■スポンサードリンク
われらが父たちの掟
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
われらが父たちの掟の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最近、「有罪答弁」を読みとても面白かったので本書を読む気になった。文学性が高いとの評判なのでかなり期待していた。昔読んだ「推定無罪」も相当良かった。 が、本書はちょっと読んでみてかなりの違和感を覚えた。自分の知っているトゥローと違う。作者を間違えたかとさえ思ってしまった。 とにかく文章がひどい。冒頭からブチかましてくれている。 「ここは水のあるとこらからは何マイルも離れているにもかかわらず、空気は塩分を含んでいる」 はい???これは高校入試の英文和訳の答案用紙ですか? 以下、緊迫感を削ぐだらだらとした描写が続きまったく作品に入っていけない。言葉の端々がいちいち引っかかるのだ。 「もう手遅れだぜ」というセリフがあり素人芝居を見ているようなドッチラケの気分になり、「ほんとに手遅れだ」とつぶやき読むのをやめる。 表紙を見て訳者が変わっているのにようやく気づく。それで納得がいった。 それにしても翻訳が変わるとここまで違うのか、と驚嘆する。いくら作品の文学性が高くても訳者に文学性が無ければどうしようもない。 それにしても上田公子訳の「有罪答弁」は良かった。ツッコミどころはまるでなく、濃密で無駄がなく、スラスラ読めて、すんなり作品に入っていけた。登場人物はベテラン俳優のように味があり、憎いセリフを吐く。「推定無罪」にも共通しているが、何より語り口にペシミステックな情感が漂っているのが魅力だった。 トゥローの名誉のため星5をつけた。彼はこんなつまらない作家ではない。最近の作品を読んでおもしろくなかった方、是非上田公子訳の他の作品を読んで欲しい。全然違う。絶対面白い。 彼女の訳でこの作品を読みたかったが調べたらすでに御他界されていた。謹んでご冥福をお祈り致します。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!