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八月十五日に吹く風
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八月十五日に吹く風の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 21~40 2/5ページ
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キスカ島撤退作戦の一連の動きがよく分かりました。人物の心理描写も良くできているし、エンターテイメントととしても優れた作品だと思います。ただし、文庫本の解説は酷い!憲法改正に関する自分のこだわりを披露して何になる?この解説のおかげで、なんか後味が悪くなった。 | ||||
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キスカ島撤退の話、特に木村昌福のことは知っていましたが一つの事件が多くの繋がりの中に成り立っていることを知ることができたのは幸いです。その中心が戦時下の全体主義の中で個人の信念で行われたことは、ノモンハン、沢村栄治、の番組で日本人であることに自信を喪失していましたが一服の自信を持て、夏に考える幅が広がった気がします。ありがとうございました。 | ||||
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出張の飛行機が行きも帰りも遅れ、一気に読めてしまいました。今日は8月14日。ちょうど良い時期に読めたと思います。やはり戦争はどんな理由でもダメだよなぁ〜。こういう人が日本の軍隊にもいたんだろうなぁ〜と思うと救われます。 | ||||
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キスカ島を占領したことは知っていましたが、撤退する時にこれ程ち密に作戦を立てていたなんて、この本を読むまで知りませんでした。旧日本軍は兵士の命を物の様に粗略に扱っていた印象しか無かったのですが、この本を読んで幹部の中にも、人命第一とする考えを持っていた方達もいたのだと知り感動を覚えました。 | ||||
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本編は良かったです。ただ最後の解説が酷かった。朝日新聞のまわし者でしょうか?解説者が批判している人物が、まるで戦争をしたがっているかのような書き方で不快でした。手前勝手な思想の押し売りは勘弁して欲しいです。本編が良かっただけに後味の悪い読後感で残念でした。解説は読まない方が物語の感傷に浸れると思います。 | ||||
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正しいことを正しく言えない時代。 そんな中で、常に何が大事か、何が優先されるのか。 ブレない理念とビジョンをもち、決して部下、周りの環境のせいにしない木村司令官の姿に、 理想の管理職の姿をみました。 自分も部門長として木村司令官の強さを身につけたいなと強く感じました。 | ||||
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この小説の内容を大雑把に言うと、太平洋戦争中の昭和18年7月、アリューシャン列島の鳴神島守備隊の5200名を無血撤収させたという物語だ。戦後の日本では、戦前の日本を絶対に良く言わない。昭和に入ってからは戦争が続いたこともあって、軍隊を筆頭に悪の塊だったかのように言われる。悪いことばかりではなかった筈だが、アメリカによるWar Guilt Information Programを、朝日新聞を筆頭とする左翼勢力によって刷り込まれたために、戦争における日本軍の行動を客観的に評価しようとすると、「戦争美化だ」といって排斥されるというとんでもないことになっている。 この小説は、太平洋戦争において日本が不利になって以降、玉砕ばかりが強制されたり、死ぬことばかりが強要されたかのように言われる風潮に対して、史実を正当に評価しようとするものだ。ところが解説の縄田一男という文芸評論家は、「現代日本において、日本人としてプライドはどこへいってしまったのか」と書く一方で、傲慢な安倍首相が憲法9条を改正しようとしていると書く。日本国憲法を世界遺産に登録しておくべきだったと書く。この評論家の頭の中はどうなっているのだろう。自分の国を自分で守ると規定することを否定して、何がプライドなんだろう。こういう脳内破綻を起こしているようなバカが物書きでいられることに戦後日本の異常さが現れている。 | ||||
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戦争に題材をとった小説、軍人の評伝は読んできた方だと思いますが、松岡圭祐さんの作品は初めてです。 高評価なレビューが多いので期待しながら読み始めました。 非常にテンポがおそく、淡々とストーリーが続き読了に困難を感じました。 残存部隊を助けんとする樋口中将、救出艦隊司令の木村中将を主役とすれば、気象士官、従軍記者と準主役級が多くその上、米側のエピソードも入り、時系列で並べたストーリーがかえって、混乱した感がします。 文末になってようやく著者の書きたいことがわかりました。 むしろ、樋口中将伝あるいは、木村中将伝として整理されたらば読みやすく、よりストレートにメッセージが伝わると思いました。 | ||||
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少々、日本軍を美化している気がしないでも無いが、悲惨な描写はほとんど無く、楽しく読めた。内容も事実に沿った部分が多く、太平洋戦争の一つの出来事として、歴史に興味を持つ良い機会になると思う。 | ||||
