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リトル・バイ・リトル
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リトル・バイ・リトルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 21~40 2/3ページ
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日々の生活に疲れたとき、目に留まったのがこの題名 「リトル・バイ・リトル」。 疲れた心にゆっくりと染み渡り、1時間程度であっと いう間に読み終えました。 高校を卒業し、大学入学日をバイトで稼ぐ「ふみ」と 父親違いの妹と母親との生活。 そんな「ふみ」の日常に交わる一つ年下の青年。 気負わず、そしてゆっくりと交流し、生きていく「ふみ」 たちの姿に、何時しか自分も「ほ〜」と息を吐き出したく なる作品です。 | ||||
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私たちのほとんどは変わり映えのしない日々を過ごしている。決まった時簡に起きたり、昨日と同じ人に会ったり、好みのものを食べたりする。たとえそんな一日でなくてもそれが特別な一日ということでもなく、結局は昨日とたいした違いはない。それが日常というもので、この小説の主人公の少女もそんな日常を送っている。なんとはなしにただ淡々と迎える日々。が、最後まで読み終えた後、少女が以前と変わっていることに気づいてしまう。日常を送る私たちも変わっていくことに気づくように。 | ||||
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島本さんの本はこの本で3冊読んだが、淡々と書かれているだけで、なにか伝わってくるものが、私には感じられない。 この本も、主人公とその恋相手のキックボクサーとの出来事を、ただ書き綴っているだけにしか思えません。 現実の恋物語はこんな程度で、小説のようなエピソードもないでしょうが、これは小説ですので、もう少しメリハリがあってもいいのでは。 | ||||
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いや、個人的には素晴らしいと思う。けれど、これは好き嫌いがはっきり出てしまってもしょうがない気がする。見事になにも起きない。 非常に淡々と日常を書いていて、いや、上手いんです、何も起きない話をこれだけのレベルで書けるのは実力がある証拠です、なんなんだけど、この話はそんな主人公の心情すらもあまり見せない。すごいことやるなぁーと感心。綿矢りさには及ばないが、金原ひとみよりはよっぽどいいと思う。 | ||||
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母と父親が違う妹ユウと3人で暮らす、橘ふみ。実の父は行方不明。大学を受験する時、母が2度目の離婚をしたことにより、大学進学を1年先に延ばし、アルバイトの生活を送っている。そんなふみの前に市倉周が現われる。 ふみの生活が淡々と描かれていきます。3人家族の生活もほほえましい。 彼女の環境は決して明るいものではない。 しかし、暗さは微塵もない。自分が置かれている状況を悲観することもなく、ただ少しずつ進んでいくだけ。 一人の青年の周の出会いが少しずつふみを変えていきます。今までに感じなかった包み込むような優しさと温かさ。それは父親に恵まれなかったふみにとってはまるで父親のように。彼との愛も少しずつ、少しずつ前進していきます。 書道の先生、柳さんの奥さんが亡くなって、ふみとの会話。 結婚する前にひとつの約束をした。「自分より長くいきてくれ」それが奥さんの願い。 柳さんはそれ以来、健康オタクになって、約束を果たした。 「どんな言葉にも言ってしまうと魂が宿るんだよ」 ふみはどんなことも言葉に出していえない。今までの生活がふみにそうさせている。 そんなふみを見つめる周のまなざしは本当に優しい。 明るい小説にしようと思っていた。「困難な状況に対抗できる手段は明るさ」と島本さんはあとがきに書いています。 そんな思いがいっぱい詰まった作品です。 少しずつ、少しずつ進んでいこう。笑いながら。 本当に前向きになれる小説です。おすすめです。 | ||||
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こういう作品が「候補」になるのか・・・そう実感しました。 特に伝えたい気持がなかったり、何をいいたいのか最後までわからなかったり。 結果的に、何がいいたかったのかさっぱり分かりませんでした。 そして最後に、余韻だけが残り、不愉快極まりません。 が、しかし文章の表現は確かにうまかったので星3つ。 | ||||
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何気なく過ぎていく日常。作者の透明感のある文章は、その何気ない日常を、きらきらと輝くように描いている。「明るい小説にしたかった。」「淡々と流れていく日々を照らす光を書きたかった。」後書きで作者がそう書いているように、この作品の中に暗さはない。だから前向きな気持ちで読むことが出来る。少しくらいの困難ならひょいと、乗り越えて行けそうな気がする。 華美に飾ることなく、瑞々しい感性で描かれた素敵な1冊だった。 | ||||
