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マーダーズ
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マーダーズの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.80pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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人間は考える獣だ。その思考は正義なぞとお題目を掲げて自分たちのどんな行為をも正当化する。犯罪は罪であって悪であるとは限らない、時代や国や立場によっても犯罪と認識されること自体変化する。そもそも怒りや恨みつらみといった主観的な判断で断罪してはならない。その為に法が在る。ここには法を逸脱して悪を排除した人々が描かれる。『マーダーズ』果たして彼らが裁く基準は全てが正義と云えるだろうか?私怨を紛れ込ませる人間はいないと云えるだろうか?現実から遠いようで最近の闇バイトを連想するならば現実と隣合わせの物語だ。 | ||||
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頑張って最後まで読み通そうと思いましたが、半分ほどで断念。自分には、この小説は馴染めませんでした。展開の強引さも感じられましたが、とにかく、表現が一々くどい。もしくは、描写が必要以上に細かく感じる。当小説は、好みが分かれると思います。 | ||||
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「逮捕されずに街中に紛れている犯罪者すべてに罰を与えたい」と思っている登場人物が多数登場してそれぞれの方法で殺人を繰り返し、勝手な理屈で正当化していく「犯罪暗黒群像劇」です。ミステリーではないので伏線を張り巡らせた犯人探しではなく、突然登場する未知の人物と初対面ながらいきなりのストリートファイトとなり、主人公は何度も負傷しますが、黒い闘争心が少しだけ変化して仲間意識が芽生えたりしてきます。 些末ではありますが、P.93「明和フードシステムに出社した清春は~」肝の据わったいい仕事をしたのですが、P.475「出向予定だった明和フードシステムには結局1日も正式に出社していない。」という矛盾も走りすぎた筆のせいかもしれません。 | ||||
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リボルバーリリーで一気に長浦先生のファンになりました。 登場人物たちは殺人者たち。初めのエピローグが少し物足らないのと登場人物のエピソード(設定)がセンチメンタルな感があるものの物語にぐんぐん引き込まれていく。 設定はある意味荒唐無稽なのに面白くて読むのが止められない。作家の力だと思います。 特に女性二人と男性の駆け引きのシーンが読ませる。3人の関係性が興味深く(登場人物の一人が自分に寄せる好意を受け付けない非情さを見せるのがいい)、今後を予想させるようなラストを読むと続編を希望せずにはいられないです。 映像でも観てみたい。NHKか民法の深夜枠でドラマ化を希望します。 私の中ではリボルバーリリーが星5なのでこちらは星4.5です。 | ||||
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よく似た立場の登場人物が次々と登場して、ストーリーの焦点が散漫になり頭に入らず、どの登場人物もあまり好きになれないまま読了しました。 江戸時代や戦後すぐの設定ならフィクションを楽しめたんだけど、さすがに現代日本だと、無理がありすぎるストーリーで、感心したのは最後まで読ませたことだけでした。 | ||||
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前半はミステリー要素多めで、後半はアクションだらけのハードボイルドもの。 主要キャラクターはそれぞれ魅力的でしたが、登場人物が多過ぎてちょっと混乱しました。 それでも全体的には面白かったけど、個人的にはラストのオチの部分に不満があったため星4つ。 | ||||
