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蟬しぐれ
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蟬しぐれの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全169件 81~100 5/9ページ
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BSプレミアムで同名の番組がありました。テレビも面白かったですが、文字を読む方がもっと藤沢文学の特徴であるきれいな情景が膨らんで面白かったです。 | ||||
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レビューの高さから読んでみましたが、・・・ 風景描写など、語られるべき点は多くありますが、 物語の必然性や、人物描写などには疑問符が残ります。 まず、物語の冒頭での蛇に手を噛まれる場面。 主人公の家族に降りかかる災厄の経緯。 美しい未亡人の素行となりゆき。 さして、美人でもない少女の命運とその経緯。 途中から登場しなくなる少女の家族と主人公の母親。 全く語られない主人公の妻となる女性の人物像。 そして、この物語を単なる痛快娯楽時代劇と化している ”スペシウム光線的必殺技”の登場。 もっと語られるべき、物語の重要な役割を演じる ”必殺技”の伝授者の人物像と影響力。 そして、窮地に立たされる主人公が、 まずはじめに危難を避けようとする先と動機。 身分の違いすぎる仇敵との対決場面と不可解なラストシーン。 この物語はあくまで痛快娯楽時代劇と見た方がよいでしょう。 あまたの批判を覚悟の上で、いっそのこと「秘剣"村雨"苦闘編・しのぶ恋」の方がこの物語の タイトルとして合ってるいるのではないでしょうか。 山本周五郎作品を繰り返し読んでばかりいて、たまには 違う作品もと思って読んでみましたが、 山本周五郎ほど人物も物語も描き切れていませんでした。 | ||||
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主人公 文四郎のほのかな恋心の変化と 15歳から大人の男に成長していく様が よく描かれています。 作品に入り込んでしまい、いっきに読みました。 読んでいる時はふわふわっていうか 時代小説なのにいろんな場面が かってに頭に浮かびました。おふくという子はこんな感じの子かなとか... 読み終わってからも その人たちの気持ちを考えてしまいました。 この小説は、権力闘争や陥れようとする悪、少年の恋、人の恩を忘れない事 たくさんの人間模様が織りこまれ 最後まできちんと終わってくれて すっとしました。読んでよかったと思いました。 | ||||
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文四郎は努力の若侍である。気を抜かず環境・周囲を責めずじっと努力する姿勢には心を打たれる。耐えるだけではなく努力を惜しまず励んでいれば人生は自ずと開ける、という思想が筆者にはあるのだろう。若者に読んでほしい物語である。 城下町の描写がまたよい。同じ通りを何度も通っていると覚えてしまうものである。町の地図が頭に描かれるようである。 | ||||
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読んでから、どれほど時が経っても、あの本を読んでおいてよかったというものは、中々ない。できれば20代のうちに読んでおいてほしい作品。 | ||||
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藤沢周平さんの作品は、10年くらい前にいわゆる市井ものを手にとってみたことがあるのですが、 当時は今ひとつの印象でした。しかし久々に読んでみたこの「蝉しぐれ」、 一気に読まされてしまいました。合成樹脂とも排気ガスともセシウムとも、まったく無縁の美しい風と空と水。 それは本当は見たことがない世界なのだけれど、切なく美しく懐かしい世界なのです。 トルストイが描く、ロシアの大地の春のように。 星を一つ減らしたのは、ラストがちょぴりサービスのしすぎではないか、と思われたことによるもの。 もしかすると、このあたりにいわゆる「純文学」との境目があるのかも知れませんね。 | ||||
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そして 「この世に悔いを持たぬ人などいないでしょう」 本当に、悔やんでも悔やみきれない、取り返しのつかない後悔の念。 涙が止まりません 素晴らしい名作を読みました。 | ||||
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ドラマ化された時、書店で平積みになっていてふと手に取ったのがきっかけでした。 それまでは、池波正太郎さんにハマっていたので、藤沢作品はちょっと暗いイメージで、敬遠していたのですが。 文学作品としての香り高さがあり、それでいて堅過ぎず、ドラマや映画、宝塚の舞台にまでなっているエンタティメント性もあるのです。 時代小説ならではの情緒豊かな世界観、主人公等の青春小説としても読める現代性。 色々な魅力が詰まった一級の、いえ、特級の一冊。 | ||||
