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下天を謀る



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【この小説が収録されている参考書籍】
下天を謀る(上) (新潮文庫)
下天を謀る(下) (新潮文庫)

下天を謀るの評価: 4.00/5点 レビュー 30件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 21~30 2/2ページ
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No.10:
(2pt)

高虎ってどういう人だったんだろう。

藤堂高虎にはまってこの作品も読みましたが、何かイメージが違う感じ。高吉や加藤清正が絡んでくる点は興味深かったです。「虎の城」の綾羽もそうだけど、別に創作の女性いらないんじゃないの?お久(正室)とお松(継室)という二人の女性がすでに史実として高虎には関わっているんだし。お松が高次を生んだ後のお久とか、十分に描く材料はあると思う。新聞連載って事もあって恋愛関係より合戦の方が人気があったのかね。高虎はメジャー級の武将じゃないから(影に徹する武将)当時の立ち位置はよく分からないけど、高虎兄貴ありき、みたいな話の進め方がちょっと腑に落ちない。この小説の主役だからしょうがない、って点は考慮しても。いくら影に徹しても当時190近い体格じゃあいやでも人目にはつくとは思うけどゴマすり大男でしょ?!高虎って不思議。丹羽長重が遺言で「こびへつらいすぎは良くない」って言ったらしいけどそれって高虎の事じゃないの?って思う。それくらいの嫌味さがこの本にはない。すごく洗練されすぎた高虎って感想。もっと泥臭い高虎を望む。
下天を謀る(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(下) (新潮文庫)より
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No.9:
(4pt)

愉しく読まさせていただいた.

上巻に続き愉しく読ませていただきました.
藤堂高虎,この方をよく知りませんでした.
上巻でも書きましたが,世渡り上手という印象を持っていました.

 しかし,それすらも文献等から得た知識をベースにしていることは疑いようのないこと.
この本をきっかけに,英雄の影に埋もれがちな人物にも興味を持つべきと思うようにはなりました.

 読ませること,読んでもらうことに主眼を置いた作品なのかもしれない.
そうであればこそ,知った上で読んで損はない一冊です.
下天を謀る(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(下) (新潮文庫)より
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No.8:
(4pt)

史実に忠実なのかな?

その昔「下天は夢か」と言う本がありました.
タイトルが似ていたことから手に取りましたが,藤堂高虎と言う点が少し気になりました.
この武将に関しては,主君を変えた武将という事で忠臣と言う印象は持っていませんでした.
逆にそれが購入を踏み切るきっかけになりました.

 この著者の本は初めてでしたが,描きたい世界に身をゆだねる事にします.
幾つか興味深い部分もあります.
巷説,浮説呼び方も多々あるように歴史と言うものも様々.

 秀頼の出自に関する事.
私は,「ほぅ」とも思いましたが,自然に受け止める事が出来ました.
 
 三成が家康の屋敷に逃げ込んだといわれる件.
これは,十分に納得できます.

 全般には,志に生きた武将として描かれています.
上巻の読了間際,下巻を購入しました.
このまま続けて読んでみたいと思わされる一冊でした.
下天を謀る(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(上) (新潮文庫)より
4101305250
No.7:
(5pt)

新しい視点での人物像が魅力

本書は中日新聞をはじめとする地方紙四紙に一年余りにわたり連載されたものを2009年に新潮社より出版された。内容は関ヶ原の戦前後、秀長家臣でありながら徳川家康の参謀として徳川新体制を築いた重臣、藤堂高虎の人脈、大成を描いている。2013年文庫化された比較的新しい歴史小説である。

司馬遼太郎は藤堂高虎を一貫して機を見るに敏な俗物武将として描いており、それが通説となっている。そのアンチテーゼとして位置づけられる本作を読むと、これまで抱いていた高虎像が一変する。この時代を舞台とした作品として、司馬遼太郎の関ヶ原〈上〉 (新潮文庫)や海音寺潮五郎の加藤清正〈上〉 (文春文庫)と合わせて読むと面白い。

高虎だけでなく、作者はステレオタイプ化した歴史上の重要人物を新しい解釈で描いている。淀殿は秀頼を唯一の権力基盤として大阪城に囲う愚かな母親として描かれることが多いが、本作品では淀殿を経済面で卓越した手腕で大胆な経済政策を行い豊臣家の莫大な財を成した女傑として描いている。『関ヶ原』で徳川家康は秀吉没後、天下を掠め取る謀略家として描かれているのに対し、本書では万民の支持を失っている豊臣家に代わって新しい政治を始めるために立ち上がった正義の味方として描かれている。同じ人物であっても資料の解釈により逆の評価となってしまうことは時代小説を読む際には織り込んでおかなければならないポイントである。歴史上の人物像に関しては複数の作品を通して総合的に見る必要があることが感じられた作品であった。
下天を謀る(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(上) (新潮文庫)より
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No.6:
(5pt)

