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憂き世店 松前藩士物語
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憂き世店 松前藩士物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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宇江佐真理さんの作品がとても好きです。髪結い伊三次のシリーズが好きなのですが、続きが読めなくなってしまい残念ですが、この作品も夫婦の信頼関係や長屋に住む人たちの人情話が、とても良い気分にさせてくれました。 | ||||
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農民の生活は貧しい。多くの武士も貧しい。どう生きていくのか、応援したくなる。 | ||||
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著者のシリーズは多く読んでいるので、いつもと同じ安定した人情物語があり、心地よい感じ。 仕事のごたごたを忘れて、ほっとできた。 | ||||
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文化4年、陸奥国伊達郡梁川へと移封になった蝦夷松前藩。石高を減らされた事から、家臣を召し放しとした。江戸詰めの相田総八郎もそのひとりであった。 国許で相田家から追い出され、実家では嫂にいじめられ、宛もなく総八郎を捜しに江戸に出た妻のなみは、運良く総八郎と巡り会い、慣れない長屋暮らしに入るのだった。 終盤、念願成就。その夢が叶った時…人は失ったものを知る。ラスト2ページが総八郎の心中を見事に現して、ファンタスティックな終わり方となっている。「あの場所に帰りたい。あの愛しい日々に戻りたい。そこで自分がどれほど幸福であったかに総八郎は気づいた」。 見事な締め文句である。だが、ここで終わらないのが宇江佐さん。 「下谷に帰る足取りは重かった。総八郎は自分の人生がもはや終わりに近いと感じた」。 この一文があるかないかで、総八郎の思いの深さが大きく違ってきた事だろう。 | ||||
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蠣崎波響の「夷酋列像」のサイドストーリーみたいだった。主人公はリストラされた松前藩士相田総八郎とその一家。出だしから、もうリストラされていたからフリーターみたいだなって思った。 でも、国許に残してきた妻が苦労の末上京してきて、生活が一変する。今までは自分一人きりで働いたりダラダラ出来たものを、守らなきゃならない人が居るから四の五の言ってられなくなる。根無し草がはっきりとした輪郭を持ち始める。裏店の個性豊かな面々ともっと密度の濃いかかわりを持つことになる。貧しいながらも子を産み育てることで人として成長していく彼ら。 これって、今の時代にも拾うところがいっぱいある物語だ。 四の五の言う前に「とにかく生きろ!!!」「生きなきゃ!!」って宇江佐真理に喝を入れられているみたいだ。 総八郎にはリストラが必要だった。でないと彼はあそこまで成長できたがどうか…。 それに、なみが来なかったら、そしてあの裏店での生活がなかったら帰藩は難しかったに違いない。 人が人生を生き抜くこと、その楽しさ辛さは時代を超えても変わらないんだなと思わせてくれる作品である。 ラスト、それでも移り行く時の流れが泡沫の夢のようで切ない。 | ||||
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松前藩士の相田総八郎は移封のため浪人となり、妻なみと江戸・ 神田三河町の徳兵衛店に移り住みます。 復領、帰藩をひたすら信じ、総八郎は大工仕事などに努めます。 やがてなみは総八郎の子を生み・・・。 どの住人も個性豊かで人情にあふれています。 中でも「とん七」のキャラクターがとても良いです。 帰藩までの十数年間の、裏店に生きる住人たちの悲哀、人情を描く長編小説です。 幸せとは何なのか。 小説の最後に悲哀、物悲しさがただよう逸品です。 | ||||
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松前藩士相田総八郎が江戸詰めの時に余儀なく浪人暮らしに落ちる。 故郷を出て来た妻との長屋暮らし。 江戸の庶民に混じり長屋の人情に支えられて精一杯生きる夫婦の日常生活がさわやかに描かれていて興味深い。 帰封が叶った後昔暮らした長屋を訪ねた総八郎の感慨に胸を打たれる。 ながらえばまたこの頃や偲ばれん憂しとみし世ぞ今は恋しき 百人一首のこの歌がふと心に浮かんだ。 生まれて来たからには懸命に生きる この物語はその懸命が報われてハッピーエンドとなったがそうとばかりもゆかないのが憂き世店と思う。 | ||||
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松前藩士の相田総八郎は江戸詰めの時にお国替えで浪人となり 総八郎を探して江戸に出てきた妻との長屋暮らしが始まる。 江戸時代の庶民のつつましい暮らしと人情が細やかに描かれていて興味は尽きない。 十余年の歳月を経て帰藩がかなうハッピーエンドだが、晩年に再び江戸へ出て来てもとの長屋を訪ねた時の感慨がいい! 百人1首の「ながらえばまたこの頃や偲ばれん憂しとみし世ぞ今は恋しき」が思い出された。 懸命に生きた日々が珠玉の思い出になる。 懸命に生きても報いられるとは限らないのが憂き世だが。 さわやかな感銘を残したすばらしい作品だった。 | ||||
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宇江佐真理の江戸人情もの。よっ、待ってましたっ。 サブタイトルからてっきり松前藩(現北海道)での物語かと思ったら、 お江戸は神田の長屋の物語がメインです。 藩のお国替えのため、リストラされて江戸に流れてきた松前藩士の若夫婦が、 いつか故郷に帰ろう、と広い江戸の片隅で一生懸命に暮らすなかでの、 ささやかな市井の人びとの哀歓を描きます。 なお、作中よく出てくる、絵で藩政を助けた首席家老の蠣崎さまこと、 蠣崎将監広年(かきざきしょうげんひろとし)は、 『桜花を見た』の「夷酋列像」の主人公の広年です! 蠣崎さまの奥様との馴れ初めが読めますので、こちらも是非。 | ||||
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