■スポンサードリンク


リトル・バイ・リトル



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
リトル・バイ・リトル
リトル・バイ・リトル (講談社文庫)

リトル・バイ・リトルの評価: 3.69/5点 レビュー 48件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.69pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(2pt)

裸の王様にはまず服を

実母と義父との離婚によって、大学の受験資金の当てがなくなった高卒女子が主人公。受験を来年に見送って、実家で暮らしつつアルバイト中。アルバイトのことや異父妹とペットのモルモットの世話のこと、通っている習字教室のこと、母の勤める整骨院に来るキックボクシングプロ少年との恋、義父との気まずさ、暴力的だった実父を心のどこかで待っていること、実父との面会がなくなった理由などが綴られていく。

 フィクションに真実味を持たせるディテール、フィクションに面白さを与えるストーリー、フィクションに意味をもたらすテーマ。創作の三要素、全てにおいて不足を感じる話だった。

 まずディテール。主人公一家は、結構な貧乏のはずである。大学への進学資金どころか、受験資金に困ってサラ金を検討するほどなのだから。すぐに次の仕事場を見つけられたものの、物語冒頭では母が失職。異父妹はまだ小学生。主人公のアルバイトは路上のティッシュ配りや看板持ちで、高収入とは思えない。かなりの節約をしないと苦しいだろう。しかしこの貧困気味母子家庭、どうにも貧しさの気配がない。母は平気で高そうな牛肉を買ってくるし、それに溜息を吐いた主人公も散歩中に水筒ではなく自動販売機で飲み物を買う。バイト中の昼食は弁当ではなく外食、格闘技観戦に行くとなれば図書館ではなく書店で専門雑誌を買う、習字教室に通うのも止めない、離婚した実父と義父が養育費を出している様子もない……読み進めるうちに、貧乏がファッションやパフォーマンスに思えてきた。お花畑の童話ではないのだ、もう少し設定を詰めて欲しい。真実味がないと物語に入り込みにくい。
 大学受験を来年に見送った主人公の、向学心にも疑問を抱いた。高校在学中は行事や授業をサボっていたとのこと、現在もろくに勉強しているように見えない。せめて習字教室の授業料を予備校や模試代に使ってはどうか。貧困を理由にして、モラトリアムを楽しんではいまいか。

 次にストーリー。今作には大きな筋、話の起伏がなかった。描かれる目立った変化は、恋の進展と実父への納得。どちらも心理面がメインで、目に見える激変に乏しい。また、主人公が自発的に動いて起こした変化でもない。終始淡い。
 他にも多様なイベントや、身近な存在の死は体験している。しかしどの出来事も、後の展開に及ぼす影響は小さい。そのため小石の寄せ集め、ブログの記事をまとめた本のような印象を受けた。日記ブログの各見出しを取り払ってひとつにし、小説と名乗れば完成である。

 最後にテーマ。今作に込められた意味は何なのか、私には未だ見出せない。著者のあとがきには「恵まれた境遇とは言いがたい主人公が、他者を通じて、家の中から外の世界へと踏み出していく小説」「理不尽も痛みも、「まあ、」という一言で静かに終わらせてきた主人公が、周に出会い、もっと自分を大事にしてくれる人々に触れる」とあるが、その様はあまり感じられなかった。もっと家庭環境への抵抗や、主人公が変わっていく姿が描けていれば何かしら解ったのだろうが……諦めの境地に生きる主人公の、なあなあな前進以上のものは見えてこなかった。

 純文学という括りならばOK? エンタメじゃないんだ大目に見ろ?
 そういった別枠甘口の態度が、この国の物語を腐らせているのではないだろうか。
 心理描写に重きを置いてもいい。日常の何気ない風景を、一切書くなとは言わない。実験的な作品も大歓迎だ。繊細な文章の美しさはわかる。しかしそれらは、純文学の謳う「芸術性」とやらは、ディテールとストーリーとテーマの面白さの先にあるべきだ。

