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誰かが足りない



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【この小説が収録されている参考書籍】
誰かが足りない
誰かが足りない (双葉文庫)

誰かが足りないの評価: 3.29/5点 レビュー 21件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(5pt)

いつも巻頭で…

私は宮下奈都さんの大ファンです。
レビューすることは各個人の気持ちで感動も決まるから、敢えて巻頭を読んでレビューすることにしています。
誰かが足りない…それはもしかしたら私ーーー。この部分にザワついていた自分を見失って流されてばかりいる私、への言葉かと…ドキリとした。
読み終えたら、きっと足りなかった時の自分を笑える気がする、それが宮下奈都さん大ファンの、私の予感です。
こんなレビューでごめんなさい。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
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No.9:
(5pt)

誰かがたりない

「娘の化学治療に付き添っている間に」とバッグに入れたこの本、治療の終った時「予約6」の真ん中だった。ミステリアスなタイトルに光を見つけるのはやはりこの作家さんならでは!読み進むうち「予約5」で10才で母の死を受け止めきれなくて不登校になりかけている孫に、この本を送ろうと思った矢先、失敗を嗅ぎ分ける「予約6」の真ん中で読書を止む無く中断しなければならなかった私は、孫に送るのをやめようかと思っていた。けれど完読した今、こんなステキな『誰かがたりない』の終わり方に感激している。やっぱり、これは母を亡くした孫にそして妻を亡くした息子に送ろう!きっと何か小さな光を見つけてくれると思う。私はゆっくりと本を閉じた。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
4575237418
No.8:
(4pt)

ちょっと、ほっこりしました

人生なかなかうまくいかない。それが現実。
でも、1歩前へ踏み出そう。
そうすれば少しの希望がみえる。
心温まる本でした
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
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No.7:
(4pt)

優しい気持ちになれる本

この人の作品は、いつも物語を楽しむというより人物描写に納得させられる。
こういう気持ちわかるなぁと自分でもよくわからない感情が静かに湧き上がってくる。
むなしさやさみしさをかかえた登場人物たちにそっと前を向かせてくれる優しい気持ちになれる本だと思う。
最後、レストランでの場面をもう少し描いて欲しかったと思います。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
4575237418
No.6:
(5pt)

「日本のどこかで、誰かが私をまってる」

語り手は、山口百恵とグスターヴ・ホルストを楽しみながら物語を紡いだのか。
喫茶店、ファミリーレストラン、公園のベンチ、百貨店の食堂など、賑やかな家族
もいれば、一人黙々と口を動かしている人たちがいる。誰も来ないのかなあ、と
つい思ってしまう。それぞれの事情があり、いい加減な推測はできない。しかし、
その人の佇まいや顔の表情を眺めながら、いろいろと想像を巡らす楽しみもある。
先方だって、こちらを見ながら、同じことを考えているかもしれない。

「誰かが足りない」は、日本のどこかで、待ってくれているひとがいる、とも解釈
できよう。待ち人が来るのかどうか、もう来ない人を待っているのか、それぞれの
判断が曖昧になっている人もいる。「運命」かもしれないと諦めている人もいる。
これらの人たちが主人公である六つの短編オムニバスである。

 人たちは、同じ「場」と同じ「味」を共有するため「レストラン」に集う。
予約が必要なレストラン「ハライ」。誰もが認める「美味しくて」「感じがよく
って」「優しくて」「懐かしい」西洋料理が味わえる。立ちのぼる温かい匂い。
人たちの笑顔。さざ波が寄せ、打ち返すようなざわめき。メニュウをもって小気味
よく動き回るマダム。こんな情景が浮かんでくる。

物語は、六篇の主人公たちが、十月三十一日、午後六時に「予約」をいれている。
各篇の詳述は避ける。人物は、独身の男女や、家族、親族等、人生模様はさまざま
である。記憶の蓋を開け、そこから動けない人、過去にこだわって生きたい人。
「大切な人を思い出せない人」、「そこにいてくれなくてはいけない人、そして、
きっともうそこにはいない人」。

 レストラン「ハライ」のバック・ミュージックは、ホルストの組曲『惑星』がよく
合うかもしれない。静謐を基調とした管弦楽。「使神」が、客の「運命」を見通して
いるかもしれない。特に、作品に登場する第三組曲「水星」は、「翼のある使者」と
よばれ、比較的軽やかなテンポのピアノが印象的である。
作品の構成はプロローグを含め七篇と云える。『惑星』も七組曲である。語り手は
意識したのであろうか。

