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火星無期懲役
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火星無期懲役の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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過酷過ぎるプロットと泥臭い設定はSFとしては好き。ただ登場人物に魅力がなく読み進めるのが苦痛だった。よくあるエンタメで美女や美少女がお約束のように登場するのはなんだかなと思っていたが、本作を読んでいるとそういった要素も物語にはいるんだなと痛感した。 | ||||
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(ネタばれ注意) ブラックとフランクの「約束」のシーンの時点で、「ああブラックはこの約束を全員としてるんだろうな」という推察が容易に働き、結果その通りだったし、そもそも「(地球に)戻してやる」という約束の履行の難しさを想像すると、空約束であることが用意に読み取れてしまう。ロボットの代わりに囚人を使うというアイデアは面白いが、それにしてはXO社のプランが杜撰すぎるし、囚人を始末するならもっとうまいやり方があるだろうにとも思う。まあ、目が覚めたら火星なんだから宇宙飛行の場面はないし、映画化は低予算でできそうw | ||||
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七人の無期懲役囚が火星に送られて、基地を建設することになった。 命がけの仕事にも関わらず、報酬も減刑もないという。それでも塀の中で朽ちるよりましだと一行は火星に向かう。 監視役の男が一人付き添うので、総勢八人だ。建設に取り掛かった矢先、囚人たちの中から次々と死者がでる。 事故かそれとも殺人か。 これほどモチベーションの上がらない宇宙探検も珍しいな。 内容が内容だけにプロットは緊迫感を保っており、読み進めずにはいられない。 しかしまあ、何という嫌な話だ。監視役は囚人を見下しており、居丈高に命令するだけ。 囚人たちは掘り下げが足りず、魅力的なキャラは一人もいない。 半分も読まないうちにこのプロジェクトの全貌がわかってしまった。 まさかそんなベタな。何かもうひと捻りあるだろ?と思ったが、何もなかった。 ある程度ストーリーに慣れている人なら、誰でも先が読めてしまう。最後の台詞は、わりと好きだ。 | ||||
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SFとミステリーのハイブリッド作品には目がない。 ロボット3原則という極めてSF的なアイディアを本格ミステリー伝統の密室フォーマットに持ち込んだアシモフ「鋼鉄都市」。 ファーストコンタクトという王道的なSFのフォーマットの中で極めてミステリー的なストーリーテリングが展開されるホーガン「星を継ぐ者」。 10代でこの傑作たちに出会ってしまってからというもの、それっぽい物には無条件で手を出してしまう人間になってしまった。 (そして、たいていはひどくがっかりする。) この本も”火星サバイバルというハードSFの箱で展開される「そして誰もいなくなった」のようなクローズドサークル物”を勝手に期待してさっそく購入。 結論から言うと、まず本格ミステリーとは言えません。火星という隔絶環境での連続殺人というクローズドサークル要素はあくまでサスペンスを盛り上げるための仕掛けで、意外性ゼロの真相になってしまいます。 それではヒットしたアンディ・ウィアー「火星の人」同様のSFサバイバル物としてはと言うと・・・・どうにもすっきりしない。 巻末の解説を読んで納得。 ネットのノンプロ同人作家から躍り出たウィアーにあやかってわざわざ中堅作家にペンネームを使わせて新人のデビュー作のようにみせかけた、いわば企画作品のようです。 柳の下の二匹目のどじょうを狙う、というのは娯楽作品としては決してそれ自体責められる物ではありませんが、どうもあの作品の”ヒットの理由”を勘違いしているんですね。 「火星の人」の面白さは決してSF的なガジェットやハードな考証の正確さではなく、アマチュアのSFファンだったウィアーの「僕はこんな物語が読みたい」というプロの計算を度外視した情熱、「みんなで楽しむために書いているのだから使えるアイディアは全部使ってやろう」というサービス精神にあったと思うのだ。 この小説はハードなSF考証やシステマティックな組織のリアリティでは「火星の人」には優るとも劣らないかもしれない。だが、あの小説の主人公のほとんどあり得ないほどの楽天的で前向きな性格や、登場する人物の全てがそれぞれに宇宙開発に真摯に向き合っているという、ストーリー全体に流れるまっすぐな情熱がこの作品には決定的に欠けている。 保釈の可能性のないほどの重犯罪者が開発ロボット代わりに火星に送り込まれる、という救いのない状況ではこの作品の人物像やストーリーのほうがリアルかもしれない。だが読み手の感情移入を呼ばない「まあフツーに考えたらこうなるよね」というだけの”リアル”は、やはり勘違いしているとしか思えない。 やはり作品は作り手の情熱がいちばん、ということではないでしょうか。 | ||||
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