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香君
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香君の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 41~60 3/4ページ
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声ではなく香りから感情から心和上入れる繊細な主人公の 心情に新たな感動をに打たれました | ||||
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●万能にも思えるオアレ稲にたかる害虫オオヨマの大量発生予感。どんな大災厄が起きるんだろう。 読む者はそんな焦燥感に包まれながら、次々と謎が提示され不安に襲われます。さらに近隣藩王国 の不穏な動きも気になります。 それより、何といっても主人公アイシャの出自や特異能力の意味は何?香君とのかかわりは?・・ ・などなど、物語がどの様に展開して行くのか期待感が大きく膨らみます。ストーリーテラーの巧 みな筆致にページをめくる手が止まらない。直ぐに下巻を発注しました。 | ||||
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注意点 ・家事とか仕事とかどうでも良くなる。ページをめくる手が止まらない。途中で止めるには強い意志が必要。 ・睡眠不足に陥る。 ・友達との約束?それよりこの本を読み終わりたい。 ・金欠だけど下巻も買わずにはいられない。 以上の点を踏まえ ・自分及び家族の食料を確保し ・大切な人との約束がないことを確認 ・仕事や勉学に差し障りのない休日に ・食糧と水分を準備 ・睡眠不足になる覚悟で どうぞページを開いてください。 詳しい感想は下巻の方に書きました。 小雨の中の新宿御苑のベンチや、 夕暮れの木々の中の林試の森公園、 昭和記念公園の芝生広場にテントを立ててなど、自然の中で草や花の香りを嗅ぎながら読むとまた趣深くおすすめです。 | ||||
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周りに「最も好きな作家は上橋菜穂子」と言いながらも、「鹿の王」は苦手でした。「物語に上橋さんが書かされてる感じ」がせず、「頑張って書いた」感じがしたんです。 守人シリーズでは「夢の守り人」と「神の守り人」が苦手。 好きなのは旅人シリーズや、闇の守り人、天と地の守り人、獣の奏者シリーズです。 もし、似た感性の方がいたら、間違いなくお勧めします。 以下ネタバレ 他の方がおっしゃってるように、スピード感があり、「読み始めたら止まらない」という点で、まさに世界に誇る日本のファンタジーの女神!上橋菜穂子ここにあり!と、私も感じました。 目の前に広がるような描写。人々の思惑や、視点の多様。主人公をはじめとする登場人物の魅力。とても読みやすくて上下巻を3日ほどで読んでしまいました。(先が気になってしまって、家事や仕事が手につかなくなるので要注意です。) しかし、正直に言って「天と地」や「獣」での、あの「圧巻」とも言えるスペクタクルを私は今回感じることができませんでした。 あのニ作品はとにかく、クライマックスが大きな映画館で超大作を見てるような臨場感とスケールの大きさがあったのですが、そこまでのダイナミックさはありませんでした。 クライマックスシーンが戦いではなかったこと(話の流れ的には自然なんだけど)、主人公がそこまで命の危険とかがなかったこと、とかが言えるのかもしれません。 また大きな帝国と周辺の国々という構図も、獣の奏者を彷彿とさせるところがあり、なんとなく先を予想できてしまうストーリーでもありました。 もう、上橋先生は、獣や守人を超える(私の中で、ですが)何かを作り出すパワーや種がないのかもしれない。 それでも最後が心あたたまる終わりだったことは、エリンの最後に涙が止まらなかった私には救いです。 色々書きましたが、やはり上橋ファンには一読をお勧めしますし、2000円出す価値のある本だと思います。 好きか嫌いか聞かれたら大好きだと答えます。 担当編集者の皆様、上橋先生、ありがとうございました。 | ||||
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この作品の世界観が、いつの間にか腑に落ちている。一気に読んでしまった。 | ||||
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上橋さんらしく、緻密な専門的描写と、本の中の人々の細かい心の動きなどが手に取るように響いてきました。架空の国のファンタジーなのに現実社会とシンクロして背筋が寒くなったりもします。でも、最後は他のお話と同様、平和と希望で、締め括られるので、読み終わったときには爽やかな気持ちになれました。 | ||||
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さすが上橋菜穂子さんです。 | ||||
