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残像に口紅を



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残像に口紅をの評価: 3.92/5点 レビュー 99件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.92pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(3pt)

子どもの読書感想文に購入

子どもの読書感想文に購入しましたが、4年生の息子には早かったようで、、、4ページくらい読んで終わりました、、
残像に口紅をAmazon書評・レビュー:残像に口紅をより
4120017877
No.11:
(3pt)

ストーリーの従属

アイデアと言葉の扱いについては、さすがに技術力が高いと思うが、作中でも述べられているように「ゲーム」のようであり「曲芸」を見せつけられているような気持ちになる。
なぜだろうか。
喪失(あるいは郷愁)というモチーフは、近代の小説が扱うものの一つだと(これも作中で触れられるが)思える。しかし作中の人物は喪失への恐れや不安といったものに対して耐性が高いように見える。批評や批判や哲学に日常的に晒されるとそのような耐性が備わるのかもしれない。読者による主人公への共感といったものは拒絶されているようだ。
作中冒頭にこの作品についてのルールのようなものが提示され、それとともに人物やイメージではなく言葉への共感、ソシュールが提示した「シニフィアン(意味するもの・能記)」への共感を求める為の手段としてそのようなルールに則る創作が必要だと主人公の佐治は述べていた(ソシュールは、シニフィアンとシニフィエ(意味されるもの・所記)との対応は隣接する或いは併置される語との関連で変化し、そのようなダイナミズムを備えた差異の体系として言語を考えていたようだ)。言葉への、シニフィアンへの共感というものが音の喪失によって齎され、それは登場人物の喪失と等価だと、この作品は示そうとし、或いは論理的要請として表現しているのかもしれないが、それが成功しているとはあまり思えないが、どうだろうか。
文学者や言語学者でない限り、多くの人の日常では言語使用を手段として捉えており、一方親しい人々との関係は目的と見なしているように思える。一般には前者は後者に資するものと捉えられているが、この作品ではどうもそのような関係性までをも転倒しようと目論んでいるようだ。それだからか、粂子や娘たちや瑠璃子との関係は希薄だと感じられ、(瑠璃子とは対称な)講演会での若者とも感情的な繋がりは薄い。
ストーリーが面白くないと思う読者は、登場人物が作中で経験することに共感したいと考えて小説を読むのだろう。謂わばアリストテレス『詩学』的な捉え方をしているのだろう(『詩学』では悲劇が主に扱われたが)。しかしこの作品は上で挙げたように、(作中で読者に媚びているようなことも述べられるが)それを拒否している。上での転倒と関連する点で見れば、ストーリーは面白くあってはならない、ということになる。その辺りも実験的であるように思う。
一方で、主人公によるシニフィアンへの共感といったものが経験として提示されていたのかは疑問だ。そもそも私にはシニフィアンへの共感、更に言えば差異の体系としての言語の構成要素であるシニフィアンへの共感といったものがどのようなものか想像できないと思っているが、気がついていないだけなのだろうか。所与としてのシニフィアンへの積極的な共感という描写は興味深いように思う。(いま読み返してみれば、冒頭のルール作りがそれかもしれない。)
もう一点付言すれば、虚構性を言明しているこの作品は所謂リアリズムに対立するものだと捉えられる。第二節で恐らくスタンダールへの言及があり、それはリアリズムの抹殺を企てたものだろう。一方第三節では(プルーストと)フロイトに続きセルバンテス、セリーヌ、バーセルミ、漱石、秋声、瀬戸内晴美の諸作が挙げられているが、この対称性は何を暗示するだろうか。このような文学的な編みの目を手繰りつつ解きほぐすのも小説の楽しみの一つかもしれない。
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4120017877
No.10:
(3pt)

実験的小説

文字 音の消失とともに、そして誰もいなくなった。
まさに実験的小説。
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4120017877
No.9:
(3pt)

作者の発想と語彙力に脱帽

技術点★★★★★
読みやすさ★★☆☆☆
作品としての面白さ★★★★☆
物語としての面白さ★☆☆☆☆
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4120017877
No.8:
(3pt)

試みとしては、面白い

言葉を操る作家の戯れ事としては、いいかもしれない。

一語ずつ徐々に消えいく平仮名と、それによって一緒に消滅する言葉達。

言葉のプロとして操る言葉を少しずつ失いながらも、他の言葉を探し、表現する様は

作家の矜持を感じさせる。

ただ、内容に関しては、すぐ忘れそう。
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No.7:
(3pt)

読む価値はある

言葉を操る技術はすごいと思いますが、ストーリーはどうかと言うと面白くなかったです。
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4120017877
No.6:
(3pt)

試みとしての面白さはあるものの、後半は冗長

相変わらずの着眼点。
言うなれば、まるまる一冊を使った「いろはにほへと」、現代音楽。

言葉との関わり方について読者も考えさせられるための舞台装置としてはすごく優秀だと思う。
ただ、その試みに筒井康隆いえども実力が追いついていない感は否めず、後半は驚くほど冗長。 
一点引っかかっているのは、冗長に感じたのはもしかすると、私がkindleで読んだからかで、紙の本で読んでいたら違う感想を持ったかもしれないけど。
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4120017877
No.5:
(3pt)

あんまり…

「凄い」とは思ったけれど「面白い」とは思えなかった。と思ってレビューに来てみたら、案の定「面白い」と書いてる人はほとんどいませんでした。それにレビューにいる多くの人がこの人の他の作品も読んでいる旨の発言をしてる事から、初めてこの人の作品を読むのにこの本は向かないんじゃないでしょうか。
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4120017877
No.4:
(3pt)

期待しすぎた感じです

アメトーーークで紹介されたのを見て、読んで見たくなり購入しましたが、ちょっと期待しすぎてしまったのか、ちょっと物足りない感じがしました。
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4120017877
No.3:
(3pt)

なかなか読み進まない

作品がふるいので元々の文章がやぼったく私には合わない感じだったので読むのに何日も費やした
途中、官能小説よりも生々しい場面が何ページにもわたって描写されるので、他人に勧めるには人を選ぶでしょう
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4120017877
No.2:
(3pt)

簡単に言うと変な本

言葉が消えれば対象物も消えてなくなるというのはフィクションのようで半分は真実である。特に行為や概念を意味したい場合はそうである。
そう考えると、冒頭で触れられる言葉そのものへの愛着というものが感じられるのではないでしょうか。
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4120017877
No.1:
(3pt)

テーマ小説

無知な私には、言いたいことがイマイチわからない。実験的な手法により「これは作り物である」ということを読者に伝えたいのだろうか。それならばただのテーマ小説であり、そのテーマが作者にとってのみに重要な問題であるなら、わざわざこんな明瞭な世界の情景を構築せずとも、論文で良いではないか。
ここで描かれる、一つ一つ記号を失った世界は、とてもわかりやすいもので、正確なものでもある。とくに主人公の身近な人々の「残像」の描写は、感涙にすら値するものである。何かが消えゆく消失感に浸りたいのならばオススメ。
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4120017877

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