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本人もあとがきで語っているけれど、日常の人に光を与えられる(希望を与えられる)作品を書きたいと言っていただけあって、読んだ後になんとなく気持ちの良い気分になる本でした。若手と言われる芥川賞受賞作家の本を何冊か読みましたが、後に何も残らなかったり、逆に気分が悪くなったりした事が多かったけれど、この作品は心地よい余韻にひたれました。ただ、描写についてはまだこれからと言う感じです。気持ちの良い作品を書く若手に一票。 | ||||
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淡々と語られていく物語。 何気ない、語らなければ心に秘めたまま終わっていきそうな日常に、 スポットライトを当て、照らし出した物語です。 少しずつ、少しずつ、 光は当たって行きます。 少しばかり困難かもしれない、 一人称の語り手「ふみ」のもとに。 日常に光を当て、物語を進行させていくという手法は、 一見すれば簡単に感じるかもしれませんが、 大きな物語を主軸に置かない以上、 難しい半面もあると思います。 その点を見れば、作者の実力は評価できると思います。 作家らしい、オーソドックスで安定した文章力は確かにあります。 前向きになれる本をお探しの方はどうぞ。 | ||||
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主人公橘ふみは、母と父親違いの妹ユウちゃんの3人暮らし 母の勤める職場が倒産(幸いすぐ転職する) ふみちゃんの実の父親が行方不明 大学受験時母が2度目の離婚で大学進学を1年延ばしたり と、彼女を取り巻く状況は決して明るいものではない でも、この本には暗さはない 明るさと優しさに満ちている 読み進めていくと、ふみちゃんが抱える哀しみや苦しみが ぽろぽろと零れるように出てくるが そのふみちゃんに、市倉周が家のように守る ふみちゃんが心を癒せるように、雨風全てから守る家のように 控えめながら優しさが物語りの奥に潜み、 同時に愛をも潜む 父親を失って成長するしかなかったふみちゃんは 社会からも実の父親を抹消される それは、父親自身の生き方が社会から認められない最低な部分からだが 娘となるふみちゃんは、思春期に父親を待って生きる 子供にとって絶対的な親を失う 彼女の恐い感情はそこから生まれてまだ消えない その中で、真っ直ぐに育ってきた周くんとの時間 少しづつ変化してゆくふみちゃんに安心してしまうのかもしれない | ||||
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幼い頃から本が嫌いで、国語が嫌いで。一番夏休みの宿題で読書感想文が嫌いだった自分。中学は漫画ばっかり。そんな自分が、高校で単行本(ライトノベル)を読むようになってから・・・初めて手に取ったハードカバーでした。きっかけは題名・・・好きな歌のグループ名だったのですが・・・正解でした。初めてでも読みやすくて、でも暖かくなる感じ。日常ほどドラマチックなモノは無いと思いました。 運命とかそんな大層なものでは無いけれど、感動するようなお話です。 島本さんの中でも一番良いと思うし、思い出の一品です。 | ||||
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綿矢りさ、金原ひとみ、両人が芥川賞を取った年の前年に芥川賞の候補作に選ばれて話題になったが、綿矢・金原が芥川賞を取ってしまったためにいつの間にか忘れ去れてしまっている感が否めませんね。なんといっても島本理生は群像新人賞を取っています。実力はあるはず。メディアに踊らされて埋もれてしまうにはもったいない作家ですね。 この話自体は何の変哲ではない山も谷も特にない話で、少々退屈かもしれません。しかし、文章がとても瑞々しい。これはこう書こうと思ってかけるものではなかなかありません。読んでいて飽きない文章です。 綿矢・金原よりも成長力を秘めていると、僕は個人的には思います。 | ||||
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表紙の子供の写真があまりにも魅力的で、この本を手に取りました。 文章は淡々と丁寧な文が綴られていて、それがとても好印象でした。 ただ、秋葉原に買い物に行くシーンはいらないのでは? あと居酒屋で周が物語を語るシーンも、もう少し意味をもたせてほしかったです。 それ以外は、いろんな場面が切り取った光みたいに奇麗で、心に残りました。 光が浮かび上がるような、そんな感じです。彼女の、他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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橘ふみとその母・妹のユウちゃん、恋人未満のつきあいの周など、ふみをとりまく人々を、抑えた筆致で書いています。以前、新聞で読んだのですが、島本さん自身、普通の高校にはあわなくて、自分にあう学校を(母親のすすめもあったりしたけれど)選んで入り直したそうです。たぶん、納得できないことに対しては動かない、頑固ともいえるけれどその分、自分をよ~く見つめている人なんじゃないかという印象を受けました。作品にも、そのゆっくりとしたペースが反映されていると思います。毎日の生活は誰しも、ゆっくり。同じことの繰り返しにみえるよね。人の性格や嗜好が激変することなど、そうそうあるもんではないし。子供をみてても年取った親をみてても、明るさっていうか明るさを求めていく気持ち・明るくいようとする気持ちって、すごく大事だと、痛感します。今日を生きるエネルギーがそれで変わってくるもの。最後に、周が話した那須正幹さんの『The End of the World』、偶然私も読んでいて、あとがきに紹介されていたので、おおっ・・・と嬉しくなりました。 | ||||