興味深い武将。

今まで高虎が主役の文章に触れたことがありませんでした。
この本を読んで、なかなか奥深い武将だなと思い、彼の功績をたどりたいと思いまして、関わる文献を集めたり、手始めに津に行って、関わりの深い地でどのような評価をされているのか歩きまわったりしています。
時代の転換期に、自己の能力を生かしながら、さまざまな武将や政策に関わっている武将だと、非常に興味をそそられる内容でした。
下天を謀る(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(下) (新潮文庫)より
4101305269
No.5:
(3pt)

藤堂高虎って名前しか知らなかったので読んでみました

前半は戦有り、恋有り、友有りといい感じに読み進む事が出来ます。歴史人物ものも大好きな私としてはいい感じに読み進めました。ところが、どっこい下巻になると冗長な感じになり、主人公の反骨精神も読み取れなくなり、戦の記述も通り一遍になります。と、あれっ終わっちゃった。
巻末の解説を読むと地元は本書とタイアップして藤堂高虎で町興しをしたいとのこと。私は東京在住だからでしょうか?そんな町おこしが行われているなど聞いたことが有りません。ちょっと力不足でした。残念! 町興しに結びつけるためには高虎を無理繰り悲劇のヒーローにしてしまうか、高虎の家来衆をヒーロー軍団のにしてしまうとか、アイデアが必要でしたね。
下天を謀る(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(上) (新潮文庫)より
4101305250
No.4:
(4pt)

地味なキャラ

藤堂高虎という地味なキャラクターを主役に添えて話を進めていきます。今まで藤堂高虎の名前は知っていたのですが、こんなに家康贔屓の武将とは知りませんでした。所々に資料が挿入されていますが、巻末の注釈で十分だと思います。話は面白いので武将好きな方は読んで損はないかと思います。
下天を謀る(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(下) (新潮文庫)より
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No.3:
(5pt)

歴史小説も、日々、進歩してるんだと思った

帯にあった小泉元首相の「実に面白い」というコメントにつられて読みましたが、私にとっても久々の大ヒットで、あまりに面白かったので、連続して同じ作家の「血の日本史」「生きて候」も含め一気に読んでしまいました。3作品に言えることですが、いままで、他の作家の作品で解からなかった視点、例えば、「何故、家康は関が原後に島津に侵攻しなかったのか。領地も多く削減されなかったのか。」とか、「何故、三成は、関が原布陣の最中に、京都大坂に戻ったのか」とか、「何故、三河以来の家来でもない藤堂高虎を家康は重用したのか」とか、「何故、同様に本多一族が重用されたのか」とかが、実に鮮明になってきて、この人の作品の面白さは歴史のリアリティに富んだ部分の面白さを見せられるからなんだなあ、と思いました。
下天を謀る(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(上) (新潮文庫)より
4101305250
No.2:
(2pt)

歴史小説の難しさ

上巻を読んで,小泉元首相の「実に面白い」に反して,「実につまらない」とのコメントをしたのですが,,,

下巻を読むと,上巻よりも流れがよくなったように感じます。が,このムラがイケナイと思います。

史実と伝説,この細かい検証はあまり意味がなく,これまでの大作家の皆さんが歴史考証に反するような物語性を差し入れてきたのは,差し入れる対象が小説なのであり,読み物としての面白さが優先されねば価値がない,とわかっているからだと思う。

歴史小説というジャンルは非常に面白い。史実をなぞるだけならば,歴史をマジメに学ぶ方がよい。でもなぜあえて小説を読むのかといえば,,

最低限に残された史実を,いったいこの作家はどのように料理するのか,それを1ページめから感じることが,面白いから。

「下天を謀る」では,先達の解釈を史実ではないと批判する個所は2,3所あったように感じるが,こうしたことは「僕はよく勉強したんだ」という嫌味をやっぱり感じさせてしまう。小説に描かれた当人が,後年に描かれた自分の小説を読んだとすれば,片腹痛いことばかりとなるだろうし。

最後の最後まで,人物描写が浅く,この作家が史実というプロットになんとか人物描写を描きたい,ストーリー性をもたせたいという苦労が偲ばれる。また,藤堂をよく描きすぎなのではないか,特に最後は。

藤堂は築城に駆り出されているけれども,それはこの小説に描かれるような,建築家としての優秀性よりも,家康にとっての「カネを使わせて,力をそがせられた」人物の一人にすぎないのではないの?」とも思うし,照葉との恋も色気がなく,登場させる意味があったのかどうか。。

やはり池波が面白い,と改めて感じてしまい,同じ藤堂が登場する戦国幻想曲をただちに手をとった次第だった。

残念ながら,この作家とは合わなかったという結論。
下天を謀る(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(下) (新潮文庫)より
4101305269
No.1:
(3pt)

いい奴だなぁ高虎って。

本作品を読む前の高虎の印象は計算高い男。戦国渡り鳥。
いざ読んでみると結構、天下万民の為に家康と協力して、政を行う義の男。に描かれている。
それを裏付ける資料もある。
ただ終始かっこよすぎて、「ホントかよ?」と思ってしまう所も多々あり。
下巻の途中、築城のノウハウが長々と書かれているが、さすがに郭のイメージが頭で描けず、
挿絵を挟むか、いっそのこと省略してくれたほうが良かったかもと思った。
下天を謀る(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:下天を謀る(上) (新潮文庫)より
4101305250

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