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あくまでもキスカを描いた物語りとして数パーセント割引いても、ここに登場する人間味溢れる軍人さんがもっと多くいてくれたら、南方の悲惨なる数万人の玉砕の犠牲者を最小限にとどめる事が出来たのかもしれませんね。戦争を知らない子供たちの私が言う資格があるとは思えませんが。 | ||||
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「一発必勝」しか許されない壮絶な物語 いわゆる「玉砕」ではなく、キスカ島に残る5,000を超える守備隊を撤退させることだけを考えて人々が奔走する。 話は、日本軍とアメリカ軍の双方の視点で同時進行していくので読みやすい。 戦争は自分を何かで納得させなければ「人命よりも国を護る」ことは漠然とした使命になる。 だから、本当に「国を護る」とはなんだろうと思った。 でも、この本を読んで当時の人たちが守りたいと思った国とはいわゆる「国家」というよりも、家族や仲間達の事ではないのかと感じた。 「家族」というものを組織として表現すると「国」という言葉になる。それなら「国の為に戦う」という言葉に説得力がでるし納得もできるかもしれない。 でなければ、アメリカ軍に包囲されているのがわかっている孤島に、あり得る全滅の撤退作戦なんて考えることはできない。 人命を重んじた人々の気高く真っすぐな感情に、改めて戦争とは何かを考えさせられた。 | ||||
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永遠のゼロ、終戦のローレライに続く現代っ子の書いた戦争小説、杉原千畝エピソードも混じった人間愛を描いている。木村艦長が理想ヒーロー過ぎるがそれを取り巻く部下の忠誠、大本営の無能が引き立てている。アメリカが馬鹿にされすぎてはいるが、霧に紛れた逃走はスリル満点。他の二作に引けを取らない感動の平和への道の希求作品。 | ||||
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8月15日といえば、敗戦記念日というか玉音放送の日が一番メジャーだが、その2年前に日本軍が奇跡と言われた戦法でアメリカを出し抜き無事5200名を救出したキスカ島撤退作戦が成功に終わった日でもあった。(正確にはすでに日本軍が全員脱出していたにもかかわらず、アメリカ軍は空爆や船からの砲撃を繰り返し、いまだ〜と島に上陸したら誰もいなかった…という日) こんな爽快な出来事があまり知らされていなかったことにも驚くが、何百万人も亡くなっている中で5200人を救ったということ自体があまり評価されなかったのか? とにかくもうこの頃はミッドウェーでも負けていて日本は破滅への道へと突き進んでいく頃。そもそもキスカ島とはどこにあるのかというと、アリューシャン列島の小さな小島なのだ。日本はアメリカ領土のキスカ島を一時占領していたことになる。その隣にあるアッツ島にも日本軍を置いていたが、ここはアメリカの強力な攻めにより全員玉砕。2500人を放置して死なせてしまったと言う事で何とかキスカ島だけは救出を…と言う事で作戦が始まった。 ただ当然ながらその島はアメリカ軍が周囲を囲んで完全に包囲されている。その中に救出のために10隻を超える船を向かわせねばならぬ。当然暗号も読まれているので無線で作戦を伝えることもできない。船や飛行機が近づくとすぐに気づかれて撃ち落とされる、沈められる。 では、どうやって実際に救出したのか。それが本当に「こんなことが実際に行われたのか…」と思わず感動してしまうくらいの綿密な作戦と運だったのだ。運をも味方につける強い意志もあったのだが。 アメリカ軍は、日本人というのは野蛮で何をしでかすかわからない。普通の国は「降伏」して助けを求めるのだか、日本は万歳攻撃や玉砕で自らの命をどんどん絶っていく、それも軍人だけではなく子供や婦人も竹槍持って突きかかっていきそうな勢いである。しかも困っている自分たちの兵を救おうともせずに玉砕を申し付ける…という感じで、人間とは思っていないのである。だから上陸する前に徹底的に空爆で一般人を含めてやっつけてしまい、自分たちの安全を守ろう…というような雰囲気で戦争をしている。 民間人を殺してはならないという国際法に関しても日本は別だと、やらなければ我々がやられる…という恐怖感もあり各地の空爆、最後には原爆まで持ち出してきたのである。 この本は、この作戦の立案から成功裏に終わった経緯をしっかり描かれているし、その頃の世相、軍の様子、市民の様子、本当にしっかり描かれている。ノンフィクションと書かれているが本当にそれに近いと思う。良い本に出会いました。 | ||||
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戦時中のキスカ島撤退作戦を、 日米双方の視点から描いた作品。 当時、玉砕が当然であった状況下にあって、 本作のような人道的な救出作戦があったことを 初めて知った。 戦時中であり、しかも軍人である指揮官が あくまで人道的な作戦に徹したことに感銘を受けた。 登場人物たちは、戦争や愛国心、博愛の 狭間で苦しんでいた。 二度と戦争を起こしてはならない。 | ||||