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すごく面白いお話ではない。 日常が淡々と書かれているだけ…と言ってしまえばそうなのかもしれないような、フツウのお話。 けどその中にはたまに、ちょっと気持ちの中にストンと落ちるような部分が出てきたり、文章の感じがあっさりしてて好き。 | ||||
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最近の若い作家ってやたらと点や丸の少ない長ったらしい文章を書きますよね。綿矢りさとか舞城王太郎とか...。町田康の二番煎じって気もするし、あそこまでの個性は感じないからどうなんかなぁーと思っていたんですね。 そこに島本理生ですよ。 落ち着いた文章を書ける若手が出てきたことに対するこの新鮮さ。小細工なしに勝負してくる潔さ。当たり前のことなのに妙に感動してしまいました。 「リトル・バイ・リトル」にはハラハラドキドキするような見せ場がまったく存在しません。なのに飽きずにどんどんページを進めたくなる妙な小説でした。短いのも逆によかったのかもしれないですね。このペースで長かったら飽きが来てたと思う。 ただし、等身大の若い女の子を描いていながら、恋愛描写はあまりにもピュアすぎるじゃないかな~とも思いました。現代の若者はこんなんじゃないはず...。でもまあ、まだまだ若い(若すぎる)作家ですからね。これからいろんなことを経験し、恋愛もたくさんして作品に反映させていってほしいです。 | ||||
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この物語は、20歳の女のコを取り巻く環境、というのがリアルに知ることができてとても新鮮でした。例えば主人公が母親とメールでやりとりしたり、ティッシュ配りやモデルルームの看板持ちのアルバイトをしていること。好きな映画の中に「ビッグ・リボスキ」が出て来たり。背伸びしなくても共感できる要素がちりばめられていて、するすると読めます。わたしが好きな作家さんは主に30代後半~40代前半の女性作家、銀色夏生さんや江国香織さん、よしもとばななさん、さくらももこさんなどでしたが、この作品で初めて自分より年下の人が書いた物語を読みました。それには等身大、という言葉がぴったりきます。いつも読む作家さんの物語には、経験豊富な人生の先輩の話しを聞いている感じ。主人公が20歳でも17歳でも、「経験」が生んだ物語からはどことなく「教え」が散らばっていて、それはもちろんためになるし迷ったときのアドバイスになるけれども、実年齢の描くそれはずいぶんちがったものがありました。結論の出ないまま描いている…というか、今感じていることを素直に表現している。経験しながら、内側に抱えていたことを吐き出しているといった感じです。 年齢のことばかり書いてしまったけれど、これは人との関わりかた、人との距離をうまくつかめないと思っている全ての人に読んで欲しい。自然と、無理なく心を開ける人は必ずいるから、焦らないで。そう問いかけられているような、そう自分に言い聞かせているような、希望を感じる1冊です。 | ||||
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いい意味も悪い意味も含めて著者の等身大が描かれた作品だと思った。 最近若い子の作家がいっぱい出てきてるけど、本当に等身大を書けてる人はいなかった、と思う。 実際、等身大のものを書くって言うのは結構難しいことなのだと思うし。 この作品は、小説とか文学的な視点から見ると未熟な部分もあるけれど、そういうことを含めて★5にしました。 結構、作品自体は淡々としていて驚くような展開、とかはまったく無いです。 が、描写力、文章力はかなりあると思います。 | ||||
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小さな子供の表紙が目に付いたのと、どこかで題名を聞いた事があったような気がしたので読んでみたら納得。芥川賞候補だったんですね。 家庭環境に恵まれない主人公の日常が淡々と書かれていて、いまいち面白みに欠けていた気がします。これが良いんだ言われる気もするけど、やはり読み物には盛り上がりも必要な気がします。そうゆう部分で読んでるこっちの気持ちが盛り上がらない作品でした。 ただ周君の気遣いや態度はすごく好青年の印象を受けました。なので★2つ。 | ||||
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本の表紙から清潔感があって、やっぱりあの子供の写真が目をひくと思う。 静かな世界観の中で、じんわりと温められていく‘ふみ’の古い傷が美しくて、私も嬉しくなった。 周とふみのような関係ならずっと続くと、私事で勇気づけられたりもしました。 | ||||
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