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琥珀の夏
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琥珀の夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 21~40 2/3ページ
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カルト教団の怖いところが存分に感じられる作品。 子どもの自主性を育むという「ミライの学校」でのやり取りは終始気持ち悪かったです。 人間は、狂信的になると何が正しいとか考えが他の人とはズレていくんだなと実感。リアルな話でこういう団体がありそうでゾッとしました。 また、意思決定できない子どもを大人のエゴで扱ってはいけないと考えさせられました。 | ||||
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あの夏<ミライの学校>で何が起こったのか? 琥珀に閉じ込めた記憶がよみがえる。 最終章は読んでいて胸が締め付けられる思いがした。 「子どもを守る」ことを掲げ、大人は何をしていたのか。 理想の教育、学校。 泉の水。 信じていた大人たちの胡散臭さに気付くとき、子どもは壊れるのだろう。 ラストのミカの慟哭に大人はどう応えればよいのだろう。 | ||||
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小学校高学年頃の女の子の心模様が、絶妙に描かれてて共感しました。最後の心の通い合いのシーン、涙がじわーっとしてきて…いい作品でした! | ||||
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コイツなんじゃね?と思ったら案の定ソイツだった。 感覚的に、犯人はヤスみたいな感じのSF小説 | ||||
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うーん、なんか期待してたどんでん返しみたいのはなかった。一気に読んだけど、、 | ||||
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辻村深月さんの本は『かがみの孤城』を始めとして3冊の本を読んでおります。 今回が4冊目です。 『かがみの孤城』は記憶に残っておりましたが、他の2冊は記憶から飛んでいました。 理由の一つは、加齢で忘れやすくなっていることですね。 もう一つは、記憶に残るだけの新しい気付きがなかったのかもしれません。 簡単な書評を観てみると“そうだった”と思えますが、それだけでした。 『琥珀の夏』はちょっと読後の感触が違いました。 カズオ・イシグロ氏の『わたしを離さないで』に似た感じで進行します。 主人公( 主役として筋を回す人って感じでしょうか )が明らかになり、主人公が成人後の“今の姿”と昔の“幼かった姿”が交錯しつつ筋が進んでいきます。 準主役の方の描き方もしっかりしていて、どちらの方にも深い共感を覚えました。 その点は『わたしを離さないで』では、“私”と描かれる主人公が一人だったので若干の違いというべきでしょうか。 じかし、一部の状況を共有しそれでも細かく生じた亀裂が大きな違いを生んでいく、それが一点でまた統合する手法が両者に共通する感じがしました。 物語の筋立てがしっかりしていて、『わたしを離さないで』と同じく“物語”ですから“パラレルワールド”を描いているわけですが現在の社会に存在していてもおかしくないだけの迫力を持たせます。 私が日本人でその構成により共感しやすく、“ありそうな”感じがより『琥珀の夏』の方が大きかった気がします。 『わたしを離さないで』があくまでも淡々と描くことで内包する大きな問題を我々の眼前に静かに提出する形とすると、『琥珀の夏』は問題点を現在日本社会の宿痾との密接な関連を持ちながらえぐっていくことでしょうか。 途中から読むスピードがあがり最後は一気に読んでしまいました。 『琥珀の夏』の方が筋立ての面白さももちろんありましたが、社会的なテーマとしての提示する力も大きいように感じました。 『わたしを離さないで』の方が胸に沁みる哀しみと怖さが勝った気もしておりますが・・・。 | ||||
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賞を取られ、テレビで特集されているのをみて、どれから手に取ろうかなと思っていました。 普段あまり読書しない自分は、ネット記事で見かけた「辻村作品の読む順番」という本好きの方々の世界に惹かれましたが、そこを理解するまえに投げ出してしまうかもと思い、そんなことなら気軽に読もうと最新作のこちらを手に取りました。 小学生時代の、女子特有の世界の描写に、胸がギュッと苦しくなるあの感情を一気に思い出しました。 働く母としての視点や、そんな中での子供との世界。「わかるわかる」と、簡単な言葉ではなく誰が解決してくれるわけでも現実をここに書き表してくれていることに安心を感じました。 柔らかくも繊細な辻村さんの世界を他にも読みたいと思いました。 | ||||
