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愛の領分



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【この小説が収録されている参考書籍】
愛の領分
愛の領分 (文春文庫)

愛の領分の評価: 3.96/5点 レビュー 28件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.96pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 21~28 2/2ページ
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No.8:
(4pt)

愛の領分を分け合える二人だけが幸せなのか

愛の領分 藤田宜永 文春文庫 2004

単行本2001文藝春秋
藤田さんの直木賞受賞作品
男と男の出会い、別れ、そして当然そこにある男と女の出会いと別れ。
それは運命なのかそれとも偶然なのか。別れは必然なのか、そして男と女のどちらかに責任があるのか。
仕立屋の淳蔵を取り巻く世界、そこには運命にも似た人生が用意されていた。
東京白金と信州との間で繰り広げられる男と女の少し悲しい物語。
果たして、愛に領分があるのだろうか。愛の領分を分け合える二人だけが幸せになれるのだろうか?
文庫の後書きの後ろに、自伝エッセイ、母親の顔として、藤田さんがご自身をアダルトチルドレンだと告白し、お母様への想いを書き綴っているのが興味深い。また小池真理子さんのとの出会いにも触れている。
愛の領分Amazon書評・レビュー:愛の領分より
4163200606
No.7:
(4pt)

外ではトキメキ、内では情愛

妻の小池真理子が「恋」で直木賞を取った後、旦那の藤田宜永がこの本で直木賞を取った。

「恋」よりこちらの方が、いろいろなタイプの男と女の心の陰影が深く描かれていて、心理劇を見るように読み進んだ。文庫版では本編終了後に「自伝エッセイ−受賞者が語る直木賞受賞までの軌跡 母親の顔」が所収されており、これを読むと「パーフェクトでなければ褒めてもらえない」母親へのトラウマが藤田氏の人格形成に陰を落とし、実に様々な経験と女性遍歴を繰り返したことが了解される。そんな藤田氏自身の心象風景がこの小説の登場人物全て、それは男も女も、に投影されている。だから深い。

NHK TV「今夜は恋人気分」でこの直木賞夫婦が出演しており、「外ではトキメキ、内では情愛」というタイトルだった。番組を見ていると小池の方がワルで藤田の方が純情なように見えた。「愛の領分」を読んで感じたのは、藤田はいわゆる「ワル」と後ろ指さされるようなことは若い時代に殆ど経験しているが、そういうワルをおもしろ半分とかカッコつけの為にやっていない。母親へのトラウマから脱するための必死な営みであり、女性遍歴を重ねながらも女性を信用できない(母親へのトラウマから)ジレンマに純粋に埋没したのだろうことだ。そういう意味での純情さが感じられる。

この「愛の領分」に主人公の淳蔵がわが子に言う言葉に、死んだお母さん(自分の妻)には情愛を感じていた、と。ああ、これがTVの「外ではトキメキ、内では情愛」ということなんだなと合点した。ちゃんと数えていないがこの本には「情愛」が2度出てくる。小池の「恋」には一度も出てこなかったと思うが。
愛の領分Amazon書評・レビュー:愛の領分より
4163200606
No.6:
(5pt)

新鮮な感じ

表紙がとても重い感じなので、買ったまま少し眠らせて置いたのだが、一度読み始めたらはまってしまった。作者の登場人物に対する間合いの取り方や、時間の流し方などとても新鮮でいい。読んでる間とてもいい時間をすごせると思う。
愛の領分Amazon書評・レビュー:愛の領分より
4163200606
No.5:
(4pt)

4人の大人の過去と現在の恋物語

一人息子を育てながら静かに仕立て屋を営む男、友人、その妻でかつての不倫相手、そして友人の元愛人の若い絵描きの女。この4人の愛憎を細かに綴った直木賞受賞作。
紳士服の仕立てという孤独な仕事が丁寧に描かれているのにも注目。
かつての恋愛相手が病気になり、外見のみならず、心もいびつになっているのが残酷で、作者の容赦ない筆致が「痛い」ほど。
「大人の恋の物語」であると同時に、「老い」に差し掛かるときの冷静と情熱の狭間で揺れる人たちの描写が見事。
愛の領分Amazon書評・レビュー:愛の領分より
4163200606
No.4:
(4pt)

大人の恋愛小説

落ち着いて読める長編作品。決して映画化などにはならないだろう。
興奮や感動,涙などとは異なる,長い時間の流れの中に横たわる深い男と女の情愛や嫉妬を,ていねいな構成とやわらかい言葉,そして時に情熱的に描かれてる。
どんな恋をすれば幸せになれるのか。どれだけ愛しても一緒になれない二人。障害があっても,いや,あればあるほど求め合う心。それらは全て愛の領分のせいだとこの作品は言っている。
愛に領分があるとは思えないが,愛にも光と影があるという説明は分かるような気がする。
手元に残しておきたい大人の一冊である。
愛の領分Amazon書評・レビュー:愛の領分より
4163200606
No.3:
(4pt)

必然のめぐりあい

年齢を重ねて忘れられない事や人がいてもまた、好きな人が出来る。生きていれば、いくつになっても、いいこともまだまだあるかもしれない。若い頃のような独りよがりな愛ではなく、共有する愛がうらやましい。
愛の領分Amazon書評・レビュー:愛の領分より
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No.2:
(4pt)

ハードボイルドなメロドラマ

28年ぶりに淳蔵の元を訪れた昌平は患っている妻に会ってくれるよう頼む。美保子を見舞った淳蔵は佳世に再会し愛し合うようになる。昌平と美保子、佳世それに淳蔵と美保子、佳世の愛の関係。そこには愛の領分があった。ハードボイルドなメロドラマ
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No.1:
(4pt)

なぜか、、、

大人の愛の美しい部分とともに、醜い部分をたっぷりと読ませてくれる。一気に読めてしまったのに、読み終わったあとになぜか、もやもやとした釈然としない感じが残る作品でした。けれども、それが、作者の狙いかもしれない。。。
愛の領分Amazon書評・レビュー:愛の領分より
4163200606

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