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殺人者である刑事と商社マンがコンビを組んで事件を追う異色バディもの。 面白く読めたのだが、清春と敦子が犯した殺人の掘り下げが浅く消化不良。 敦子はまだ家庭環境など同情の余地はあるし理解できなくはないが、人格形成に多大な影響を及ぼす幼少時に強烈なトラウマを刻まれた清春と倉知さんのエピソードにほぼ描写が割かれないので、いくら幻覚を見ようが「一番大事な人」という言葉が空々しく響く。 二人で三人以上殺してる割には、その5W1Hもサラっと流されてしまうので痒いところに手が届かないモヤモヤ感がすごい。 清春に至っては加害者に協力した人物の妻や恋人まで殺しているのに、他人から指摘されるのみでその事実に対してどう感じているかの描写がまるでなく、「知りたいのはそこなんだよ!」とじれったくなる。 主人公の異常性を際立たせるために、わざと書かない選択肢をとったのかもしれないが……。 それぞれ復讐と怨恨(自衛)に端を発する殺人者だが、清春の爽やかな人柄と敦子のタフな正義感はよかった。 恋愛感情が全く介在しない、獲物にして同胞でもある関係はなかなか痛快。 怜美含めてだれひとり共感も擁護もできないが、主要登場人物の中では娘を心底愛する敦子に一番好感が持てた。 清春と村尾がサイコパスといわれたら否定できないが、少なくとも敦子は違うと断言できる。 怜美の母と姉の事件の真相は常軌を逸しているが、被害者だと思われていた善良な人物が実は……というのは、ありがちだがよかった。 ただし当時小学二年生(7歳)だった怜美が、日常の中で母の行動に全く何にも気付かなかったというのは無理がある。 不審な点はあってもわざと見ないふりをして記憶に蓋をしたのかもしれないが、彼女こそ一番エゴイスティックで面倒くさい人間かもしれない。 終盤の清春の行動は賛否両論分かれそうだが、彼の怜美への態度は終始一貫してたので、とことんブレずに自分を貫き通すスタイルは支持したい。 突然ヒロインに仁義を通す使命感に目覚め、変にヒロイックに走られても白けるし。 総じて面白かったのだが、シリーズ物の一作目の印象が強く、続編がありそうな予感が強い。 清春と縁ができたヤクザや上司など、続編に絡んできそうな予感がする。 | ||||
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かつて密かに殺人を犯した阿久津清春と則本敦子が、ある人物から殺人犯だという秘密をばらすと脅され、母の死の真相と行方不明となった姉の行方の捜索を依頼されるミステリ小説。 玲美、阿久津、則本の情報の出し方や、真相へのアプローチ、相手を出し抜く駆け引きなど、読み応えがあって一気に読んだ。 真相に近づくにつれて、脅迫や妨害があからさまになり、どんな真相が隠れているのか最後まで楽しめた。 ただ途中から、俄かの新興宗教のような方向性になっていったのは残念だった。隠された真実は残酷だったが、それでも信者が多すぎたし、行動の予測が正確すぎて気味が悪く感じた。 また、刑事である則本はともかく、阿久津の洞察力や強さはちょっとやり過ぎのような気がした。 | ||||
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新しいジャンルのサスペンスアクション小説。 読むには結構頭を使ってしまうが圧巻。 不穏で屈強なマーダラーが主人公。 つねに動的で活力がみなぎっている。 身のこなしが軽く、安易な行動に見えて、そこには三手先の読みがある。 俊敏でスリリングな展開。 ピンチをチャンスに変えていく。 正義を追い続け、正義の真相を求めていく。 世の中に何が正しいのかを問いかけているように感じる。 そのなかで、誰にも知られず、救えるものは救い出していく。 裁き得ないものを裁ききる。 | ||||
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殺人者と被害者が多く関係が複雑過ぎて、筋が分からなくなってしまった。リアリティも乏しい。内容についていけず、途中で読むのをやめた。 | ||||
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商社勤務のエリートサラリーマンがある秘密を握られ、依頼者の失踪した姉の行方と死んだ母親の真相を、女刑事と共に探るサスペンス。事件等に関するあるテーマをベースに物語が構成されており、とにかく人が頻繁に死にまくりです。 元刑事の驚異的な捜査能力や主人公の過去にやや現実離れ感がある一方で、日常にこんなことが潜んでいるかもしれないと思わせる不気味さも感じます。登場人物が多く、その整理がやや大変でしたが、設定やストーリーには惹きつけられ、最後まで緊迫感はあり読ませる力があります。 | ||||
