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ある男
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ある男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全191件 101~120 6/10ページ
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周囲にいる大切な人の「本当の姿」はいま自分が知っていること、見ているものと一致しているのだろうか?と考え込んでしまう1冊。そして自分がありたい姿についても熟考…。平野さんの提唱する「分人」、この作品によってますます興味が湧きました。 | ||||
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ミステリータッチで現代日本社会の問題も交えて進み一気に読んでしまいました。 | ||||
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前作の『マチネの終わりに』を読んだときに感動させられたので、新作も早速読んでみた。やはり言葉の描写や比喩の使い方がすごく上手で物語の中へどんどん引き込まれ、あっという間に読んでしまった。最後はどうなるんだろうとワクワクドキドキしながら、読み終えたときには心がスッと穏やかに感じた。家族のあり方、本物の愛とは、愛に過去は必要なのか。多様性を認め合おうとしている社会のなかでも、心のどこかで偏見や既成概念が芽生えてしまっているかもしれない、とハッとさせられることもあった。 | ||||
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図書館で借り、半分くらいまで読んで、面白かったので購入して読みました。 凝った作りで、面白いところもたくさんある小説ですが、色々欠点もある小説だと思います。 まずこれが誰と誰の話なのか、城戸と美涼の話なのか、城戸と妻の話なのか、りえと原誠の話なのか、あるいはりえと悠人の話なのか、詰め込みすぎてばらけてしまった印象があります。 また68ページの文章、城戸は在日三世だが、両親に民族意識を説かれたこともなく、コリアンタウンでもない普通の街で育った。「だから」差別を感じたことがない、という文章には違和感しかありませんでした。「だから」という接続詞が当てはまらないです。本人に民族意識がなくても、ましてや普通のまちで育っても、差別的なことを言われたりすることはありますから。 それからこの城戸が偽善者ぽくて妻がイライラする理由もわかります。 あと、最近来た上司と妻はうまがあっているようで、妻は上司と出張中で、とこのフレーズが来てすぐに「はいはい、不倫してるのね」と思いましたが、このメロドラマ臭さはなんとかならないのでしょうか?というか今時三流メロドラマの脚本家でもこんな工夫のないフラグのいれかたはしないでしょう。 人間の描きかたがどこか薄っぺらいというか、弁護士の城戸が妻に死刑制度の議論を持ちかけた時も、弁護士である城戸は立派な回答、妻の回答がひどいですね。女性は母親であることを引き合いに出して感情論しかできないとでも思ってるのでしょうか。そういう女性や母親を舐めてる感が垣間見えます。 また城戸は、仕事でであった女性が美しく、美味しいお酒を作ってくれたから好感を持ち好きになるとか、単純すぎて、また妻と結婚した理由も「綺麗だから」と薄っぺらく、おおよそ知的な職業についているように思えません。 綺麗で美味しいお酒を作ってくれたから好きになるとか、ホステスに惚れる中年かという感じで、城戸と美涼の白々しいやりとりも面倒でした。美涼も途中年齢が出てくるまで27くらいかと思うくらい、会話が幼くアホっぽいです。それから城戸が、妻とは分かり合えていないという苦悩を語った後「このままずっと性欲を持て余すのか」というあたり、なぜ精神的なすれ違いが性欲の話にすり変わるのか理解不能でした。多分、私は女性としてこの主人公が全く理解できず、好きになれなかったんでしょうね。 それから戸籍や過去を交換することを単純に「人生を引き継ぐ」みたいな表現をしてますが、戸籍や過去を交換するのと人生を引き継ぐのは全然違うと思います。途中、戸籍を交換した男性が「俺の交換した男性が可愛い奥さんと結婚できてるのなら自分もできたのかな」という意味のセリフには、なんでそうなるの?どういう意図で書いてるの?と違和感しかありませんでした。城戸が「今のこの俺の人生を譲ったらその人は俺よりうまく生きていくのだろうか」というセリフがありますが、生きている限り、持っているものや状況が変化してもその人の人生はその人のものです。自分の過去のエピソードや戸籍を譲ることはできても、自分の人生を譲ることはできないはずです。過去や戸籍を変え、そしてそのあとどうやって生きて行くかはその人の選択だからです。人生とは生きる人自身の選択や意思が作るものです。 それはこの小説の根幹に関わることだから、もっとよく考えて書いて欲しかったです。 とりあえず読んでいてツッコミどころが多く、けれどその小さなモヤモヤは私がこの作者と価値観が合わなかったからかもしれません。読みものとしては、いろいろな観点からアイデンティティというものを考えさせるものだし、よく考えられた小説だと思います。あとは個人の価値観かな。 | ||||