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まず、時代背景は江戸時代の比較的平和な安定期の世の中を題材にした小説。つまり日本史の中ではつまらない時代である。 そのため、つまらなそうだが一応中学の先生もお勧めしたほどの名作らしいからという中途半端な気持ちで手にとって読み出してみたところ続きが早く知りたくて夢中になって読んでしまった。 私は文章や文学に対しては無知なため他の方が書かれているように文章に魅了してしまったというよりは、純粋に主人公の文四郎が健気に青春時代を迎えていくストーリーにどっぷりとつかってしまった。 そのため、書きすぎるのもネタバレになってしまうゆえに自分が真っ先に感じた魅力を十分上手く伝えられないのは大変もどかしいですが、とにかくこの小説の中には、青春、生活、恋愛、社会、友情、苦悩すべてをうまく絡み合わせた物語のセンスと面白さに惹かれしまうことでしょう。 今から読もうとしてしている方は歴史小説だから昔の小説だからという気難しい先入観は一切捨てて、すぐにこの本を取ってみることをお勧めします。 | ||||
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最初のほうは 堅くて読むのに苦労したが だんだん 読み進むうちに 読みやすくなってきます 主人公や父親や友達の 言葉少ない中に 垣間見える 熱さや温かいもの お互いに 思いあいながらも 離れ離れになってしまう初恋のせつなさと 恋を越えた 人と人とのつながり そして かっこ悪くても 欲しいものは 手に入れる 貪欲さ 貪欲であることや 裏切る ということは 悪いことではないのではないか?と考えさせられる 一冊 合わせて 映画も TUTAYAで100円で借りて 見ていただけると 非常に 面白いし きれいです 坂道を 駆け下りてくる 初恋の少女 女であっても ハッとする 描写 結ばれたくても 結ばれない せつなさも ぐっときます 損か得か かっこいいかどうか そういうもの 一切関係なしの 温かい関係に 泣けます 大学で この映画の監督の授業を受けた時に 教科書として使ったもの | ||||
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蝉時雨は、 何かを思い出させる情緒感があるのかもしれません。 好きな女性と結婚することだけが 愛の表現だとは思いませんが、 それを地でいくとなると、どんな心の葛藤があるのか、 幾重にも重なってしまった状況を受け止めつつ 文四郎の男らしさはすてきだなと思います。 しかし、 違う人生もあったのかもしれないと思うと残念です。 そのくらい、心が通じることって、 そうはないと思うのです。 | ||||
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この本を読み返すたび、人生のただ一冊、無人島に持って行く事を許されるただ一冊に選ぶならこの本だなあと思います。 その素晴らしさは多くの方が語っているのでいまさらですが、最近類似性を語られる乙川優三郎作品を読むにつけ、本作の完成度の高さと素晴らしさを改めて思い知らされる感があり、私なりに書かせていただきたくなりました。 冒頭、主人公が茄子畑に水をやるシーンは、下級武士ながら幸せな家族の象徴を思わせます。 それが藩の派閥争いに巻き込まれた尊敬する養父の刑死、それによって暗転する運命を、剣の修行に打ち込む事で乗り越えようとする主人公。そこで身につける秘剣村雨のかっこよさ。 そんな主人公を取り巻く親友たち、特筆すべきはおとなしさの中に心の強さ、美しさを持つヒロインおふくの存在です。 刑死人として誰も手伝わない中、ただ一人父の遺骸を乗せた荷車を引く主人公を待ち受け、無言のまま駆け寄り懸命に手伝う姿。 江戸へ召し出されることになり、最後の日一目主人公に会おうと一人訪ねながら、行き違いでついにとぼとぼと引き上げる背中の切なさ。 このヒロインの姿は、全藤沢作品の中でももっとも魅力的なものの一つなのではありますまいか。 そして父を殺した陰謀がついに主人公自身にも降りかかってきた時、鍛えに鍛えた秘剣村雨をもって立ち向かう戦いは、いまや藩主の側室であり、嫡子の母でもある懐かしいおふくを救うための戦いともなります。 この戦いのカタルシスは、修行時代からのライバルでもある強敵の存在もあいまって非常に面白くスリリングです。 主人公とおふくの恋は、人生をともにすることはできないものの、数十年後のラストシーンにおいて忘れ難い印象を残すあるけじめをもって終わります。ラスト、降るような蝉しぐれの中、乗馬し駆け出す郡奉行となった主人公。 このように本作はファーストシーンとラストシーンの美しさ、逆境に立ち向かう主人公、魅力的なヒロイン、必殺技と強敵の存在という剣技のおもしろさ、など何重もの意味において最高の傑作です。 なおこの作品は幾度か映像化されていますが、テレビは配役に問題あり、映画ははしょり過ぎで村雨修行のくだりがすっぽり抜け落ちているなど原作の良さを十分生かしているとは言い難い作品です。 映像を先に見て本作を見くびらないでいただきたい。 最近東山紀之が何本か藤沢作品の映画化に出ていますが、彼にもう少し若いうちに牧文四郎役を演ってほしかったと思います。 | ||||
