■スポンサードリンク
ナイルパーチの女子会
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ナイルパーチの女子会の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全61件 41~60 3/4ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
学生時代から今に至るいろんな女友達の顔を思い浮かべながら読みました。 情景描写も心理描写もリアルで緻密で、1ページの文字量が多いことがうれしかったです。 柚木作品は初めて読みましたが、いい作家さんに出会いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文中に出てきた箱根ポーラ美術館のモネ睡蓮柄のクッキー缶、気になります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
柚木麻子さんてまだ若いのに凄い小説を書くなぁ・・というのが読後の感想です。 直木賞候補作品として選考委員達の評価は私も読みましたが、 本当に最後まで読んでおられるのでしょうか? 確かに途中、冗長かなと思うところはありましたし、読むのを 中断はしました。私にとってもイタいところが多々あったからです。 アドラー心理学「嫌われる勇気」にも書かれているように、人は誰しも 承認欲求を持っているものです。(アドラーはそれを捨てろと言う) この本は女友達が居ないことに拘る栄利子や家族から逃げている 翔子だけを描いたものでしょうか? 栄利子は翔子をストーカーのように追いかけるけど、それは母親に 認められたいという欲求が形を変えたものとして捉えることができるでしょう。 また、翔子も人気ブロガーを栄利子のように追いかけ回すようになるのです。 メビウスは本作ではタバコの銘柄ですが、「メビウスの帯(おび)」を想起されます。 作者は意図して描いているはずです。冗長に感じることも読者に同じところをグルグル 巡らせているのではないか。 さらに後半からラストにかけて栄利子(表)と翔子(裏)のどちらがどちらか わからなくなる不思議さがあります。 そうして栄利子や翔子の問題は誰の中にも形こそ違えあるものなのです。 (青春・介護・貧困・機能不全家庭・等々の)暗闇の中で生きていく上で 避けられない躓きや綻びを角度を変えて描き、ラストでヒロイン達は 自らの生き方に気づき(悟り)一気に飛翔してゆくーーとはいえ身の程を知り 出来ることから少しずつ手をつけ始めるだけなのだけど、何というか 啓蒙的でもあるのです。 それにしても、真織の豹変ぶりには驚きを通り越して、 笑いがこみ上げてきました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女性の、女性による、女性のための作品。おそらく女性同士特有のドロドロした関係を緻密に書き切っている。ここまで病んだ人はいないだろうと女の私でも辟易したが、どこかリアリティがあったので先を知りたいと思いながら読めた。適切な距離を取って人と付き合っていく難しさや人に良く思われようとネット上で演じる苦労など、女の友情を通して現代の病理を炙り出していたからではないか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
著者のこれまで作品では、他者と一線を画する強烈なキャラクターの登場人物と、その周囲にいる凡庸な人物からなされる物語が、凡庸な側からの視点で描かれるというものが多かった。 今回も登場人物もやはり柚木麻子らしい強烈なキャラを発揮するが、面白いのは物語の半分はそちら側からの視点で綴られていることだ。 通常なら彼女のような行動をとる人物の考えなど到底理解できないと考えてしまうが、物語を読み進めるうちに部分的に共感できてしまったりする。 ランチのアッコちゃんシリーズのテイストを期待する読者には、そろそろ読むのが辛いかもしれないが、私の中では、単なるエンタメ小説の上を行く超エンタメ小説でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日常にぽっかり空いた隙間を埋めるための清涼剤、みたいなもの。 登場人物が相手に求めたのは、自分にない自由さ(に見えたもの)。 都会育ちも上京組もそれぞれが何かしら背負っていて、 相手が見ているようななんの苦労もない人生ではもちろんない。 ハンドルネームおひょうと丸の内OL栄利子のふとした接点が さまざまな波乱を生むのだが、完璧OL栄利子が休職してジャンクフードを食べまくったり おひょうがストーカーになったり、まじわった相手に感化されるようにおなじ過ちをなぞるのが面白い。 