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信長の二十四時間



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【この小説が収録されている参考書籍】
信長の二十四時間
信長の二十四時間 (講談社文庫)

信長の二十四時間の評価: 2.92/5点 レビュー 12件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.92pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

本能寺の変に至るまでは面白かったけど。

天正伊賀の乱の直後から話が始まり、百地党の忍者が仲間の恨みを晴らすために様々な人間の思惑の下に信長の家臣を巻き込むという展開は面白かったのだが本能寺の変の後のラストが頂けなかった。
 羽柴秀吉と黒田官兵衛が自己保身の為に信長を殺すという展開は上田秀人氏の小説でもあった展開だが、本作では明智光秀に罪をかぶせるという腹黒さと秀吉の残酷な面が書かれてます。
 本作では信長の真意が平清盛に成ろうとしていたが朝廷がそれを許さず、その事により足元をすくわれることに成るが、朝廷の為に動いていた忍者により死よりも辛い罰を受けることに成るという終わり方なのだが、あまり好きになれなかった。
信長の二十四時間 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:信長の二十四時間 (講談社文庫)より
4062937840
No.3:
(3pt)

ラストが惜しい

本能寺の変の真実を大胆な仮定で語る作品 
文章に無駄な贅肉がなく、そこそこの文量があるにかかわらず読みやすい
言葉の選び方もスマートなので内容がすんなり頭に入ってくる
なにより読み物としてのエンタメ性も高い
既存の本能寺の変の概念を一度バラバラに崩してみて
更にあちこちからパーツを持ち寄り
それがなぜかピタリと当てはまってしまったという
話の内容にも齟齬がなく読みごたえがある
(多少の無理やりさ加減はあるものの、それは現実世界にもままありがちなので許容内)

ただし、ラストが酷い
なんなら尻切れトンボといわれようとも
最後のエピローグはすっぱりと削ってしまった方が良かったように思います
本能寺の変の裏で暗躍した人達が
ある者は歴史の表舞台で更なる活躍を遂げ
またある者は歴史の陰へと消えていく
それで良かったのではと思えるほどにラストに詰め込まれた設定が無意味
それまでの話の筋とは全く別ラインのオチへと進んでいく
なぜいきなり伊賀者は人でなしとかの話になる?(忍びの国の影響?)
唐突すぎるI'm your father(fatherじゃないけど)
やっぱり根本は一本じゃなかった伊賀者 などなど
いや、これそんな話じゃなかったでしょ? と呆然としたままの読了となりました
信長の二十四時間 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:信長の二十四時間 (講談社文庫)より
4062937840
No.2:
(3pt)

読み物としては悪くないが…

諸説いろいろある”本能寺の変”を読み物として取り扱うということは、諸説ある中から著者なりに信じる説を元に描くことが従来のセオリーであるが、同時に、真相が定まらない事柄なだけに、史実の中にオリジナリティを自由に盛り込めることのできる余裕が他の歴史的事件以上にあるという点において、作家の歴史観ならびに小説手腕の見せ所でもある。

今作においては、被害者たる信長自身、朝廷・秀吉・家康・光秀・信忠という、諸説ある陰謀説・主犯説にあげられる人物の事変前後の動向を、伊賀忍の生き残りたちが信長暗殺計画に仕立て上げていく、いわば陰謀説の寄せ鍋的な内容。

三職推任・正親町天皇の譲位問題に絡む、信長の対朝廷政策ならびに毛利討伐後の天下布武の将来構想についての見解、無防備同然での本能寺宿泊の謎については、池宮彰一郎の『本能寺』、加藤廣の『信長の棺』シリーズ、山本兼一の『信長死すべし』などに通じるもので、目新しさこそは感じない。

だが、宿願叶いつつある状況を伴天連献上のチーズ&ワインにて祝杯を上げるお洒落なセレブ信長、本能寺にて所有の茶道具名物を自慢気に公開する見栄っ張りでお茶目な信長、忠犬同様の舎弟・家康やプチ反抗期的な嫡男・信忠との心理的駆け引きをする信長、ラストシークエンスにおけるウルトラクイズの罰ゲームやタイムボカンシリーズの悪玉トリオへのお仕置きのような(傍目に哀れかつ滑稽な)信長の顛末は、ある意味において斬新だ。

時代小説の体裁を借りた、巨大マフィア組織の内輪揉めと崩壊を描いたような印象。
頭脳明晰・教養がなまじあるがゆえに、クソ真面目に思い悩み進退について逡巡する光秀が、知らず知らずのうちに実行犯に仕立て上げ荒れていくさまは、企業論理や政官財のきな臭い癒着迎合により振り回される、中間管理職サラリーマンの悲哀にも通じるものがある。
信長の二十四時間Amazon書評・レビュー:信長の二十四時間より
4140056339
No.1:
(3pt)

オチが……

信長が本能寺で死んだのは、臣下の思惑・忍びの思惑・朝廷の思惑などが絡み合った結果であるという説を描くこの作品。
忍びたちが信長を恨む理由や、家康や秀吉、光秀といった人間たちの立ち振る舞いや計略などが良く書けています。
最終的に筋は通っていますし、大きな矛盾なども見当たりませんでした。このあたりは評価したい。

しかし、この作者の最大の弱点「オチが迷走する」。これは、この作品でも遺憾なく発揮されました。
信長が好きな方には大層後味が悪い作品になってしまっていると思います(筋は通ってるんですけどね。目新しさでも狙ったのかな?)。
何故ごく普通に流さなかったのか。作者は信長が嫌いなのかな??何とも言えない苦笑いがこみ上げるラストでした。
あと、突っ込みどころとしては「24時間」のみが描かれているわけではありません。
このあたりに注意して手にとって欲しい1冊です。
オチの分、星の数は減らしました。秀吉が好きな方の方が、好感度が高そうな本だと思います。
信長の二十四時間Amazon書評・レビュー:信長の二十四時間より
4140056339

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