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始めて藤沢周平に触れたのは大学1年の夏。 金沢から福島に帰省する6時間の電車の旅のお供に、何の気はなしに「橋ものがたり」を買いました。 「橋」をテーマに人情の機微を描いた作品に感銘を受け、これ以降の帰省の電車の中では必ず藤沢周平を読むようになりました。 そうして大学2年の時に出会ったのが「蝉しぐれ」 北陸本線から長岡で乗り継ぎ、上越新幹線で大宮まで。さらに乗り継いで東北新幹線で福島まで向かう車中、じっくりと「蝉しぐれ」を読み進めました。 福島駅に着く手前、ラストシーンを読みながら新幹線の中で一人鼻をすすりながら泣いていました。 それ以来、年に最低一回は必ず読み返しています。 初めて読んだ日から15年あまり。何年読み続けていても、その読後のたびに新しい感情を覚えます。 他の人達から見れば消極的と見える東北人の「語らなさ」。語らず、主張せず、理不尽な状況ですらただ耐えて、自分や自分に関わる人たちの人生を思いやる。百年後も二百年後もきっと変わらない朴訥な東北人の気質が、この作品の中には表現されています。 幼い頃からの親しい友達、淡い恋心を抱いた幼なじみ、大人になった自分の職責、自分を育ててくれた親への思慕。 美しい情景描写とともに語り進められるこの作品は、日本語という文字が残り続ける限り、私たち日本人の心象風景を普遍的に語るものとして、この先も読み継がれていくと思います。 | ||||
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初めて読んだ藤沢作品。青年藩士の肉体・精神両面での成長、親友との触れあい、そして淡く切ない恋が爽やかに絡み合う、清涼感溢れる青春物語。行間・章間に無駄がないどころか、むしろその適度な余白に心地よさを感じた。細やかな描写に映る日本の社会美・自然美が心に沁み渡る。名作の評判を裏切らない良質な小説。 | ||||
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時は江戸時代。下級武士の家に生まれた文四郎が父の死を乗り越え、恋に友情にと成長していく姿を描いた物語。 淡々とした語り口なのだが、先の展開がどうなるかワクワクさせる完成度の高い時代小説だった。突然の父の死にもめげることなく、剣術修行に勤しみながら自分が家族を守るという文四郎の強い信念には心を打たれた。 また、文四郎を支える親友の逸平、与之助たちとの友情、幼馴染として共に育ち、いつしか恋愛感情を抱くようになったおふくとの恋路など、読み応えが多かった。 | ||||
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何年かぶりに読み返しましたがやはり素晴らしい。 時代小説ファンの方なら、なにを今さらという作品ですので、 時代小説はちょっと、あるいは小説自体ちょっと、という方にこそ読んでほしい作品。 突然の父の死をきっかけに、苦難の日々を過ごすことになる主人公の牧文四郎。 ですがあまり悲壮感を感じないのは、前を向いて進む彼の生き方のためでしょう。 決して超人ではない主人公が強く成長していく姿は爽快で、 彼を取り巻く淡い恋や、篤い友情には心を打たれます。 文章は華美ではなく、むしろ淡々としていて読みやすいと思うのですが、 描き出される情景は非常に豊かで、目の前に思い浮かぶよう。 炎天下、汗を垂らしながら歩いた故郷の道。 読了後は、そんな遠い夏の日を思い出させてくれるような名作です。 | ||||
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実は時代小説は苦手。特に権力闘争のようなものをテーマにしたのはちょっとだめだった。 評価の高さに読んだが良作。主人公が少年から大人になる過程を、季節感をふんだんに感じさせる丁寧な筆致で描写し、鮮烈に脳内再生される。 舞台は架空の江戸藩だがもうひたすらリアル。本当に存在していたかのように思ってしまう。出てくるエピソードも思わず史実かと。 死がごく近い存在であったこの時代、全力で生きた主人公を創り上げた作者の力量に脱帽。 | ||||
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江戸時代に生きた下級武士階級の少年剣士の初恋・友情・性・剣術・義・家族愛・社会の悪意・過酷な運命と人の生の悲哀をその心身の成長と共に叙情豊かに清冽かつ力強く描いた深みのある時代小説。 四谷荒木町美舟のマスターに時代小説最高峰と伺い拝読しましたが、文学的価値がどうこうではなく日本人が普遍的に重きをおくエッセンスがこの小説に凝縮しているように感じました。 小説を芸術として大上段に構えずに本書を紐解けば、何が(日本)人にとって大切なのかを再考する良いきっかけを与えてくれるはずです。 | ||||
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私がこの作品と出会って3年。 毎日の少しばかりの休憩時間に、夜の睡眠の前に・・・ 少しずつ読み進めて早くも5、6週目になります。 3年前の高校時代に国語の先生が取り上げたのがこの蝉しぐれ。 本来は学校の教材としてはあまり適さないことが言われていて(先生からの説明) 物語のほんの始まりの部分しかやらなかったので続きが気になって購入しました。 時代物とは無縁な私ですが、この作りこまれた世界観と大人になった今だからこそ理解できる焦燥感というか・・・初恋の頃の苦い思い出のような純粋な気持ちを思い出させてくれた。 そんな今の若い人たちには是非読んでもらいたい名作だと思います。 | ||||
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非常に評価が高い小説であり、ブームであったために読んでみたが、あまり感動ではなかった。そもそも映画やドラマで見てきたため、いまさら感もあり、文章の味わいも今一つ湧かなかった。短編の話は切れがあったが、評判ほどに感じ入らなかった。 | ||||
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