脇役で際立つのが真織。ガッツがあって、いまどき?なヤンキーに近い女同士の友情を語る。 雑誌でいうと、おひょう=with more 栄利子=ヴァンサンカン、クラッシーその他 真織=もっと上手なSカワか、婦人公論でもきっとオケー。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テレビで観た「ランチのアッコちゃん」の カッコいい女性上司の 爽快さのイメージからは遠いような? 柚木麻子(著)「ナイルパーチの女子会」文芸春秋 ホラーよりも怖い、共感できないという感想が ある、30代の女性心理をあぶりだした作品。 友達がいない、恋人がいない 疎まれる 結婚へのあせり、そして家族、 敵なのか味方なのか親友は そしてパートナーがいても不安で孤独感 この寂しさが頭の中でいつも追いかけっこ 文中で 『・・・もう隠し事のしゆがない、何一つ見栄を 張る必要のない相手と、黙って話を聞いてもらえる だけで・・・救われた・・・』 迷っているとき、落ち着かないとき、ブラックな 心が生まれる それは誰もが あの東電OL殺人事件の被害者の心 (表はエリートOLの顔、裏は寂しい娼婦だっと推測 された事件))にも陥る 危険性もあるのではとも ※自分の気持ちを一度まっさらにリセットしよう そう気づいた時にこの本は、ホッとするかもしれない | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女子付き合いが苦手って思ってるひと程読んでみてほしい。痛々しい登場人物達ですが、誰でも気づいてない(気づきたくない)だけで 持ってるものじゃないのかな?面白いからドラマや映画化してもいいと思うけど、目から鱗が落ちるような洞察力や人間観察が素晴らしいのでやっぱり本で読んでみてほしい。何冊か柚木麻子さんの本を読みましたが一番よかったし、いろいろ勉強になりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
後半から一気読みしてしまいました。 女性ならではの~という意見が多いようですが、私は女性だけに限った話ではないと思いながら読みました。 無責任なものだとはわかっていても周囲の評価がどうしても気になってしまう人、自分の軸を他人からの承認に求めがちな人、物事がうまくいかないのや他人に対するいらだちを「女は、あるいは男は~だから」などと大きな主語の中にざっくり片付けてしまうことに違和感がある人は、読んでいて胸がキリキリするのではないでしょうか。 ……そういう人物像であることがあてはまらない人は今の世の中あまりいないと思いますので、それだけにおすすめです。 これは女友達がほしい女の物語として捉えるとわりとわけがわからないし、単なる狂人の話なんですが、自分を無条件に認めてくれる人に女友達という呼び名をつけたい人の物語として考えると少しわかりやすくなると思います。 かなり極端な展開や登場人物の設定なので、ついていけない・理解できないというのもわかりますが、それでも「自分にもあるある」と感じられるところが多かったです。怖かった。そしておもしろかった。 芋けんぴって刺さるんですかね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
同性の友達がいないという共通のコンプレックスを抱えた二人が、出会ってしまった。 いや、出会ったことで気づいた。 自分が獰猛なナイルパーチであることに。 そうして、他人を慮る大切さに気づき、再生を期待させる。 読書感想の書き出しに迷う。 女同士のドロドロした関係。 一節読み終えるごとに、肩で息をしているような感じ。 苦しい長い潜水の後の息継ぎ、喘いでいるようだった。 しかし、読み続けたくなるのだ。 キャリアウーマン・志村栄利子と専業主婦人気ブロガー・丸尾翔子。 かたや、完璧主義。かたや、怠けた性格。 相反する二人が、出会ってしまったことで、人生が変わる。 二人の共通の悩み、同性の友達がいないという 共通のコンプレックスで共感しあった。 しかし、バックグランドや育った環境が違い過ぎた。 獰猛なナイルパーチが湖に放たれ、生態系が壊れていくみたいに。 完璧主義を相手にも求める栄利子。 恵まれていることに無頓着。 人を信じることができない。 型にはめる。 自分を武装する。 それでいて、人を求める。 面倒くさがりの翔子。 自分が生きた痕跡のようなもの見つけたかった。 自分の可能性を信じたかった。 それが、ブログという表現。 それが、軽い浮気。 共感 つながりたい。 友達が欲しい。 親友になりたい。 けれど、全てにおいて、共感できるはずはない。 人との距離を測りかねて空回りする。 やっと二人は気づく。 