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永遠と横道世之介
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永遠と横道世之介の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全155件 21~40 2/8ページ
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検針員をしていたので、 東久留米市は、隅々まで知ってます。 あと、小金井市も。 新宿には現在の職場があり、 西武新宿線を利用しています。 おお、物語の舞台が近いなと、 嬉しくなりました。 (おかげで作中の、 『西武新宿線の快速』という、 ちょっとしたミスを見つけただけで、 少しさめてしまいましたが) 序盤は、男性作家によくある、 落語的なリズム感が心地よく、 読みやすさに任せてページを進め、 登場人物は一生懸命なのに、 それを冷静に突っ込む、 地の文が面白くて噴き出し、 バブル期のアホな若者の、 理由のないパワフルさと、 他人に対しての壁のなさに、 野蛮だけどおおらかな時代だなと、 当時の大学生たちの青春を、 感情移入して楽しみました。 過去のシーンの間にはさまれる、 数十年後を描く群像劇に、 生々しい大人のドラマを味わい、 最初は、なんてことのない、 退屈な日常劇かな? なんて思ってたのに、 いつの間にか夢中になってました。 なんとなく、 アフロ田中のシリーズから、 マンガっぽさを抜いて、 人間ドラマ味を加えた感じ。 なんか、人生をもう一回、 生きたみたいな。 満足感の高い小説でした。 自分の記憶じゃないのに、 まるで思い出が増えたような、 得した気になれました。 さて、続編も読もうかな。 | ||||
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本書は、1987年に長崎から上京した大学生の1年間を描いた小説。主人公の 横道世之介は祖母から「あんたはいつでもどっか抜けてるけど、その分、欲が なくてよろし」といわれるような人物。 物語は「4月桜」「5月ゴールデンウイーク」からはじまり「3月東京」まで。 この1年間に世之介が様々な経験を通じて東京になれていく姿が描かれている。 作中には当時若者の間で流行していたものへの言及があり、1987年の東京や世 相を知る者にとっては懐かしさを感じる。 たとえば次のようなもの。俵万智「サラダ記念日」、漫画「ハートカクテル」、 映画「ラスト・エンペラー」、TV番組「ねるとん紅鯨団」(世之介は、ねると んのオーディションに参加し不合格になる)、システム手帳など。 以上のものに懐かしさを感じる人にとって、横道世之介もまた自分と同世代で あると実感するだろう。ただ不思議なのは、1987年は村上春樹『ノルウェイの 森』がベストセラーになったにもかかわらず、触れられていないこと(「サラ ダ記念日」に目がいく世之介なのに)。 加えて、1987年の12月は東京では珍しく、雪が日曜日に2週続けて降ったが、 作中とは違って、残念ながらクリスマスイヴは晴れていたということ。こうい った点はあるが、大学生の非凡なる日常を想い出させてくれる小説である。 | ||||
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〇 文庫本で460ページあるから、手にする時にはちょっとした覚悟がいるかもしれない。しかし心配はご無用だ。スラスラと読み進んでアッと言う間に読み終わるだろう。何も考えなくても楽しく読める作品だ。読者はむずかしいことは考えずに、物語の流れに身を任せればよい。 〇 だからと言って軽薄な物語ではない。もちろん深遠な物語でもない。現代のごく普通の大学生を描いたものだ。 〇 主人公の世之介君は残念ながら命を落としてしまうのだが、齢を取るまで生きたとしても、大きな業績を上げることはなかっただろうし(会社に入ったとしても、たいした出世はしなかったに違いない)、ましてや世に知られるような人にはならなかっただろう。ただ、周囲の人と仲良くして、良い奴だなと言われて、時には悩んだだろうけれど、楽しく平凡な一生を送ったことだろうと思う。そんな普通の大学生のなかでも飛び切り良い奴を主人公にしている。そしてそういう奴らしい命の落とし方をする。 〇 この作品は普通の人の賛歌だと思う。素直に読んで、ああこんな奴がいたら友達になりたいなあと思えば、それで十分に楽しい。 | ||||
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とにかく、読んでいる最中楽しいし、読後感もすごくいい!明るい気持ちになれます。 表紙カバーの写真も合ってる。 著者の作品は、綺麗ごとじゃないのに綺麗というか、綺麗なのに綺麗ごとじゃないというか、奥行きがあって前から好きでしたが、一番好きかも。 | ||||
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大学入学からの一年間を描いた普通の大学生の青春小説。 時々、その一年間で出会った人の20年後が描かれていて、面白い。 この小説の魅力は何と言っても、世之介のキャラだろう。小説の終盤に、かつての恋人だった祥子ちゃんが同僚に語る場面がある。 いろんなことに「Yes]って言っているような人だった。 もちろん、そのせいでいっぱい失敗するんだけど、それでも「No」じゃなくて、「Yes」って言っているような人。 世之介は、夕食でも、サンバ同好会でも、映画でも、友達の相談でも、誘われれば決して断らない。 若いときは特に新しい環境から得ることは多い。いろんな価値観を得るためにも、若い人達は、「Yes」と言い続けて欲しいと作者からのエールを感じた。 | ||||
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単行本ハードカバーで読了、 厚さ28ミリ430ページは一ページ20行で読みやすく持ちやすく読書する楽しみをよくわかった製本、 映画版、続編、そして本書とおかしな順番で読み進んでしまったが、青春の二文字や青春時代を記憶と追憶と後悔の中にしか見いだせなくなってしまった中高年にはとても幸福な夏の読書体験だった、 今日現在進行中の青春の中にいる世代なら親世代の青春を垣間見ることでいまの自分たちの姿勢についてなにがしかの感想が必ず湧くだろうし、いつの時代でもその年齢特有として必然としてついて回るあれこれに同じように親世代の右往左往した事実に思いをはせられるだろう、 映画版は手堅い演出の職人映画だが、なぜか80年代後半を描きながら80年代前半もしくは70年代後半の印象が強く不思議に思っていたのだが、本書を読んでそれは映画監督が狙ったものであり、原作自体はまさに作者が経験した通りの1980年代後半が丁寧に書き込まれていたのだった、 本書が造形する世之介は善良さに溢れた常識人であり、言葉を替えればまさに凡人中の凡人だ、 エルビス・コステロが歌ったようにWhat's so funny about peace, love and understanding?と世界的に冷笑主義がはびこり絶望がもてはやされる世相の中、いっさいためらわずに希望を語る稀な物語と評価してもよい、 私的には続編のライブ感ある描写が大好きで、 | ||||
