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琥珀の夏
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琥珀の夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 1~20 1/3ページ
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何か「団体」に所属すれば、その団体の思想に触れる。その思想が強ければ俗世と乖離していく。一見、その思想はまるでこの世の真実であるかのように感じられる。しかし、人間のする事である。所詮は完璧で理想のようにはいかない。いや、その理想こそは現実では歪になるのかもしれない。かといって、世間が彼らを見る目も偏見的で型にしかはめられない見方しか出来ないのだ。我々も歪んだ認知や見識で生きている。つまりネットやテレビの情報で判断して答えを決めてしまうような自分で考える力が低下している。それがやれカルトだ、間違った考えだだの‥。 とても深いテーマを扱っている。上記の認識の違いや、自分の価値観でしか測れないのにわかった気で渦中にいる人を助けようとする傲慢さ、今まで逃げてきた癖に自分の罪悪感を拭う為に自己都合で救い出したい、助けてあげたいなどと援助心を出す浅ましさ、自分たちがしてきた事を隠す為に子どもの罪を利用するなど。 考えさせられることが盛りだくさんです! | ||||
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世間一般に「カルト」として見られている集団生活をしている子供たちの日常から始まります その集団の描写が奇を衒っていません 何故なら、それはこの小説の「本筋」では無いからです その「視点」の切り分けがきちんと為されているので、登場人物それぞれの感情に没入できました ミステリーであり、社会的なテーマを扱いながら、子供の心理描写が緻密であり、雑な感じが一切しない丁寧な作品です 相変わらず、心が子供に戻ってヒリヒリしますけれど、読後感は本作も「さすがの辻村深月さん」です 様々な年代の人におすすめしたい作品ですね | ||||
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あ〜、壮大な話だった… やっぱり辻村深月さんはほんとにそれって正しいの?って思わせてくれる人だなぁ なんかこの本を読んでみて、本の内容より、著者のことに想いを馳せてしまった… きっと思慮深い人なんだろうなぁ。 この本の内容は…難しいけど、宗教団体のような、特殊な環境下で育てられた人たちの話。 日本人って特に宗教と聞くと悪いイメージを持つ人が多いと思うんだけど、やっぱり実情を知るのは大事だよね。 少なくとも本書に出てくる団体?は悪い人たちではなかった…最初は… 心揺さぶられる1冊でした。 | ||||
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子どもの繊細な気持ちが、痛いくらい表現されています。自分の子ども時代(小学校高学年くらい)も、友人や親、先生との関わりで辛い思いをしたこともありましたが、それを言葉にするとこうなるのかと。さすがの辻村さんです。 クラスの中での立ち位置、自分の見た目、今となればそんなことで、と思うようなことに真剣に悩んで、でもそれを口にしたり誰かに相談できることも無く消化していった日々。 琥珀。という言葉がほんとに、これ以上ないタイトルです。 素晴らしい作品を描いてくださり有難うございました。 | ||||
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ミステリーの要素が大きいお話でそれだけでも面白いですが、そこに、大人と子供の心理が描かれていてさらに面白いです。 | ||||
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心に刺さります | ||||
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おそらく、誰しもの人の心の奥底には、多かれ少なかれ眠っている残忍さ~もし目を覚ましたら、こんな行動に出るかもしれない!そんな描写が絶妙でした。 | ||||
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読後感がいい。 相手の母親側の心境も知りたくなりました。 なんでも面白いなこの人の作品は。 | ||||
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登場人物の内面の変化が違和感なく描かれ、読み応えありました | ||||
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集団として見ると一般人にはヤバイ集まりに見えるけど、その中にいる人達は良い人もいたり普通の人と同じように悩んだりしていて、そんな人達がその集団のヤバさが見えなくなる程にカルト団体に染まっているのが悲しかった。 | ||||
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親として、教師としての在り方を改めて考えさせられた。子どもにとって一番大切なのは愛情であり、それが基本であれば、子どもはそれを感じてくれるとは思う。ただその愛情の在り方も難しい。教育は本当に子どもにとって大切だが、一歩間違えると怖い結果になってしまう、その怖さと教育の重大さをこの本は教えてくれている。あらゆる意味でとても深い。 あと、仕事の後の描写について感想を書いている方がおられたが、高収入だからといって、すべての家庭がお弁当や家政婦で解決するとも限らないし、基本自分で料理をしたいという母親も多いと思う。 私は子育てを終え離婚したので、今一人だが少々大変でも毎日自分で好きなものを料理する。共働きの時もほとんど市販品を買ってそのまま食卓に並べることはしなかったし無論家政婦も雇わなかった。市販のものは添加物が気になるし、味も画一的で飽きるからだ。自分で作る方がずっと安全で美味しい。 加えて弁護士がすべて高収入かどうかは分からない。保育園の利用料金も結構な額だろうし、さらに家政婦を雇うにはかなりの年収でないと難しいだろう。 | ||||
