■スポンサードリンク
邂逅: シドニー州都警察殺人捜査課
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
邂逅: シドニー州都警察殺人捜査課の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.67pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
海底から20個の遺体収納ボックスが発見された・・これはと・・思わず「ストロベリーナイト」に書かれた 溜池からビニールシートに包まれた複数の遺体が揚る場面を思い出した。同じ女性刑事としての姫川玲子と、本書エデン・アーチャーを比べても面白いが、エデンは警察小説をとんでもなくはみ出す程、冷徹な凶暴さを秘めていた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帯とあらすじは上手い感じに購買欲をあげてくれましたが、面白いのは冒頭だけ。 ただ長々とズルズルだらだら進む感じが時間の無駄に思えて、途中で読むのをやめてしまった | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女性だからと言ってヒロインの視点で書くとは限らないのだなといたく感心させられ海軍への入隊経験があるという経歴からもかなり男勝りの勝気な性格と察せられるオーストラリアの新鋭女流作家フォックスが著し高評価を獲得した注目のデビュー作です。本書を読み始めて真っ先に頭に浮かんだのは集英社文庫「Ker 死神の刻印」でしたね。ご存知の方はきっと同意して頂けるだろうと思いますが、登場人物やストーリー展開は勿論全く違うのだけれど大量殺人やダークなヒロインという部分では同じ雰囲気と匂いを感じ取りましたね。もしかするとこういった現代小説に於ける「必殺仕事人」的(大雑把な例えですみませんが)なスタイルは最近の流行なのかも知れませんね。 離婚歴2回に飲酒運転、そして相棒の自殺と過去に問題のある刑事フランクがシドニー州都警察殺人捜査課に異動して来て敏腕女刑事でこちらも相棒の殉職を最近経験した何やら理由ありのエデンと組まされ、すぐに海底に沈められた20もの収納ボックスの中から遺棄死体が見つかった残虐な大量殺人事件の捜査に当たる事となる。やがてフランクは署内にいるエデンの兄エリックから不愉快な態度を取られる内に偶然にも彼女の抱える如何にもヤバそうな秘密の一端に気づいてしまうのだった。 まず訳題「邂逅 シドニー州都警察殺人捜査課」についてですが、原題「ハデス」そのままではあまりにも素っ気ないのでこの思い切った選択は止むを得ないでしょうね。私としてはこんなに落ち着いた文学的なタイトル(確かにど派手一辺倒ではなく抑制が効いてはいますが)よりも内容的に見てストレートに残虐さやダークな面を強調した方が良かったのではないかなと思いましたがこれも好みの問題で、何れにせよ編集者の方々はさぞや毎回ご苦労されているのだろうなとお察ししますね。唯一つだけ言っておきたいのは、本書は副題からイメージされるチーム警察小説では決してないという事で、フランクとエリック&エデン兄妹の他はジェームズ署長の名前が少し出て来るだけで後はフクロウ軍団と十把一絡げにされて捜査会議のディスカッションの様子も全く書かれておらず完全に個人プレイの雰囲気になっていますね。その点とも関連して感じるのは著者が「愛」を真正面から描く事が苦手な性質なのかなという思いで、ハデスとエリック&エデン兄妹の間に流れる親子愛やフランクと被害者女性マルティナの間に芽生える年の離れた愛の描写はしみじみと胸に迫る物があるのですが、でも決して穏やかなハッピーエンドに導かれるといった流れではなく常に緊張感を孕んだ厳しい展開が待ち受けていますので、最後まで油断せずに覚悟してお読み頂きたいと思いますね。