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大地のゲーム
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大地のゲームの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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とても楽しく読めました。 | ||||
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大地震で壊滅した都市の大学が舞台の近未来もの(だろうか)。 時代も実は国も明らかになっていないのだが、往年の学生運動を彷彿させるような、大学を占拠しそこに住まう学生らの日々が描かれている。 為政者らしき学生のリーダがあらわれたりと、著者には珍しい作品。ただ、思想的な事はほとんど触れられていないし、大学の周辺には住民たちの日常があるなど、んんん?となるくらい中途半端。 タイトルの「ゲーム」から、そのあたりを察した方が良いのかな。まぁ、SFじゃないのだろうし、著者らしい感性で表現される精神的な孤独感は読み取ることはできる。 | ||||
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綿矢りさ作品にしては、パラパラとページをめくってしまう!という物語に惹き込まれる感覚は無かったです。 物語の設定が大袈裟なのに対し、人間関係や会話が業務的に感じ、登場人物に魅力を感じ無かったかな... | ||||
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21世紀末での大震災到来のお話……ですが、本書が発売された 2013年7月は、まだ東日本大震災の苦しみから解放されていない 方々がいるはずなのに、 「ゲーム」と題して書籍化するのは如何なものかと思いました。 余震に怯えながら過ごす学生たちの様子は、震災の恐怖を 思い出させられます。 物語が上手く震災への教訓としてまとまっているならば別でしたが、 まるで話が決裂しています。学生運動は必要だったのでしょうか? そもそも震災は必要だったのでしょうか? 綿矢りささん、最近不調気味なのでしょうか。 | ||||
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「大学」という限定された「囲い」の中で、すべてを寓意化し(未曾有の災害さえ)、しかも学生らしい世間知らずを恥じらいもせぬまま思いの丈を叫ぶ。──まるで、大学の演劇サークルの芝居だ。作家の出身大学はその本山であるから、勿論、作家は意識して、作品全体を「演劇的に」拵えてある。 96頁冒頭8行のマリの告白はその白眉であって、これぞ「学生演劇」の科白そのものである。そして、直後の主人公の反応が「きっと私よりもっと厳しい、貧乏な生活をしていたのだろう。」とまるで幼く貧弱なのも、まだ社会に出ていない学生の特権だ。だからこそ「学生演劇」には、未経験の世界を(故に痛みも知らぬまま)残酷に類型化しすぎるところがある。 この幼い主人公が作家の分身でないことを、切に願う。 | ||||
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大地震で多数の人が死亡し、生き延びた人々も、いつ来るかしれない余震におびえている。 そんな状況下での男女の愛憎とサバイバルの物語を描いたにしては、内容も描写も大雑把で、 リアリティーも深みも感じられなかった。 | ||||
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このタイトルの工夫のなさは一体何だろう・・と思いながら読んでみた。ひとことで言えば、 未来の大震災を、ふた昔以上前の学生運動やそこでの恋愛模様と絡めて描いたような作品。 重過ぎるほどのテーマを扱っている反面、話が徹底して「私」の周囲のごく狭い人間関係 から出ないところが、いささか「セカイ系」のようでもある(というより、未来の社会を描く となると相当な筆力が必要なので、半ば必然的に「セカイ系」に落ち着いたのだろう)。 出だしの一行はいつものように決まっているし、途中までは随所に「らしい」表現も 散見され、そこそこ破綻なく読めるのに、後半に入って一気に失速したという感じで、 いちばん気になったのは、時々セリフがいかにも作りものめいた長さで、しかもそれが どうやら意図的な仕掛けでもないらしいこと。正直、綿矢さんでもこういうメロドラマを 書こうと思ったりするんだ(でも、やっぱり向いてないな)と感じてしまった。 率直な読後感として、「リーダー」は結局何がしたかったのかという感じがするし、 もっと言うと、作者はこの作品でそもそも何を描きたかったの?という気がしてならない。 震災で日常が破壊された後に出現するのが、戦争や革命の一歩手前の学園紛争に似た 世界だったというのは、発想としてはやや安易な感じがする。他にも同じことを書いている レビュアーがいるように、震災についての綿矢さんの答えがこの作品でしかないのだと すると、被災者にまともに相手にしてもらうのは難しいと言わざるを得ない水準と思う。 | ||||
