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BUTTER
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BUTTERの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.40pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全122件 81~100 5/7ページ
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サスペンスとしての出来は大いに称賛する。 被告人の郷里を実在の町に設定している。現実の凶悪事件を下敷きにしフィクションとして作品を仕上げているのだから、被告人の郷里は特定されない架空の町にすべきだろう。被告人の出身地とされた土地の人々に対する配慮に欠ける著者のセンスに疑問を感じる。 | ||||
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ずっと気になっていた首都圏連続殺人事件をモチーフにした本を大好きな柚木麻子さんが書いてくれてドキドキしながら読みました。 木◯佳苗はこの本に怒っているみたいですが、特徴をよく捉えていると思います。 お料理もたくさん出てくるので読んでいるとお腹が空いてきます。 死刑囚を題材にした本ってだいたいが恐ろしい。常人には理解できない精神構造ですが木◯佳苗だけは何故か怖くない。その特徴をよく捉えている本だと思います。 | ||||
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これまでの柚月麻子の作品でトップクラスの読み応えがあった。 表現方法やストーリー展開も少し変わってきのかなと思った。 過去の作品のようにぶっ飛んだキャラクターは存在しないが、リアリティばかり求めた単調な作りでもなく、ちょうど良いバランスの作品だと思います。 | ||||
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欲望、抑圧、父親の死をカジマナに投影しながら、自問自答する主人公。人間の底にあるものを描きながらも、レシピと料理という花で物語という形が整えられている。バターで始まり、七面鳥料理で終わる。 | ||||
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Amazonでは批判的な声もあるが、十分に読み応えのある小説だった。なぜ、批判的なコメントが多いのだろう? あの木嶋佳苗事件を題材にしているが、あくまで題材で、本作には小説らしいオリジナリティもある。 木嶋にあたる犯罪者の女性が、「肥満で虚言癖もある」のに、本の主人公の記者と一緒に彼女の話を聞いていると、つい、同情的になるというか、肩入れしてしまうほど魅了されてしまうのが不思議だ。夢にまで見てしまった。 ただ主人公の親友が、失踪して事件関係者と同居する場面だけは、話の本筋と無関係な感じがしたし、少し違和感があった。また主人公の恋愛事情が進展しないのは最後までもどかしい。 この作者の別の作品もぜひ読んでみたい! | ||||
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すごくおもしろかったです。 若くもない美しくもない「あんな女」がどうやって何人もの男を手玉にとってきたのか。殺人犯とされる梶井真奈子本人はもちろんですが、「梶井真奈子が気になってしかたない」側の人間たちと、世間を掘り下げて進む物語は読み応えがあり、本当におもしろかったです。 日頃、胸の奥底に押し込んで見ないようにしている「何か」を引きずり出されているような思いでした。しかし、それは不快なのではなく、「自分自身の感覚」について考えさせられる時間でした。 洞察の深さに胸をつかまれ、感嘆の唸り声をあげて(心の中で)、しばし物想いにふけることも一度二度ではありませんでした。 なので、レビュー評価が思いのほか低く驚きました。いつもなら、人様の評価に引きずられて「自分の感想が間違えているのかな…」と不安になり、感動まで小さくしぼんでしまいます。 でも「BUTTER」を読んだ今だからこそ、自分の感覚感性で「すごくおもしろかった」と言いたいです。 「BUTTER」は木嶋佳苗事件のルポではないので、その期待が大きいと落胆する可能性大です。 | ||||
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女子校特有の距離感、女同士の機微、五感に訴える食べ物の描写、匂いに対する独特なアンテナ、柚木麻子らしい視野の狭さはそのままに実際の事件に取材して、自身の世界観は損なわず、時にざらっとした気持ちにもさせられる作品。引き込まれて絡め取られ一気に読みました。レビューが割れていることが意外です。小説ですよ。ノンフィクションではないです。 | ||||
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何人もの男性を死に追いやった女性の性格や心理の捉え方、また事件そのものについての解釈が面白いと思った。 題材が題材だけに楽しい話ではない。ただ、どうしてそのようなことになったのか、ということの答えが知りたくて、つい先へ先へと読み進めてしまう。 なお本筋とは全く関係ないところで、作者はボーダーコリーを見たことがないのではないかという点が気になってしまった。 | ||||