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おもしろい小説に出合うとそうであるように、終わるのが惜しかった。謎は知りたいけど、ずっと読んでいたかった。 | ||||
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戸籍を取り替えるという設定は、松本清張著『砂の器』にも、宮部みゆき著『火車』にもある。成り代わりなりすましをせざるを得ない裏には、それだけの問題がある。「ある男」の表紙のうつむく男の姿の木工細工は「?」の形に見える。副題は、tha manでなくa manである。群馬県人なので、伊香保温泉とか地方の公立大学の経済学部などに親しみを感じた。うまく言えないのだけれど、私は私は、この本が面白く読めた。 | ||||
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平野啓一郎氏は私の最も好きな作家の一人です。この本は、圧倒的な展開の面白さ、平野氏らしい奥深い表現と男性の心理も女性の心理も大変的確に表現するところです。 | ||||
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平野さんの書に触れるのはは「私とは何か 「個人」から「分人」へ 」以来。 繊細な描写に感心しつつ、読者を前のめりにさせるストーリー運びの力量に驚かされた。とても面白い。 他の方のレビューで指摘があったとおなじく、主人公の在日三世設定はモヤモヤさせらせたが、それでも良い作品に触れた!という満足度の高い読後感がえれる作品だと思う | ||||
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平野啓一郎さんがNHKの「ラジオ深夜便」で”宣伝?”されてたので、宮崎出身で杉山も持ってるという縁もあり、購入しました.彼のHPを見ると「ページをめくる手が止らない」小説より,各ページをじっくり味わってもらえるような小説を書きたいと書かれていましたが。申し訳ないことに,私は途中からすっかり,松本清張の推理小説を読んでいる気分で,二日で読了してしまいました。途中の含蓄のありそうな、真に”味わうべき”箇所は斜め読みしたところもあり、もったいないことをしました。どのみち、再読、再々読しなければいけないレベルの本でしょう、これは。20代でデビューされた時は、いつまで保つかとやっかみ半分で冷ややかに見ていましたが,作家の王道を確実に歩いておられることに敬服しました。作家の王道といえば「恋愛小説」でしょう.平野さんの作品に弱冠物足りなさがあるとすれば、それは男女の恋愛描写が知的すぎ、上品すぎるということでしょうか。がっぷり四つを避けて,逃げているような所もあるやに思います。高尚な言葉でうまくカムフラージュされてはいますが。それは「ある男」でもそうで、宮崎の偽?夫婦のありようが作中で最も感動的なのは、わかりやすくさらりと書かれているからだと思います。あのカッコつけの三島由紀夫でさえ、「春の雪」では、身もよもあらぬ恋愛をしっかり描いています。現代ではむつかしいかもしれないけれど、だったら大正でも戦前でもかまいません。逃げない”恋愛小説をぜひお願いします。 | ||||
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愛とは何か、存在とは何かという難題を、次の展開が気になる非常に面白い話としてまとめている。最後に優しい気持ちになれる、愛の話にまとめている所も素晴らしい。 堅そうな表紙に騙されず、平野啓一郎という天才を味わってほしい。 | ||||
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著者の作品は日蝕以来だったが、前よりも素直に著者の世界観を受け入れられるようになった気がします。まあ相変わらず漢字は難しいですが、昔より調べるのが容易になったので負けないぜ!笑 | ||||
