■スポンサードリンク
BUTTER
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
BUTTERの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.32pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 61~80 4/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは今の時代を生き抜く 、一つの形だったり思考だったり、、、 ここに犯人捜しというか、カジマナが自ら手で殺したとかは、本編の核ではないなと思った。 里佳の苦悩やら生き様やら、鬱になりかけな絶対絶命の瞬間の、意地を捨てる勇気や、またローンを組んで、までストイックに背水のシチュエーションを作る姿勢。 実際、子供問題の玲子やらいろいろ今のこの社会のひとつの縮図だったりもしたし。 ただ、 この長編のまとまりが今一つだった気がする。 直木賞候補どまりはその辺もあると思った。 最後の方はほんと緊迫、気迫ある内容だった。 ただトータルで引き付ける、緊張感が今一つだった。 でも決して悪い作品ではないし核の主張したい事のテーマはでかい! 表紙のデザインや質感もグッド! やっぱあとは作者のスタイルをもっとバランスというか。。。骨組みがほしかった。 ちびくろさんぼの虎の骨は?に疑問をもったように。。。 ある意味哲学的小説で、けっしてミステリー小説ではない! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「おいしそうな料理がたくさん出てくるよ」という評判を受けて、食べ物目当てに本を購入しましたが、運悪く私はバター醤油ライスが苦手で、本来なら一発で惹き込まれるはずの所でハマれなかった悲しさがあります。ついでに私はバター室温保管派でして、冷蔵されたままでバターを使う最初の2品で大いに戸惑ってしまい、完全にツカミから漏れた。ラーメンもそんなに……。 期待していたグルマンディーズよりも、女性ならではの息苦しさから開放されたらどうですかというメッセージの方が印象的でした。日本の、日本では、と前置きして語られることが多かったけど、いやいやどこ行ったって同じですよ。女性なら誰でも共感する部分が少しはあると思います。まだ自信が持てない、自力でベストバランスを見つけられない若い人にこそおすすめしたい本です。 男性を輪の外にしたいわけではないですが、男性が読んでこの感じわかるでしょうか?特定の人 –例えば主人公リカさんやアイドル恵ちゃん- だけじゃなくて女性全体にかかっている圧力的なものを、あなたの家族や恋人も日常的に感じて生きてきたのだよ。っていう。あっちにはあっちの世界観があると思いますから別に知らんでもいいですかね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
Amazonで酷評投稿や☆1つや☆2つがあまりにも多いので、購入をためらいましたが、なーんだ面白いじゃん! 木嶋佳苗をモデルにしたカジマナがどのように男達を籠絡していったのか、どのように殺害したのかをフィクションでいいから読みたい、実際の事件と擦り合わせて読みたいという期待を持っていた人は、ガッカリしたかも。 物語の本筋は、里佳(主人公)や里佳の親友が獄中のカジマナの言動に翻弄されながら、無意識下に沈めていた自分のエゴ、罪悪感、ヒリヒリするような渇望にたどり着く…というところではないでしょうか。 多くのレビューと反対に、前半は胸焼けしそうになりながら食べ物の描写を読みました。 時々「シャリアピンパイ」とか検索しましたけどね(笑) 里佳の親友が、仰天するような行動に出たあたりから、加速度つけて読みました。 前半のどろどろした噴火前のマグマのような不穏さから変化していき、凍えてる時温かいシチューを食べて胃がほっこりするような読後感で終えられたので、買って良かったです。 ちなみに、エシレバターは、高いけど最高に美味しいです。カルピスバターより濃厚で深い甘味があります。おすすめです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あくが強い女性、そしてその女性を軽蔑したり、自分とは世界の違う世界の人間のように感じながらも目が離せない気持ち、これがあるから 女性週刊誌がなくならないんだろうなと思いました。 孤独な老人、共働きの女性のしんどさやいまだに残る女性蔑視の習慣なんかをからめて目が離せない小説で読みごたえもあったと思います。 結局このモンスターのような女性は古いやまとなでしこ的な武器を使う最新型の犯罪者で頭もよいのが面白いんでしょうね。 ラストはちょっと理想的というか夢見がちですが、この小説を読むターゲットが好みそうな感じの生活なんでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
