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氷点
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【この小説が収録されている参考書籍】
氷点の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全139件 121~139 7/7ページ
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私は登場人物に感情移入して読むので、登場人物の苦悩がとても辛く感じられました。 こんなことありえないだろうと思うような誤ちを主人公達が犯してしまうのですが、実際にはこういう事が起こりうるのは人間のどうしようもない弱さのためであるのではと思いました。その誤ちのせいで、何十年も登場人物達は苦しみ続け、さらに間違いを犯していくのですが、その心理描写がとてもよくされていると思いました。登場人物達に起こる不幸の数々に、本を読みながら、もう何も悪い事が起こらないで欲しいと思いながら読んでいました。人間の弱さ、そして原罪が非常によく描かれていると思います。 続氷点もとても読みたいのですが、内容が重いので自分の気持ちまで暗くなってしまうので、今は読むのをためらっています。 陽子が幸せになればいいなと思っています。 三浦氏はどのようにしてこんなストーリーを考えつくことができるのでしょうか。大変感動しました。 | ||||
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まず本当に面白い。 ページをめくらずにはいられないストーリーの面白さ。 主人公は読む者の心をわしづかみにするほど魅力的。 緻密に著者に計算されつくした面白さだ。 しかもこれは、1960年代、全くの無名の新人によって、病床で描かれた作品だというのは、本当に衝撃的だった。 三浦綾子はこの作品で、当時1000万円という賞金を手にした。 その事実だけでも、どれだけすごい作品かがわかると思う。 そして、この作品は、ただの娯楽小説ではないところが、一番の素晴らしさだ。 人間の「原罪」「許し」という壮大なテーマが描かれ、 人間存在の根源を私達に問う。 日本の誇りだと言っても過言ではないと思う。 | ||||
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人殺しの娘を育てる、などという実際には起こりそうもないシチュエーションで物語りは進んでいくが、そこに描き出される、「罪」と「罰」があまりにも生々しい。 その罪と罰の被害者であったはずの主人公が、ラストシーンでは一変する。人間の原罪とは何かを宗教臭を極力抑えたトーンで書いている点に好感が持てる。 | ||||
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読み易い文体という事もあり上下、続編4冊をあっという間に読み終えた。 作品全編を通して「罪」と「許し」がテーマとなっているようだが、 昼ドラのような劇的なストーリー展開・魅力的な登場人物が単純に読み物として面白い。 肝心なテーマ「罪」と「許し」についてはどうだろうか。 私は信仰のない人間でもあり、登場人物達の苦悩に全面的には共感はできなかった。 登場人物の誰もが「if…」「元はと言えば…」という観点で物を考え、誰かを憎む。 その思考パターンのループに少々イライラとさせられる。 が、同時に、自分自身の価値観を顧みるきっかけを与えられるエピソードも多い。 作中、陽子の友人であり、薬局を営む順子の父の言葉 「包帯を巻いてやれないのなら、他人の傷に触れてはならない」 や、啓造の父の曰く、ジェラール・シャンドリの言葉 「一生を終えてのちに残るのは、我々が集めたものではなくて、我々が与えたものである」 などが印象的だった。 「氷点」は純粋無垢に明るく育った陽子が、その出生の秘密を知らされて自殺をはかり… というところで終わっている。続編が出来たのがこの4年半後との事だが、 あれでは恐ろしくフラストレーションの残るラストに思えた。 「続・氷点」もまた、人間ドラマとして見ればまだまだ続けていけそうなところで終わっている。 作者としては書くべき物は書いたというところだろうが、 更に続編があったなら読んでみたいと思わせる作品である。 | ||||