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最近本を読めていなかったので何か読もうとした矢先に上橋先生の新作がでることが分かって予約しました。 最初人の名前がいっぱいで久々の読書だから読みきれるかと不安になりましたが地図と人物紹介を見ながら読んでるうちに作品に引き込まれて上巻の半分くらいになったらどんどん読み進めてしまいました。 | ||||
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そのリアルな描写から、ファンタジー世界をまるで実在するかのように書く上橋さん。本作も流石だなぁと思いながら読みました。ただ、本作のストーリー展開はあまりにも以前書かれた『獣の奏者』と似ています。『獣の奏者』の時にすごく感動したこともあり、この話の展開は知ってるぞ、っと少しもやもやしてしまいました。 | ||||
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物語世界が魅力的、ノンストップで読める。 この作者の物語はみな共通していますが、優しさと謎が全体をおおっているので安心して物語世界に浸れます。 ヒロインが抱える悲しみも共感でき、応援できます。 | ||||
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これは実写化もいけます。 大人の観るアニメにもなります。 精霊の守り人のアニメが丁寧な作りで とても好きなのでプロダクションIGで 監督は神山さんで是非是非! 守り人シリーズの全アニメ化も是非! そしたら迷わずNetflix入るから。 攻殻機動隊も観たいけど(笑) これからの世界に必要な 情報が散りばめられております。 上橋さんはやはり凄い。 先見の明があります。 次は何を読ませてくれるのかなあ。 | ||||
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積読してましたが重い腰を上げて少し読んでみようかと数ページで命の危険と主人公の特殊性。既に止まらなくなっております(笑) 遺伝子組み換え作物などが我らの世界でもその危険性が着々と侵食してきておりますので他人事ではないと思いながら読み進めています。 | ||||
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ウマール帝国の繁栄を築いたオアレ稲。害虫が付かず、獲れ高が多く、高い栄養価を示す優良農作物。「奇跡の稲」と呼ばれた品種を持ち込んだのは、嗅覚で万象の真理を司る女神「香君」。皇帝という世俗的権力とは一線を引いた生き神さま。西カンタル藩主国王を追われた祖父の孫であるアイシャは、生命を狙う現国王から逃亡して身を隠しながら「香君宮」に身を寄せる。彼女は植物の声を聴き取り、どんな遠くからでも微細な匂いを嗅ぎ分ける力を持っていた。 映画「風の谷のナウシカ」を初めて観た時の衝撃は忘れられない。エコロジーという概念が書籍となって書店の棚に置かれ始めたのも、その頃からだった。世界を繋ぐ生物の生命の連環。それを破壊する人間。宮崎駿監督は、それを王蟲という昆虫で表現した。そして上橋菜穂子先生は、これを植物を通して描くという人類初の試みに挑んだ。著者ご本人が巻末のあとがきで書かれているように、植物はことばを発しない。しかし虫や人間に傷つけられた時には、香りを発する。主人公アイシャは、その生きとし生ける情景を実にリアルに描写する。 | ||||
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帝国を襲った災厄の解決編。香君とそれにまつわる謎が明らかにされて、新たな希望が芽生えるまでが描かれます。 植物や昆虫、動物や土の匂いから様々な事実を見つけ出す主人公が、最後には民を救うために行動を起こしていきますが、上橋作品らしく悪役が倒されて終わる話ではありません。様々な立場の者達に真実を伝えて、立場に応じて決断を促し、支配する者とされる者の関係から一歩踏み出して成長する事を求める姿は単なるファンタジーを超えて、国家の在り様に対する哲学を突き付けます。それと同時に、幸福を約束する物として一つの物に頼る事の危険性と、自然の多様性の重要性も示してくれていて、現代社会の脆さに対する警告にもなっています。 主人公の少女が進む道の困難さに苦しみながらも、過去の記憶や周囲の助言で立ち上がる姿には、上橋作品に共通する凛々しさがあり、穏やかな結末と共に優しさに溢れていて安心して読める作品です。 あとがきでは発想の元になった様々な書籍が紹介されていて、次に読んでみようと思わせる所も秀逸。この方は作家としても研究者としても、教育者として中々の方だと思います。 | ||||