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最初のミライの学校での美夏はほんとに素直な女の子と思っていたが 後半 大人になってからの美夏とのギャップ 物語のナレーター役の法子の心の中での言葉が細かくて読んでいて納得してしまう。ミライの学校での事件をめぐってのドラマ 少し不気味めいた物語で面白かった。 | ||||
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感動! 最高! 辻村さんの作品はどれも大好きですが、この作品も本当に最高です! | ||||
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「ミライの学校」という、知識を得ることの喜びや楽しさを感じ、問答を通して遊びながら学ぶという学校。そこに住んで生活している子もいれば、サマースクールのように一週間だけ宿泊する子もいる。 最初は「ミライの学校」で繰り広げられる確執を描いた物語かと思いきや、聖なる水の販売という宗教色を帯び始めていき、さらに「ミライの学校」の敷地から子どもの白骨死体が発見される。 白骨死体の少女の死の真相も相まって、物語全体がミステリのように展開されていてどんな結末になるのか読み応えがあった。 子どものための教育、子を想う愛情、離れて暮らすという選択、自分の勝手な都合。様々な理由付けをしながら、実の親子が離れて暮らす「ミライの学校」。 そんな「ミライの学校」を通して、親と子の在り方や距離感、自主性を重んじた教育とは何か、子どもたちの嫉妬と友情など、いくつものテーマが内在していて奥深い内容だった。 自分の子どもを預けっぱなしにすることによる罪悪感、ずっと放っておかれた子どもの気持ち、それらを大人になった美香がどんなふうに考えているのか、自分が親にされたことを、自分の子にしても平気なのか、その気持ちのすれ違いや葛藤が丁寧に描かれていた。 法子と美香、30年ぶりに再会した二人の関係がどのように変化していくのか、最後まで楽しめた。 | ||||
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おもしろい。あっという間に読み進めた | ||||
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それなりの知名度がある、某思想団体の会員です。 両親が理想に盲目的で、子供の私を見ているのか分からなくて不安だった事。 子供ながらに親や大人に認めてもらおうと背伸びした事。 「優しい大人達」との思い出を壊したくなくて、大人達の組織を守るための違和感ある行動を「見ていない」と自分に言い聞かせてきた事。 紛いなりにも良く生きようとしてた人達だから、人間の温もりをくれた人もいた事実に愛着があって、中々組織から離れられないジレンマがある事。 走馬灯のように色々と頭の中に映像や感覚が走りました。 宗教や思想に限らず、故郷や家族に、同じような子供時代からの葛藤を持ってる人は多いような気がします。 「ただ一緒に考えて欲しかった」 子供の視点を鋭く描く辻村先生の描写に、最後まで魅了されました。 私自身の選択としては、今は最後のミカの決断と近い位置にいると思っています。 | ||||
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文句なしにいいです。 | ||||
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今まで辻村氏の本を読んだことはなかったが、本作は書評で興味を持ち、文庫本になったら購読しようと思っていた。 しかしながら結末が気になり、手っ取り早くネタバレ記事を探したものの、肝心なところは書いてない。ますます気になり購入。一気に読んだ。 そしてレビューを書くにあたり、いかにネタバレせずに本書の面白さを伝えるか、非常に悩ましい。 かつてカルト集団と揶揄された教育施設「ミライの学校」の跡地から子供の白骨が発見。 弁護士法子は孫ではないかと疑う老夫婦から依頼を受ける。実は彼女には当施設のサマースクールに参加していた過去があり、その時仲良くなった子ではないかと懸念する。 途中まではある程度予想がつく。とはいえその後は怒涛の展開。 見所は、サマースクールの楽しい思い出を有しながら、施設の人達に対して自分とは全く違う人種とばかり思っていた法子の心情の変化。 もう1つ重要なのがタイトルの意味するもの。「琥珀の夏」とは記憶の奥底にあるセピア色の夏の思い出。 そしてその過去に囚われ、虫入り琥珀のように身動きが取れないでいる少女の姿。 特殊な環境下で過ごした子供時代。そのせいで重いものを背負ってしまっても、黒歴史と全否定せず、人生あるいはその人の一部として肯定する作者の眼差しが優しい。 砕けた琥珀の中から出てきた虫が生き返ったかの如く、過去の呪縛を断ち切って少女は飛び立つ。 純粋な子供vsずるい大人達という構図はありきたりではあるがそれを感じさせない力作。 ミステリーとしての面白さもある。5つ星。 | ||||