それから犯人がホームレス男性を襲うシーンで吐く罵詈雑言は書いたのが女性とは思えないお上品さとは無縁のえげつなさがあって正直ぶっ魂げましたし、またフランク刑事が負傷したシーンで周囲の警官達がからかいのジョークを連発するのには欧米と日本の国民性の違いでしょうか、全く我が国では絶対に考えられない事だなと呆れ返りましたね。さて、現代ミステリーではお馴染みのサイコな殺人犯についてですが、金銭欲が全てではない異常性を感じさせながらも真の動機や内面は明確ではなくて、これはきっと完全には書き尽さずに謎を残したままなのが複雑な現代社会を象徴する意味からも良いのでしょうね。そして肝心要のミステリーとしての評価は勿論サスペンスに満ち溢れ充分に面白いのですが、唯一惜しいなと思える点は最初から犯人が丸わかりで手掛かりがあからさまに過ぎて先の展開が易々と読めてしまう事でここは今後大いに改善の余地があるとは思いますね。でも最後の急展開のクライマックス・シーンだけは、予想を裏切る圧巻の読み応えで、それまで彼らの行いを許せるかどうかで迷っていた気持ちが完全に吹っ切れてギリギリの所で救いを感じて心を落ち着かせてくれましたね。エデンの立場で考えれば、1)これを放っておけば無実の者の命を奪う保身の為の殺人者に成り下がってしまう。2)このままだと今後も同じパターンで際限なく殺人が繰り返されるだろう。という2つの理由からも思い切って(非情に割り切って)ああせざるを得なかったのだろうなと私には思えますね。ハデスがこの衝撃の結末についてどう思ったかは書かれていませんが、きっと彼ならこんな事もあろうかと前々から予想していたかも知れないなと思いますし、エデンへの娘を愛する気持ちは変わらず静かに事態を受け止めるのだろうと思いますね。それからヒロインのエデンは感情を表には出さない内に秘めるタイプですのでまだ性格の全てを理解したとは思えませんが、2作目は彼女の名前がタイトルなだけにその一端が明らかになりそうな感じでその点からも読める日が今から楽しみですね。そしてもしかすると女難の相があるのかも知れない性格に問題のある男フランクにとって彼女が「最後の女」になる運命で二人は恋愛関係に発展して行くのか?まあそんな風にスンナリと収まる穏やかで健全なストーリーには絶対になりそうにありませんが、とにかく半端ない危険を孕んだ異端派警察小説の次なる展開を楽しみに待ちましょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
海底に20の死体、という設定につられて読んだが、謎解きも平凡、サイコな兄妹刑事の魅力も今一つ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本の帯には「海底で発見された二十の箱。中には二十人分の死体。」と期待をもたせる惹句が書かれている。オーストラリアで賞を貰った小説らしい。 期待を持って買いそして読み始めた。途中から読み続けるのが、しんどくなった。一応読了したが、ひどい失望感に覆われています。惹句のストーリーが、メインストーリーではあるのですが、それと併行するように別のストーリーが、進行していく。二つの別々のストーリーが、同時進行するのだからメインストーリーの 内容が薄くなるのは当たり前・・・・結局メインストーリーの犯人の犯行動機もよく分からず中途半端で欲求不満でした。それに主人公の刑事のキャラクターが また魅力の乏しい人柄で、その言動にも行動にも全く共感できなかった。よくもこんな魅力のない男性を主人公にしたものだとあきれました。この作品で受賞は ありえないだろうと思って、帯の記述をよく読んでみたら・・・「最優秀デビュー長編賞」を受賞された方みたいです。要するに本作が初めての長編だったのですね。いや、まいりました。帯はもっと丁寧に読み込まなければ地雷を踏むことになりますね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
