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やり残した、さよならの宿題
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やり残した、さよならの宿題の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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何気ない表現のように思えて…。 話の持っていき方は自然だなと思えたけれど、クライマックスの畳み掛けはもう一捻り欲しかった。 全体を通して、良かったが物足りなさがあったなと個人的に感じた。 | ||||
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なんだかホラー映画に出てきそうな名前で 吹き出してしまいましたが、もし本当に トキコさんが存在して時渡りができるなら いつに戻って何をやり直すだろう。 たくさんありすぎて決められないし 一生に一度しか時渡りできないのだろうか。 過去を変えてしまったら未来やほかの人の人生など 変わってしまったりしないのだろうか。 な~んて真剣に考えてしまう本でした。 誤字脱字が多くて少し残念でした。 | ||||
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好きと言う言葉だけがすべてではなく、すべては誠実にあると言うことを教えてくれる作品です。 9歳の2人はあの後、再開したのだろうか? 再開してもしなくても、心にはその思い出を持って、未来を送ってほしい。 | ||||
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小川先生らしい作品でとても感動しました。 やっぱり小川先生の書く話はひきこまれますね。 最後の展開は少しよめますが、それでも驚くところはありました。 おすすめの一冊です。 | ||||
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夏にぴったりの爽やかな気分になる本です。読みやすいのでおすすめです | ||||
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本当に素晴らしかった。後半見事に泣かされた。それも小学生に泣かされました。予想が外れ、それもすごくいい意味で、最後は温かい気持ちになれた。仕掛けが巧みでした。小川さんの作品のなかで一番好きです。そうだったのかと思わず涙。 | ||||
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ほんとにキレイに纏まっていて、その上物凄くいい話でした。 後半の展開は私もあれやこれやと考えて予想してたのですが、見事にその上を行きました。 後半に行くに従って物語の速度は上がっていくんですが、描写不足(過多)がなく絶妙なバランスで書かかれているのでストレスなく読み進められました。 この作者はすごいと思います。 次回作どれほどかかっても待つつもりです。笑 考えながら書いたので、かなりの散文申し訳ないです。 ありがとうございました。 | ||||
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小川晴央さんの三作目の作品です。この方の特徴ははとにかく読みやすい文章と伏線の素晴らしさだと思っているのですが、今作も期待を裏切らない出来でした。今回の仕掛けは、一つ目は読み始めてすぐに気づけるものです。しかし小川さんが書いているのにこんなにわかりやすい仕掛けだけではないはずだと考えながら読んでいたのですが、もう一つは気づくことができず真相に驚きました。最後まで読むと至る所に伏線が張り巡らせてあったということが分かり、さすがの一言です。小川さんの作品好きにはぜひおすすめしたい作品です。 | ||||
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1年ぶりの小川晴央の作品ということで、読み始めた。 よくできた少年少女の夏物語と思っていたら、突然の意外な展開に、涙が止まらなくなってしまった。 いい年して何年ぶりかで、人前で泣いてしまった。 再度読み直して、この作者の構成力の高さが解かる。 時雨沢さんの言う、「思わずもう一度読み返したくなる」作品です。 登場人物が等身大で、スーパーマンがいないのが、いい。 読後の爽快感(と言っていいのかわからないが)、心あたたまる。 2,3日は、うるうるして小学生の青斗に負けられないと思ってがんばってしまった。 | ||||
