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(短編集)
夜のアポロン
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夜のアポロンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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どれも全く楽しめず。 確かに40年近く昔の作品ではあるけれど、これをミステリーとか呼ばないでほしいです。 話の終末も突然来るし伏線とかオチとか以前の問題でストーリーがわかりづらい。 また女性の月1のモノを意味なく取り上げたり犬をとんでもない事に使用している描写も大変に不快。 高いお金出してるんだしこんな作品集はもう懲り懲り。 | ||||
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短篇集『夜のアポロン』(皆川博子著、日下三蔵編、早川書房)に収められている『夜のアポロン』は、どさ回りのサーカス団が舞台です。 一座のショー・ダンサー、マユミ、17歳の語り。「250CCぐらいの軽いやつです。彼は、ライダーです。あの鉄骨を編み上げた巨大な球形の檻の中を、気の遠くなるようなスピードで縦横に疾駆するんです。平地じゃない、球の内側です。十八メートルもある湾曲した内壁を、遠心力を利用して一気に頂上まで駆け上り、炎をまき散らすように走り下り、彼の髪はさかだち、そのとき、鋼鉄の太陽は、生命を得て輝きだすんです。メットなんか彼はかぶりません、あたしたちがお客さまにさしあげるのは、死との格闘です。あたしたちは貧しい。ボリショイのように、豪勢な装置や、芸をしこんだ熊だの、きらびやかな衣裳をつけた大勢の踊り子だの、鞭一本で命令に従う虎や象だの、そんなお金のかかるものでお客さまの目をたのしませることはできません。そのかわり、あたしたちは、命がけの芸をさしあげます。ブランコ乗りはネットをはらないし、綱渡りは命綱を腰につけません。泥くさくても、あくどくても、それが、あたしたちにできる精一杯のおもてなしなのです。あなたがたは、昔のローマの貴族のように、自分は安全なところにいて、他人の死闘をたのしむことができます。こんな贅沢なたのしみって、ほかにあるでしょうか」。 「彼とのタンデム(二人乗り)は、何てすばらしかったことでしょう。あたしたちは、一つの体、一つの心となって、とばすのでした。そのあとでのセックスは、最高でした。彼が、いろんな女の人と寝ていることは知っていました。彼は、よく、ゆきずりの年上の女に誘われて、それで小遣いをかせいだりしていました。それは、かまわなかったんです。もちろん、いやだったけれど、でも、彼をあたしに縛りつけておくことはできないとあきらめていました。それに、あたしたちは、しょっちゅう旅してまわっているんです。彼が女の人にお金で買われたって、その場かぎりの商売です。あたしは、いつも、彼といっしょです。でも、あの女だけは、違いました。あたしはそれを感じました」。 マユミと、スピード・レーサーへの夢が叶わず苛立つ彼は、それぞれが、互いに知らぬ殺人の仕掛けを施してから、タンデムの出番に臨むのです。 | ||||
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発売と同時に購入し、実はまだ最初の数編しか読んでいない。 けど、1970年代の大衆文学テイストの作品集のようだと予想している。 美しい装幀は最近の作品に似合うものだが、そのミスマッチ感もよい。 まるで、新宿や上野の浮浪児が、美しい衣装を着せられ、やがて美少年に育ったよう。 あるいは戻りたくはない時代だとしても、この猥雑な感じや熱気が、後の原点であろう。 ところで最近、植草甚一の中間小説時評を再入手した。 40年ほど前に読んだときは皆川先生を知らなかったので、今回確認してみたが、少し時代がずれていた。 もし時評がもうしばらく続いていたら、植草さんは皆川作品の登場を喜んでいたことだろうと思う。 | ||||
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