食べ終わるのが寂しくなる位美味しいケーキのような本でした。 とにかくバターが食べたくなる。そういう意味では、大人向けのぐりとぐらと言っても過言ではないかもしれません。 モデルとされている木嶋佳苗が、自身のブログでこの小説に怒り狂っているのもまた興味深い。 一方で、伊藤詩織さんのブラックボックスを思い出す部分もあり、被害者と加害者の間の薄氷が割れるような気持ちにもなりました。 この一冊で読者も色んな気持ちになる、フルコースのような作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは柚木麻子の新境地! あの木島佳苗が引き起こした 「首都圏連続不審死事件」をモチーフにした作品です。 ノンフィクションやルポではなく、あくまであの事件を連想させるだけのフィクションですが、 木島佳苗ご本人はこの作品を読んで激怒したそうです。 とにかく上手いな~と思ったのは、バターという食材の特徴を、印象強く利用してるとこ。 あまりの濃厚さに胸やけしそうでした。おなかいっぱい! 当然のことながら食べ物の描写も多いのですが、 欲望のままに食の快楽を満たしていく様子は、 性的な表現を使っているわけではないのに、たまらなくエロい! 特に主人公の里佳と篠井さんの鉄板焼きの場面などはゾクゾクするほどです。 後半にすすむにつれ、ストーリーが読みたい方向とは別の方へ流れていったのが残念。 犯罪者と記者である里佳のスリリングなやり取りが面白かったのに、 なぜかいつのまにか里佳の成長物語に変わってましたw ちびくろサンボのトラたちがぐるぐる回って溶けあって、バターになってしまったように、 里佳の周りの人間関係もみんな交じり合って、全員知り合いになって、仲良くなって、 ハートウォーミングな雰囲気がなんだかなぁ・・・。 最後に一言。 166センチ、59キロはそんな騒ぐほど太ってないと思いまーす。 数カ月で49キロからの10キロ増には周囲は驚くかもしれないけど、 この身長なら59キロだって健康的。なんの問題もないでしょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公の里佳が梶井真奈子という女性に惹きつけられ翻弄されながらも、徐々に洗脳からた解放され自分の生き方、自分にとっての適量を見つけていくお話。序盤、主人公のあまりの梶井への傾倒ぶりに容疑者なのになぜ…とついていけない部分もありましたが、この本は梶井が有罪か無罪かを問うというよりも、まさにそのついていけない部分、梶井真奈子への執着の解明こそがフォーカスされている部分でした!最後きれいに纏まりすぎてる感じがしましたが面白かったと思います。また本書はとにかく料理、特にバターに関しての記述がやたら多いです。読書中やたらバタークッキー等のバター料理を食べてしまいカロリーオーバーは覚悟です。主人公同様、自分も梶井真奈子に洗脳されてしまったうちの1人なのかもしれないなぁ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なぜこの人が魔性の女?と話題になったシリアルキラーがモデルなのは明らか。 中盤以降は、読者の関心が、自然と主人公と親友、恋人、職場の人々に移ってゆくような展開になっています。 長編だけど面白くて最後までハイペースで読みました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今年一番読み応えのあった小説。 この本をしばらく手に取らなかったのは木島事件がベースということで、私はそれに興味はなかったからである。 しかし、雑誌で引用されていた牛舎の表現に圧倒させられるものがあり、この本を手に取った。 これは、たまたま木島事件をベースにしているにすぎず、過去から現在に至る社会的弱者の女性すべてが手に書かれている。学校、会社、家庭など、様々なグループの中での行き詰まりを感じ、もし自分を責めている女性がいたらぜひ読んでほしい。過去の社会的規範から精神的に自分を解き放つためのヒントがさりげなく散りばめられている。 はたしてバターが本物でマーガリンが偽物なのか? 一般的なバターは雄不在で雌は人工授精させられている。その製造過程のなんと人工的なこと。いつの間にか「本物」=「ルール」となっているものを一度疑え、だれもそれで自分を他人を縛る権利なんてない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「人は見たいと思う現実しか見ない」とはガリア戦記でのカエサルの言葉ですが、2000年経ってもこの真実は変わらない。連続殺人犯の梶井真奈子の物語には都合の良い「現実」に溢れている。その中から何を切り取って読者に伝えるのか、週刊誌記者の町田里佳との真剣勝負に親友が割り込み、物語は展開していく。 それらの時間のかかるプロセスを彩るのが、バターをふんだんに用いた料理の数々と、女性の人間関係を巡る葛藤。筆者は女性の生き難さを様々に挙げつつ、特に男に対してはかなり否定的。登場する五組の夫婦のうち、三組が離婚乃至破綻しているというのは、筆者らしいリアリズムも少し勢い余った感すらある。 里佳がカジマナの勢いに押され感化される前半から、その正体に辿り着きつつ自らの生き様を見い出す後半へ。ここに共感できるかどうかでこの本の評価が変わってくるのだけれども、個人的には若干の退屈感は否めなかった。小説の終わりに救いなりカタルシスなりを求めるのだとしたら、女性にはともかく、男性には少し苦味が残る。それを筆者らしいリアリズムと感取できるかどうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