他者の事情を慮ることが大切ということを。 「女同士のドロドロ、女の敵は女。」 そんなことはない。 真織の言葉が、心を捉えている。 『どんな関係も形を変えたり、嫌ったり嫌われたり、距離を測ったり、 手入れしながら、辛抱強く続けていくしかない』 人の気持ちを理解するのはとても難しい。 黙っていても理解しくれる家族と友達とは違う。 友達は家族ではない。 けれど、家族には打ち明けられないことを話したり、 お互いを慮る間柄になれるのも、友達ならではと思わせた。 女子会、ブログという現代社会の近すぎる距離感。 二人の関係者である、上司、同僚、夫、後輩たちの台詞。 女の心理表現や心境変化。 著者の筆致力に圧倒された。 第28回山本周五郎賞受賞作。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
早く人間になりたい~!!!!! というのが基本テーマだと思います。人並みの呪縛にとらわれた二人の主人公が、じゃあ、人並みって何なのよ!というところで、すくなくともほとんどの読者には理解不能な行動を連ねていきます。女性の負った強迫観念といえばいいのでしょうが、主人公たちの文法が常軌を逸しすぎて、読者のおなかを痛くさせます。そして誰が人間で誰がバケモノかわからない中盤の展開は痛々しくて感情移入はしかねますが、その暴走感がアッコちゃんやお寿司屋さんやおもちゃ屋さんと違う凄みを生み出しています。人間って怖いぜ! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女性同士のリアルかつシビアな関係性や心情を描かせたら柚木麻子さんは個人的にトップの方に名前があがる 作者さんです。 今回の新刊、タイトルも興味深く、読ませて頂きました。 読んでからしばらく時間がたっているのですが、 一見完璧そうに見える女性の脆い心情や精神が壊れていく様などはあまり共感はできませんでしたが、 そういうこともありうる現代、人間関係をうまく構築するのは難しいのだなと思わず考えてしまいました。 現代社会での女性同士のリアルな関係性やブログ、SNSなどとてもリアルで読んでいて そうそう、とアラフォーにさしかかる私にも共感できる所も多々ありましたが、 できるだけ人間関係も含めてシンプルに生きて行きたいとなんだか思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
購入後、少しずつ読もうとしていましたが、一気に読ませます。 女同士の立場や価値観の違いから生まれる衝突の話を想像していましたが… もっとグロテスクで狂ってます。面白い。 狂っていながらも、垣間見える健気さや、誰もが抱く悩みに共感もあります。 登場人物では、圭子の達観さが好きでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私も女友達は多い方ではないけれど、それをここまで気にしたことがないから驚きでした。 しかも私も翔子のように主婦ブログを書いています。 いろいろと自分にもあてはまることが多かっただけに、 「これって私が気付かなかっただけで、孤独なことなの?不幸せなことなの?」と、 自分の価値観や生活スタイルを否定されたような気持ちを抱きながら読みすすめたのも事実です。 だけど救われたのは、この作品が女同士の嫉妬や粘着をドロドロと描いて終わりではなかったとこ。 「たかがブログ」「たかが女友達」と思う人もいるかもしれないけど、 それが生きていく支えやかけがえのないものとして大事にして生きている人もいる。 ズキンと胸を刺すような箇所はいくつもあったけど 私を含め、その人たちの価値観を傷つけず、配慮のなされた結末だったことには心から感謝します。 ラストでファミレスで顔を合わせた栄利子と圭子のシーンがすごくよかったです。 お互いにあれから長い年月を経て、さまざまな経験の末に持ち寄った答えがあれであるならば、きっとこの人たちは大丈夫。 だけど芋けんぴであんなことができるんですかね?? 芋けんぴのシーンは最近読んだ本の中でもベスト1に入るへんてこなシーンでしたww 私、何年も経ってこの本を内容を忘れてしまっても、芋けんぴのシーンのことだけは絶対に忘れない気がします。 このシーンを実写で見たいです!(たぶん爆笑するはず!!) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公は、志村栄利子(30歳)。 大手商社に勤めている。 彼女の密やかな楽しみは、同い年の人気主婦ブログ『おひょうのダメ奥さん日記』を読むこと。 ある日、栄利子は、おひょうこと丸尾翔子に偶然出会う。 一見、立場や価値観が異なるように見えた二人は、当初、意義統合する。 