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一昨年のデビュー以来、書けば確実に好作を仕上げてくるのに執筆のペースは年に一冊以下という「佳作にして寡作」の作家・小川晴央の新作。前作から 首を長くして「まだかまだか」と待っていたら13ヶ月目でやっとの刊行。いつも後半に仕掛けてくる大仕掛けに今度は見抜いてやるぞと鼻息を荒くしつつ拝読 物語の舞台は海沿いにある小さな町・土岐波町。物語はこの町に住む近江青斗が同じ地区に住む青斗以外でただ一人の小学生・風間鈴と石段を登って 土岐波神社へとやってくる場面から始まる。宿題忘れの常習犯である青斗が理科のドリルを既に終わらせた事に驚く鈴は次に何の宿題を片付けるのかと 尋ねてくるが、四年生になった途端東京に単身赴任してしまった父親の元に行くという予定をキャンセルした青斗にはもっと大切なやるべき事があった それはひと月後にこの町から引っ越す鈴に最高の夏休みを過ごして貰う事。本殿の裏に回り、土岐波町に伝わる「時渡り」の歌を歌いながら向かった 祠の前で神社に祭られている女神「大切な人に言えなかった事がある人間を過去へと送ってくれる」トキコにお辞儀をする鈴はふと思い出したように 四年二組のボスである保が港で子分たちと釣りをしていたと青斗に話す。ガキ大将の保に苦手意識を隠せない青斗だったが、鈴は一学期最後の体育の 授業で青斗が保からヒットを打ったのが凄かったと誉めてくれるが、青斗はその結果不機嫌になった保が帰り道で鈴が母親から買って貰ったばかりの 手提げバッグを奪った事を思い出してしまう。必死で取り返そうとした青斗に「そんなの要らないから、大丈夫」と口にした鈴に「何でそんなに弱っちいんだ、 嫌なら嫌って言えよ!」と八当たりした事を反省する青斗だったが、鈴は夏休みの目標を「思った事をちゃんと言う。嫌なら嫌って言う」を掲げて見せる 鈴と仲直りした青斗は最高の夏休みを過ごすために「やる事リスト」を作る事を鈴に持ち掛けるが、鈴はやってほしい事としてポーチから壊れた写真立てを 取りだす。両親と写った入学式の写真が飾られたそれを「朝起きたら壊れているのに見つけたの。お父さんとお母さんが話している時に腕で払って…」と 矛盾した説明をする鈴に離婚が決まった鈴の両親の事を思い出しながら修理に取り掛かる青斗。なかなか上手く行かない修理に苛立っていた青斗だが 祠の向こう側で鈴が上げた悲鳴を耳にする。鈴の元に向かった青斗が目にしたのは草むらの中に倒れている女性だった。死んでいるのかと不安になる 幼い二人だったが、「頭痛いから大きい声出さないで」と起き上がったお姉さんは二日酔いらしく飲む物を持ってないか尋ねてくる。鈴の水筒で生き返った お姉さんは美大生の小湊一花だと名乗り土岐波町の案内を条件に写真立てを修理してくれるが、この町にはかつて一花のお婆ちゃんが住んでいたらしい 青斗と鈴は最近町で騒がれている一斗缶を使った奇妙な不審火騒動について一花と話しながら町へと向かうが… おおお…またしても見事に騙された…しかも今回は二段仕掛けとは…見抜けるかよ、こんなもん。相変わらず小川晴央は構成が巧過ぎる。MW文庫に 例えを限定したら「プチ野崎まど」ぐらいの才能は間違いなくある(野崎まどは天才過ぎるから比較の対象にならんが)。しかも仕掛けに負けない雰囲気、 小川作品に特有の爽やかで切ない雰囲気を見事に物語の中に盛り込んであり、完成度はデビュー作にも前作にも決して負けないレベルかと。前作までの ファンであれば御期待通りと言って良い一冊に仕上がっている 物語の方は時を操る女神・トキコの言い伝えが残る港町・土岐波町で近所で唯一人の同級生だが、一ヶ月後には町を去ってしまう鈴と「最後で最高の夏」 を過ごそうとする少年・青斗がお婆ちゃんが昔この町に住んでいたと言い、青斗の顔見知りである豊川のおばさんが経営する民宿で住み込みのバイトを しながら絵の制作をする事にした美大生の小湊一花を手伝いながら送る8月を描いている。鈴の為に必死で「最高の夏」を作ろうとする青斗だけど、足が ちょっと速いぐらいで背は前から数えた方が早いし、何より四年二組のボスである保にはさっぱり敵わない。