シドニーのマリーナで、海底に沈められたスチール箱から20体以上の遺体が見つかる。どれも遺体は無残なものだった。 捜査にあたるのは、シドニー州都警察殺人課に異動してきたばかりのフランクと相棒の女性刑事エデン。同じ課に勤務しているやはり刑事で、相当というか、けた外れに癖のあるエリックは彼女の兄だ。 フランクは謎めいたエデンに惹かれていくが、彼女の秘密は彼の想像をはるかに超えていた。 凄惨な殺人事件の捜査と、過去から別の視点での話が交互に語られるスタイル。途中でわかる「秘密」に読者は度肝を抜かれる(まあ徐々になんとなく気づくが)、ということになる。 殺人事件の捜査はなかなか面白く進むのだが、残念ながら、この小説に出てくる人物全てに決定的に一貫性が欠けている。 本当にこんな人物が存在するかどうか、というのは小説なので、とりあえず脇に置いておいても、小説なら尚さら、「人物像」が確固たるものであってほしい。 ある目的をもって警察官になったエデンとエリックに、ちょっとでも倫理観はあるのか?そんな連中による「殺人捜査話」というものが成り立つのか?警察官による「殺人捜査」が「復讐」と同一視されてよいのか?そもそもこんなんで、エリックは今まで社会でやってこられたのか? そして、今までの過去の出来事からとはいうものの、やけに感傷的でほぼ壊れている風に感じられるフランクにも、それなりの根本的規範というものがあるのか? 犯人についても、こういう犯人の思考回路なら、こんな一連の行動にあまりに無理があるのでないか? そう考えると、話自体が壊れているとしか思えない。 ドラマチックにしようとするばかりに、話が成り立たなくなった一例のような気がする。 「邂逅」というタイトルも良くわからないけど、少なくともこれは「警察の殺人課の話」ではないのではないか?(原題は「Hades」です。 オーストラリア推理作家協会賞受賞?それもシリーズもの?がっかりで、びっくりです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
海中から引き上げられた二十人分の遺体遺棄事件の捜査に、女性刑事の生い立ちに絡んだ事件。あまりの陰惨さに吐き気がしそうでいて、それでも読み続けてしまう。 マゾヒズムを体現するような作品。でも、続編は読みたくないと思わせる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
女性だからと言ってヒロインの視点で書くとは限らないのだなといたく感心させられ海軍への入隊経験があるという経歴からもかなり男勝りの勝気な性格と察せられるオーストラリアの新鋭女流作家フォックスが著し高評価を獲得した注目のデビュー作です。本書を読み始めて真っ先に頭に浮かんだのは集英社文庫「Ker 死神の刻印」でしたね。ご存知の方はきっと同意して頂けるだろうと思いますが、登場人物やストーリー展開は勿論全く違うのだけれど大量殺人やダークなヒロインという部分では同じ雰囲気と匂いを感じ取りましたね。もしかするとこういった現代小説に於ける「必殺仕事人」的(大雑把な例えですみませんが)なスタイルは最近の流行なのかも知れませんね。 離婚歴2回に飲酒運転、そして相棒の自殺と過去に問題のある刑事フランクがシドニー州都警察殺人捜査課に異動して来て敏腕女刑事でこちらも相棒の殉職を最近経験した何やら理由ありのエデンと組まされ、すぐに海底に沈められた20もの収納ボックスの中から遺棄死体が見つかった残虐な大量殺人事件の捜査に当たる事となる。やがてフランクは署内にいるエデンの兄エリックから不愉快な態度を取られる内に偶然にも彼女の抱える如何にもヤバそうな秘密の一端に気づいてしまうのだった。 まず訳題「邂逅 シドニー州都警察殺人捜査課」についてですが、原題「ハデス」そのままではあまりにも素っ気ないのでこの思い切った選択は止むを得ないでしょうね。私としてはこんなに落ち着いた文学的なタイトル(確かにど派手一辺倒ではなく抑制が効いてはいますが)よりも内容的に見てストレートに残虐さやダークな面を強調した方が良かったのではないかなと思いましたがこれも好みの問題で、何れにせよ編集者の方々はさぞや毎回ご苦労されているのだろうなとお察ししますね。