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草原の椅子



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草原の椅子の評価: 4.23/5点 レビュー 53件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.23pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(3pt)

おじさんのための

20代女性です。
読者として想定されている層ではないと思うので参考になるか不明ですが。
話にも展開にも安定感があります。
おお。と思う名言もいくつか。
主人公たちの五十路の歩み方に
励まされる人もいると思います。 

ただ、仕方ないのですが
おじさんのおじさんによるおじさんのための小説なので
中年男性の女性への願望とか偏見とか軽視が透けて読めてしまい、あまり楽しめませんでした。
あーこういうおじさんいるな。
私のお世辞もそう聞こえているのか……。
とげんなりすることもしばしば。
妻と娘の造形も都合が良すぎて閉口しました。
特に娘。
てっきり後半で主人公の勘違いがひっくり返り、都合よく描かれていた他の登場人物の内面に光が当たるのかと思っていましたが、特にそれもなく。

そこそこ成功して社会のマジョリティをしめるおじさん達が互いに労い合う同窓会みたいな作品で、居合わせた女はお酌したりセクハラかわして回らなきゃいけなくて大変。でもおじさんたちはお構いなし(そもそもこの作品においておっさん以外の登場人物は人物じゃないんですよね。要素でしかない)で酔って泣き出すからもっと大変。
みたいな雰囲気を感じました。逃げたい。

なんだかんだ最後まで読みましたし
感情を動かされたことは間違いありません。
面白かったです。
草原の椅子〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:草原の椅子〈上〉 (新潮文庫)より
4101307156
No.3:
(3pt)

人間は弱くて、失敗をする生き物だ

宮本輝を読む。
神戸大地震を経験したことが、
大きな変化をもたらしているような感じを受けた。

あとがきにあるように、
「日本という国、日本人という民族そのものに、
矜持とか品格とかが失われてしまったことに
落胆とむなしさを感じ続けていたのかもしれない」
という言葉は、
この小説の底流となっているのだろう。

「人間力のあるおとな」を描こうとした。
富樫重蔵というカメラ屋チェーン店の経営者は、
実に生き生きしている。

「大言壮語せず、その貧弱といっても
いい体躯や容貌とは逆に、大きな腹芸と、
決めの細かな心づかいができて、
しかもいつも茫洋としていた。」

「物を作るってことは、
人間がいきるっていうことなんやなぁっておもったんや。
人間が正直にいきることの根本には、
物を作るってことが要としてあるんやなぁ」

「顔と腹の違うやつはいらん。
口ばっかりで動かんやつもいらん。
上に媚びへつらい、下に威張るやつもいらん。
そういうやつは生命力が弱いんや。
人間としての生命力が弱いんや」

遠間憲太郎
50歳 カメラ技術者であるが、
営業に配置転換され、
挫折を味わうが、出世頭という設定。

「あなたの瞳の中には、三つの青い星がある。
ひとつは潔癖であり、もうひとつは淫蕩であり、
さらにもうひとつは使命である。」

パキスタン カラコルム渓谷 
ディラン、ラカポシ、ウルタルの
いずれも7000メートルを超える山に囲まれた
「世界最後の桃源郷」といわれる
標高2500メートルのフンザという街で
出会った老人から、話された言葉である。

ひとえに非は自分の中にあるという
思いから自由になりたくて
 
「お母さんの中には、
悪か善かって評価基準しかないのよ。
だけど、その二つに対しては潔癖すぎるほど潔癖なの」
弥生。

人間は弱くて、失敗をする生き物だということを知らずに、
許したり許されたりということを学ばずにきた
草原の椅子〈下〉 (幻冬舎文庫)Amazon書評・レビュー:草原の椅子〈下〉 (幻冬舎文庫)より
4344401018
No.2:
(3pt)

中年男性に夢を

中年男性の友情をからめ、彼らに夢や安らぎを与えるのではないかと思いました。
特にサラリーマンの方々に。

タクラマカン砂漠は未知の世界。
でもこういった旅も人生には必要かもしれないと思いました。
草原の椅子〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:草原の椅子〈上〉 (新潮文庫)より
4101307156
No.1:
(3pt)

うーーんちょっとわからなかった

久しぶりに宮本輝さんの作品を読みましたが、うーーーん。まあ、おじさん、おじさーん!って感じで、ちょっと入り込めませんでした。どうしても客観的に距離をおいて読んでしまいました。女性に恋をして、その女性と旅に出るあたりも、ちょっとおじさんの理想っぽいし、世の中を否定し、日本はダメだ、日本人を卑下するあたりも、説得力に欠ける気がしました。
あまり魅力的に思えない登場人物(私には)を、お互いに誉めあって、中年男が、おまえはすごい、おまえはえらいって!他のやつらはみんなだめだみたいな・・・。そりゃーないよ。男の子を取り巻く人間は確かにどうしようもない人ばかりだったけど、いい人間に出合って自分達は幸せだ。っていうのもどうかと思う。
ただ、男の子が心を開いた子!供がたくさんいる家族は良かった。
それと、「魔が差す」って言葉。本当に全ては「魔が差して」起こるのかもしれないと思わせた。
草原の椅子〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:草原の椅子〈上〉 (新潮文庫)より
4101307156

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