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シャーロック・ホームズ対伊藤博文
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シャーロック・ホームズ対伊藤博文の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全75件 61~75 4/4ページ
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タイトルからして何かワクワクさせられるものがあった。あのシャーロック・ホームズが、これまたあの(と、日本人ならきっと言いたくなるだろう)伊藤博文と丁々発止と知恵と力を使って事件にかかわっていくのだろうと思わせられたからだ。 それが何と、単に事件にかかわるだけでなく、舞台も日本だし、これまた日本史上での有名な事件の隠された事実を解き明かしていくというものだったのだからすごい。さらに、歴史の大きな流れの中で、かくもありなんという話が繰り広げられるのだから、450ページを超える話でありながらついつい読み進めてしまったではないか。 ホームズと言っても特にシャーロキアンでもなく、その昔児童図書にシリーズで読んだことがあったりする程度なので、きっともっと本家ホームズの物語を踏まえた話が随所に盛り込まれていたのだろうが、それが十分にわからなっかたのが残念だ。 また、日本史についても知っているようで知らないこともあるので、どこがどう虚実織り交ぜられているのかはっきりしないところもあった。 しかし、そういったことを抜きにしても十分面白い。 ただし、読み終わってわかるけれど、決してホームズと伊藤博文は対決していないと思うけど。本編中にも「対決」ではなく「対立」として2回あった、3回目は望まないというホームズの言葉があるが、2回の「対立」も明らかな対立とは言いにくいもののように思える。 そんな時ふと思い出したのが、1960~70年代の子ども向けの映画のタイトルだ。例えば「マジンガーZ対デビルマン」とか。あれも、決してマジンガーZとデビルマンが相対して戦ったりするものではない。本書のタイトルもこれと同じようなものだと思えばいいのかもしれない。東西の有名人がある時は競い合い、ある時は協力し合い、さらに別のものと相対していくということだ。 著者・松岡圭祐氏についても、作家以前の経歴やデビュー作『催眠』やその後のエンターテインメント重視のように思えた作品群からの印象しかなかったけれど、意外な作風で見る目が変わった。 | ||||
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いままで松岡圭祐さんの作品はいくつか読みましたが、今回は、歴史小説で、いつもの松岡さんとは、ひとあじ違う感じがした作品でした。史実をベースにされているから、とても分かりやすくて、入ってきやすいと思います。 これからも魅力的なこのようなシリーズが また読みたいです。 | ||||
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小学生の頃ホームズにハマり好きでよく読んでいたのですが、今回はまずホームズ対伊藤博文??というタイトルに衝撃を受けて読み始めました。歴史に詳しくもない自分ですが、本当に日本にホームズはいたのでは?と楽しめました。 | ||||
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シャーロック・ホームズと伊藤博文が出会いからすでに「創造」ではあるものの(そもそもホームズは「創造」であるのですが)、 シャーロックが行方不明となった時期に来日(密入国)し、伊藤元首相と一緒に開戦の危機を乗り越える話だけど、 どこまでがリアルで、どこからが創造なのかがあいまいで、 創造物であると分かっていても、「イヤ、もしかしたら2人はリアルに出会っていたのでは??」と思ってしまう。 途中、伊藤博文のウィキなんかで事実を調べながら読み進めました。 読書と同時に調べたくなる小説は2回目で、1度目は前作の「黄砂の篭城」だった。 創造物として楽しむだけでなく、伊藤博文について、シャーロック・ホームズについて、 当時の時代についてなどなどあれこれ知恵がつく松岡節はどんどん冴えてきています。 次回作も楽しみです。 | ||||
