矮小なそれでいて壮大かつ悪魔的な試みが見えた時に、フー、ハウ、ホワイが同時に解けてしまう。これにコールドスリープという特殊設定が必然的に寄与する。描かれるのは独善と狂気、愛情と誕生、破滅と再生、という人類の業であり執念でありしぶとさなのです。 「いやいや、たかがミステリで人類なんか描けるわけないだろ」と思われるかも知れませんが、読了するともう本当にこうとしか表現できません。ミステリは人類すら描けるのです。この真相は2025年という今を生きる私たちだからこそリアリティを持って受け止めることができるのかも知れません。 加えてサスペンス、SF、冒険、ロードムービー?と息もつかせぬ展開が矢継ぎ早に起こるてんこもり具合、しかしそれら全てを最終的にミステリに奉仕させる豪腕。 2作目にして既に島田荘司氏を彷彿とさせる豪腕と気宇壮大ぶりですが、著者はばらの町福山ミステリー出身であり、その遺伝子を継いでいるのは当然といえば当然ですね。。 おまけに文章が達者なのでどんどん読み進めていける。また登場人物も好感がもてる造形になってますし読後感も良い。 多少の偶然や強引さはあれど、ここまで揃えば間違いなく傑作だと思いますし、こういう壮大なミステリには最大限の賛辞をあげたい。また追いかけたい作家さんが増えました。 | ||||
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| 物語の早い段階で作者が用意した仕掛けに気づいてしまいました。 それでも、読み進めたのは、犯人は誰かとか顔のない死体の謎が気になったからです。 結局、これらについては自分の推理は当たりませんでしたが、 かといって感心するほどでもありませんでした。 次作に期待します! | ||||
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