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TVドラマで対米戦といえば、沖縄か、熱帯のジャングルの場面が多い。太平洋の北の端、凍土に覆われた酷寒の米領アリューシャン列島で、両国が激しい戦闘を繰り広げたこと自体、知らない国民も多いだろう。 本書は、孤立したキスカ島から五千二百名もの将兵全員を救い出した「奇跡の撤退」を、日米双方の視点から描いている。それも、作戦立案の当事者だけではなく、従軍記者や通訳、一兵卒の視点も丁寧に拾い上げている。 キスカ島撤退は、文字通り僥幸というべき事態が重なった末の「奇跡」だと思っていた。しかし、本書を読むと、緻密な計算と的確な状況判断があったが故に呼び込まれた幸運だったのだということがわかった。 本書に記されたように、キスカ島撤退が米軍の日本占領政策に影響を与えたどうかまでは、何ともわからない。しかし、今や日本人の心の奥深くまで刷り込まれた「日本軍=馬鹿の一つ覚えの肉弾突撃ばかり」という図式を見事に払拭する一冊になるだろう。 アッツ島玉砕は悲劇というほかないが、これがあったからこそ、後のキスカ島撤退の成功につながったのだと思いたい。 なお、他のレビューにもあったが、巻末のあの解説はいただけない。本書は、戦後憲法の当否には一言も触れていない。 | ||||
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今では否定的なあの戦争をまるで俯瞰するように描いたこの作品を世界中の全ての人に読んでいただきたいと思いました。そしてこの物語を是非とも映画化もしくはドラマ化していただきたいと切に願います。松岡さんの他の作品の黄砂の籠城も映像化していただきたいと思います。 | ||||
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キスカ島撤退作戦も、それを指揮した木村昌福という人物も知らなかったが、 あの太平洋戦争の最中に、ここまで人道的な指揮官がいたということに素直に驚き、感動しました。 | ||||
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キスカ島撤退作戦。後で調べたのですが。 戦時下の日本でこんな作戦があって、無傷で2600人の脱出に成功した事に 驚きと同時に感動した。 | ||||
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我も人、彼も、また、人なり。 人命に軽重はない。 人道的に、救える 命から、手を差しのべるべきであり、肌の色、宗教などで差別すべきではない。 人命と、サンク・コスト(埋没費用)は、切り離して考えないと、チャンスは、そう何度も訪れない。 他人の信頼を得なければ、大きな仕事を、成し遂げること能わず。 責任を取る覚悟と、確たる信念を持ち、いかなる反対をも押しきり、正しき道を歩む大将であれ。 我、軍人たる前に、人間である。 誤った固定観念に捕らわれると、真実を見誤り、無辜なる命が失われる。 人命を軽視する風潮など存在してはならない。 万死に値する。 | ||||
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「八月十五日に吹く風」。作者の、こんな日本人がいたんだ、という黄砂の籠城にも見られた形の2弾目。でも今回は、こんな外国人もいたんだ、という具合に、源氏物語に見せられし、ドナルド・リーン(キーン氏がモデル)も合わせて登場。ラストの菊池との邂逅は、逢うべくして逢った、そんな重みがあります。 正直、戦争のことは教科書レベルしか知らず、軍国主義、全体主義、資本主義vs共産党主義、日独伊の同盟で突き進む、的なイメージがあるくらいでした。ましてや戦争責任の所在だとかは詳しくはわかりません(今も議論されていることと思われますが・・)。 この作品を読みはじめて、キスカの救出作戦終了あたりまでは、奇跡的で、熱い魂を感じさせる話だけど、事実とはいえ、戦争を全く知らない方が読まれたら、やや、バイアスがかかるだろうなあと思いました(素敵な話故・・)。 なので、この話の、日本の戦争の全体像のうちのパーセンテージが気になりました。割合というか・・。尤もそれは作家さん頼みではなく、自ら学ぶべきことなのでしょうけど・・。 勿論、木村昌福の、能ある鷹は爪隠す、といった感じは魅了されますし、ユダヤ人を救った樋口季一郎中将の存在は初めて知り、驚きました。駆逐艦等の偽装工作もいつもながらの作者テイストで楽しめました。さらにはキスカに、向かっては戻りの連続は、救出作戦の成功への期待を大いに煽り、事実とはいえ、とてもドラマチックでした。ディティールも細かく感じ(個人的には・・)、従軍記者菊池と、リーンが国こそ違えど、同じ方向性を持ち、そこを同時進行で描いているとこが立体的でした。サラウンドみたいな・・・。戦争という、ある種のトランス状態において、冷めていられる、というかこれは違うと感じられる人たち・・。 でも、戦争終結後の辺りになって、この作品の印象が変わりました。菊池のシーンで、キスカの出来事が話題にも登らなくなっていたところです。そこと、塩田に家族とともにいる木村の姿が、鮮烈に、人ととしての幸せのシンプルだが、深く重い姿、が立ち現われていました。それは国の違いを越えて、普遍的なものなのだと・・・。だから、この作品は、キスカの奇跡を描いていても、本当はこのシンプルさを表したいんだと思いました。故に、キスカの奇跡を描いたあとに、サラッと、この話は話題にさえの登らない、と作者自ら作品のなかで、敢えて一蹴してみせたのでしょう。それによって、塩田の光景だけが、そこにあったかのような感覚になります。そこには勿論、最初からこうであれば良かったのにという思い、はたまたそうは行かない人間のさがのようなものが感じられます。 今作は、アメリカ人が、日本人の国民性を誤解するがゆえに戦局すら影響される複雑な様を、リーンが必死に解きほぐすとこが奥深かったです。 実際に、トップダウンの組織のなかで、祖国を守るために身を呈した人びとのことをあらためて感じながら、塩田に象徴された幸せと、二人の邂逅に、この作品の重さを確認せずにはいられない、そんな作品です。 | ||||
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