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タイトルだけで期待度MAX。ホームズと伊藤博文。架空の人物と実在した人物が織り成す至極のミステリー。しかも、実際に起こった事件が取り扱われているだけに実際にホームズが実在したと錯覚させられるようでした。しかも、公害がこの時代にすでにあったことにも驚かされました。その原因をロシアが隠蔽するところをホームズが見破る。まさにこのトリックこそホームズが実在したと錯覚する原因かもしれません。ホームズと伊藤博文がタッグを組んでわかりあえたとき日本が、そしてホームズが一歩大きく成長していく過程は読んでて心地良かったです | ||||
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大津事件後の詳細な歴史は知らないのだが、裁判結審後の1891年に、ロシア艦隊が大挙して東京湾に来航し、何者かの爆破工作により沈没したなどという事件があったのだろうか? ロシア側からの大津事件裁判の蒸し返しやロシア皇太子のお忍び来日など記録に残ってはいないとしても、あったかも知れないとしてフィクションで描くのは構わないが、お台場での艦隊沈没事件はフィクションとするのは大事件過ぎ、あまりに荒唐無稽だった。(もし、事実であるならば陳謝いたします。) ライヘンバッハの滝事件後のホームズの空白期間を埋める試みとしては、十分面白いものであっただけに、残念だった。 | ||||
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史実と虚実の見事な融合と、考証の深さが光る 伊藤博文の2度目のロンドン入りは41歳の時で「まだらの紐」に時期がぴったり符合する 伊藤の住んでいる場所、家族構成も事実と同じ ロマノフ家の面々の性格や外見も事実に基づき、車夫が車夫の服のまま招かれた事など 事実の通りで本当にそうだったのかと思うほど シャーロック・ホームズが2年前に英伊関係の事件を解決したのは「海軍文書事件」 「空き家の冒険」発表時ワトソンは50歳で結婚しホームズは「白面の戦士」で単独行動し 執筆者としてライバル関係だったから、ワトソンの原稿をホームズはチェックできなかった 「第二の血痕(しみ)」事件は短編集「帰還」に入っているが事件が起きたのは「最後の事件」より前で ソールズベリーの名前がデリンジャー卿に変えられていたのも最後に理由が出てくる これほど完璧な時代エンタメ、ホームズ・パスティーシュは読んだ事ない なお本来6月に解決済みの大津事件がロシア側から再度蒸し返されたというのが現実とのパラレルワールド分岐点である 子供でも判ると思うが、そこから本書の物語のオリジナリティとしての展開上、ロシア艦隊が来た事が 史実に即してないとの批判は当たらない ホームズという人も来ていないのだから | ||||
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松岡圭祐さんは、「探偵の探偵」等々読者サービスの塊のようなエンタメ精神にあふれた作品を多く世に送り出してきましたが、作家20周年を期に「黄砂の籠城」を出版。これは浅田次郎を思わせるようなマジ歴史小説で、「ああ、松岡さんは本当はこんな話を書きたかったんだ」と思った作品でした。そして今回の「シャーロック・ホームズ対伊藤博文」では史実をベースにした独自のパラレルワールドを作り出してしまいました。 ライヘンバッハの滝でシャーロックホームズは死んでいなかった。モリアーティ-教授を滝に突き落としたホームズは、兄の手配で以前知り合った伊藤博文を頼り日本へ密航する。そして未だしっかりした政治基盤ができていない日本に圧力をかける大国ロシアの陰謀を暴き、大津事件を解決に導く。 これからもこの路線が続くのかなと思いますが、魅力的なヒロインが活躍するかつてのようなシリーズもまた読みたいです。 | ||||
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「巧妙な嘘の吐き方は、嘘の中に真実を織り交ぜることだ」 初めにそう言ったのは誰だっただろうか。 本作もその論理に違わず、虚実を巧みに織り交ぜて作られている。 (最も嘘と称するのは失礼にあたるかもしれないが、 ここでいう嘘とは創作、フィクションのことと了承頂きたい) 「シャーロックホームズと伊藤博文? どうしてこの2人が?」 初めてタイトルを目にした時、そう首を傾げる向きが多数だろう。 しかし読み進めてみると、その疑惑は良い意味で裏切られることになる。 どこまでも説得力があり、いつしかこれが真実だと錯覚すらさせられてしまう。 もちろんいちエンターテイメント作品としての魅力は、それに引けを取らない。 スピード感のある展開、巧妙に練られた構成、それを活かしきる文章力。 特に終盤の息もつかせぬストーリーラインは見事の一言で、 まさかこの作品で涙することになるとは思ってもみなかった。 明治日本で実際に起こった大津事件。 三年に及ぶホームズ失踪期間の謎。 これはその二つが融合し昇華された傑作だ。 | ||||