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読後に爽やかな余韻を感じました。 明るく誠実な若者を描いた作品です。 | ||||
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爽やかな作品でした。登場人物全員が、チャーミングです。悪い人は一人も出てこない。一人一人に共感出来る部分があって引き込まれました。またいつか、読み返します。 | ||||
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大学時代に戻ったような自由な雰囲気に、一気に読みました。後半に驚きもありつつ、主人公のようにどこか心に残るような、懐かしく思い出してもらえるような人になりたい。 | ||||
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梅原裕一郎さんの落ち着いた素敵な朗読で世之介の世界にぐんぐん入り込みました | ||||
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これは映画のコピーなんだけど正にこの作品をジャストで言い当ててる。 思い出の中心ではなく片隅にいる人。でもその真ん中で笑っている人。 この作品がノスタルジー一色にならないのは 現在・過去が交互に描かれる巧みな構成。 過去のある時点で、幸せの充実、青春を謳歌していた人たちも その後の人生では本当に色んなことがあるということがにじみ出る。 特に好きなのは倉持と阿久津唯の現在パート。 あんなに仲良かった世之助も「いたなあそんな奴」扱い。 今でもずっと仲良い関係、じゃない。それが本当に素晴らしい。 自分の学生生活を振り返っても学生時代物凄く仲良かった人や昔の恋人… ずっとこの人との付き合いは続くだろうと思った人。 今となっては連絡先もわからないくらいの人もたくさんいる。 社会に出て忙殺されて付き合う人も変わって自然に連絡を取らなくなってしまう。 だけど、ふとした時その人を思い出してちょっと「ふっ」てなったりして 日々の忙しなさが一瞬緩和される。 そういうことを描いている。 世之助、誰にとってもそんな奴扱いで だけどそれは全然ネガティブなことではない。 自分の中ではこれ一冊で完璧なので 続編読むかどうかはちょっと迷う。 いい読後感で終わっておきたい気持ちもある。 | ||||
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芥川賞の『パークライフ』読んで、雰囲気と一個一個のエピソードを楽しむ不思議な本だなあと、感じたくらいで面白くはなかった。この本の評判が良く、再挑戦。エピソードはこちらの方がキレが良く、一気に読んでしまう。後半出てくる主人公の結末はずるいなあ。留学生も肩透かしで読後に不完全燃焼感が残りました。 | ||||
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青春小説ですね。 すらすら読めました。 | ||||
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世之介がみんなの心を温かくしてくれます。本の中の登場人物だけでなく、私たち読者もです。 | ||||
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読みやすいし、面白いが、最後が尻すぼみ感がある。 でも『続』があるので、そっちに書かれてるのかな | ||||
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目下、読んでいます | ||||
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映画版をテレビで見て興味がありました ストーリーはほぼ映画と同じですが十分に楽しめました | ||||
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18歳の横道世之介の大学生活の1年間と、彼の友人達の今後を描いた物語。 大変な事件が続いても、世之介の愛されるキャラクターと行動に、"のほほん"とまとまってしまう青春小説。 「世之介と出会った人生と出会わなかった人生で何かが変わるだろうかと、ふと思う。たぶん何も変わりはない。ただ青春時代に世之介と出会わなかった人がこの世の中には大勢いるのかと思うと、なぜか自分がとても得をしたような気持ちになってくる。」 | ||||
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あの頃の自分とオーバーラップして街並みやヒトや世之助、切なくて暖かい。 | ||||
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バブル絶頂期に、長崎県の田舎から東京の大学(位置からして法政大学と思われるw)に出てきた横道世之介くんの、青春を描いた小説である。 読み終えて、帯に「人生のダメな時期を温かく照らす青春小説の金字塔」とあることに気づいたが、まさに至言である。 小説では、リーマンショック以後の現代と20年前の世界が往還しつつ描かれているのだが、現代においてカメラマンとなった世之介が代々木駅でホームから転落した人を救おうとして、はねられて死ぬ。 そして小説の最後に、学生時代に世之介の恋人だった女性が、世之介の母から手紙をもらう。 そこに、はこうある。 「祥子さん、最近おばさんはね、世之介が自分の息子でほんとによかったと思うことがあるの。実の母親がこんな風に言うのは少しおかしいかもしれないけれど、世之介に出会えたことが自分にとって一番の幸せではなかったかって」 これを読んで、鮮烈に思い出した言葉があった。 今からもう4年近く前、年若き友人が突然、クルマに追突されて亡くなった。 その葬儀の後の納棺のときに、最後に彼のおかあさんが「しんちゃん、ありがとう。本当にありがとう」と語りかけた言葉を、である。 ぼくは今でも、その言葉はぼくが人生の中で聞いた最も美しい言葉だと思っている。 | ||||
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