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読み応えのある、中身のあるお話で、期待通りでした。 | ||||
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これだけは断言できます。傑作です。が、何がどう傑作なのか。これが難しい。 とある敷地から白骨化された死体が発見。そこは、主人公も行った事がある「カルト集団」の敷地からだった。 このね、子供同士の微妙な心理もありますし、駆け引きもあります。そこがねえ、素晴らしい。実際、私も体験していましたから。 でね、大人になって忘れてしまうんだけど、心の奥底に残っているんでしょうね。 伝わりました? はい、伝わりませんよね。 とりあえず、他の方のレビューを読んでください。そして買ってください。 | ||||
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宗教団体を想起させるような、理想の教育を追い求めた「ミライの学校」という非公認の団体に、主人公の法子がひと夏の合宿に行ったことがベースになっています。成長して弁護士となった法子は、そのとき仲良くなったものの、連絡も取らないままだった田中美夏と再会します。その再会は「ミライの学校」が抱えていた闇が露見することになる再会でもありました。「ミライの学校」で揺れ動くその当時の子どもたちの心の内や、主人公である法子の子育てするが故の苦悩、待機児童問題も織り込まれていて、興味深く引き込まれるようにして読むことができました。教育の形、姿、親と子のあるべき姿についても考えさせられる一冊となったように思いました。 | ||||
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辻村深月、上手すぎる。なんでこんなに胸が苦しいのか。まるで自分がノリコになったようだ。 もしかしたら記憶から消し去っているけど似たような体験をしたのでは、と思うほどリアル。 一緒に読んだ同僚は激しく落ち込み、後悔とともに消えない思い出話を語ってくれた。 「当時5歳の娘を1週間、しあわせ村というサマーキャンプに預けたことがある。仕事が忙しかったことと、夏休みどこにも連れて行ってやれないことへの罪滅ぼしのつもりで。最終日、迎えに行き、親の列と子どもの列がすれ違った際に、娘が『おかあさん!』とかけよってきた。すると先生と呼ばれる人から『列を離れるんじゃありません!せっかくみんなの子どもになったのに!』と目の前で叱責され引っ張って行かれた。5歳の子が1週間ぶりに親に会ったんだよ?当たり前じゃない?そんな当たり前が通じない人たちだと知らずに、よく調べもせずに預けてごめんねと帰ってから娘に謝ったよ。トラウマになってんじゃないかなと、この本読んで改めてグサッときて反省した」と。 形を変え名前を変え、しあわせ村は、ミライの学校はあるかもしれない。 大人の夏休みの宿題にぴったりな考えさせられる1冊。 | ||||
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事細かく書かれた繊細な心の動き、誰にでもある恥ずかしい部分、触れてはいけない領域、私の気持ちを代筆してくれているような気がした。辻村さんの小説はいつも心が温かくなる。もっと若いころに出会えていたらと思うような素敵な小説でした。 | ||||
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親にとって子は希望であり光であるはず。その子に親のエゴを強いてしまった親たち。自分の意思 ではなく親が選んだ道を歩む子供たち。子供が本当に望んでいるものとは・・・。 全編の約半分を割き子供の思い出話が延々と続く。加えて主人公の心奥の描写も多く、読む者の胸 に深く重苦しく迫ってくる。ともに内向きの思考であり、出口の見えない迷路を彷徨っているようだ。 本書は読者の涙を誘う涙腺刺激の筆致ではなく、あくまでも静かで抑制された描き方です。それは 皆さんも一度冷静に考えてみませんか?と問いかけているように思います。子供が絶望してしまう前 に。子供に対する大人の責任とは・・・。 | ||||
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