唯一つだけ言っておきたいのは、本書は副題からイメージされるチーム警察小説では決してないという事で、フランクとエリック&エデン兄妹の他はジェームズ署長の名前が少し出て来るだけで後はフクロウ軍団と十把一絡げにされて捜査会議のディスカッションの様子も全く書かれておらず完全に個人プレイの雰囲気になっていますね。その点とも関連して感じるのは著者が「愛」を真正面から描く事が苦手な性質なのかなという思いで、ハデスとエリック&エデン兄妹の間に流れる親子愛やフランクと被害者女性マルティナの間に芽生える年の離れた愛の描写はしみじみと胸に迫る物があるのですが、でも決して穏やかなハッピーエンドに導かれるといった流れではなく常に緊張感を孕んだ厳しい展開が待ち受けていますので、最後まで油断せずに覚悟してお読み頂きたいと思いますね。それから犯人がホームレス男性を襲うシーンで吐く罵詈雑言は書いたのが女性とは思えないお上品さとは無縁のえげつなさがあって正直ぶっ魂げましたし、またフランク刑事が負傷したシーンで周囲の警官達がからかいのジョークを連発するのには欧米と日本の国民性の違いでしょうか、全く我が国では絶対に考えられない事だなと呆れ返りましたね。さて、現代ミステリーではお馴染みのサイコな殺人犯についてですが、金銭欲が全てではない異常性を感じさせながらも真の動機や内面は明確ではなくて、これはきっと完全には書き尽さずに謎を残したままなのが複雑な現代社会を象徴する意味からも良いのでしょうね。そして肝心要のミステリーとしての評価は勿論サスペンスに満ち溢れ充分に面白いのですが、唯一惜しいなと思える点は最初から犯人が丸わかりで手掛かりがあからさまに過ぎて先の展開が易々と読めてしまう事でここは今後大いに改善の余地があるとは思いますね。でも最後の急展開のクライマックス・シーンだけは、予想を裏切る圧巻の読み応えで、それまで彼らの行いを許せるかどうかで迷っていた気持ちが完全に吹っ切れてギリギリの所で救いを感じて心を落ち着かせてくれましたね。エデンの立場で考えれば、1)これを放っておけば無実の者の命を奪う保身の為の殺人者に成り下がってしまう。2)このままだと今後も同じパターンで際限なく殺人が繰り返されるだろう。という2つの理由からも思い切って(非情に割り切って)ああせざるを得なかったのだろうなと私には思えますね。ハデスがこの衝撃の結末についてどう思ったかは書かれていませんが、きっと彼ならこんな事もあろうかと前々から予想していたかも知れないなと思いますし、エデンへの娘を愛する気持ちは変わらず静かに事態を受け止めるのだろうと思いますね。それからヒロインのエデンは感情を表には出さない内に秘めるタイプですのでまだ性格の全てを理解したとは思えませんが、2作目は彼女の名前がタイトルなだけにその一端が明らかになりそうな感じでその点からも読める日が今から楽しみですね。そしてもしかすると女難の相があるのかも知れない性格に問題のある男フランクにとって彼女が「最後の女」になる運命で二人は恋愛関係に発展して行くのか?まあそんな風にスンナリと収まる穏やかで健全なストーリーには絶対になりそうにありませんが、とにかく半端ない危険を孕んだ異端派警察小説の次なる展開を楽しみに待ちましょうね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
珍しいオーストラリア・ミステリーのシリーズ第1作。しかも、著者のデビュー作。 シドニーのマリーナで発見されたボックスに入った20もの遺体。殺人捜査課のフランク刑事は女性刑事のエデンとともに大量の死体遺棄事件を捜査する。メインの死体遺棄事件の捜査のストーリーに挟み込まれるハデスと少年少女の奇妙な挿話。やがて、二つのストーリーは交わるのだが、意表をつく展開と想定外の結末を迎える。 本格派の警察小説として読んでいると、そっちの方向に行ったのかと思う少し残念な作品。 ジャック・カーリーのカーソン・ライダー・シリーズのような… | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!