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不思議の国の少女たち
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不思議の国の少女たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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昨今、流行している異世界系の中でも斬新な切り口から入り注目される作品でしょう。異世界から戻った若者たちが現実世界に馴染めずに苦悩していく様が語られています。登場人物たちもキャラクター小説並に凝っていて、読んでいて面白いと思うこと必至。映像化が決まったら絶対に観たいところ。 | ||||
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誰が犯人か当てるつもりで見るより、登場人物の少年少女達に共感できるかどうかで読んだほうがいいと思う。アリスやヴァンパイアやファンタジーの世界に行きたいと切望してる子、または、今生きている現実の世界のどこにいても誰といても、常に孤独感がつきまとって、どこかに自分の家があるんじゃないかと感じている人には、共感しやすいんじゃないかな??と。 なんにせよ本著では登場人物たちの心を、〜少女の心の成長物語〜 みたいなオチにして否定しなかったのがいい。 | ||||
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不思議の国のアリスがあまり関係ないと低評価を受けていますが、原題はEvery Heart a Doorwayで不思議の国のフの字もありません。邦訳をした時に日本での知名度などを考えてタイトルを付け替えたのだと思います。ファンタジー感が強まり、特に二作目の邦題は悪くないと思います。一作目も全ての心の扉なんていう題よりは良いと思います。 あらすじはすでに他の方のレビューにあるので割愛しますが、ミステリーとファンタジーの中間と見せて、現実世界で起こっている事なので、ジャンルはライトミステリーかつ内容はジュブナイルだと思います。 自由さを書こうとしてか性への過剰な言及などがあり読み手を選びます。ファンタジーを読んでいたと思ったら、セクシズムへの啓発本になり、ミステリーになり、ファンタジーになったジュブナイル小説でした。 ダークな異世界の描写が秀逸なのと、本作の脇役で次作の主人公でもある登場人物が際立って素晴らしい造形なので、前著である本作も次回作以降の為に読む事をお勧めします。 | ||||
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重要かつ魅力的なキャラクターが一番に出てこなくなってしまうのでショックを受けましたが、それが引き金となってお話が先へ先へと進み、止まらずに読んでしまいました。 気づいたら1ページ全部ラインを引いてしまっていたくらい素敵なセリフも次々と出て来ます。 同じ世界観の別の作品がもう出ているかと思います。あまりに面白かったので、こちらは紙の本で買って、続きをキンドルで買えばよかったな。と思っています。 | ||||
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この小説のおもしろいところは、よくある不思議な国へ行ってしまった少年少女達が現実世界に帰ってきたあとのことを題材にしているところです。 登場人物達は不思議の国こそ自分たちのいる世界で現実世界は自分がいるべきではないと、程度の差こそあれ概ねそう思っており、元の世界に戻ることを切望しています。そんな喪失感を抱える少年少女達が集まる学校で殺人事件が起き、主人公達は巻き込まれていく。そういうお話でした。 不思議の国からの帰還者をテーマにした小説はあまり読んだことがなく新鮮でおもしろかったです。殺人事件の犯人も動機がこの世界観ならではの動機でしたし、決着の付け方も世界観に合っていました。 この小説は三部作の内の1作目ということなので続きの話も早く出るとうれしいです。 | ||||
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問題を抱えていたり、疎外感を感じていたりする少年・少女が、魔法に出会ったり、異世界に行くことで、自分の居場所を見つけて成長していく…… そんなファンタジーはよくありますが、そのやっと見つけた自分の世界から、再び引き離されてしまった子供たちの苦悩を描くのが本書です。 彼らにとって、故郷とは実家やこの世界ではなく、偽らずに本当の自分でいられる異世界のことなので、誰もがそこへ帰りたいと切望しています。 そんな彼らが、同じ経験をした仲間たちと、慣れたり忘れてしまうのではなく、気持ちを切りかえることを学ぶための学校を開いているのが、かつて同じ経験をしたエリノア。 とはいえ、そんな老女の彼女でさえも、再び戻る日を切望していることに変わりはありません。 中盤からは少しグロテスクなミステリ展開を見せますが、そこでも根底にあるのは戻るべき「故郷」への強い思いでした。 三部作開幕となっていますが、これ一冊できちんと話は完結していて――ヒューゴー、ネビュラ、ローカスと三大SF賞の中編部門を総なめにもしている――、続いて翻訳予定の二作目は、本書に登場したインパクトのある脇役を主人公にした前日譚のようです。 ちなみに作者は別名義ミラ・グラントでもスリラーやホラーを発表していて、アンソロジー「ナイツ・オブ・ザ・リビングデッド」でそちらの短編を読んだことがありましたが、思い返せばあちらも、属していない場所からの解放を描いたものでした。 | ||||
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ファンタジー世界から戻ってきた子どもに、現実との折り合いをつけさせるための寄宿舎学校が舞台です。 冥界から戻ってきたナンシーがこの学校に入学したころから、殺人事件が次々起こりますが……。 生徒たちが、過ごしていたファンタジー世界はそれぞれ種類も違っていて、彼らのほとんどはその世界に戻りたがっています。いつも通路を探している彼らにとっての現実や日常はもう、向こうの世界にあるのであって、両親がいるこちらの世界ではないのです。その辺りは切ない。 三部作で、二作目は、ナルニア的物語で、三作目はオズ的物語の模様。 | ||||
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不思議のアリスの後日談と聞くと、「大人になったアリスがふたたび不思議な世界を旅する」という内容を期待するかもしれません。(たしか『アリス・イン・ワンダーランド』の続編はまさにそういう内容だったような。) 『不思議の国の少女たち』は、他のレビュアーの方が書いているように、その期待に応える作品ではありません。 むしろ、この作品は、「ふたたび不思議な世界に行きたい」と思いながら、その希望が叶えられず絶望している子どもたちを描いています。 子どもたちは、一度、不思議な世界に受け入れられ、その世界を自分の居場所だと考えたにもかかわらず、その世界から現実に引き戻されてしまいます。 もちろん「不思議な世界に行く」という体験をしたことのある人は、現実にはいないと思います。でも、現実に引き戻された子どもたちの感情は、想像によって容易に理解できるものです。 『不思議の国の少女たち』は、異世界に関するSF的説明、ファンタジー的要素を含んでいるし、キャラクターは、ファンタジー小説にでてきそうな変な子ばっかりです。でも、そこに描かれる感情はリアルで、読者を切なくさせます。 そのような「遠さ」と「近さ」のバランスに惹きつけられました。面白かったです。 | ||||
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主人公はいわゆる「異世界」に行って帰ってきた少年少女たち。 変わってしまった常識と価値観に苦しみながらも、現実と折り合いを付けて生きていくための「学校」を舞台に繰り広げられるお話。 タイトルとあらすじから受ける印象とは全く違って、ものすごくダークな内容なことに驚いた。「アリスのその後」みたいなホンワカしたものを期待して読むと、確かに裏切られてしんどいかもしれない。 ただ、想像とは違ったんだけど、面白かった! 異世界で変わってしまった価値観。「こちらの世界」に馴染めず、「異世界」に帰りたがる少年少女たちの苦悩と、事件と……。 「異世界」をナンセンス、ロジック、邪悪さ(ウィキッドネス)、高潔さ(ヴァーチュー)の4つの要素を元にして分類しているのが興味深い。続編にも期待! | ||||
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