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火星無期懲役
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火星無期懲役の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.73pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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本書の内容はほぼ内容紹介通りのもので、それ以上でもそれ以下でもない。言わば火星という「密室」で発生する連続殺人事件という趣向であり、それゆえに最終的には「誰が犯人なのか?」が物語の焦点となる。それはいいのだが、最終的に明らかにされる真相は何の捻りもない直球勝負。しかも犠牲者たちには「どのようにして殺されたのか?」についての謎が語られているのだが、それについての解明もない。加えて各章の冒頭に置かれる暗示めいたメールのやり取りについても、結局暗示以上の存在ではない。というわけでかなり肩透かしな作品だろう。その上邦題が身も蓋もセンスもない「火星無期懲役」である。原題を直訳した「片道切符」にしなかった理由を知りたい。 | ||||
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過酷過ぎるプロットと泥臭い設定はSFとしては好き。ただ登場人物に魅力がなく読み進めるのが苦痛だった。よくあるエンタメで美女や美少女がお約束のように登場するのはなんだかなと思っていたが、本作を読んでいるとそういった要素も物語にはいるんだなと痛感した。 | ||||
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(ネタばれ注意) ブラックとフランクの「約束」のシーンの時点で、「ああブラックはこの約束を全員としてるんだろうな」という推察が容易に働き、結果その通りだったし、そもそも「(地球に)戻してやる」という約束の履行の難しさを想像すると、空約束であることが用意に読み取れてしまう。ロボットの代わりに囚人を使うというアイデアは面白いが、それにしてはXO社のプランが杜撰すぎるし、囚人を始末するならもっとうまいやり方があるだろうにとも思う。まあ、目が覚めたら火星なんだから宇宙飛行の場面はないし、映画化は低予算でできそうw | ||||
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主人公たちに救済の道がほとんどないことはすぐにわかるので、多分途中まで観れば、ほぼストーリーは見えてしまうような気がしますが、細部はどうなるかという興味で最後まで読めました。それなりの読み物にはなると思いますが、SFの傑作とは言えないと感じます。 | ||||
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いろんな書評家の評価が高くこれは舞台が火星すぐ飛びついて読んでみた。どうせ、探査衛星の写真の世界しかまだわからないのだから、地球人だけのやりとりでは、いまひとつ期待はずれ。おなじ火星なら火星の人のほうがまだまし。 | ||||
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七人の無期懲役囚が火星に送られて、基地を建設することになった。 命がけの仕事にも関わらず、報酬も減刑もないという。それでも塀の中で朽ちるよりましだと一行は火星に向かう。 監視役の男が一人付き添うので、総勢八人だ。建設に取り掛かった矢先、囚人たちの中から次々と死者がでる。 事故かそれとも殺人か。 これほどモチベーションの上がらない宇宙探検も珍しいな。 内容が内容だけにプロットは緊迫感を保っており、読み進めずにはいられない。 しかしまあ、何という嫌な話だ。監視役は囚人を見下しており、居丈高に命令するだけ。 囚人たちは掘り下げが足りず、魅力的なキャラは一人もいない。 半分も読まないうちにこのプロジェクトの全貌がわかってしまった。 まさかそんなベタな。何かもうひと捻りあるだろ?と思ったが、何もなかった。 ある程度ストーリーに慣れている人なら、誰でも先が読めてしまう。最後の台詞は、わりと好きだ。 | ||||
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1人ずつ死んでいく、という設定はミステリー的におもしろいのだが、火星という異世界が舞台なので、状況をつかみにくい(どこに空気があってどこにない、とか、誰がどの装置にさわれて誰がさわれない、とか)。事故ではなく殺人だったとしても、誰がどんなふうに物理的に犯行が可能なのかを考える余地もないままエンディングに突入した感じ。 人は結局、見たいものしか見ず、信じたいものしか信じないのだなあ。 | ||||
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本書は500を超えるページ数ではあるが、厚さほどの中身の濃さは無い。 アンディ・ウィアーの『火星の人』のような、サバイバルの要素があるかと言えば、そこは弱い(別の意味でのサバイバルはあるが)。 ディストピアのテイストとともに、「火星の囚人王に、俺はなる!」という内容かといえば、そうではない。 登場人物のいずれか一人であれ、「この人だけは生き残ってくれ!」という、ある種共感が芽生えるかといえば、それはない。 物語の全編通じて、手に汗握る部分がひとつでもあるかといえば、それはない。 とまあ、本書のみを評価すれば確実に「星1こ」なのですが、巻末の訳者あとがきを読むと、この物語には続きがあるらしいです。続編が出るかは分かりませんが、『火星無期懲役2(仮)』が出版されることを願って、星3つ。 | ||||