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男たちを手玉にとり殺害した事件の犯人として裁判中の梶井真奈子。彼女の記事を書くために奮闘する週刊誌記者の町田里佳。里佳は拘置所の梶井に面会するのに料理のレシピをきっかけにした。それが良かったのか、里佳は梶井との接触に成功する。 怖いのはここから。里佳が梶井に取り込まれ、どんどん梶井のペースにはまっていく。里佳の友人も巻き込み、さらに周辺の人々も巻き込む。読んでいて恐怖を感じる。実際に発生した首都圏連続不審死をモデルにしており、その事件を鑑みると、自分なんかすぐに殺されてしまう立場だろうし、物語の根幹にある狂気が自分を襲う。怖面白い作品だ。 | ||||
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面白かったです、前半は一気に後半、他の方も書いてましたが少ししつこいかな。星マイナス1にしました。「家庭的な女性」「女性と付き合ったことがない」「淋しい」などのキーワードがバターが溶けるように、グルグルと回ります。 杏さん主人公で映像化してほしいな。ずっと彼女をイメージして読んでました。 | ||||
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これは今の時代を生き抜く 、一つの形だったり思考だったり、、、 ここに犯人捜しというか、カジマナが自ら手で殺したとかは、本編の核ではないなと思った。 里佳の苦悩やら生き様やら、鬱になりかけな絶対絶命の瞬間の、意地を捨てる勇気や、またローンを組んで、までストイックに背水のシチュエーションを作る姿勢。 実際、子供問題の玲子やらいろいろ今のこの社会のひとつの縮図だったりもしたし。 ただ、 この長編のまとまりが今一つだった気がする。 直木賞候補どまりはその辺もあると思った。 最後の方はほんと緊迫、気迫ある内容だった。 ただトータルで引き付ける、緊張感が今一つだった。 でも決して悪い作品ではないし核の主張したい事のテーマはでかい! 表紙のデザインや質感もグッド! やっぱあとは作者のスタイルをもっとバランスというか。。。骨組みがほしかった。 ちびくろさんぼの虎の骨は?に疑問をもったように。。。 ある意味哲学的小説で、けっしてミステリー小説ではない! | ||||
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「おいしそうな料理がたくさん出てくるよ」という評判を受けて、食べ物目当てに本を購入しましたが、運悪く私はバター醤油ライスが苦手で、本来なら一発で惹き込まれるはずの所でハマれなかった悲しさがあります。ついでに私はバター室温保管派でして、冷蔵されたままでバターを使う最初の2品で大いに戸惑ってしまい、完全にツカミから漏れた。ラーメンもそんなに……。 期待していたグルマンディーズよりも、女性ならではの息苦しさから開放されたらどうですかというメッセージの方が印象的でした。日本の、日本では、と前置きして語られることが多かったけど、いやいやどこ行ったって同じですよ。女性なら誰でも共感する部分が少しはあると思います。まだ自信が持てない、自力でベストバランスを見つけられない若い人にこそおすすめしたい本です。 男性を輪の外にしたいわけではないですが、男性が読んでこの感じわかるでしょうか?特定の人 –例えば主人公リカさんやアイドル恵ちゃん- だけじゃなくて女性全体にかかっている圧力的なものを、あなたの家族や恋人も日常的に感じて生きてきたのだよ。っていう。あっちにはあっちの世界観があると思いますから別に知らんでもいいですかね。 | ||||
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Amazonで酷評投稿や☆1つや☆2つがあまりにも多いので、購入をためらいましたが、なーんだ面白いじゃん! 木嶋佳苗をモデルにしたカジマナがどのように男達を籠絡していったのか、どのように殺害したのかをフィクションでいいから読みたい、実際の事件と擦り合わせて読みたいという期待を持っていた人は、ガッカリしたかも。 物語の本筋は、里佳(主人公)や里佳の親友が獄中のカジマナの言動に翻弄されながら、無意識下に沈めていた自分のエゴ、罪悪感、ヒリヒリするような渇望にたどり着く…というところではないでしょうか。 多くのレビューと反対に、前半は胸焼けしそうになりながら食べ物の描写を読みました。 時々「シャリアピンパイ」とか検索しましたけどね(笑) 里佳の親友が、仰天するような行動に出たあたりから、加速度つけて読みました。 前半のどろどろした噴火前のマグマのような不穏さから変化していき、凍えてる時温かいシチューを食べて胃がほっこりするような読後感で終えられたので、買って良かったです。 ちなみに、エシレバターは、高いけど最高に美味しいです。カルピスバターより濃厚で深い甘味があります。おすすめです。 | ||||
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あくが強い女性、そしてその女性を軽蔑したり、自分とは世界の違う世界の人間のように感じながらも目が離せない気持ち、これがあるから 女性週刊誌がなくならないんだろうなと思いました。 孤独な老人、共働きの女性のしんどさやいまだに残る女性蔑視の習慣なんかをからめて目が離せない小説で読みごたえもあったと思います。 結局このモンスターのような女性は古いやまとなでしこ的な武器を使う最新型の犯罪者で頭もよいのが面白いんでしょうね。 ラストはちょっと理想的というか夢見がちですが、この小説を読むターゲットが好みそうな感じの生活なんでしょう。 | ||||
