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死体埋め部の悔恨と青春
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死体埋め部の悔恨と青春の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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大学の先輩に「死体を埋める」という裏仕事を手伝わされるハメに陥った主人公。その境遇は不謹慎ながらも少しワクワクするものがあり、先の展開を期待させます。 ただ、他の人の指摘通り私も読んでいて気になったのは、処理する死体の謎、つまり作中で起こったであろう殺人事件が主人公たちとは基本的に無関係なので、彼らが謎を解かなくてはならない緊張感や切迫感が薄いという点。死体に残された少しの情報から真相を推理するのは面白いですが、やはりクイズを解いている程度の感覚です。 また、先輩のサイコパスなキャラクターがいかにも小説や漫画的なキャラ設定でリアリティが無く、主人公にしてもこの異常なバイトに順応するのが早すぎて不自然で、リアルな青春ミステリーらしさには欠けています。こうした特殊なシチュエーションありきな点に加え、彼らが共依存のような関係になって行く過程が描き切れていないため、今ひとつ感情移入し切れないものがありました。基本的にふたりしかいないメイン登場人物の少なさもストーリーや世界観に広がりが感じられない原因かと思われます。 主人公に関する真相も予想の範囲内でミステリーとしての意外性は薄いです。これが今まで処理した死体(殺人事件)に関連付けられていたらほぼ満点だったんですが…。ラストも生存ルートを匂わせるにしてはちょっと露骨すぎる印象。 取りあえず飽きずに最後まで読めたのですが、やはりもう少し「死体を処理しなくてはならない動機」に切迫した事情が欲しかったですね。 | ||||
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります 大学の先輩と後輩,変人とお人好しなど,よくある組み合わせとやり取りなのですが, この場合だと助手役に収まりがちな後輩が,探偵役となるのが少し意外で面白いところ. ただ,目の前の死体とわずかな情報から,『そこへ』と至った背景を見出すものの, 普通の学生にしては頭が回りすぎに思え,ひらめきに都合の良さを感じてしまいます. 一方,巻き込まれたとはいえ,ズルズルと『埋め部』に引きずり込まれていく中, 意を決しての先輩との夜の対峙は,悲劇でありながら,どこか喜劇のようでもあり, ようやく這い出したはずが,そこはさらに深い穴だったと匂わせる幕引きはなかなか. 結局は同じ穴の狢なのか,恐怖と期待が入り交じる祈りが狂気にも映るのが印象的です. 反面,彼が先輩に執着する経過や,設定だけでキャラクタの掘り下げが弱いため, 共依存の関係になるのか,救うことで救われ,助かることで助けることになるなど, 信仰とも語る互いの信頼関係はは過剰に映り,今ひとつ入ることができませんでした. | ||||
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