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SFとミステリーのハイブリッド作品には目がない。 ロボット3原則という極めてSF的なアイディアを本格ミステリー伝統の密室フォーマットに持ち込んだアシモフ「鋼鉄都市」。 ファーストコンタクトという王道的なSFのフォーマットの中で極めてミステリー的なストーリーテリングが展開されるホーガン「星を継ぐ者」。 10代でこの傑作たちに出会ってしまってからというもの、それっぽい物には無条件で手を出してしまう人間になってしまった。 (そして、たいていはひどくがっかりする。) この本も”火星サバイバルというハードSFの箱で展開される「そして誰もいなくなった」のようなクローズドサークル物”を勝手に期待してさっそく購入。 結論から言うと、まず本格ミステリーとは言えません。火星という隔絶環境での連続殺人というクローズドサークル要素はあくまでサスペンスを盛り上げるための仕掛けで、意外性ゼロの真相になってしまいます。 それではヒットしたアンディ・ウィアー「火星の人」同様のSFサバイバル物としてはと言うと・・・・どうにもすっきりしない。 巻末の解説を読んで納得。 ネットのノンプロ同人作家から躍り出たウィアーにあやかってわざわざ中堅作家にペンネームを使わせて新人のデビュー作のようにみせかけた、いわば企画作品のようです。 柳の下の二匹目のどじょうを狙う、というのは娯楽作品としては決してそれ自体責められる物ではありませんが、どうもあの作品の”ヒットの理由”を勘違いしているんですね。 「火星の人」の面白さは決してSF的なガジェットやハードな考証の正確さではなく、アマチュアのSFファンだったウィアーの「僕はこんな物語が読みたい」というプロの計算を度外視した情熱、「みんなで楽しむために書いているのだから使えるアイディアは全部使ってやろう」というサービス精神にあったと思うのだ。 この小説はハードなSF考証やシステマティックな組織のリアリティでは「火星の人」には優るとも劣らないかもしれない。だが、あの小説の主人公のほとんどあり得ないほどの楽天的で前向きな性格や、登場する人物の全てがそれぞれに宇宙開発に真摯に向き合っているという、ストーリー全体に流れるまっすぐな情熱がこの作品には決定的に欠けている。 保釈の可能性のないほどの重犯罪者が開発ロボット代わりに火星に送り込まれる、という救いのない状況ではこの作品の人物像やストーリーのほうがリアルかもしれない。だが読み手の感情移入を呼ばない「まあフツーに考えたらこうなるよね」というだけの”リアル”は、やはり勘違いしているとしか思えない。 やはり作品は作り手の情熱がいちばん、ということではないでしょうか。 | ||||
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ちょっと驚く設定で興味深いですし、科学的根拠は薄いもののモジュールを建てていくところなどはリアリティもあり、面白く読めます。でも、その驚く設定のせいで、話全体が最初から最後まで暗いです。 つまらなくはないのですが、最後まで話に入り込めませんでした。これは、暗いだけでなく、設定そのものにちょっと無理があるからのように思います。火星に居住モジュールを建てる、という大それたことではありませんが、職業柄、最初の大変なとこを何とかする仕事をしています。そういったプロジェクトの場合、やはりその中核の部分の知識と経験がなければできないことで、似たようなことをしたことがある人を連れてきて半年程度の訓練をさせたくらいでは、まず成功しないように感じます。それをそれなりの企業が、アイディアとして設定する、というところに、無理があるのではないでしょうか。 とはいえ、そう感じるのは個人の問題で(笑)、エンターティメントとしては面白く、難しいことを考えずに読むには十分楽しめます。映画化すればきっと受ける作品だと思います。 | ||||
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これはSF小説と言うよりは単なる火星モジュールの建設シミュレーションを文章にして書き起こし、そこにわずかな殺人と言うスパイスを付け加えただけのものにしか思えなかった。 確かバイオスフィア計画?みたいなものが現実にあって完全に閉ざされた環境を作り惑星居住モジュールシミュレーションをしていると読んだ記憶があるが、それを火星でしかも無期懲役の囚人にやらせたら面白い小説になるのでは?と考えたかどうかはわからないが結果的には対して面白くも何ともなかった。 面白くない理由を考えてみたが、まずモジュール建設に必要な細かい科学的描写が荒い。主人公の性格がいまいちあやふやで感情移入し辛い。そもそもコストのために囚人を送り最終的に全員殺す計画というのがあり得ない。最初の殺人で読み手には犯人とその理由がほぼ想像出来るのに主人公は信じられないほど気づかないし不自然なほど犯人から思考を外しているのがおかしい。 なんだか辛辣な感想ばかりになってしまったがそれはたぶんにこの本が1,300円だったという事と無関係ではないと思うなんてねー。 | ||||
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