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三浦綾子さんの作品はどれも好きですが、この「氷点」は特におすすめです。私自身、何度読んだかわからないくらい読み返しています。 この作品は「原罪」とは何かをテーマにしているが、人はほんとうに罪深い生き物だと思った。 夏枝はエゴの塊のような人物ですが、実際は誰もが彼女のような一面を持っているのかなと思いました。 陽子が北原さんに淡い恋心を抱き、それを陰から見守る徹が切ないです。 | ||||
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三浦綾子さんの作品はどれも好きですが、この「氷点」は特におすすめです。私自身、何度読んだかわからないくらい読み返しています。 この作品は「原罪」とは何かをテーマにしているが、人はほんとうに罪深い生き物だと思った。 夏枝はエゴの塊のような人物ですが、実際は誰もが彼女のような一面を持っているのかなと思いました。 陽子が北原さんに淡い恋心を抱き、それを陰から見守る徹が切ないです。 | ||||
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三浦綾子さんの作品はどれも好きですが、この「氷点」は特におすすめです。私自身、何度読んだかわからないくらい読み返しています。 この作品は「原罪」とは何かをテーマにしているが、人はほんとうに罪深い生き物だと思った。 夏枝はエゴの塊のような人物ですが、実際は誰もが彼女のような一面を持っているのかなと思いました。 陽子が北原さんに淡い恋心を抱き、それを陰から見守る徹が切ないです。 | ||||
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三浦綾子さんの作品はどれも好きですが、この「氷点」は特におすすめです。私自身、何度読んだかわからないくらい読み返しています。 この作品は「原罪」とは何かをテーマにしているが、人はほんとうに罪深い生き物だと思った。 夏枝はエゴの塊のような人物ですが、実際は誰もが彼女のような一面を持っているのかなと思いました。 陽子が北原さんに淡い恋心を抱き、それを陰から見守る徹が切ないです。 | ||||
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「塩狩峠」に続いて読んだが,塩狩峠がどこまでも清いまっすぐな心の物語であるのに対し,この作品は人間の心に誰しもが持っている,いや捨てきれない嫉妬やねたみなどが描かれている。塩狩峠が無償の愛の物語ならこの作品は人間の罪の物語と言っていいだろう。 妻の不貞に対する夫の嫉妬から生まれたものが,多くの人の人生をこれほどまでに変えてしまうものかと,また変えていったのは夫だけの罪ではなく,彼を取り巻く多くの人たちの心の中にあった小さな罪が重なり合った結果なのだと思う。これを著者は「原罪」として表現したかったのかと思った。 そんな作品の中で,いつも真っ白な心で生きている陽子と彼女の兄として,また実の妹でないと知った後は一人の男性として愛し続けた徹の存在がこの作品の希望である。 あらためて人間とは罪深いものであると痛感するとともに,その罪の中から生きる希望を見つけられるのも人間なのだと思った。 | ||||
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上巻がなんとも後ろ髪を引かれるような終わり方・・・。 下巻がミステリーで言うなら謎解きですが、最期の最期まで人間の心の闇を問いかけてくる作品です。 切なくもあり、生き方に正解ってあるのだろうか?と問い掛けてくる作品です。 名作中の名作です。 | ||||
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クリスチャンである著者の原罪という一般人では理解しがたいテーマが根底にあり、登場人物の心理と葛藤が時間の経つのも忘れて読み続けてしまう作品です。 時代は変われど上流階級とういう階層に暮らす登場人物の裏と表・・・。 人間の底の無いドロドロとした心理が何十年の歳月を経ても新鮮に描かれています。 | ||||
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この小説のテーマは、「原罪」です。 原罪とは、創造主である「神」に背を向けて、自己中心的な行動を する事を言います。 「神」中心に生きていたアダムとイブが、「この園の中心にある木の実は 食べてはならない」という神の命令にそむき、サタンの化身である蛇に だまされて、「知恵の実」を食べます。 食べた時から,人間は是非弁別の能力がつきました。 それと同時に、嫉妬、ねたみ、うらみ、怒り、おごり,うそ、悪心など エデンの園ではみられなかった「感情」をもつようになりました。 これらの感情にとらわれ、自分だけ良ければいい、という生活を繰り返す。 これが人間の原罪です。 原罪はすべての人にあり、取り去る事はできません。 なぜなら、原罪は人間の外から来るものではなく、内側から来るものだからです。 「氷点」はそれぞれ自分の原罪をさらけだして生きている人がビビッドに 描かれています。 最も清純な主人公辻口陽子にも、これ以上耐えられない「氷点」がありました。 人間が生来持っている悪い心「原罪」を深く考えさせてくれる本です。 | ||||