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読書として楽しかったかというと、星3>4の印象だったが、 読み応えはあった。 | ||||
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この本のモデルになってるであろうサマーキャンプに行きました。ちょうど4年生のときに。 もう何十年も前なのであまり細かくは覚えてはいないけど、幼なじみと一緒に参加したけど、班は分けられたことや、そのキャンプの場所に住んでいる子たちがいたこと、ソフトクリームが凄く美味しかったこと、トンボがすごくたくさん飛んでいたことなどを思い出しました。 関東に住んでいてバスに幼なじみと乗っていきました。 班分けのシーンを読んでいる時、鮮明に思い出したりして、凄く感情移入してしまった。 大人になってからあのキャンプはあそこだったんだなと認識しましたが、実際行ってた時は楽しかったと思います。 嫌だということも書かれていたけれど、私には楽しかった思い出でした。 あまり覚えてないから、作中のような嫌だの気持ちもあったのかもしれませんが。 なので、ほとんど実話のような没入感であっという間に読み終わってしまいました。 この作者さん、こんな本も書くんですね。今まで私が読んできた辻村深月の本とは作風が違いましたが、興味深く読み終わりました。 | ||||
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一気に読みました。タイムリーなカルト2世の心情に胸が痛くなりました。ミステリーとしても展開が読めず驚きました。辻村深月さんは好きな作家さんですが、私の中では1番好きな作品になりました。 | ||||
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文庫落ちを待って読んだら、はからずも昨今話題となっているジャニーズ問題にも思い馳せることとなり、胸がざわめいた。 大人の責任、そして当時こどもだった人間にどこまでを求めるのか、そこで培われた価値観をどう社会に適合させていくのか。 他人事ではなく感じさせられる一冊だった。 | ||||
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「ツナグ」が大好きなので この作品も絶対読みたいと思っていました。 傑作! 言葉から想像させられるものが多すぎる。 | ||||
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すごいの一言。よくここまで人間をリアルに描ききれるなと。傑作。 | ||||
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保育園、幼稚園、 10〜12歳。 大事だったなと、 改めて思いおこされました | ||||
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期待どおり面白かった。 奇しくも宗教二世の問題(子どもの人権)がホットになっている昨今、この小説も、親と隔離して子どもたちの共同生活をする某団体を(おそらく)モデルにし、子どもと親との関係を描いている。 現代と過去、そして登場人物の視点を変えて、少しずつ真相が明かされていくミステリの形をとりながらも、作者の小説の特長である丁寧な心情描写、子ども時代の瑞々しい感性の表現、そして救いがあるという点が、この物語にもよく表れている。読んでいて、心が揺さぶられる場面がたくさんあった。 特筆すべきところとして ①幼少期のミカが切実な願い(お父さんやお母さんと一緒に暮らしたい)を叫んでいた場面は、子どもの純粋で真直ぐな気持ちを思うと苦しくなったし(それが物語の重要な伏線となっている)、 ②法子が弁護を引受けることを決意するまでの過程、とりわけワーキングマザーとして悩み奮闘する自分を顧みて、団体の問題が自分と延長線上にあることに気づく所は、なんというか話の運び方(メッセージの伝え方)として、さすがだなぁと思った。 ③「琥珀の夏」というタイトルも、読みながら、なるほどなぁと唸ってしまう。 ④そして最終盤の「あなたは何も悪くない。責任を取るべきは周りの大人たち」という涙の説得には、泣けた。 この本を読んで、「やっぱりカルトは怖いよね」というシンプルな感想を持つ人がいるかもしれないけれど、ちゃんと読めば、そんなに単純なことを伝えているものでないということが伝わってくる(そして実際のところ、現実の世の中もそんなに単純じゃない。)。どんな環境下でも、子どもの気持ちには共通するものがたくさんあるはずし、どんなに立派な教育理念があっても、目の前の自分の子どもに向き合えてないこともある。大人(親)だって矛盾を抱えていて、もちろん完璧じゃないし、「正解」なんてものが用意されてるわけじゃない。そのことがよく伝わってくる小説だし、だからこそすごく心に残る良い話だと思いました。 | ||||
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凄いな、これ。元首相が暗殺され、宗教のあり方が何かと問題になっている昨今、めっちゃタイムリーじゃないか。内容からして統一教会よりは某ヤマ○シに近いけれど、2019年からの新聞連載というから、今を見越して書いたのならこの著者は預言者だ。 前半の施設での子供の話が退屈なほど長く、少女の一人称で語られる文体も簡単過ぎて、何度も読むのを止めようかと思った。けれど最後まで読んで大正解。中盤辺りからはストーリーが読めて来るし、俄然その先への興味が湧く。 最後の「二人」の対決(対話)シーンは、もう涙無しでは読めない。前半の子供っぽい文体から受ける印象とは全く逆で、本書こそ骨太の大人のための小説であることを声を大にして訴えたい。これ絶対、映像化されるはず。期待大。 | ||||
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