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死体埋め部の悔恨と青春
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死体埋め部の悔恨と青春の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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シュールでブラックな状況下で繰り広げられる謎解きミステリかと思いきや、最後の第四話「死体埋め部の栄光と崩壊」で、思いもよらない所へ連れていかれて、「うわあぁ!」て絶叫したくなったっす。 織賀善一(おりが ぜんいち)と祝部浩也(はふりべ ひろや)。 冒頭、運命的とも思える出会いをしたふたりが、反発しつつも惹かれ合っていくその異様なシチュエーションに、とりわけ、祝部が織賀に寄せる執着心の深さに、と胸を突かれましたね。 そして、第四話の終盤からラストにかけての展開が半端なく凄くて、ぞくぞくしっぱなしでしたわ。 本書を通して、通奏低音のように流れていた次の一節が印象深いです。 《何せ、織賀と祝部は恐ろしいほどに相性がいいのだ。理屈じゃない何かがそこにあったから、織賀の方もうっかり手を伸ばしてしまったのだろう。》p.216 あと、本筋とは関係ないんだけど、第二話の中でちらっと、映画『バグダッド・カフェ』の ♪︎コーリング、ユー♪︎ のメロディが流れたのが良かったっす。あの音楽は、わても好きだす。 | ||||
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語呂の悪い「死体埋め部」という名称が内容に相応しいミステリー。ミステリーなのか? と問われれば間違いなくミステリーではあるだろうし、青春か? と訊かれれば「まあ、そうかもしれない」と答えることになるだろう。殺人は描かれないが死体は出てくるという意味での異色作品でもある。四つの短編からなる本書は、端的に言えば死体を埋めるために移動する車中で「死体が持つ謎」を推理するミステリである。そして第三話までに張られた伏線が最終話で回収されるという点も、しっかりとミステリの文法を踏襲している。唯一最終話の決着的な出来事の詳細が分かりにくいという難はあるけれども。だがそれを補う「知的だが軽妙洒脱な文体」が何よりの魅力。 | ||||
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依頼を受けて他殺死体を埋めに行くことをサークル活動として行う。。。という出オチのような連作短編集ですが、1冊を読み通すと、ほろ苦なテイストの佳作でした。 4つほどの短編が含まれていますが、個々の短編としてのストーリーのほかに、全体を通しての起承転結が考えられています。最後の作品を読み終えると、一つ一つの短編で語られていた個々のエピソードが、別な意味を持って(というといささか誇張が過ぎるかもしれません)、読者に単純に割り切れない複雑な読後感を残します。 2020年末のミステリランキングで注目された著者の過去作品のようですが、単なるライトミステリとして、忘れられるのはちょっと惜しいと思わせる作品です。 | ||||
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文庫本を十年ぶりくらいに買いました。 作者さんをツイッターの短文投稿で知り、よくミステリーを読んでる方々の評価も良さそうなため購入しました。 タイトル通りのミステリー+青春で、ツイッターの短文投稿が好きな人にはかなりドンピシャな作品だと思います。 本って、感情を突き動かされるコンテンツだったな、というのを久しぶりに思い出しました。 | ||||
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新レーベルの第一弾。 表紙がタイトルで誤魔化されているけど、この絵師は塗りが毎回微妙過ぎる。 先輩と後輩の奇妙な青春。 道徳的にはアウトだけど、青春を謳歌する気分になる。 ミステリーとしても面白い。 | ||||
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note版から読んでいました。書籍化されて嬉しいです。本心が読めないけど誰より可哀想でおかしな織賀先輩が好きです。この小説は二人の共依存と破滅の強感情の話なので、へらへらして何を考えているかわからない織賀先輩と本当は殺人をきっかけに一番おかしくなってしまった祝部というキャラクターが好きだなという人は絶対ハマると思います。この二人の会話が好きなので続編が読みたいです。 | ||||
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人を殺してしまった大学生が死体遺棄を生業とする先輩の仲間に入れられ、埋めに行く死体が何故殺されたのかを推理するミステリ。 明らかな異常者ながら危険な魅力を持つ先輩と、最初ビビりまくっていたのが嘘のように彼の仕掛ける推理ゲームに順応していく主人公の掛け合いが魅力的。 ただ、殺人自体は彼らと関係ないところで発生していてドラマ的な連動がないので良くも悪くもクイズ解いてるだけみたいに軽いのと、最後の章で主人公が解き明かした二人の関係の真相はそりゃそうだろうと途中で予想できてしまうなど、ミステリとしての満足感に乏しいのが残念。もっと驚かせてほしかった。 また、人が他者を思うことを信仰になぞらえ、その倒錯や悲しさを描くというテーマも前々作で扱われたもので、そちらの方がより掘り下げられていたと思う。 そこそこに面白いのだけどこれまでの作品に比べると読み応えがないというのが正直なところでした。 | ||||
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