しかし、付き合いを続けるうちに、栄利子の異常な行動が後押しし、 関係性が破綻していくこととなる。 作者は、二人の関係をナイルパーチ(放流された水域で在来生物群集に 大きな被害を与える外来種)という魚に例えている。 女性特有の人間関係を、栄利子と翔子を通して描く。 少し極端な展開もあるが、女性が描く友人関係や、 その危うさが良く描かれていると思う。 登場人物の中で、派遣で働いていて正社員と婚約する女性については、 激しすぎる発言や行動に不快感を覚えた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私は友達がいますが、たまに距離の取り方が分からない人とか慣れない相手だとドキドキ・オドオドしてしまいます。 頭の中で色々考えてしまったり、トンチンカンな事を言ってしまったり。 そのスキルが相当低いのが栄利子ですね。 翔子のキャラもそうですが、どちらも女性であればあるであろう一面がデフォルメされてて面白いと思いました。 しかし気になる点がチラホラ。 栄利子はそもそもお父さんが同じ会社に勤務していたとはいえ、変な事は採用の段階でばれると思いました。 人事は相当数採用してますし、社員の問題等も把握しています。 お父さんの評判やキャラなども同会社なので知っているとしたら、すんなり入れるものだろうかと疑問に思いました。 真織もあそこまで力強いキャラで、友達とお母さんを大事にし、心の通う関係を知っているのに、 お金のためだけに好きでもない男性と結婚してしまうのだろうか、また結婚前に結婚相手にあんな態度を取るものだろうか。 相手をあそこまで否定する事は自分と自分の人生を否定する事に繋がるのではと思い、 真織のキャラ設定が気になりました。 また真織のような人は人気商社の派遣スタッフとして入りこむ事は難しいのでは?とも思いました。 それでもグイグイ読ませる内容であっという間に読みました。 今から次の作品が楽しみです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者の代表作はあらかた読んでいるが1,2を争うほどの傑作だった。 今年読んだ小説で一番面白かったかもしれない。 主人公がおひょうの弱みを握ってからの展開は緊迫感タップリでまったく飽きさせない。 350P以上ある、作者にしては長編だが、最後までぐいぐい引っ張るのでイッキ読み。 伏線やトリックも上手く、最高の美貌を持っているはずの主人公が 実は醜い肥満女に変貌していることが丁寧に示唆されているのもミステリ風味で面白い。 まさに小説でしか実現できないトリック(実写化したらどうなるんだろう)。 美女なのにオバサン扱いされることに引っ掛かりがあったが、種明かしでなるほどと膝を打った。 いかれた主人公の妄言が実は主人公と翔子にとって後々天啓のような言葉となったり、構成も巧すぎる。 主人公にストーキングされていた翔子もまた、NORIをストーキングしているという二段構えから登場人物が気付きを得る展開も巧すぎる。 どぎつい話だが最終的には女性の成長ストーリーで、タイトルにもなっている「女子会」にも非常に前向きな捕らえ方をしていることも、斬新。 この作者の最高傑作だった。でも人をかなり選びそうだから、ここの評価も別段高くないようだ…残念。 「アッコちゃん」が社会的弱者の女性たちを書いた作品だったのに対し 今回は20代で年収1000万をあっさり超えたキャリアウーマンが主人公という事で真逆だが、 内容的にも全く逆で驚いた。 「アッコちゃん」がどの話も希望あるEDで終わり作風も物量もライトなのに対し、 「ナイルパーチ」は内容も物量も非常に重い。 女性、女性心理をテーマにした作品に定評のある作者だが、ここまで重い作品を書いたのは初めてじゃないか。 「アッコちゃん」が白柚木なら、こちらは完全に黒柚木。 最近の作品がどれもライトだったので、完全に意表を突かれた。 最初はせいぜい隣の芝生は青いていどの話だと思ったら、ここまでガチな女ストーカー、変人ものだとは。 登場人物も壊れた奴ばかりで、まともな奴がほとんどいない。 メインキャラにいたっては完全に狂人vs病人vs怠人vs凶人で、 唯一まともに思えた真織までもが豹変し主人公を脅迫する側に立つ展開には驚いた。これは完全に犯罪者だし、 ここまでやる必要あったのか?って思った。偉そうにしても何の権利もないただの派遣OLなわけだしね。 主人公に理性が少しでもあれば訴えられて終わりだしね。 確かに主人公はナチュラルボーン狂人だが、 真織に対する発言のみは正論だった。 逆に真織の発言や行動は完全に甘えで、 たとえ両親が離婚して貧乏な暮らしをしていても大成した人間なんていくらでもいるし、 逆境に立ったからこそ努力するのは当然のこと。 