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私をくいとめて
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私をくいとめての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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脳内会話に食い付いている感想が多いね。 たしかに帯には「私の脳内には、完璧な答えを教えてくれる『A』がいるんだから」と書いてる。 でも脳内のもう1人の自分とのコミュニケーションてだけでは何かありきたりで同工異曲なパターンだっていう閉じた解釈に陥る危険があったので、もう少し自分なりに広げて考えてみた。 みつ子とAの関係って、何でもネット検索で答えを得ようとするネット民のメタファーなんじゃないの? ネット民って膨大なデータを自分で抽出できるというほかに、特筆すべき特徴として「自分に都合のよい記事のみを選択する(自意識の支配下による・よらないに関係なく)」というものがあると思う。 誰もが経験してるはずだけど、検索結果を上から全部開いて読む人なんていなくて、見出しとか、ちょろっとした短い文を読んだ程度で、自分の感性に引っかかったものだけを抽出している。 つまりネット民にとって一番参考になるとして選び出した意見は「一般的に最良」ではなく「自分にとって最良」なもの。 したがって、みつ子が脳内で落ち着いた感じで優しく話しかける「A」の声が聞こえるというのと、みつ子がネットで記事を拾ってまるで自分にピッタリだと感じ、思わず「いいね!」をクリックするのとは、基本的に同質なものでは? それはみつ子が恋愛関係を一歩進めた後でも、Aは依然ほどではないものの完全に消滅はせずに、たまにみつ子の脳内に出現して相変わらず落ち着いた声で話しかけてくることでも裏付けられる。ネット民も恋愛が進めばもう検索は不要、ではネットからサヨナラ、ってことにはならないでしょ? こう考えたら、ふだん自分の頭の中で別の声が聞こえる人なんかほんの一握りのはずだから、この小説のプロットに自分を重ねられない人が多く生じているんだろうけど、おひとりさまが一人の部屋でネットを検索しまくって自分の気に入ったネタにヒットして一人でニヤッとしているのとあまり変わらないのでは?という考えもでき、そう考えるとこの小説の汎用度は高まる。 それと私が個人的にこの小説を気に入ったのは「人が1人も死なない」こと。 最近の日本の小説は、何とかの一つ覚えのように、誰かが殺されたり死なないと小説世界が成立しないかのごとくに雑に書き散らかされているように感じる。 まったく寒い話だけど、いかに「普通」を小説で描くのが難しいかということに帰着すると思う。 私も新聞連載を毎週読んでいたときはこの件について不安だったけど、綿矢さんは「普通」の小説を「普通でない」技法を交ぜて描き切ってくれた。それが好印象だった。 ただし、普通を描く小説である以上、“色彩感”が欠けるのはある意味致し方ない。 それを連載時に十分以上に補っていたのが、わたせせいぞうさんのカラフルなイラストレーションだった。 それなのに単行本では、わたせさんのカットは表紙のみ。この点は遺憾。せめて数枚でも間に入れられなかったのかと惜しまれる。 綿矢さんと直接関係ない話だけど、トータルの評価として星1つ減じる。 | ||||
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少し不器用な主人公と、Aのやりとりが面白い。おそらくそれも自分の一面ではあるんだろうけど。 主人公の、理性的な部分というか心の声かな。ラストに納得行かなくてこの評価ですが、不器用な主人公の葛藤には共感できる部分が多くて、一貫してキャラは立っていたように思います。 | ||||
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綿矢りささん、読者をニヤリとさせるような切れ味のあるセンスのいい文章を書く人。 感覚が若く、まさに「新世代」って感じが好きな作家さんです。 タイトルの付け方も毎回秀逸なんですよね。 今作のおおまかなストーリーはいたってシンプル。 主人公は33歳のシングルの女性。 なーんとなくおひとりさまライフにも慣れちゃって、そんな状況に焦りや抵抗も感じなくなってきている。 でも、たま~に将来に対する不安は襲い、 自分の中に住むもう一人の自分「A」に対して、「ねぇ、私、これからどうすればいい?」と問いかける日々・・・・ 先日も30歳前後の女性を主人公にした作品を読んだばかりで、そちらでも感じたことだけど、 恋愛や結婚に劇的にロマンティツクなことを求めすぎたら何もはじまらないのかも。 