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弁護士の城戸はかつての依頼者である里枝から「ある男」についての奇妙な相談を受ける。ある男とは里枝の再婚相手であり、仕事中の事故で亡くなった後に、全くの別人ではないのかと疑われた男だった。 城戸が調査する過程で男の正体が徐々に判明するが、この小説でいろいろと裏の商売があることを知った。また主人公の城戸は在日三世という設定だが、これもまた出自という面から考えさせられる問題をはらんでいて、社会問題、時事問題を小説の内容にうまく絡めていて興味深く読めた。『マチネの終わりに』も世界情勢を絡めたストーリー展開だったが、こちらの方が流れに無理がなく、自然に引き込まれる感じがした。 ひとつ難点があるとすれば、著者は女性の描き方がつまらない。ワンパターンとでもいうか、美人か普通。美人は常に異性を魅了し、普通の女性は平凡に人生を生きている。特に最後のくだり、美人は少々問題があっても大丈夫、というのが著者の好みなのか、と勘ぐりたくなる。男性はいろいろなタイプ、底辺で生きる人からエリートまで幅広く描けるのに、女性に関してのみ不満がある。だから城戸の周りにいる女性に誰一人感情移入できなかった。 そこだけが残念であったが、やはりこの著者の本は期待を裏切らないものがある。 | ||||
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面白かった。 | ||||
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私は、『マチネの終わりに』よりも好き。 主人公の人間性にも、物語に織り込まれている社会問題への視点にも共感できた。派手さはないけど、誠実に、解のない、人間やその境遇、社会というものを考えさせられる深さがあった。 | ||||
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届きました。ありがとうございます。 | ||||
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引き込まれるような世界観であっという間に読み終えてしまいました。 すごく考えさせられる作品です。 当方、湊かなえさんが好きですが、そのような方でも楽しんでいただける作品だと感じました。 | ||||
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フィリップ・K・ディックの小説の登場人物たちは、自分の記憶は誰かによって埋め込まれたものではないかとか、自分は誰かの頭の中の世界で生きているのではないかなどと疑問を持ち、自分とは何かと考える。一方この小説には、自ら過去の記憶までも他人と取り替え、他人となって生きようとする人たちが登場する。いや他人となるわけではなく、他人の過去を持つ自分に過ぎないのか。幸福であれ不幸であれ、それからの人生を送るのは自分なのだから。結局、自分とは今ある自分でしかないのかもしれない。むしろ、相手にとって自分とは何か、が問われているのだろうか。城戸が在日三世であることを意識しないことに拘りつつ何かと在日問題について語り、排外主義や死刑制度などに言及するのは、自分の意識を明確にすることで自分とは何かを相手に示そうとしていることを意味するように思える。死の恐怖も、死刑に対する考え方も、ベルギービールへの嗜好も、私には共感できるものであり、城戸が自分として表現している人間を私は受け入れられる。音楽については知らなかった部分もあり、参考とさせてもらう。 | ||||
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平野啓一郎さんの小説は、どの作品も、ストーリーにぐいぐいと引き込まれる。ページをめくる手を止められなくなるというくらい、面白い内容だ。 「ある男」も、そうした平野作品のひとつである。私が、改めて感服したのは、子供の描写の巧みさである。ストーリーを読み進めると、登場人物の子供が、重要な役どころになってくるのだが、改めて凄いと思った。 | ||||
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ネタバレするので内容は割愛しますが、非常に読みやすい本でした。 | ||||
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たくさんのキーワードが出てきました、東日本大震災、在日、ヘイトスピーチ、死刑制度… 逃れられない運命というものがあります。生まれを変えることはできません。災害で理不尽な被害を受けることがあります。 何が正しいのか、自分はどう生きるのか、何を求めているのか。複数の人物の考えが出てきますが、主人公の思考は澄んで淀みがなく、最後まで共感を持って読むことができました。 ストーリーはミステリ仕立てで、亡くなった男が誰だったのかを探し出す過程にはハラハラしました。探偵物としても面白かったと思います。 | ||||
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