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日経新聞夕刊の書評欄で紹介されていた本。ふだん、小説はほとんど読まないのですが、捕まっていない殺人者を裏で抹殺するという内容に惹かれ、Kindle購入しました。 いわゆる勧善懲悪の「成敗」ものではありません。一見、荒唐無稽のようなストーリーのように思えますが、迫力のあるリアリティとして迫ってきます。作品には終始、けだるいような雰囲気が漂っており、それが現実味をいっそう引き立てます。 ふだんは小説でもざっと斜め読みして、「ストーリーを確認する」作業をしている私が、久しぶりに引き込まれ、一語一句丁寧に読み進めました。先が気になって気になって仕方がなくなりますので、忙しいときに読み始めない方がいいです。(笑) | ||||
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NetGalleyで読了。この本、良かった。主人公は殺人犯なんだけど、なぜか憎めない。真実が明らかになるにつれて、いつの間にか主人公を応援していた。脇役たちの存在も絶妙で、この小説を面白いものにしたと思う。映画のような描写も私好みで、すんなりとのめり込んでいった。半年ぐらいたった頃にkindleで再読すると思う。 | ||||
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自分や他人に危害を加える人間なら、殺してもかまわない、という思想にとりつかれた、一種の殺人鬼たちの物語です。 主人公の阿久津清春はそんな殺人鬼でありながら、自分の殺人衝動を押し殺して、普通に商社マンとして生活しています。 彼の生き方が、ファンタジーとしてではなく、現実感のあるものとしてきちんと描かれています。 つまり、 「しょせんはウソのお話だよね。でも、それと割り切って楽しめばいいや」 というのではなく、 「現実にこんな人がいるかも」 という印象を与えるのです。そこがすごいと思いました。 また、阿久津の職務能力が高く、プロフェッショナルのたのもしさを感じさせるのも魅力的でした。 ただ、ストーリーが、個人的には少し長いかなと感じましたので、星を一つ減らして、星4つとしました。 | ||||
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「リボルバー・リリー」が好きで、 新刊を楽しみにしていたけれど、 帯の「法では裁き得ない者への断罪」の文字に躊躇し、 なかなか手に取れずにいた。 でも、読んでよかった。まず全然「必殺仕事人」風でない ことにほっとした。そして読み終えて圧倒された。 「連続殺人を犯しながら、一切知られることなく生きてきた商社マンの主人公が、 見ず知らずの女から犯罪証拠をネタに脅され、自分と無関係な事件の捜査を強制される」 そんな前半から、当然事件は二転三転し、ただの犯人探しで終わらない。 ドラえもん風に言うなら、登場人物ほぼ全員が 「人の不幸を悲しみ、人の幸せを喜べる人」だったから悲劇は起きた。 そして、やっぱりこの作者の描く狂気は凄い。 猟奇的な殺し方や言動をするステレオタイプの異常者は登場しない。 文体もさりげなくて洒落ている。 でも、私みたいな平凡な人間にも、登場人物すべてが 壊れてる、狂っていると強く感じさせてくれる。 もし自分がミステリー作家で、自著と同時期に、 「マーダーズ」みたいな本が発売されてしまったら、 打ちひしがれてしまうだろうなと漠然と思った。 ただ著者様、編集者様。 タイトルはもう少しひねってくださいな。 前作も今作も読めばまあ納得だけど、 もっと文体や内容に即した詩的なものにすれば、 何倍にも読者の数が増えそうなのに。 ただ内容は良い。 英国ミステリードラマ好き、アメリカの連続クライムドラマ好きは たまらないと思います。 一年後くらいにwowowで映像化してそうだし。 前作「リボルバー・リリー」の大藪春彦賞受賞を当てたので、 今回も偉そうに言わせてもらうと、 「マーダーズ」には山田風太郎賞をあげてやってくださいな。 KADOKAWAさん、2020年代の新たなミステリーの巨匠を 育てるつもりで、どうかお願いします。 | ||||
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