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ダークナンバー
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ダークナンバーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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東京の西部でおきた連続放火事件。被害者が出るに至り、警察も大がかりな捜査を始める。 捜査にあたるのはFBIでプロファイリングの研修もしてきた警視庁分析捜査係の渡瀬敦子警部。ただでさえ厳しい男社会、そしてそもそもプロファイリングに批判的な輩も多い中、なかなか結果が伴わず、つらい毎日が続くが、壮絶な過去をもつ彼女は怯まず、知恵・知識・経験を総動員して突き進む。 一方、アクの強さではだれにも負けない、敦子の中学時代の同級生でテレビ局勤務の土方玲衣は、これもまた頭脳を駆使して、別のアングルから、そして別の目的をもって犯行の真実に近づいていく。 関連していると思われない2種類の犯罪のつながり、西東京と埼玉の、東京人にとってもあらためて地図を確認したくなるような関係性、そして、敦子と玲衣の関係。すべてがかなり練りこまれた複雑な構成になっている。 あまりに複雑すぎて、ちょっとぼんやり読んでいると、わからなくなる。 緊張感あふれる展開だが、こちらも緊張感をもって読んでいないと、置いていかれて、また戻って読み直す羽目になる。ちょっと間を置いたりしたら、もうわからなくなるくらいだ。 でも、この緊張感が楽しく、なかなか面白かった。 個人的には、敦子と玲衣というまだ若い女性二人とも非常に魅力的なキャラクターと感じた。しかしながら、キモと思われる犯人のキャラクターが最後の最後であまり生きなかったような気もした。犯人もそして事件自体が、なんだか泡のようにはかなく消えてしまったような終わり方も残念に感じた。まあ、これも作者の計算のうちだろうが、考えようによっては、終わり方を変えれば、全てを変えることができたのかも? いろいろな意味で興味深い小説でした。 | ||||
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警察小説の中でも、警視庁分析捜査係というプロファイリングを取り上げたもの。 加えて、事件を追うマスメディアの行動は警察とコラボするような形で登場させている。 482ページの2/3くらいまでは、ミステリアスに事件に振り回されて行く。 その中で、プロファイリングのロジックプロセスが展開していき、納得感がある。 複雑な事件は段階を経て、意外な真相に迫ってくる。 ミステリアス仕上げにしているので、なかなか読みにくい小説だが、後半から読書スピードは加速する。 ラストの落とし込みが見もの。 | ||||
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前半で事件が多発するのですが(当然、重要な意味があって)、その時系列や詳細が細かすぎて追い切れず、その部分で読むのに初め躓いていましたが、文庫の半分を過ぎてその多発する事件が、物語の核心に関係するものだと分かってきたところで物語の展開が急速に進み始め、自分も読むペースが急に上がり後半は数時間で読み終わり、最後まで読破しました。 登場人物たちが切れ者過ぎたりと、所々にやはり創作物だなと思ってしまう箇所はありますが自分は最後まで面白く読めました。 タイトルと作家さんの名前は憶えていませんが、過去にも同じようなバックボーンがある犯人が主題の小説を読んだ記憶があるので、そう言う意味ではこの設定は新鮮味は自分はあまり感じられませんでしたが、ストーリーそのものは楽しめたのでこの物語は二人の女性が主人公なのですが、その二人をまた主人公に据えた続編があるようなのでそれが発売されるのを楽しみにしています。 | ||||
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本もキレイですが、発送も早くて満足 | ||||
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自分がその小説を面白いものとそうでないものを判断する基準のひとつに、それを読み終えるまでの時間、がある。 この物語は今朝読み始めて、夜はやいうちに読み終えた。 そういうわけで面白い小説、と断言したい。 物語の展開、情景描写のテンポが良く飽きがこない。 登場人物の設定もそれぞれ個性があって感情移入しやすい。 警察小説なのかもしれないけど、そういった視点の緊迫感もあって最後まで楽しむことが出来た。 たまにこういう作品に出会えると、小説が好きで良かったなって心の底から思えます。 | ||||
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単行本で読んで主人公のキャラクターも含めてとても魅力的なミステリー小説でした。今回の文庫化に際しては「犯行のディテール自体に手を加え、キャラクター造形、動機の必然性も更に掘り下げた」と作者のtwitterに出ていたので、新たな作品を読む感じで楽しみです。主人公の渡瀬敦子と土方玲衣は昨年ミステリマガジンでの連載が終了した『イン・ザ・ダスト』でも活躍しているのでこちらも早く単行本化してほしい。 | ||||
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最近、Kindleで本を読むようになったので、本の厚さを感じなくなった。しかし、この本は分厚かった。硬派で詳細な警察小説。 日本中の街中に監視カメラが設置されるようになり、警察の犯罪捜査も変わった。昔の警察モノは足で目撃情報を集めるところから始まったものだが、監視カメラの解析がある程度代替するようになっている。しかし解析は人の眼に頼るから、絞り込みが欠かせない。そこに分析捜査官渡瀬の出番が生じてくる。 そして、テレビ記者の土方も行動力が凄い。スクープを得るために同級生の渡瀬と組んで事件を解決するためのワナを仕掛けていく。連続放火事件と致死事件が絡み合い、これに警察官渡瀬の視点、テレビ局土方の視点、そして犯人のルーツである中国の非合法組織と、この小説が描く空間は膨大でそれぞれが込み入っている。そういう意味では、読む側に知的体力が求められ、その分面白味の尽きない小説と言えるのではないか。 | ||||
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中学生時代の同級生だった敦子と玲衣がそれぞれ刑事とテレビ局員となり、捜査する立場と取材する立場で事件を追っていくうちに、やがて一つに収斂していく本格警察小説。連続放火事件と連続路上致死傷事件が絡み合い、地道な警察の捜査と分析も丁寧に描かれ、テレビ局内の人間模様や捜査本部の軋轢もあって内容に厚みが出てます。 但し、事件が複雑すぎて消化していくのが一苦労でした。ある程度事件は整理はされているものの、女性主人公たちの過去も加わり、詰め込み感は否めない感じがしました。また、テレビ局の会社員である玲衣の切れ味が鋭過ぎる印象もありますが、事件の真相や物語の構成は良く練られていると思います。 | ||||
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