 裸の王様にはまず服を着せろ。
リトル・バイ・リトルAmazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトルより
4062116693
No.7:
(2pt)

よく分からなかった

淡々と、さして盛り上がることもなく終わってしまった印象。どこで盛り上がれば良かったんだろう?
リトル・バイ・リトルAmazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトルより
4062116693
No.6:
(1pt)

『少しずつ』変わっていく日々

私たちのほとんどは変わり映えのしない日々を過ごしている。決まった時簡に起きたり、昨日と同じ人に会ったり、好みのものを食べたりする。たとえそんな一日でなくてもそれが特別な一日ということでもなく、結局は昨日とたいした違いはない。それが日常というもので、この小説の主人公の少女もそんな日常を送っている。なんとはなしにただ淡々と迎える日々。が、最後まで読み終えた後、少女が以前と変わっていることに気づいてしまう。日常を送る私たちも変わっていくことに気づくように。
リトル・バイ・リトル (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトル (講談社文庫)より
4062752956
No.5:
(2pt)

淡々とした・・・

小さな子供の表紙が目に付いたのと、どこかで題名を聞いた事があったような気がしたので読んでみたら納得。芥川賞候補だったんですね。
家庭環境に恵まれない主人公の日常が淡々と書かれていて、いまいち面白みに欠けていた気がします。これが良いんだ言われる気もするけど、やはり読み物には盛り上がりも必要な気がします。そうゆう部分で読んでるこっちの気持ちが盛り上がらない作品でした。
ただ周君の気遣いや態度はすごく好青年の印象を受けました。なので★2つ。
リトル・バイ・リトル (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトル (講談社文庫)より
4062752956
No.4:
(2pt)

簡素。

この本も(インストールと一緒で)最後まで読みませんでしたm(_ _)m
なんでって?
勿論、飽きたから☆
評価の全体として始めは「簡素な読みやすい文だな」って思ったんだけどいつまで経っても(俺の我慢の出来た範囲で)盛り上がらない。
小説の良さは“魅せ”の場面がそれに程よく散りばめられているところでしょ?なのに、平坦な道を只、彼方の地平線目指して歩いてる感じ('Д`)行く手を阻む山がないんだな(>_<。)んで、飽きた。
まだ渋みの入っていないであろう高校生には仕方のないことかな、と妥協して★が2つ。
リトル・バイ・リトル (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトル (講談社文庫)より
4062752956
No.3:
(1pt)

退屈。

最初から最後までなんか平凡で特別面白いこともなく買って後悔した。恋愛のかたちも高校生くらいの年齢ならもっと・・?って感じで作家と同じ年の私としては納得のいかない作品だった。
リトル・バイ・リトル (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトル (講談社文庫)より
4062752956
No.2:
(2pt)

明るい小説?

面白いお母さんが出てくるところ、おいしそうな食べ物の描写が出てくるところ、やさしいボーイフレンドなど、ところどころのパーツが吉本ばななのキッチンに似ていると思った。
 筆者のいう明るさよりも、私には陰影のない希薄さが残った。主人公が自分の父が約束をすっぽかした真相を知るシーンにはもっとジーンと来るものが欲しかった。気をつけて読まないとそのまま通り過ぎてしまう。重要なシーンなのに。気がついたら最後のページまで読んでしまったという感じ。しょっぱいドライブの、残酷なほど客観的な描写からうけるようなインパクトがどこかにあってもよいのではないか。
リトル・バイ・リトル (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトル (講談社文庫)より
4062752956
No.1:
(2pt)

軽い

当たり障りが無く、スカスカな感じがした。
読んだことは覚えていても、内容はすぐに忘れそう。
良くも悪くも今っぽい作品なのかもしれない。
リトル・バイ・リトル (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:リトル・バイ・リトル (講談社文庫)より
4062752956

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!