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ペッパーズ・ゴースト
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ペッパーズ・ゴーストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 1~20 1/3ページ
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日本中いや世界中が閉塞感に覆われたあの新型コロナウイルスによるパンデミック。あの頃「今までの日常は、もう元には戻らないのではないか…」と、かつてない不安におののき、毎日のコロナ関連のニュースに一喜一憂していた自分を思い起こすます。そんな時に書かれた「ペッパーズ・ゴースト」。文庫化された最新作ということで読んでみました。今まで、なぜか伊坂作品の虜になってしまい30冊ほどの作品を読んできて、感じたことがあります。それは、氏は「覚悟」という言葉を好きなのか、よく作品のなかで効果的に使ってきたのではないかという事です。今までの作品の中で培ってきた力をこの恐ろしいパンデミックの中で、覚悟をもって書き上げたものが、この「ペッパーズ・ゴースト」という作品に結実したのだと思います。 この作品の中で特に心に残ったことがあります。それは、作品の中盤あたりで出てくるロシアンブルという登場人物の言葉です。「ニュースは、たいがい嫌な話しか取り上げない。良い話は、ニュースとして価値があるくらい、とびぬけて良い話の場合、つまり、ごく普通のいい話はニュースになりません」。すなわち、ニュースだけに一喜一憂し過ぎて良いのか。ニュースというものは、そういうものであって、だから、悲観するものではないと、伊坂幸太郎は、この「ペッパーズ・ゴースト」の中で、いつかはコロナ禍も去る日が来るだろう、その日までコロナに負けるな頑張ろうと、読者に訴えかけていたのだと思うのです。 だからこそ、コロナ禍から5年ほどたった今こそ、この「ペッパーズ・ゴースト」は、さらに輝きをはなっているのです。その輝きのなかには心の解放、救済までもが含まれているのだとしたら、なんと優しい物語なのでしょう。コロナ禍を体験したことを思い出しながら是非、読んでみて下さい。伊坂幸太郎のコロナ禍での「覚悟」を垣間見ることができるでしょう。 | ||||
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伊坂幸太郎さんの大ファン。同じ本を何回読んでも、違う発見があり毎回楽しめる。今回も何度も読める。 | ||||
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いつもの伊坂幸太郎らしい本、まあまあかな。 | ||||
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面白かったです | ||||
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伊坂幸太郎さんファンなら、あーあの話とリンクするなぁ♪と二度美味しい感じです(^^)! | ||||
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読み始めて「うわ、猫の虐待の描写があるのか!」と思ったけど控えめでよかった。 明らかにされないままの「?」もあるが、いさかっちゃんぽさのある内容で、楽しく読めました。 主人公のミニ超能力、自分だったらどうに使うかななんて考えちゃいますね。 | ||||
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まるで御伽噺を聞いているような気持ちにさせる。楽しくてスリリングで深い、傑作です。 | ||||
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ニーチェの思想が何度も言及される。ニーチェ入門として読んでも面白いと思う。ストーリーも意外性があって面白かった。タイトルに「ゴースト」とあるが、怖い話ではない。殺し屋シリーズで展開されるような物騒なことは起きない。陽気で優しい物語だと思う。Audibleもおすすめ。 | ||||
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物語のスピード感、猫にちなんだ登場人物が魅力的でした! また、文中に繰り返し出てくるメッセージが響きました。 読んで良かったなと思います。 | ||||
