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厳冬之棺
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厳冬之棺の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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上海郊外の、胎児のかたちをした湖、胎湖。そのほとりの公園内にたたずむ、陸家の屋敷。公園施設は昔に廃墟となり、屋敷だけが残っている。屋敷には、大富豪陸家の家族、親戚、使用人、下宿人あわせて16人が住む。ある日、陸家の当主が、半地下の貯蔵庫内で死体でみつかる。2日前から大雨が降っていたせいで、入口から地下の扉までは完全に水に浸かっていた。だが、死亡推定時刻は、昨夜だった! 天才漫画家探偵アンジェンが登場。3つの密室殺人のトリックを暴く。エンディングに「謎のクロッキー画家」の恐ろしい影が…アンジェンのトラウマになり、一生を決定づけた殺人犯の正体が続編で明らかにされそうで、期待大。 | ||||
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密室の完全犯罪という設定だが、その謎解きが安易に感じられた。ちょとガッカリ。 | ||||
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. 上海郊外に暮らす旧家、陸(ルー)家で殺人事件が発生する。だが現場の地下室は折りからの風雨のために水没していて、殺人犯が出入りできる余地がない密室状態だった。するうち、またしても家人のひとりが密室状態の自室内で、惨殺体となって発見される。 警察は非常勤似顔絵師で捜査顧問の漫画家・安縝(アン・ジェン)を頼り、犯人追及を進めるのだが、そこへ第3の殺人が起こってしまう……。 ----------------- 2023年の「週刊文春ミステリーベスト10」海外部門の第10位に選出された中国ミステリーです。いやあ、面白かった。 この小説の魅力はいくつもあります。 まずは、どうにも解けそうもないと思える密室トリック殺人が全部で3つも出てきて、そのどれもが安縝の見事な推理と解説で、鮮やかに解きほぐされていくのです。私は本格ミステリの類をここ何年も読んで記憶がありませんが、こういう巧みで論理的な推理によって事件が解決されるのは、実に痛快です。 そして終盤、真犯人と動機が判明したかに見えても、さらにもうひとつどんでん返しが待ち受けているのですから、そのひねりの精緻さにも嬉しい驚きがありました。 二つ目の魅力は、先祖代々続く素封家の中に深く昏い秘密と嘘が巣食っていたという設定が、妖しく禍々しくて魅惑的です。また嬰呪(えいじゅ)という怪異の民間伝承がそこに加わるのですから、いかにも前近代的なただならぬ雰囲気が物語全体を覆っていて、身震いします。そして独自で独尊的なしきたりに則って生きてきた頑迷固陋な一族が、よそ者である警察・探偵によって完膚なきまでに素顔を暴かれていきますから、横溝正史の金田一耕助シリーズのように、新旧の時代同士が対峙する戦いがそこにはあります。改革開放によって近代化が進む中国の大都市・上海の今らしい物語が展開していくと言えます。 三つ目の魅力は、そこかしこに顔を見せる日本です。刑事・梁良(リャン・リャン)の携帯の着信音は『踊る大捜査線』のテーマ曲。登場人物たちは日本料理店で舌鼓を打つ。8歳の陸小羽(ルー・シャオユィー)少年のお気に入りは「ウルトラマンジード」。おまけに32歳の主婦・張萌(ジャン・モン)は韓国ドラマ好きと、これまた日本の女性との共通点が見られます。 ここ何年も中国と日本とは国家レベルで緊張関係にありますが、この小説を読む限り、市民レベルでは日本への興味関心はまだまだ根強いことが見て取れます。そこにかすかな安堵と希望を感じました。 エンディングを読むと、続編への期待がいやでも高まろうというものです。安縝先生の見事な推理劇が読めることを楽しみにしています。 . | ||||
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曰くつきの名族が暮らす館で3つの不可能犯罪が起き、 それに挑む素人探偵・・・・・・とクラシックなスタイルで ワクワクさせられます。 密室のトリックは力業が過ぎて(怪人二十面相が似合うような手法) 突っ込みどころが多い,医学や化学知識が微妙に間違っている, シリーズ化前提なのかあやふやにされた部分や「探偵自身の謎」が 残されている・・・・・・など不満点もありますが全体としては楽しめました。 さらなる著者の作品の翻訳・出版を期待したいです。 | ||||
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