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熱風団地
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熱風団地の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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大沢御大の最近の著作の読み方としては、最後まで飽きずに書いていたかどうか。 編集者がしっかり手綱を緩めず、一冊の本として出版できているかどうか。 ひとつテーマを決めたら読者を引き込む技術は、まだまだ巧みです。 ただ年齢ゆえか、作品の完成度としては、もう全盛期を期待しても無理というものです。 男性作家は才能の枯渇が激しく、プライドも高いので、なかなか長寿作家とはなり得ません。 そんな中では、ずいぶん頑張ってらっしゃると思いますよ。 | ||||
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千葉にある外国人労働者をメインとするコミュニティを舞台に、某国から逃れてきた王子を巡り展開。 前半部分は活気のあるアジアの熱を感じて期待が持てるストーリーで始まるが、そこから広がりがなく終わってしまった。 中国を絡めて日本政府の日和見というパターンはありがちではあるけど、もっとヒネリを加えられかなったのであろうか。 移民的な人との日本の位置づけというコンセプトは分かるが、結局ストーリー的には国際的にする必要せいがほぼなく、王子の役割も期待外れ。 前半は勢いあるんだけどな。 | ||||
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大沢在昌にはいくつかの傾向の作品群がある。 1つはシリアス・ハードボイルド系で、『雪蛍』『海と月の迷路』等。新宿鮫シリーズもここに加えていいかもしれない。 2つめは、コミカルなもので『〇〇なあかん、□□まで』など。 3つめは、近未来やタイムスリップや超能力などの要素が加わったもの、である。 これ以外の分類の仕方があるかもしれないが、とりあえず、ぼくはこの中ではシリアス・ハードボイルド系が一番気に入っている。 ただ、それ以外の作品群も読む。 で本作は、2と3の融合したようなものである。 クーデターが起きたアジアの小国ベサールの王子と母の王妃が日本に住んでいる。 その王子をベサール国に影響力を持つ中国のエージェントが奪おうとするのを、ベサール語ができる観光ガイドの主人公が元女子プロレスラーとコンビを組んで守るというストーリーだ。 その舞台となるのが、千葉県にあるとされる「アジア団地」で、ここがまるで日本の中の異世界という設定である。 まあストーリーは、手練れの大沢在昌だけあって読ませてくれるのだが・・・。 どうしても違和感があって飲み込めないところが何カ所かある。 1つは、主人公が中国人観光客の一団を見送った成田で、外務省の関連団体というNPO法人南十字星の二人連れに名前を呼ばれ、依頼したいことがあるからクルマで話そうとなるところだ。 まず、主人公の側からすれば、突然、成田で待ち構えられているという段階で、自分のことが調べられているわけだから、なぜ自分の行動を知っているのか、どうやって調べたのか、お前たちは何者か、ということが明らかにならなければ、そんな不審者のクルマに乗り込むなんてことはしない。 拉致される可能性だってある。 有り得ないのである。 しかも、仕事を引き受けた後も、この南十字星とは何者かを大学の恩師に調べてもらうありさまだ。 南十字星の側にしたって、わざわざ成田で声をかける必然性がまったくない。 箱崎にデスクを借りているのだから、そこでアポイントを取って話せば済む。 要するに「つかみ」なのだろうけれど、「何でわざわざ?」なのである。 こんな無理で無駄なつかみは、映画『ミッションインポッシブル』だったかでも、あったな。 2つめは、主人公が大学でベサール語を専攻したということだ。 そもそも日本人でベサール語ができるのは、主人公の恩師たる大学教授一人だけらしい。 そんな状態でベサール語を専攻するというシステムが大学で成立するはずがない。 こんなことに拘っていては、大沢在昌の小説は読めないよ、という声が聞こえてきそうだが、何しろ感情移入をして読むたちなので、「それはあり得ない!」が嫌でも目についてしまうのである。 それでも一応最後まで読ませるのだから、大沢在昌は凄いのかもしれないw | ||||
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あがり症の男と元プロレスラーの女性が依頼されたのは「簡単な業務」のはずでしたが、実は独立国でありながら大国の干渉を受けて複雑怪奇な思惑が入り乱れる難案件でした。知恵と体力を絞り、使い捨てにされる危機を乗り切って王妃と王子を救出して、民主化への道筋をつけられるのか?というお話です。 なんといっても日本国内なのにアジアの屋台街のごとく人々が集まる「熱風団地」の設定と描写がたいへん秀逸です。海外旅行に行けない現在では「バーチャル・トリップ」としても楽しめました。産経新聞の連載だったようですが、事態の説明がほぼ会話のみで説明されるのは新聞小説の特徴なのかもしれません。 | ||||
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大沢ファンですが、この本はよくもなく悪くもなくという感じです。 | ||||
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