非常に興味深く読ませていただきました。 どの登場人物にも少しずつ共感する中で、誰の中にもある、澱のようなトラウマや重荷から逃れるには、ある時期真剣にそこに向き合わなくてはいけないのだ、、と気づきました。 主人公がもがきながら、真摯に受け止め再生しようとする様はとても勇気を貰いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何気ない情景描写の設定やシナリオが奥深いのでオドロキ。背景が蘇ります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
食欲を抑えるのが大変でした。ちゃんと料理しようと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
1日の休暇を全部この作品に使いました。読了しないと外に出ていけないような気分になりました。 2年前の夏の休暇に北原みのり氏『毒婦。木嶋佳苗100日裁判傍聴記』を講談社文庫で読み、後頭部がジンジンしたことと、面白かったのに誰にも「『毒婦。』が面白かったよ!」と言わなかったことを思い出しました。今回たまたま買ったHanakoに「食べ歩き、お取り寄せ、そして自慢の手料理を綴ったブログを残し、結婚詐欺と殺人の容疑で塀の中に囚われた梶井真奈子。」と本書の紹介文があり、山崎ナオコーラ氏とトミヤマユキコ氏の書評を読んで、読んでおきたいと思って本屋さんの平台から手に取って一心に読みました。 小説は時代や社会を背景に、作家が人物像や関係性や出来事を構造化してつくるもの。その意味で、この作品は成功しています。女の身の周りの話題を真面目に取材して掘り下げたなァと感心しました。 後半3分の1は、主人公にどんな結末が訪れるのか、だいたい予想がついたので、やや白けました。やっぱり勝ち組?魔法少女キャラ?でないと、作品て終われないのかな~ 主人公が作品の中で成長する小説は好きだけれども、立派になりすぎて、手の届かない神のような存在になってしまうのが惜しい。ということで-☆です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
無性にバターが、しかも高級なやつが食べたくなりました。食べることへの執念が愛しく描かれているのは、例のブログを彷彿とさせます。 評価の分かれる作品のようですが、私は☆4つ。女性としての価値観、喜び、そして哀しみの数々が、溶けたバターのようにジンワリ染み入ってきました。木嶋佳苗役と家族、主人公と恋人、その友人と夫、人々の心理が様々に絡み合い、運命が螺旋を織り成していく様は圧巻。タイトルの秀逸さ、表装の絵も素敵。 ☆ひとつマイナスなのは、あんな風に易々と犯罪者の家族が家庭内に取材者を入れるものだろうか、妹がお喋り過ぎなのは何故?という疑問だけが最後まで払拭出来ませんでした。 木嶋佳苗がこの作品を酷評したそうで、名前を使われただけでなく、あまりにも人物像が的を得ているせいではないかしらと思ったり。登場人物たちにノンフィクションと勘違いしそうなリアルを感じました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
縦糸は『悪女について』の究極版みたいなのだが、バターがらみの横糸(酪農・料理ネタから「ちびくろさんぼ」まで)がみごとに織り合わされて、ぎっしり噛みごたえのある良書でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
木島佳苗事件にも料理にも興味のないおじさんなので、なんだかな~と思いながら読み進めたら、だんだん引き込まれてしまった。 ハッピーエンドに上手にまとめ、食欲と元気が増した読後感! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
序盤、とにかく、コッテリなバターの表現でオエ〜となりまして…。 中盤〜終盤と、話が進むに連れアッサリとした食物へシフトしてゆきますが、このドロっとしたカバーイラストを見るにつけ、腹が重だるくなり、食欲減退。 おかげ様で読後2ヶ月ほどで、5kgほどへりました! どんな ダイエット本も大して結果が得られなかつたのにコレは、すごく効きます。 最高のダイエット本です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
いくつもの伏線が張られており、最後はきれいに終結してとても面白かったです。 バターがいろいろを象徴しているモチーフになっています。バターを使った食べ物の描写力は見事で思わず、バターライスが食べたくなります。 ちびくろサンボの物語に沿った構成になっているのかなと思います。「ちびくろサンボ」はうろ覚えですが、ちびくろサンボ一家の敵であるトラたちが争いあって一本の木の周りをぐるぐる追いかけあっていると、そのトラが溶けてバターになったのでサンボ一家はケーキにバターをかけて食べました!みたいな話だったと思います。(ちなみに、件の絵本が人種差別問題で発行停止になったことは、さらっと書いてあります。)この話を知らなくても、楽しく読めます。ゆっくり、味わいながら考えを巡らせて読むと楽しい1冊です。 木嶋佳苗は関係ありません。似て非なりといった感じです。 とにかくバターが食べたくなる、秀逸な作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間の欲を濃厚な筆致で描き出した傑作。一気に読破した。ただ(事実を基にした)フィクションとして読むべきだと思う。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!