それができないから負け組派遣になった真織がなぜ正規のプロセスを踏んで正社員になった主人公を偉そうに批判するのか。 これこそ、負け犬の遠吠えにほかならない。ここがおかしかった。 善人として登場した真織くらいはもっと正論を吐くキャラにすべきだった。 お陰でこの小説のメインキャラはどいつもこいつも狂人ばかり。 これだけの傑作なら既に実写化が動いてそうだが、 回転寿司と主婦ブロガーへの熱いDISと風評被害が物凄かった(最終的なフォローもフォローになってるかどうか)ので、 実写化ではこのあたりのセリフは全部改変されそうだが、それでは 最後のモノローグもつながらなくなってしまうな。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
[ランチのアッコちゃん]が楽しかったので、きっと軽く心地よい本だろうと購入。 どちらかというと、黒柚木ともいえるかなっていうちょっと辛辣なお話だった。 気持ちがいいほどだ。 何の不自由もない、一流商社のOLえりこさんと、何気に始めたブログが人気を呼び始めたしょうこさんの出会いから始まるとんでもないお話。 同性の友人がいないことという事、人との距離感がうまくつかめないという事が辛いと思うのは、意外に、たくさんの人にある事なんじゃないかと思うけれど、これを、思い切り正面から描いていて、それがかなりありえない展開になっていくのが凄いと思った。 女性同士の会話、付き合いの痛いところを突いてくるセリフ回しが、おもしろい。 ちなみに、私が特に興味をもったひとは、派遣社員のまおり。豹変するさまが怖くもあり、また興味深くもあった。 ドラマ化するとしたらえりこは、仲間由喜恵さんとか杏さん、しょうこは綾瀬はるかさんもしくは平岩紙さん、まおりは吉高由里子さん、二階堂ふみさんてな感じでしょうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大手商社に勤務する才色兼備で、一見非の打ちどころのなさそうな主人公、栄利子。しかし、人間関係づくりには極端に不器用で、同性の友達ができないことに思い悩む。なぜ友達ができないのか!?目の前に対峙する女性との距離感を誤り、相手の心に土足で侵入していく。心底共感することができず、ついつい独り善がりの問題解決に話をし向ける。これでは友達(特に女性)はできない。しかし、自分の不器用さや弱点を、これほどまでに客観視できるのにもかかわらず、なぜこれほどまでに友達ができないものだろうか?人一倍プライドが高い栄利子は、自分の心を曝け出すことができないと同時に、人一倍自尊心が低い劣等感の塊でもある。他人を批判し蔑むことでしか自分の存在意義を見出せない。こんな人、実在社会でも居そうだし、合えば最後、ナイルパーチに喰われてしまうか、自分もナイルパーチとして同化して生きて行く道を探るしか選択肢はなさそうである。今夜、夢にナイルパーチが出て来ないことを祈る。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表紙のイラストに描かれている可憐な女性達のさぞや楽しい女子会の物語かと思いきや 蓋を開けたらかなりハードな女性たちが描かれ読んでいる間中、息苦しくなる程、濃い内容でした。 ナイルパーチの説明が表紙裏に記載されていますが ナイルパーチとは… >スズキ目アカメ科アカメ属の淡水魚で凶暴性も持つ要注意外来生物との事 その「ナイルパーチ」の女子会とあればきっと一筋縄では行かない物語なんだろうと覚悟を決めて読み始めました。 この物語の主人公、志村栄利子(しむらえりこ)は商社に勤めるOL ブックマークしている「おひょうのダメ奥さん日記」に嵌っています。 行きつけのお店「ジゼル」で偶然出会った栄利子とブロガーのおひょうこと丸尾翔子 この出会いが発端となり栄利子の翔子に対するストーカーが始まって行きます。 栄利子の異常ぶりに辟易していれば翔子、栄利子の学生時代の友人・圭子 栄利子と同じ商社に勤務する派遣社員・真織と次々に怖い女性たちが登場し、そのあまりの展開に震えました。 栄利子のストーカーぶりを批判していた翔子が自分では気が付かないうちに人気ブロガーNORIのストーカーになっていたり 人間は他人の事はしっかり見えていても意外と自分の事は顧みない生き物かも知れないと感じました。 怖いエピソードがてんこもりですが、それぞれの女性たちに自分自身を重ね合わせ 近い事があったんじゃないかと感じたり考えさせられたり 女性の深層心理に迫った内容はかなり強烈でした。 読んでいる間中、怖くて辛い、けれど途中で閉じる事が出来ない。 まるで深い海の中でもがいている様な錯覚に陥った作品でした。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!