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人間の深層を描いた作品で、ストーリーの展開とあわせて、登場人物のその後をすごく気にながら読み進めることになった。 重要な場面に遭遇する度に「もしも...あのとき、違った対応があったら」と想像すると、それはそれで小説として成り立たないのかもしれないが、偶然とも思えないような複合した要因が絡み合うことで、人間のもつ姿の奥を十二分に描き出しているのではないだろうか。 | ||||
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出生に秘密を持つ、病院の経営者の養女、陽子。彼女の父は、病院経営者の父の愛娘を殺した殺人犯だった。「汝の敵を愛せよ」というイエス・キリストの言葉を中途半端に理解した院長は、殺人犯の娘、陽子を養女とする。 陽子の出生を知った、院長婦人は、陽子をいじめぬく。 対して、兄は陽子を守る。 院長は、自分のしたことが、良かったのか、悪かったのかで大いに悩む。 エンディングは考えさせます。 | ||||
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養母のいじわる、子供にとは思えない、ひどい仕事の押し付け、出生の秘密、「殺人者の娘」と言われるつらさ。 とうとう、陽子にも氷点がやってきた。 何にも負けなかった彼女が、ついにくずおれる。 ラストは小説史上に残る名シーン。 | ||||
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誰の心の中にもある「嫉妬」という汚い感情から生まれるこのドラマ。 それだけに共感できる部分がたくさんある。 | ||||
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難しい言葉は使われておらず、華美な言い回しがあるでもなく、読みやすい文章に誘われ、話の中へと引き込まれる。 登場人物の動静とそれにまつわる心理描画が巧みで、ものすごい観察力と分析力を備えた著者なのかと関心を持つ。作中に何度か姿を見せるキリスト教的思想、長い闘病生活を送ったという著者の半生の賜物だろうか。 一言で語ってしまうと、互いに性格や人格の悪い夫婦が引き起こす悲劇なのだが、程度の差こそあれ、人間誰もが持っているであろう醜さ・過ちに、ついつい自分を当てはめて考え込んでしまう。そんな本だった。 この物語のような家庭が構築されることはまず無いだろう。しかし、ここに描き出された辻口家には恐ろしいほどのリアリティがある。それは、人間が普遍的に抱えた問題が浮き彫りにされているからかもしれない。 静かでありながら切れ味鋭く切り込んでくる語り口に、氷点というタイトル、物語の舞台旭川の冷気を感じた。 | ||||
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それは「原罪」である。 キリスト教を信仰していない我々には馴染みのない言葉だ。 私もこの本を読むまでは聞いたこともなかった。 この小説は単なる継子いじめの愛憎劇ではない。 生まれながらに罪を背負った人間たちの苦悩を描いた宗教的な大作である。 しかし、キリスト教についてあまり知らない者をも惹きつける魅力をもっている。 上巻、そして『続 氷点』の方も併せて読んで頂きたい。 | ||||
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もともとは、朝日新聞社が主催した懸賞小説の入選作。舞台は北海道旭川で、辻口病院の院長である啓造の妻、夏枝が青年医師の思慕の言葉に耳を傾けている間に、娘が誘拐・殺害された。これを知った夫の啓造は、「汝の敵を愛せよ」と言う教えに挑戦するため、愛娘を殺害し、そのあと自害した男の子供を、家族には内緒で養女として引き取り、陽子と名づけて育てていく。その後、夏枝は陽子が娘を殺した男の娘であると言うことを知り、陽子につらく当たり、ついには陽子の喉に手をかけた。 | ||||
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