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伊坂幸太郎作品には、これまでもほんの少しだけ特殊な能力を持つ人物が登場する作品が少なくありません。ポイントはほんの少しだけという点。 実生活にあまり役に立ちそうになく融通の利かないほんの少しの特殊能力をいかに物語の中に違和感なく溶け込ませるか、その匙加減が絶妙にうまいです。 自分が念じたことを相手方が必ず口にする能力や、じゃんけんに絶対負けない能力を持つ兄弟を描く『魔王』と『呼吸』をはじめ、『PK』収録の『密使』では、握手する相手から相手の時間を少しだけ奪うことができるとか、心と体が入れ替わる双子『フーガはユーガ』、念力でほんのちょっとだけモノを動かせる『砂漠』しかり。 実業之日本社文庫版『砂漠』のあとがきに、伊坂幸太郎は「超能力を強く信じているわけではありませんが、かといって、あるわけがない、と強く非難するような人たちにも抵抗がありフィクションの中だけでも、超能力を日常に溶け込ませたかった」と書かれていましたが、本作においても主人公「壇千郷(だんちさと)」の他人の未来をほんの少しだけ見ることができる能力を、日常の中にうまく溶け込ませています。 本書の構成は、教師である壇千郷の視点のパートと生徒の一人布藤鞠子(ふとうまりこ)が書いて壇に読ませる小説『ロシアンブル』のパートの二つの流れで構成され、その二つのパートがその後どう繋がっていくか、わくわくしながら読み進めていくことになります。 伊坂幸太郎はこれまでの作品においても、急速に広まるネット情報やSNSを無批判的に信じ込み、誤った正義感のもと他人を攻撃する現状に危機感を示していますが、本書においても「言葉は少し表現を加えるだけで意味が変わるから、伝言ゲームの過程で真実とは異なる内容になる可能性はあるし、わざとそれを起こすこともできる。とにかく人は言葉を信じやすいし影響も受ける。言葉の暴力とはよく言ったものだよ」「ニュースはたいがい嫌な話しか取り上げない。ごく普通のいい話はニュースになりません。街中で困っているお婆さんに声をかける優しい人はたくさんいます。ただ、ニュースにはなりません。その反対に、困っているお婆さんにつばを吐いて傘で殴る人が一人いればそれだけでニュースになります。それを見て私たちは世も末だと心配になります。実際はニュースにならない、ほっとするような出来事がたくさんあるんだと思います」と問題提起しています。 さて、伊坂幸太郎作品においては、著名な他者の作品が取り上げられることもありますが、本書では谷崎潤一郎の『痴人の愛』とニーチェの『ツァラトゥストラ』の一節が引用され、ニーチェに関しては本書の大きな部分にも影響を与えています。『ツァラトゥストラ』に関しては文庫本を持っていますが読まずに積み上げられている本たちの中に眠っており、本書をきっかけにちょっと真剣に読んでみようかしらと思っています。 おまけ:緑のデミオ(『ガソリン生活』)がさらりと登場します。しゃべりませんが・・ | ||||
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作中の登場人物が、「自分は作中人物ではないか。自分のことを上から見ている神様のような存在がいるのではないか」と、再三再四、そういうことを言うところが変わっていて、面白かったです。 登場人物のなかでは、ロシアンブルとアメショーという対照的な二人のキャラが可笑しかったな。異様に心配性のロシアンブルと、「なんとかなりますって」と楽天的なアメショー。ネコジゴハンター(〈猫を地獄に送る会〉の奴らを懲らしめる襲撃者)の二人のやり取りに、とぼけたおかし味(み)があって楽しめました。 〝伊坂ワールド〟とも言うべき著者の他作品との繋がりてことでは、「考えろ」が口癖の兄を持つ夫婦が登場人物の脳裏をよぎるくだりで『魔王』と『モダンタイムス』のことを、緑デミ(みどデミ。緑色した車のデミオのこと)が一瞬登場するくだりで『ガソリン生活』のことを思い浮かべました。ほかの伊坂作品の登場人物がまだ出てたかもですが、私に分かったのはこの二つのシーンです。 夕立の後に晴れ間がのぞくみたいな、からっとした後味のラストも悪くなかったですね。 そんなこんなで楽しめる一冊でした。 | ||||
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最後の後日談で国語教師が自説を披露するんだけど、 それがどうにもすっきりしませんでした。 ちょっと無理感があるのでは? と思いました 二人組の男が別世界からこちらに来たのではなく、 実は国語教師の頭が次第におかしくなっていって、 いつのまにかあちらの世界に迷い込んでしまっていた、 みたいなオチの方が個人的にはよかったです。 気がふれた男の脳内の物語として読みたかったなぁ… | ||||
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作品は2021年10月30日リリース。ちょっと荒木飛呂彦のスタンド使いを思わせる特殊能力を持つ教師が主人公である。 それ以外に脇を固める面子もステキだ。檸檬と蜜柑をどおしても思い浮かべてしまうロシアンブルとアメショー・・・・何とも『伊坂』としか言いようのないキャラクタである。 これらのキャラクタが出会い、自然に化学変化する。その様を自然に書き連ねていくのが『伊坂』なのだ。 この作品の特に良いのは、途中からロシアンブルとアメショーがリアルの世界にやって来るところだろう。それをおそらくは、『ペッパーズ・ゴースト』と呼ぶのだろうと思う。 そして、ニーチェが極上のスパイスのように効いている。ニーチェをこうやって調理するのも『伊坂』だなぁ、と思う。 何しろ読んでいて安心感しか無い。とても楽しめる一冊だ。 | ||||