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世の「作家」や「芸術家」なんて言われる人たちは、ともすれば、さきの震災に対して自分なりに向き合わなければならないと思い込んでいる。それは被災地でボランティアをしているような実践家たちからすれば、「意味の無い向き合い方」だと批判すべきことなのかもしれないし、実際の被災者は「被災してないくせに何がわかる」と憤ることなのかもしれない。このレビューを書いている私でさえ被災していないのだから、震災文学のレビューをして何を言われるかわからない(し、何を言われても仕方が無い)。 でも、じゃあ無関心でいいのか。と、私は思う。 綿矢さんは別に娯楽小説を書いている訳ではないのだから、人を楽しませることに徹する義務も無いわけで、関心のままに、訴えたいままに小説を書くのが仕事であり、すべきことなのだと思う。この作品が彼女の震災に対するひとつの向き合い方であって、あくまで震災を馬鹿にしたり、パロディックに利用しているわけでは無い。 ただ、震災文学としては、「つかず離れず」で非常に居心地の悪い感覚があるのは確かかも知れない。3・11を確実に意識させつつ(というよりもこちらが先立っていて)、それでいて近未来の時代設定やアノミー的な状況は確実に現代のそれとは乖離している。 でも、これが精一杯なのではないか。所詮私たちは被災者の身にはなれないし、かといって変に同情するのも間違っているように思う。彼女なりの落としどころが、『大地のゲーム』だったのではないだろうか。そして私は、勝手ながらもそう酌み取りたい。 | ||||
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綿谷さんの文章は読んでいて引き込まれるけど、 震災の話は愉快ではありませんでした。 被災してないからこそ書けると思ってしまいました。 実際に被災された方は読むの辛いんじゃないでしょうか…。。。 綿谷さんには、一見優等生だけどコンプレックスがある、変な女の子が主人公の小説を書いてほしいです。 気楽に、ハラハラして、笑えるのが希望です。 ですから、私は☆一つとさせていただきます。 次作に期待しています。 | ||||
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ストーリー、展開は面白くなく、登場人物に魅力なし。平均以下のつまらなさ。いつもいつもなぜに書籍化できるのか疑問。 | ||||
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これまでの綿矢りさ作品とはまったく雰囲気の違った作品だけど、 大地震後の荒廃した日本を舞台にしているわりに、中身は恋愛小説。 派手なシチュエーションに対してストーリーが小さすぎる印象・・・。 どうして大地震を絡めなければならなかったのか理解できず、 震災で大変な思いをした方々の神経を逆なでするのではないかと不安すら覚えました。 意欲作なんだろうけど、失敗しちゃった? | ||||
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恋愛小説です。巨大地震後から描かれるので、サバイブする話ではありません。主要なキャラクターは、私、私の男、リーダー、マリの四人です。 私の男についてはそれほど触れられません。両親や仲間の死について悩んでいることくらいです。私の男は文字通りで、夫婦のように安定した関係です。ですので、恋愛感情が抜けていて、まるで保護者のようにも感じます。私の男は主人公と同じく、カリスマ的リーダーの語り手という役割が大きいです。主人公と私の男の出会いは、とても不自然なので笑えます。 リーダーは語り手の私、というフィルターを通すと太陽です。主人公はエネルギーをもらっています。リーダーは一段高いところから生き延びろとメッセージを発します。思想グループのリーダーであるのに、政治的な演説ではなく、牧師のような演説です。この作品が子供向けに思えるところです。主人公はリーダーと感情的なもつれや、深い話をすることはありません。遠巻きに見上げているだけです。リーダーはアイコンです。現実に向き合うのが辛いと感じる主人公。その未熟さと対比するのに丁度いい装置であり、恋愛対象でもあります。 マリはとにかく災難が降りかかるキャラクターです。女や男に、髪は引っ張られたり、学内を追い回されたりします。美しいのでリーダーと関係ができ、そのおかげで、嫉妬の対象にもなります。マリは主人公の暗さを増幅します。嫉妬心を煽るので、主人公はより不幸になる仕掛けです。 作中の二度目の巨大地震は、これらのキャラクター間で高まった緊張を、一度に緩ませます。 震災という舞台で、つまらない恋心を描いているので、まったく評価できませんでした。まるで中高生が書いた小説のようです。 | ||||