やっぱ大事なのは「激しさ」よりも「穏やかさ」・・・この主人公が手にした幸せも結果そういうことだった。 しかもそれは彼女が思ってた以上にときめきも刺激もなく、ただのんびり穏やかな幸せだけは確実に続くようなそんな恋。 綿矢さんがこんな等身大のアラサー女性のお話を書くとは意外でした。 けど、今作はなーんとなくいつもに比べるとぬるい。綿矢りさらしいキレがない。 少し前に読んだ「手のひらの京」も落ち着いた作品だったし、この流れで綿矢さんの持ち味が薄まってしまったらさびしいです。 次回はもっとはじけてくれることを期待します。 | ||||
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非社交的な32歳のみつ子の地味な日常と盛り上がりに欠ける恋愛事情。なのに楽しく読めてしまう。 みつ子は、特に性格に難もなくお人よしだけれど、ちょっと理屈っぽい(良く言うと心のひだが深い)ので、それで何ということもない出来事への所感がいちいち面白い。 おひとりさまの課題を1つ1つクリアしていくくだりが一番好きです。 脳内アドバイザー、私だったら、男性ではなく、年上の、お手本になるような女性のAがいいかな。 | ||||
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無理くり話をまとめた盛り上がりのないストーリー。100歩ゆずってこの本を新人作家が書いたというなら納得だが、もちろん著者は新人ではない。未だにこのレベルで出版できることが奇跡。 | ||||
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ちょっと、「ヘン」?を、のほほんと描写する系統は結構好きだ。 ↑が好きなので、イタリア旅行中は「普通の旅行者が普通に思う事」で、なんだよー、ページ勿体ないよー、それはいいよ。と、思わんでもなかった。 概ね楽しく読みました。 …けどさ。この装丁あんまり良くないと思う。表紙のコマ割りは好み外。わたせ氏のイラスト自体は嫌いじゃないけど。 ぱっと見の第一印象が「自ら読者層をせばめてないか君?」と思った | ||||
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おもしろかったです。やっぱり、文体がいい。 綿矢りさにしか書けない凝視するような視点も好きです。そのわりにねちっこくなくサクサク話が進むのもいい。 普通にときめくシーンもあれば、この感じはこの言葉じゃないと出せないな、さすがだな、という場面もあり、いろいろな意味で楽しめました。レビューが悪いのでびっくりしました。 綿矢りさ好きには文句なしにおすすめです。 | ||||
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綿矢りさはいつも難しい人物を掘り下げた話を書いている印象だった。 『手のひらの京』あたりから丸くなってきた気がしていたけど、今回は今流行のアラサー女子の話。 主人公は脳内で会話ができる設定だけどそこまでぶっとんでる訳ではないし、ストーリーも普通。 特に結末は良くあるパターン。 でも、これを綿矢りさが書いてるから新鮮だった。 文章のセンスの良さは健在でこんなに「普通」のことを客観的にうまく書ける人だったっけと思った。 個人的には綿矢りさに初めて親近感を感じたことがうれしい。 本当に「普通」のストーリーだったけど、共感できるところがたくさんあったので満足。 | ||||
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私には脳内のAが、みつ子とは全くの別人格にしか見えない点で読み辛かったです。 誰でも脳内で自分と会話することはあると思うのですが、その場合はたいてい主観の私と客観の私の会話になるよな…と。 私には会話の内容が?で、必要性や面白味を感じないということが読みものとして致命的でした。 でも、みつ子が“おひとり様”のハードルを何とかクリアしつつ、といって満喫もせず、人を強く求めるでもなく、 それでも現状を変えたくてAにすがりつく姿は誰にでも重なる部分があるかな、とクスッっと笑ってしまった。 | ||||
