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壊れた世界で彼は
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壊れた世界で彼はの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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まず最初に私は死んだレモンを読んでいます この作者の場合は死んだレモンを読んだか読んでないかでちょっと評価は変わると思います 細かい所は他の方が書いている通りかなと 大雑把に言うと死んだレモンの期待値で読むとうーん面白くなくはないが、、、 期待してたほどでも、、、、というのが私の感想です この著者はえぐい場面やきつい場面の表現をサラっと描くので 読む人の想像力や感受性によっても評価は変わるかもしれません よくいる字数稼ぎの作家のように関係ない人物や出来事のディティールを沢山埋め込んで 細かい描写がすごい!(ばかなの?)みたいな事はないので私は好感が持てますが ただ私も序盤はややかったるく感じました 山と坑道の描写も長いとは言わないけどもうちょっと削れるんじゃないかなという 気はします 岩の構造なんかも訳の問題かもしれないけど若干わかりにくいし 再読はしていないけど多分主要キャラの結末に至る理由はそれとなく提示されてる 部分もあったんだろうなあという感じはします ☆は3.6位ですかね 切り上げて4にしときますが 個人的には好きな作家なので他の翻訳が出たら読みたいと思います | ||||
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いい。すごくいい。 情感ある文体。 誰もが魅力があって。 とてもとてもよかったです。 | ||||
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すでに3点の優れたレビューがあり、本の紹介としてはこれで十分と思うので、私の感想を中心にちょっと書きたい。 まず、kindle 読書前の私の状況としては ①『死んだレモン』を読んでいない。つまり著者の本を読むのは初めて。 ②この本の前に、kindle で海外ミステリを読んだ時、なかなか苦労した。本書をkindle で読むのが不安だった。 で、読み始めると、②は杞憂に終わった。登場人物が多すぎず、人物像がきちんと設定、描写されていて、読者に混乱が生じにくい。また、タブレット二本で読んだので、分からなくなったとき、既読頁に戻るのも容易だった。 初めのほうで、ギャング団による民家襲撃、家族監禁、立て籠りという派手な事件が起き、警察突撃のあとは、生き残り犯による家族誘拐となり、サスペンス一杯で読ませる。 年の離れた相棒設定、恋人同士なのに何度もプロポーズを断られるマリアとの関係も面白い。 意外な真相も良くできているが、本書のハイライトは何といっても、全体の30%を費やして展開される坑道サスペンスである。この坑道サスペンスが長すぎるという批判は理解できる。確かに警官小説で坑道のシーンが30%も占めるのは、ちょっと異様かもしれない。 ただ、本書が坑道サスペンスを中心とするミステリーで、作者がこれに賭けたとすると、特に長すぎはしないように思う。 個人的には、私は子供の頃から、洞窟ミステリー、洞窟サスペンス、洞窟小説が好きで、いろいろ読んできたが、本書は坑道(つまり洞窟)サスペンスとしては、細部にこだわり、緻密に展開された力作であると思う。ラストがちょっと辛いが、そこまでは楽しく読んだ。 | ||||
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<Who-Do-It>でありながら、世界の果ての<再生>の物語でもあった「死んだレモン」(2020/8月)以来になりますが、作者の新しい翻訳「壊れた世界で彼は "The Easter Make Believers"」(フィン・ベル 創元推理文庫)を読み終えました。 ニュージーランド南島の小さな町。ローレンス。季節は、イースター目前、三月下旬。或る夫婦とその娘二人の家庭宅にギャング5名が立てこもります。その家の中で爆発が起こり、機動隊が突入、狙撃犯が銃撃を加えますが、その後ギャング5名の死体が発見されます。そして、何者かがその家の夫を人質に取り、逃亡したと考えられ、大規模な捜索が開始されます。追うは、組織犯罪対策本部所属の刑事、ニックとトーブ。背後には、ドラッグ、銃、人身売買、抗争があるのか?いかにこの物語に決着がつくのか? 主役は、ニックですが、もう一人の主役は、ニュージーランド南島の気候、嵐、雪。ひとひらの雪は弱くてはかないがこの世界を変えてしまう。 その事件の進捗はなかなかに捗らず、中盤いささかダレ気味の部分もありますが、その思うように真相へと辿り着かないストーリー展開の中に小出しに伏線が仕掛けられていました。 終盤は、刑事、ニックとトーブの冒険小説のように進行し、ダイナミックで、大いなる<仕掛け>が炸裂します。しかしながら、その<仕掛け>はそうであって欲しい仕掛けであり、それ以上に(「死んだレモン」もまたそうであったように)、ミステリの枠を超えてカタルシスを伴う霊的な結末が待ち受けています。(そういう意味で、この邦題はあまりにも説明的だと思います。)その点、中盤のニックのモノローグの中に正しく生きようとする人間の困難と混乱と相剋を見ることができます。 この悪辣な世界の中、法も、政治も、目先の金に目がくらんで、行き当たりばったりの誘導を繰り返す世界の中、"イースター"を迎えて、この世の良きものが少しだけ顔を覗かせるラストはつれないほど美しい。 | ||||
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