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トライロバレット
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トライロバレットの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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佐藤究は純文とエンタメを交錯させる作風だが、今作はそのバランス感覚に疑問を覚えた。登場人物は類型的で群像としての厚みを欠き、主人公を突き動かす衝動が強迫観念だけというのも弱い。どことも接続しない、極めてつまらない人生を送る人々たちの物語。語り口と文体だけで最後まで付き合ったが、読了後の徒労感は強い。 | ||||
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いじめられっ子が、いじめっ子に反撃するために銃を手に高校に登校しましたよ アフガン紛争に参加した元兵士がメンタルいかれて銃を手に高校を襲撃しましたよ たまたまそれが同じ日で、撃ちあいになりましたよ…、というだけの話。 前半と後半との二部構成だが、前半ではただひたすらいじめられっ子がいじめられ、元兵士がいかれている様子が描かれ、後半では襲撃の経緯が描かれる。 こうした作品では、普通に生活していた高校生がなんらかの事件をきっかけにいじめられはじめ、しだいに追い詰められていく経緯や、普通に生活していた退役軍人が、周囲との軋轢の中で心を病み、妄想にとりつかれていく姿などが描かれてこそ物語として成立するものだが、この小説では 冒頭からすでにいじめは開始されており、元兵士は最初から幻聴や幻視にさいなまされている。そこにはなんのストーリー展開もない。 なので、はっきり言ってこの本の前半は読む必要がない。高校生は、ただただいじめられてます。元兵士はとにかくいかれてます。それだけを知ったうえで、後半の襲撃部分だけ読めば十分。 作品紹介で、アメコミ的ヒーローと書いているあたり、出版社も理解しているのだろうが、この本は後半のアクションシーンを読み流すためだけのコミックのようなもの。物語を楽しむことはできません。 | ||||
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スピード感、疾走感を文章で体感させる鬼才。 各書、装丁にもこだわっていて、小説とリンクしていたり謎かけが隠れていたりと楽しめます。 佐藤究、イチオシの作家です! | ||||
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最後は夢オチだろうな、という想像はまさに弾丸で撃たれたように破壊されてしまいます。徹底的ないじめ、アフガニスタンでの戦闘体験をそれぞれ別々に進行させながら、ラストにむかってどう交わって、収束させるのかまったく想像がつきませんでしたが、さすがに剛腕の作者は力業でまとめきりました。 海外小説そっくりの「硬い翻訳調」を意識的に使って現在アメリカのいびつな分断状況を見事に描いています。 | ||||
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いまノリにノッてる佐藤究の最新作はアメコミヒーロー小説であった。ストーリーは定番の流れだがモノローグは確かに佐藤究節が唸っている。 サクッと読めてしかも面白い小説なのだが、もう少し最後のカタルシスが欲しかったので星一つ下げて四つか。 ヒーローは生み出すまでが楽しいのだろうが、できれば続編を無理やり書いて正統派のヒーロー譚を語って欲しいものである。 | ||||
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舞台がユタ州オグデンではなく、ユタ州「ニュー」オグデンである時点(冒頭1行目)で、読者は異世界に何の違和感もなく誘われている。冒頭からしばらくは、「翻訳もの?」と勘違いするほどの文体。途中からは専門知識のカタカナのオンパレード。その中にあって、過去と現在と幻覚がない交ぜとなり、現実世界を塗り変えていく二人の人物を軸に物語は進む。これが滑稽にならず、一筋の緊張感を保ったまま物語が展開するのが、佐藤氏の芸術性であろう。今回もしっかりと「佐藤究というジャンル」が確立された、ファンには垂涎ものの一作。ただし、初めて佐藤究作品に手を出すなら、別作品の方が安全だろう。 | ||||
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舞台はアメリカの高校。 三葉虫という古代生物が好きな高校生。友人と共に、スクールカーストの上位者からイジメを受ける毎日。ある日、彼は重大な決意をする。 一方、戦争の後遺症に悩む金物店の店主は、奇妙な現象に苛まれていた。 果たして2人の運命の行く手に何が待つのか、というストーリー。 高評価が多そうですが、個人的には、かなりイマイチでした。 まず、見せ場となる後半までが長すぎる。起伏もないし、単調に尽きる。 そして見せ場はそこそこ面白いのだが、あっという間に終わってします。 佐藤氏らしい小説ではあるものの、も少しエンターテイメントの振り切っても良かったのではないか。 個人的には、同氏の「Ank : a mirroring ape」が1番好きです。 | ||||
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