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(短編集)
誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?
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誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点5.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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最初にお断りを。作者のあとがきはネタバレがあるので、本編読了後まで読まないほうが良いと思います。 凝った作りのメタフィクションで、私は残念ながら見落としてしまいましが、これから読む人は、中表紙にあるもう1冊の書名をちゃんと読みましょう。 主人公である「スティーヴィ・クライ」の日常が徐々に不思議なタイプライターが紡ぐ物語によって侵されていく・・・というのが筋ですが、読み終わると「誰がスティーヴィ・クライを造ったのか?」というタイトルの意味を考え直したくなるでしょう。 国書刊行会からでた、ドーキーアーカイブの1冊というと敷居が高いように思う人がいるかもしれませんが、叙述ミステリが好きな人や、スティーブン・キングとは違う味わいのホラーを読みたい人に広く勧められると思います。 | ||||
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メタ・ホラー、モダン・ホラーのパロディなどという煽りがありましたが、今読むとパロディという印象はあまりなく、良質なモダン・ホラーだと思えました。 もちろん変わった仕掛けはあり、まず冒頭にいきなり、もう一つの扉があって、 「タイピング ウィックラース郡の狂女の人生における一週間」というタイトルと「A・H・H・リプスコム」という別の作者名が示されます。 これは単に最初にメタな要素があることを示すだけでなく、後々に意味を持ってくるところです。 さらに本編は50の章に分かれているのですが、途中からそれに主人公の現実だけでなく、タイプライターが勝手に創作したそれが混じっていき、 その章より先を読み進めるまで、今読んでいるのがどちらなのかわからなくなっていくのが、読者を幻惑するこの小説の魅力です。 おまけとして、作者自身が30年後(2014)に書いた、執筆当時の回想を交えたあとがきがあるのですが、 さらにその補遺で数年前の記憶も間違っていたことが示されるので、ある意味、ここも現実と作者の記憶という創作が混じったものと取るのがいいかもしれません(笑) | ||||
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