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男女ともに草食化した現在を描くという意味では 社会を切り取っているのかもしれない。 (大)恋愛を経ない結婚を提案するという意味では 社会的な意味もあるのかもしれない。 しかし、これまでこの筆者の作品を読んできたものとしては 「あのキレッキレのひりひりするような描写はどこへ」 といった感じだった。 脳内にしか存在しないAとの会話、と言う設定も それほどそそられるものではなく、 ピンチに起きた出来事も、何だか既視感……。 以前存在していた「ジャンプ改」という雑誌で連載していた 「脳カレ」というマンガですでに描かれていました。 この作者に、「書きたいこと」があるのだろうかと疑問に思ってしまった。 もしこれが作者の書きたいことだとしたら、うーむと頭を抱えてしまう。 | ||||
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誰でもありそうな脳内会話。脳内で完結したいのか、現実社会へちょっとした勇気をもってチャレンジするのか。 おひとりさまの脳内ってこういう感じなのかもね。 | ||||
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新聞連載を読んでました。 今週こそは何かが起こる、と毎週楽しみにしていましたが、特に何も起こりません。 30才を過ぎ、何となく結婚を思い浮かべるみつ子(ネーミング◎)が主人公で、Aとの会話、という形式で自己対話を文章にしたものが割と出てきます。 恋したりしなかったり、一人旅行したりしなかったり、デートしたりしなかったり‥‥ で、尻切れトンボ的に、プツッと終わってしまい、アレッ‥‥今週‥‥最終回!って感じです。 『蹴りたい背中』のあと、 ベタ褒めする“文壇”にむかって 『蹴りたいおじさん』を書いてほしかった。 「自閉症ぎみのおじさんたち‥キモいんすけど‥」みたいな。 今回も、わたせさんのイラストがいいだけに残念(新聞連載のイラストの多くは単行本未収録⤵︎)です。 あなたは天才なんですから、何が書きたいのかAと相談して、次回はビシッと決めて下さい。 期待してます。 | ||||
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とでも言ったらいいだろうか? 今風の話らしく話は国外へ飛ぶのだが、イタリア(だったっけ?)に行って自分を再発見出来たのだろうか? 連載中わたせせいぞうのイラストと話がなんかズレていたような気がする。あるいはマンガの原作にしてしまえば?とも思った。 しかしそこはさすがの綿矢さんで、破綻の無い物語には仕上がっていた。 評価が難しい。 | ||||
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綿矢さんの描く、実際に近くにいそうな等身大の女性の姿が好きで、この書籍も楽しみにしていました。やっぱり、ごくありきたりなんだけど何処か力強さを秘めた女性が、美しくそして面白く表現されていて楽しかったです。 女性という自分に変に固執してない所が好きです。 読みはじめた当初からAの存在はsiriみたいだなと思っていたら、同じ記述が作中に出てありました。主人公が切羽詰まっているにも関わらず、至極論理的に諭すさまには笑いました。あと、猛烈に肩マッサージに行きたくなりました。 文庫本化されるなら、是非手元に置いておきたいです。 | ||||
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面白かったです。 現代の30代のリアルな姿が描かれています。 主人公のみつ子は、伝統的な、恋愛をして結婚をするという道を進みたい気持ちはあるものの、自分のペースで生活をすることに落ち着いて充実しているので、改めて恋愛をする気になれない気持ちの狭間で揺れています。 その逡巡する思いがとてもリアルで、今日、結婚という道を進まない方が多い理由の一つが分かります。 主人公をはじめとして、主要な登場人物にいやな人がいないので、気持ちにさざ波を立てたくないとき、リラックスして楽しめる小説です。 | ||||
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主人公のみつ子を始め、作中の人物には深みが殆どないし、プロットの段階でもつまらないです。時々みつ子が自分の脳内にいる(そしてもう一人の自分でもある)「A」と話したり助言を頼んだりするのですが、そのためにこんな平凡な物語が面白くなるわけがいきません。読むのに値しない本です。 | ||||
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新聞の連載を楽しみにしていました. 普通に楽しい作品だったと思います. もっと続くものだと期待してはいたのですが. | ||||
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