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食べ終わるのが寂しくなる位美味しいケーキのような本でした。 とにかくバターが食べたくなる。そういう意味では、大人向けのぐりとぐらと言っても過言ではないかもしれません。 モデルとされている木嶋佳苗が、自身のブログでこの小説に怒り狂っているのもまた興味深い。 一方で、伊藤詩織さんのブラックボックスを思い出す部分もあり、被害者と加害者の間の薄氷が割れるような気持ちにもなりました。 この一冊で読者も色んな気持ちになる、フルコースのような作品です。 | ||||
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これは柚木麻子の新境地! あの木島佳苗が引き起こした 「首都圏連続不審死事件」をモチーフにした作品です。 ノンフィクションやルポではなく、あくまであの事件を連想させるだけのフィクションですが、 木島佳苗ご本人はこの作品を読んで激怒したそうです。 とにかく上手いな~と思ったのは、バターという食材の特徴を、印象強く利用してるとこ。 あまりの濃厚さに胸やけしそうでした。おなかいっぱい! 当然のことながら食べ物の描写も多いのですが、 欲望のままに食の快楽を満たしていく様子は、 性的な表現を使っているわけではないのに、たまらなくエロい! 特に主人公の里佳と篠井さんの鉄板焼きの場面などはゾクゾクするほどです。 後半にすすむにつれ、ストーリーが読みたい方向とは別の方へ流れていったのが残念。 犯罪者と記者である里佳のスリリングなやり取りが面白かったのに、 なぜかいつのまにか里佳の成長物語に変わってましたw ちびくろサンボのトラたちがぐるぐる回って溶けあって、バターになってしまったように、 里佳の周りの人間関係もみんな交じり合って、全員知り合いになって、仲良くなって、 ハートウォーミングな雰囲気がなんだかなぁ・・・。 最後に一言。 166センチ、59キロはそんな騒ぐほど太ってないと思いまーす。 数カ月で49キロからの10キロ増には周囲は驚くかもしれないけど、 この身長なら59キロだって健康的。なんの問題もないでしょう。 | ||||
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主人公の里佳が梶井真奈子という女性に惹きつけられ翻弄されながらも、徐々に洗脳からた解放され自分の生き方、自分にとっての適量を見つけていくお話。序盤、主人公のあまりの梶井への傾倒ぶりに容疑者なのになぜ…とついていけない部分もありましたが、この本は梶井が有罪か無罪かを問うというよりも、まさにそのついていけない部分、梶井真奈子への執着の解明こそがフォーカスされている部分でした!最後きれいに纏まりすぎてる感じがしましたが面白かったと思います。また本書はとにかく料理、特にバターに関しての記述がやたら多いです。読書中やたらバタークッキー等のバター料理を食べてしまいカロリーオーバーは覚悟です。主人公同様、自分も梶井真奈子に洗脳されてしまったうちの1人なのかもしれないなぁ。 | ||||
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なぜこの人が魔性の女?と話題になったシリアルキラーがモデルなのは明らか。 中盤以降は、読者の関心が、自然と主人公と親友、恋人、職場の人々に移ってゆくような展開になっています。 長編だけど面白くて最後までハイペースで読みました。 | ||||
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今年一番読み応えのあった小説。 この本をしばらく手に取らなかったのは木島事件がベースということで、私はそれに興味はなかったからである。 しかし、雑誌で引用されていた牛舎の表現に圧倒させられるものがあり、この本を手に取った。 これは、たまたま木島事件をベースにしているにすぎず、過去から現在に至る社会的弱者の女性すべてが手に書かれている。学校、会社、家庭など、様々なグループの中での行き詰まりを感じ、もし自分を責めている女性がいたらぜひ読んでほしい。過去の社会的規範から精神的に自分を解き放つためのヒントがさりげなく散りばめられている。 はたしてバターが本物でマーガリンが偽物なのか? 一般的なバターは雄不在で雌は人工授精させられている。その製造過程のなんと人工的なこと。いつの間にか「本物」=「ルール」となっているものを一度疑え、だれもそれで自分を他人を縛る権利なんてない。 | ||||
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「人は見たいと思う現実しか見ない」とはガリア戦記でのカエサルの言葉ですが、2000年経ってもこの真実は変わらない。連続殺人犯の梶井真奈子の物語には都合の良い「現実」に溢れている。その中から何を切り取って読者に伝えるのか、週刊誌記者の町田里佳との真剣勝負に親友が割り込み、物語は展開していく。 それらの時間のかかるプロセスを彩るのが、バターをふんだんに用いた料理の数々と、女性の人間関係を巡る葛藤。筆者は女性の生き難さを様々に挙げつつ、特に男に対してはかなり否定的。登場する五組の夫婦のうち、三組が離婚乃至破綻しているというのは、筆者らしいリアリズムも少し勢い余った感すらある。 里佳がカジマナの勢いに押され感化される前半から、その正体に辿り着きつつ自らの生き様を見い出す後半へ。ここに共感できるかどうかでこの本の評価が変わってくるのだけれども、個人的には若干の退屈感は否めなかった。小説の終わりに救いなりカタルシスなりを求めるのだとしたら、女性にはともかく、男性には少し苦味が残る。それを筆者らしいリアリズムと感取できるかどうか。 | ||||
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