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主人公は飛沫感染で「先行上映」ができる能力を持つ。 という設定が如何にも作者らしい。 「ネコジゴハンター」が無敵なのも作者らしい。 なので読んでいて、作者の小説色濃くてとても楽しめた。 | ||||
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小説の中の文章にでてくるように ホント理不尽なひどい目にあったとしても、生きていかないといけないから 伊坂さんの本は定期的に読み、人生の息継ぎをしたくなります どうにもならないことはどうにもならないけれど 無理なお願いを聞いてもらうために、起こすのがテロというものではないか という言葉に激しく共感しました このお話は数年後また読みたいと思います | ||||
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伊坂幸太郎大好きです。 しかし今作はゴールに向けてどんどん盛り上がって伏線を見事に回収してキレイに纏まる、これまでの伊坂幸太郎作品のような爽快感を求めていると、違うかなって感じでした。 最初にネコジゴハンターの小説と並行して進んで行ったときは、現実世界とどうリンクさせるのかワクワクしました。 なるほどなーと思わせるまとまり方で、さすがの一言です。 今後もネコジゴハンターの二人が活躍する作品が出される予感がして今から楽しみです。 ロシアンブルーの考え方は、伊坂さん本人の考えが投影されている気が。。。 そして、映画化されたらアメショーは佐藤健くんかなって気がします。 しかし色々と押し付けがましいというか少し鬱陶しさを感じてしまったのも事実です。 テンポが悪いというか。 テーマは重いけれど軽快なテンポで軽やかに展開していく伊坂作品の魅力があまり感じられず、少し残念でした。 でもでも、先が気になって時間を忘れて没頭させてくれる作品です。 ニーチェを勉強し直してもう一度読んだら印象が変わるかもしれません。 | ||||
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伊坂さんの書き下ろしということで、ゴールデンスランバーやAXなみのものを期待しましたが、今作は伏線バリバリのエンタメものというよりも、エンタメ要素もありながら、テーマにニーチェの永劫回帰とかあって、少し考えさせられる哲学的な内容。それでいて、ラストあたりの展開はやはり面白いです。初めて伊坂さんの作品を読む方よりも、むしろ伊坂さんの作品をいくつか読んでいる方向けの作品かなと思います。 | ||||
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伊坂幸太郎らしいと言えばらしい 伊坂幸太郎らしくないと言えばらしくない 伏線回収とかどんでん返しとか以前に最後に考えさせられるまとまりだと思いました 良かったです | ||||
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壇千郷(だんちさと)は国語教師。未来の映像を見ることができる。あるものに「感染」することで、その人物の未来の映像が見えるのだ。 実際に、自分の生徒、里見大地が新幹線の事故に遭うのを防いだ。 一方で、壇の生徒である布藤鞠子(ふとうまりこ)の書いている小説が間に挟まれる。ネコ虐待の支援者だった罰森に「ネコジゴハンター」、ロシアンブルとアメショーの2人が罰を与えようとする。こんな名前だが、この2人は日本人で、東北出身(東北イーグルスのファン)である。「ネコジゴ」とは、「猫を地獄に送る会」の略である。 里見大地の父親、里見八賢は内閣府の官僚であり、新幹線の事故を担当していた。テロの可能性もあるこの事故が、人為的なものかもしれないと考えており、壇を疑っているようだ。 実は、この時点から5年前にカフェ・ダイヤモンド事件があった。犯人が人質を取って立てこもり、最後には爆弾を爆発させたのだ。29人が死んだ。人生が嫌になった若者たちが起こしたらしい。その被害者遺族の会が「サークル」と呼ばれている。里見八賢はこの事件で恩師を亡くし、サークルに入った。 その後、話は大変な事態になっていく。 そして、最初はあまり重要ではない、と思っていたことが伏線になり、物語は思いがけない方向へと進む。 さすがに伊坂幸太郎、期待を裏切らない内容である。どの作品でも同じレベルのオリジナリティーを維持するのは大変だと思うが、ぜひ頑張って新作を出し続けてほしいものである。 | ||||
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単純なようでアイデアの詰まったストーリー。また主人公は取り柄はあるが、それだけの男。だからこそ感情移入しやすい。そして周りを固めるキャラクターもわかりやすく読者を裏切らない。ドラマ、映画化にはもってこいと感じる一冊だった。 | ||||
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