 留香さんという、「不幸になる人の匂い」が分かる主人公がいる。レストランに
集まった若い二人ずれに「あの匂い」がするという。はたして、「予約三」の客か、
「予約五」の客か、どちらだろうか。不幸にはなって欲しくない。ちょっと
ミステリアスでもある。『惑星』は、宇宙の広大な神秘を表し「星占い」的諸星の
性格を持っているという。
 
さて、お客たちの「運命」はどうなるのだろう。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
4575237418
No.5:
(4pt)

面白いが、一話一話が短い

「ハライ」という店を象徴に、「誰かが足りない」世界を描いた作品。

あくまでも中心が「ハライ」なので、一話一話に深みを出さなかったのかもしれない。

しかし、感情移入する暇もなく次の舞台に突入してしまうのは残念だった。

だが、読み終えた後のこの不思議な感じは、この作品だからこそ与えられる、独特なものなのだろう。

この著者の作品はまだこの作品しか読んでいないが、他の作品も読んでみよう、そう思わせてくれる作品だった。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
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No.4:
(4pt)

食べるとは、やはり生命力に通じるものなのだろう

躓きや虚無感からの再生の物語6編。
「失敗自体は病ではない。絶望さえしなければいい」。
ささやかな人生に向き合う弱い自分を、背中でそっと支えてくれようとする手のような小説。
読後感が良い。

個人的には、食べ物にさして興味はないのだが、
美味しいものは人を幸せにするのだろうね、一般的に。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
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No.3:
(5pt)

こんな気持ちになったのは初めて...

本のレビューというものを初めて書きます。

普段からほとんど本を読む事が無く読んだとしてもノンフィクションの物ばかり...

先日久しぶりに本屋に行ったさいに偶然この本を発見しサブタイトルにひかれて購入してみました。

本を買っても読みきるのに何日もかかる私が数時間で読み終えました。 本を読んでこんな言葉で表せない気持ちになったのは久しぶりです(笑)

『今の自分には誰かの存在が足りないんじゃないか...』
『自分には必要なはずなのに...』と。

私自身も何気ない時にふと感じる事があり、そのたびに寂しい気持ちになり孤独を感じる事が多々ありました。

しかし今はこの寂しさで苦しむ必要はないんだとすごく思います。 大げさかも知れませんが今の自分に本当に必要な本にこうやって偶然出会う事が出来、こうやって感想を書くぐらいの気持ちになってしまっていました(笑)

初めてレビューを書いた事もあり他の方のように上手く書けず申し訳ない気持ちもあるんですが、ぜひ色んな方に読んでもらいたくて下手な文章にも関わらず書かせてもらいました(>_<)
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
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No.2:
(5pt)

読んでよかった、と思える作品

偶然に手に取った本の中にあった『よろこびの歌』を読み、
この人は誰? この感動を与えてくれる作家は、いったい誰?
と、注目してきた。

今回の作品は、物語の設定をはじめ、読みやすさもあり、とてもいい。

予約でいっぱいの、でも、誰でもをわけへだてなく迎えてくれるレストラン・ハライ。
そこに集う人々を描く連作集。
そこにいる人々は、もちろんさまざまだ。

誰でも何かしら辛い思いは抱えている。
それぞれの物語も、何か問題がある主人公のような人物がいるが、
まわりにいる人が、一方的に支えるだけでないのがいい。

問題の解決か、はじまりか、希望か、その象徴的なしめくくりに、
ハライの予約をする場面がある。

あたたかな、ほんのりと明るい、人々の話す声や少しの笑い声がしずかにただよっているような
レストラン・ハライの様子を思い浮かべると、そこにいる人々と同じように
勇気をもって日々過ごしていきたいな、と思わせられる。
そして、まわりにいる人々の支えをわすれないで。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
4575237418
No.1:
(5pt)

揺ぎ無い、眩しい希望が・・・

何千冊も本を読んできて、その中でもほんと彼女の作品は好きだ。
短編しか読めなかった頃から、今も一番注目している作家である。
思わず読み返したくなるのは最初の長編『スコーレ・No.4』、
『よろこびの歌』、そしてこれからは最新作の本書もだろうか。

この連作短編集に出てくる6人の主人公たちは、皆、
心のどこかに傷を抱えている。優しくて、不器用で、
歯車がちょっとだけずれてしまったばっかりに
〈いま〉に生き難さを感じている人たちである。

しかし作者は彼らを見捨てたりしない。
彼らも人生を無為に投げ出したりしない。
「誰かが」「何かが」足りないのは仕方のないこと。
人生において完璧な状態で歩き始められる局面など多くない。
だから自分から、もしくは誰かに背中を押されて、
そろりと歩き出す。

そこここにきらりと現れる、揺ぎ無い、眩しい希望が
人生にとって最も大事な宝物であると認識できる一冊。
誰かが足りないAmazon書評・レビュー:誰かが足りないより
4575237418

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