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21世紀終盤、首都を襲った大地震を生き延びた大学生の物語。 地震により、様々なものが変化した世界、社会。 余震の情報は、生きている人々の価値観、人生観に大きな影を落とす。 時代を先導する、もしくは煽動する、反宇宙派と名乗る思想団体のリーダー。 そしてそのリーダーに意見を言える私の男。 団体の仲間の私、仲間ではないマリ。 混沌とした世界で自らが生きていくか。 いろいろと考えさせられる。 さて、私は、この本のカバー表紙、および、帯に☆を2つ付けた。 帯と、カバー表紙、しっかり見てみてください。 たばこを持つ女性が銃をもっていたり、箱の中にいる少女が箱の中から出ていたり、コーンをかじっている少女がバケツの水をかぶせられていたり…。 なんて、おしゃれな装丁なんだろう。 カバーを外すと白を基調とした、惑星や宇宙を表しているらしきイラスト。 すばらしい!!! 読み終わった後に、あらためて余韻に浸れる。 | ||||
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2011年3月11日の大震災の記憶が早くもボロボロに風化しつつある現在、そんな日々を生きる若き作家が、そのような危険な徴候に対して決然と立ち上がり、それらの天災はこれからも繰り返される大地の法則であるから、あたかも大地とゲームを演じるごとく、すべての経験智と意志とノウハウを結集してこれらの再来に厳しく備えねばならぬと戒める、いわば警世の書である。 しかしながら、そうした悦ばしく価値ある意図とは裏腹に、震災で倒壊の憂き目に遭った大学の校舎の中で、数多くの家族や同胞を震災で喪いながらも、さながら70年年代の学園闘争のバリケードの内部の全共闘の学生のようにアナーキーに過ごす主人公たちの希望無き夜営生活の描写はいちおうはもっともらしくスケッチされてはいても、彼らの内在的な不安や孤独を生き生きと浮き彫りにしているとはいえない。 彼女の恋人や学内のリーダー的存在の男性や男女の友人たちといった青春群像が、なんだか劇画の中の出来合いの人物のように思われてあんまり感情移入できないのである。 本書の語り手はヒロインの「私」であるはずなのに、1ヶ所だけ突然学園のリーダー格の男性にとって替わられるのも、小説作法の致命的とは言えないにしても大きな破綻の要因をなしており、いやしくもプロの作家ならこういう不備は犯さないだろう。 小説の構想じたいは悪くないとしても、その実行のお膳立てはいささかお粗末なものではないだろうか。 | ||||
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「ひらいて」「しょうがの味は熱い」迄は好かったが 「憤死」で、もう読むのはやめようかと思ったが もう一度挑戦と思い「大地のゲーム」を読んだが、さっぱり分からない。 つまらない。 もったいぶった構成。もったいぶった表現。 「私の男」と何故表現するのか分からない。 「俺の女」への対語ですか。 震災に遭われた人たちが読んだらどう思うのだろうと怖くなった。 あまりに安易に大規模災害を物語の中に設定しているのではないだろうか。 「罪と罰」を引っ張り出して、さすがのプーチンも怒りますよ。 純粋理性批判に歯が立たなかったように、私には歯が立たない作品なのでしょうか。 ここまで理解できない小説ははじめてなので 一年後に再度、解釈と鑑賞してみます。 評価は暫定です。 佐藤優が「私のベスト3 2013」で挙げていました。 | ||||
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70年後くらいの日本が舞台の、ちょっと不思議な世界観の小説です。 正面から3.11の大震災をテーマとして扱っています。 話が展開されるのは、早稲田大学がモデルであろうある大学のキャンパス。 学園祭を控えた学生たちが、半年前の「あの夏」に起こったある災害と事件に向き合いつつ生活しています。 主人公の「私」は、「私の男」という恋人と付き合いつつも、カリスマである「リーダー」に惹かれてるのですが、 この「リーダー」がどんな人間なのか、「私」は「リーダー」をどう捉えるのか、というのが話の主軸です。 全体として、太平洋戦争と学生運動と東日本大震災がミックスされた感じの雰囲気。 絶望的状況のなかで、人間は何を考え、理想と現実とをどう捉えるのか、ということを描いた名作だと感じました。 おすすめです。 | ||||
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