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読む前は、濃厚そうなタイトルと思って読むのにちょっと気が引けていたけど、読み始めると面白く途中で飽きないし、ホームズが現実に居たような錯覚を覚えてしまう作品です。有名な2人なので人物像に詳しくなくても楽しめる作品です。私は、両名に対して授業で習う程度の知識しか無いですが、もっと詳しく知ればこの作品ももっと深く楽しく読むことが出来る作品だと思います。 | ||||
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昔からのシャーロキアンである。ホームズのベーカー街221Bも見てきた。そのホームズの新刊が出るなら、読まないわけにはいかないと早速読破。小説の入り口はあの有名なホームズの最後の事件。ライヘンバッハの滝でのモリア-ティとの格闘を正確に再現して見せてくれる。そしてホームズは消えてしまう。その後、ホームズが帰還するまでの間の空白の期間が存在することはあまりにも有名な話であるが・・・そう、この間に、ホームズはなんと日本にいたというのである。奇想天外?ワクワクしながら読んだ。ホームズはいったい日本で何をしていたのか?え!あの事件を解決したの?今までの松岡さんとちょっと違うな~と思いながら読んだ。どう違うかは読んでもらうしかない。ホームズが歩いたかもしれない地を訪問してみようかな。ただ・・・残念だったのはワトソンも一緒に連れて来てほしかった。シャロキアンはワトソンのファンでもあるのだから。 | ||||
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史実に虚構を上手く織り交ぜて謎解きを展開している。あり得ない設定が無理なく、面白く読むことができる。ホームズはどんな場面でも存在感があり、明治の風景に溶け込んでいた。 | ||||
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すごく良く書けてる作品だった。 伊藤博文の引っ越した後の入居者の名前まで正確だったのには笑った。 ホームズが生き生きとしてて謎解きも意外だった。 | ||||
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近代明治の歴史的事件とシャーロックの活躍がうまく融合しており、最後まで、ハラハラドキドキ。明治の風俗や伊藤博文の好色ぶりなど、歴史的裏面もよく描かれ、蘊蓄的にも満足。 シャーロックの推理がいつでも無敵で、しかも本人にいささか都合良くできている点も本家とおんなじで楽しめた。 | ||||
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ライヘンバッハの滝でモリアーティと対峙した後、ホームズはなんと日本にいた! 新政府となりまだまだ混乱する日本を舞台に、ロシア皇太子を切り付けた大津事件の真相をホームズと伊藤博文が解明してゆく。 事件も登場人物も時代も生き生きと描かれ蘊蓄も満載。 松岡先生の作品はどれもスピード感があり、物語は心に響きぐいぐい引っ張られてしまうのですが、この物語も例外ではありません。 だからコナン・ドイルの書いた聖典、原作ホームズを読んでいない人でも充分楽しめます。 さらに読んだことのある人は、そこかしこに散りばめられた要素にニヤリとしたくなる楽しさ。 しかも聖典を補っているかのようなくだりもあり、なるほど!とさえ思ってしまうのでした。 ラフカディオ・ハーンの日記のように、ホームズの目を通して日本の良さを沢山語っているのも気持ちがいい。 シドニー・パジェットのイラストが、これは1800年代のお話なんだと自然に引き込んでくれるところもいいなぁ。と思うのでした。 | ||||
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