一学期の終わりには内気で言いたい事を はっきり言えない鈴に当たってしまった事から、今度こそは鈴に嫌な想いをさせずに過ごして貰おうと頑張るが、鈴の家は両親の離婚で揉める一方で おまけに他所者である一花さんには土岐波町で続く一斗缶を使った不審火に関する疑いが持ちあがりさっぱり上手く行かない。そんなある日、警官である 鈴の父親が絵を描いていた一花に職務質問をしてきた事で騒動が起きて鈴は家から出して貰えなくなってしまう…というのが主な流れ 何が良いって、このリアル小学生の描き方が実に良い。ライトノベルだと読者にとって理想化された「小学生」が描かれがちだけど、本作の登場人物である 青斗も鈴も誰もが「かつてはこうだった」等身大の小学生の域を出ていない。未熟で無力でガキ大将にも敵わない、それでも一人の人間としてプライドは あるし、失いたくない大切な物もあれば、一人の人間を守り抜きたいという意思もある…そんな小さな存在が必死で掛け替えの無い時間を過ごそうとする 姿が美しくない筈が無い。スーパーな能力も無いからやれる事には限りがあるし、望んでも叶わない事の方が圧倒的に多い。作中で美大生の一花も 語っていた様に作者が描きたかったのは「不完全だからこその美しさ」だったのだろうと、察するのは然程難しい事では無い 作中で青斗が一学期の最後に恥をかかされたとクラスのボスである保に野球でのリベンジマッチを挑まれる場面があるのだが、最高の夏の為には、 そして「風間の弱弱菌」とからかわれた鈴の前だからこそ負けられない勝負でボッコボコにヒットを打たれまくる情けなさ、悔しさを味わされ、せめてもの 抵抗にと溢れそうになる涙をグッと堪える青斗は実にカッコ悪いが、そんなだからこそ、年を取ってしまった今となっては愛おしく、意地らしく見えるのである そして鈴の青斗に対して抱いている仄かで淡い想いの描き方も実に良い。保から(実際にはセーフティバントとはいえ)ヒットを打った青斗に「かっこよかった」と 言いたかったのに「かっ、かっこ」までは口にできても結局「かけっこ!したいなーって思った!」と誤魔化しちゃったり、一花さんにメーキャップを頼んでは 「青斗に見せたいの?」とからかわれたり、折角綺麗に仕上げて貰った顔を青斗にはまともに向けられなかったけど青斗の「お姫さまみたいだ!」の 一言で先頭に立って青斗や一花の前を歩けるぐらいに積極的になれたり、「恋バナ」という言葉に反応して見せたりとその一つ一つが幼くても女の子は 男子よりずっと先に恋を覚えるのだなあ、と初々しさに頬が緩みそうになった 物語の序盤から青斗は一花に対して「実は一花さんはトキコなんじゃないか?」という疑いを掛けているのだけど、この土岐波町に伝わる「時渡り」に 関する部分が一気に動くのは物語後半。一斗缶を使った不審火の疑いが一花に掛けられ、警官である鈴の父親が職質しようとしたのを邪魔した青斗が 一花の使っていた筆を無くしてしまい、夜の山で筆を探そうと戻ってきたら両親の不仲に耐えられなくなった鈴と一緒に探す事になる辺りから。家から 出して貰えなくなった鈴を見送ろうとして失敗した青斗が出てきた言葉に仰天。しかも最初から読み返せば確かに全ての伏線が綺麗に張ってあるし! このどんでん返し目当てで寡作な小川作品を待ち続けているとはいえ、見事にしてやられた。しかも今回はこの大仕掛けが二段構え。全てに決着を 付けた後で最後の語り手となった人物の独白でもう一回読者は最初から読み直して「おおおお、確かに筋が通っている!」と唸らされる羽目になるのである ただ、惜しいのは青斗と鈴に尺を使い過ぎた所為か、一花の背景や土岐波町に対する想いを描く部分が減ってしまった事か。一花の正体は非情に 面白いのだけど、描写が足りない部分もあってどんでん返しの効果が若干弱くなった印象が残ってしまっている。また「時渡り」自体も特に原理の説明は 無いので引っ掛かる人も少なくないかもしれない 一年ちょっと待たされた小川晴央の新作だったけど、構成上の大仕掛けも決して派手ではないが、心温まる雰囲気も期待通りと言って良い出来であった スーパーな能力を持って、大人に恋してくれる「小学生は最高だぜ」的な作品も否定しないが、無力で未熟でやれる事には本当に限りがある不完全な 存在だからこそ映える「少年期」を丁寧なタッチで描いた本作はそういったライトノベルとはまた違った魅力を、そして言葉にできない愛おしさを読者に 与えてくれる。そんな少年が小さな勇者として大切な女の子の為に必死で戦い抜いた夏の日々の記録、是非ご一読する事をお勧めさせて頂く | ||||
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