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オアレ稲に害虫が付き、更にその害虫を貪り喰う大規模な蝗害が発生した。世界中が飢餓と戦乱に陥いる危機に、香君宮に集まった人たちはアイシャを中心に世界を救う手立てに奔走する。自然は食物連鎖の中で扶け合っているが、人類は自らの都合で恣意的に解釈し、政治的に利用する。人間たちが崩してしまった破滅の輪が回り始めた光景は、読んでいて恐ろしい。なぜならこれは今の地球にも起こっていることだから。人間はもはや増えすぎた。人口爆発で、もはや蝗である。オアレ稲によるウーマル帝国の人口増は現代そのままである。それでもアイシャと仲間たちは挫けない、諦めない。公権力も農民たちにも、危機を知らせて、自らの犠牲で災厄を絶つ覚悟を促す。そこに生存本能だけで生きているのではない人類の持つ希望が微かにある。 | ||||
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文化人類学者でもある著者の新作。優しい色調の表紙のように、一言で言うと密やかに会話する植物達とその声を匂いの形で聴き取ることができる少女のファンタジックな物語ですが、それとは裏腹に物語の世界で進行するのは現実世界でも起こり得る危機の描写である事に驚かされます。 世界観は守り人シリーズとほぼ同じ、中央アジア風の世界で、細かな情景や文物の描写はいつものように徹底的にリアルで、土や草花、雨風の感触まで感じられて素晴らしいです。登場人物も実直で素直な描き方がいつも通りで安心して読める上橋ワールドそのものです。 ところが、描かれているテーマが重いですね。種を通して人々を支配しようとする国と、その支配体系に組み込まれた現人神で香君と呼ばれる少女、鋭敏な臭覚を通して世界を知ることができる少女の二人に、迫り来る破滅を食い止めようと奮闘する者達が絡んで波乱が展開して行きます。上下2巻のこの上巻では、登場人物達の出会いと複雑な事情が描かれて、巻末で物語が大きく動きます。 ストーリー展開は著者一流の地道でしっかりとした物ですが、メインとなるテーマは学者でもある著者の危機感が反映されていると思われる非常に現実的な「目の前の危機」のようで、食糧自給率が低い今の日本でも現実の問題となりつつある「種」にまつわる危機を、ファンタジーの形で提示して考えて欲しい、という著者の意図を感じます。この作品を読んで興味を持った方は「F1種」とか「種子法」「種苗法」「遺伝子組換え」等のキーワードで調べてみると様々な問題があることが分かるでしょう。 ファンタジーを通して世界の在り方を問い続ける、実に上橋氏らしい作品です。 | ||||
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読みながら遺伝子組み換え作物や農薬、化学肥料のことを考えていました。私たちの世界でもアグリビジネスは様々な環境破壊を引き起こし、また政治のかけひきにも使われています。 「人間の最も善なる部分を押し詰めようとした人間たちが、自然を破壊するところに人間の不幸があるんです。」 という宮崎駿さんの言葉を思い出しました。 | ||||
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読みながら遺伝子組み換え作物や農薬、化学肥料のことを考えていました。私たちの世界でもアグリビジネスは様々な環境破壊を引き起こし、また政治のかけひきにも使われています。 「人間の最も善なる部分を押し詰めようとした人間たちが、自然を破壊するところに人間の不幸があるんです。」 という宮崎駿さんの言葉を思い出しました。 | ||||
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多くの登場人物が年月を経て行く大河的な物語においては、小さな世界観の綻びは読み手の感情移入を阻害するものだが、歴史、宗教、気候風土、食文化、生活様式から外交まで、作品を追うごとに緻密さを増す上橋作品の舞台設定では、登場人物たちが「生きている」姿が鮮やかに浮かび上がる。 今回、植物の植生と香りという未知の題材がテーマであるにも関わらず、至高の舞台装置のおかげで読み手は主人公の生き様に最後まで集中して寄り添い続けることができる。新たな世界を拓いた作品であると同時に、やはり王道の上橋作品である。 | ||||
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(...私たちは負ける)とアイシャは思った。 生き延びる。ただ、それだけのために 行動するあの虫たちには、かなわない、と彼女は感じた。 領主たち...人間は目先の利害に翻弄している。 人間は混乱で虫たちの後手に回っている。 「人にとっての利害だけを見てしまえば、 万象が歪み、巡り巡って、人にもまた害が生じてしまう」と彼女は語る。 では「われらが救われる道」は何か。 結局、うマール帝国とその藩王国の国民は救われた。 それなのに 「恐ろしいことです。一つの声で 多くの人々を従わせてしまうのは」とアイシャは言った。 すると 「人は様々です。自らの利益を決して譲りたくない人も多い。 彼らの意見を尊重していたら、 目を覆うような事態になっていたはずです」とユーマは答えた。 万象の営みの中で、人の暴走するのを抑えるには 神であり皇帝の力なのか。 民主の限界なのか... いや、彼女は話す。 「神ではなく人が、人の英知をもって、道を見出す、 そういうところへ向かわせたい」 | ||||
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