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オブリヴィオン
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オブリヴィオンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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冬雷を読んで遠田作品のファンとなり、以後遠田作品を読んでいます。 | ||||
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小説としての高い完成度を感じる作品です。この作者特有の導入部からのフルスロットルには慣れてきましたがそれでも想像を超える強引さがむしろ心地よくなってきました。 そこからの伏線の埋め込みはすべて回収されていきますので読者としては錯誤することなく安心してページをめくることができました。過去の因縁、血の因習、家族の束縛、暴力、心理的拘束、拉致,依存症などなどテーマも盛りだくさんでどう収束されるかの心配はまったく必要ありませんでした。「奇跡」をめぐるオカルト的要素に若干の違和感はありましたが物語の構成上どうしても必要な要素であることも理解できました。 そしてなんといっても必ず最後に「やり直せる希望」があったことです。直球勝負ながらフォークボールの落差、スライダーのキレ、そして侮れないスローカーブにきりきり舞いです。 | ||||
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「本の雑誌が選ぶ2017年度ベスト10」第1位と評価が高かったので購入しました。しかし、イマイチでした。 妻・唯を殺したいほど憎んだ主人公の心情がイマイチ理解出来ないし、「奇跡」があまりにも現実離れしています。また、義兄・圭介の驚愕の過去の出来事には引いてしまいました。それはあり得ない。もっとストーリーにリアリティー性が欲しかった。あまりにフィクション性が強すぎて、身近な話しとして受け入れられなかった。 | ||||
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登場人物のひとつひとつの発言や行動、描写がグサグサと刺さります。これほど終始一貫して読者の心を掻き乱す小説はめずらしいのではないでしょうか。 後半から物語を動かす鍵となる「奇跡」は、リアリスティックな作品世界とはややそぐわないかもしれません。それでも、全体の調和を崩すほどではないと個人的には思います。 終盤に明らかになる驚愕の真相は誰も予想できないでしょう。それでもしっかりと伏線は張ってあり、作者の精緻な筆致が光ります。 『アンチェルの蝶』には及びませんが遠田潤子さんの著作の中でも傑作といえると思います。 | ||||
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居心地の悪さを感じつつ、次の展開を早く知りたい思いが強い。必然的に一気読みになってしまう。 最近、気に入っている作家の一人です。 | ||||
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話の流れにリアリティがなく、最後まで入り込めなかったです。最後に全てが繋がる系の話ですが、無理があるというかそれに気付くのがあまりにも不自然。最後まで「筆者の作り話」という感じ。なぜみなさんの評価が高いのかよくわからないくらいです。最後まで読むのがしんどかったです。 | ||||
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遠田さん、初めて読みました。 「後悔」がずっと物語の根底をとなっているけれども、人はそれだけでは生きていけない。 忘却や赦しがあるからこそやり直しができる。 そこには少なくとも希望があり、初めてなんとか一歩を踏み出して生きていけるのかもしれないと思いました。 | ||||
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私も色々あって子供時代はかなりキツイ経験をしました。金銭的には恵まれていたから、それだけでも相当マシですが、トラウマレベルの嫌なこともたくさんあったので、共感する部分がありました。ここまでひどくはないですが。 これは贖罪の話なのですが、主人公はもうなるべくして不幸になってしまいました。そういう人たちは、昨今、本当にたくさんたくさんいると思います。最近は特に増えていると思います。親がどうしようもない人たちで、もうそういう運命から逃れようがないというような。けれど逃げることは可能だし、色々な選択肢もあります。努力すれば、本当に道も開けます。親のことで悩んでいる人は、是非色々な大人に相談して欲しいですね。 | ||||
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「雪の鉄樹」が強烈だったので、続けて読みました。 が、主人公のキャラが似てるので混乱してしまう…。時間を空けて読んだ方がいいかも。 後悔をもつ主人公を描かせると遠田さんは強烈ですね。 | ||||
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「雪の鉄樹」、「冬雷」に続き、本書を読みました。 物悲しいOblivionのバンドネオンの音色が心に響き渡る空間が似合う。 忘れ去ることができない苦悩。 いつまでもその位置で止まってしまう。 忘れてはいけない。 何もかも。 心の奥底に閉じ込めていた記憶。 その旋律は息苦しい。 絶望が漂う。 唯、冬香。 深い傷。 どろどろしたつながり。 それでいて、ふとした瞬間に美しいメロディが見え始める。 生き生きとし、しあわせいっぱいでロマンチックだったころ。 発せられた言葉がキーとなり、徐々にミステリーが解き明かされていく。 そのクライマックスが深く心に刻まれる。 | ||||
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雪の鉄樹で知ってから遠田さんの作品はすべて読んでいます。本当に人間の後悔を描くのが上手い。過去を引きずり孤独に苛まれながらも、すれ違う心を通わせたいという人間の弱いところを炙り出すのが上手い。こちらの感情が嫌でも揺さぶられます。 今回も主人公の男はこれまでの人生に後悔しか持っておらず、すべての人の不幸は自分のせいだと思っています。その自らの責めっぷりは雪の鉄樹の主人公よりも強いものかもしれない。妻を殺して出所し、新しく住むことになったアパートの隣に住む女性との関わりから、物語は動いていきます。遠田さんの全作品に言えることは、男女の物語であるにもかかわらず、ありがちな恋愛物語になってしまわないこと、話の内容は息苦しくなるほど重たいのに、読後感は温かい気持ちでいっぱいになれることです。 いつも主人公には「救い」が用意されていて、わたしもその「救い」が欲しくて遠田さんの作品を読んでいるのかもしれません。 個人的にはアンチェルの蝶に続いておもしろかった。 これからも追いかけていきたいと思える、数少ない作家さんです。 | ||||
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前作『冬雷』の余韻漂う秀作。タイトルはアルゼンチンタンゴの名曲から。YouTubeにいろんなバージョンがアップされているのでご一聴を。意味は「忘却」「赦免」――この作品の基本テーマである。読み進むごとにそのテーマの輪郭が明確に浮き上がってくる。ただ、冒頭から頻出する「おれが唯を殺した」は、なんのことはない不慮の事故死である。傷害致死で数年間刑務に服する設定は「空とつながる奇跡」とともにリアリティがいささか脆弱ではないだろうか。2人組の嫌がらせ場面をはじめとする大阪弁のえげつないせりふは今作でも健在。ここまで書き込めるのはさすがだ。 | ||||
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大きな十字架を背負う主人公。抗えない境遇で母のいる国に帰る夢を見ながらたった一人で必死で踏ん張って生きる少女。主人公と彼を取り巻く人物らはとてもとても暗い沼に浸っているような、そんな日々を送っている。その人物たちの行く末、主人公の娘の出生の真実…(本当にどうなるんだろう?)と思わず息を飲み込みながらの一気読み。 生きるってことはやっぱり素晴らしいんじゃないか‼︎と信じる力を与えてくれるような物語だった。 | ||||
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