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通りゃんせ
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通りゃんせの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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前半部分は本当に面白かったが中盤から一気に失速 作者もやる気を失くしたのか、まるで三流小説家がやりがちなご都合主義展開を広げた後に駆け足のように雑に物語を畳んでしまったのは非常に残念と言わざる負えない。 読み易いうえに前半が本当に面白かっただけに落胆は大きい。 他の方も仰っているように定価で買う価値はない。 時代小説の入門編にようやくおススメできるかどうか。 | ||||
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意味のある悪意が感じる。 | ||||
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江戸時代後期、天変地異に苛まれた天明(1781~1789年)の世。 飢饉や災害といった危難に喘いでいた時代に、現代のサラリーマンがタイムスリップする。 となれば、さぞやドラマチックな展開が待っているかと思いきや、蓋を開けてみれば、「飽和した物質文明の現代で平穏に暮らしていた青年が、大変な時代で不慣れな生活を強いられて改心する」という、なんとも退屈で説教臭いだけの話に終始している。 平穏といっても、青年はそれなりに成功し挫折し毎日懸命に生きているのだが、そのような大多数の現代人が送る生活を江戸時代と比較し、「もっと懸命にならねば」と青年は決意するに至る。これこそ作者の言いたいことであるのは巻末の解説にある作者の言からも明らかだ。 しかし、その時代にはその時代に合った生き方がある。違う環境に同じ価値観を強いるのは無意義でしかない。江戸時代のような苦労をせよ贅沢をするなと説くのは、作者の偏狭な理想を押しつけているにすぎず、実利と相反する。たとえば、高密度情報社会となった現代に生きる現代人は大量の情報を一挙に処理することを強いられ、苦心したり心に病を得たりしている。現代には現代の苦しさがあるのだ。作者のカビ臭い思想をえんえん語る主人公を見ていても苦痛でしかなかった。 また、作者は時代作家として地位を築いているようだが、話の筋に合わせるためなのか、ありえない描写が度々出てくる。例えば「夜這い」。作者は夜這いと強姦の区別がつかぬ素人なのだろうか。当時の夜這いとは、両者の合意や家人の了解があってこそ成立する風習(決まり事)であって、誰でも彼でも女性を襲うことができたわけではない。ゆえに強姦は重罪である。加害者がのうのうと暮らすなど許されない。仮に役人が見逃したとしても村八分が妥当である。しかしこの物語では、うら若い女性を強姦して逐電した者が、後日村に戻って以前のように笑って暮らしている。しかも被害者は自殺している。数百人規模の小さな村であれば尚のこと許されざる行為であって、このような凶行を容認してはあっという間に治安は破綻してしまう。本作ではこのような首を傾げる展開が多々目に付いた。不勉強だとかいう以前に「常識」を問いたい。 唯一、本作で輝くものがあったとすれば、貧しい百姓の暮らしぶりが精細に描かれていたことだろう。ただしそこにドラマはなく、淡々としたルポルタージュにとどまる。加えて本作には、飢饉、殺人、強姦、自殺、人買い、売春といった人の暗い面ばかりがひしめいている。その締め括りに待つのは、唐突に登場した巫女(予言者)なる者の細かすぎる指示に従って再びタイムスリップするという、打ち切り漫画のようなお粗末なもの。 作者は、小村の貧しい暮らしと現代への当てこすりを書きたかっただけなのではないか。確かにそれらの点はくどいほど語られるのだが、その他については稚拙で雑な、行き当たりばったりとしか見えなかった。 | ||||
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う〜〜ん、最近の宇江佐さんは迷走していないか。 こういう「江戸時代にタイムスリップ」という設定は時代小説家にとって禁じ手だと私は思っている。 これをやるなら、どうしてもやらねばならないという特別なコンセプトをもって欲しい でないと、現在と過去を比べた文明批判という、ありふれた今更ながらの物語に堕ちてしまうのは必定であるからだ。 そしてこの作品も、「今更何故タイムスリップ?」という作品になってしまった。 どうしてこんな策を弄しようとするのか。 その意図が皆目わからない。 非常に残念。 非常に辛口ですが、目新しい点が何一つなく、全く残念な作品だ。 | ||||
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